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『ひとつ』

作者:零那
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『セイギセイ』


正義には犠牲が付き物で、だから正しい正義なんてないと思ってた。

犠牲を生まない正義は在るのだろうか。

答え合わせなど叶わないけど、誰も何も傷つけず、何ひとつ犠牲を生まないなら美しい。

何かを、誰かを守る為には、犠牲にするものがある。
愛が在れば犠牲を犠牲と思わない。
けれど綺麗事ばかりでは無い。

犠牲にしてきたものが多ければ多いほど多少の後悔もするだろう。

後悔しない生き方をしてきたつもりだった。
何が起こっても、どんな事にも耐えてきたし乗り越えてきた。
だから今此処で生きてる。

でも...悔やんでも悔やみきれない事がある。
此の世から居なくなってしまった大事な大事なアナタ達を想うと...

やっぱり正しい正義なんてない事が解った。
人は人を傷つけるし、きっと必ず何かを犠牲にしながら生きてく。

そして、正義の意味が解らなくなるんだ...

 
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