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剣聖龍使いの神皇帝

作者:黒鐡
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第1巻
  九頭大蛇成敗×サツキ予備隊員へ昇格

時間を少し巻き戻そうか、桜花から《異端者(メタフィジカル)》が出たという報告前に俺はダハーカを龍化にさせてから空中散歩をしていた。たまには相棒達をドラゴンとなって飛びたいという願望があるからだ。俺はダハーカの真ん中の頭の上に乗っていた。

「久しぶりだが、これほど気持ちいいとはな」

「ああ。これも旦那の許しがないと出来ない事だ。いつもはヒト化だからな、たまには元の姿となって飛びたいもんだぜ」

「ところで力はいつも通り発揮するのか?」

「まあな~。千の魔法を操るドラゴンであるが、怪獣映画には俺にそっくりな金色のがいたな」

「あああれな、・・・・と何か桜花から通信が入った。それもメールからだな。なるほど、おいダハーカ!空中散歩を終わらせて、亜鐘学園の寮にある大食堂へ向かうぞ!」

そう言いながら、他のIS部隊を出撃命令を出してから俺らは大食堂がある所に着地してから、ダハーカに降りた。全寮生徒は館内放送にて召集されていた。

『緊急事態発生。学園近郊に《異端者(メタフィジカル)》出現。全寮生は速やかに食堂へ集合の事』

寮長の声だろうが、俺は寮生ではないがダハーカと共に来たらこの有様だ。空間切断で向かったけど、外にはダハーカがいるとは気付いていない。他の生徒は対応が早く、多くの生徒は会議室を兼ねる大食堂へやってきた。俺はいつも通り黒い戦闘服だったが、食堂内にあるテレビはいつもは地上波が流され、番組争いも起こる巨大液晶テレビに、尋常ならざる化け物の姿。・・・・九頭大蛇が映される。俺達は何とかなるが、コイツらにとってはこれ以上ない緊急事態となる。映像はかなり遠くから撮影されたものらしいが、俺がテレビに流れる映像を蒼い翼から桜花目線での映像に切り変わる事でどんな大きさなのか一目で分かる。

「へえ~、ダハーカみたいなパクリが出現するとはね。で、状況は?」

俺は『実戦部隊(ストライカーズ)』の特別顧問だが、隊長である石動迅のところに行く。寮長と話し合っているが、俺は気にしない方向で近付く。

「最悪だな。かつて東京湾に出現した弩級《異端者(メタフィジカル)》と同等か、それ以上の奴が現れた。先生方も多頭種と断定。九つも首を持った奴何て、未だに例がない。漆原君から報せがあったのだが、周囲一帯にいる一般人を逃がすために、二人で足止めに専念しているところのようだ」

石動の冷静な物言いではあったが、一人足りないな。ま、桜花はCB所属だからな。早めに救援に行った方がいいのでは?と言ったら、石動は二人の救援には向かわないと言った。あれほどの化け物と対峙した事がないため、軽々しく動くべきではない。下手すれば全生徒が死ぬとか言っているが、お前らはランクA何だからあんなの倒せるだろうと反論したが、ただの《異端者(メタフィジカル)》ならば敵ではないが、あれは日本支部の総力を上げて討つべき怪物であり、石動を含むランクA全員の召集は必須で集められるランクBによる布陣、更にはランクC百人態勢でのバックアップがないと勝てる相手ではないとな。

「ではどうしろというのだ」

「今校長先生が白騎士機関に応援を要請している。日本各地からの緊急動員を待ち、完璧な布陣を整えてから初めて我々は打って出る。無駄な犠牲を出す訳には・・・・グハァァァァアア・・・・・!」

俺は途中で石動に向かい殴ったのだった。そんなのでは遅すぎると、どんなに時間があろうとも二人の仲間を殺させる訳にはいかない。一般人を守るためのやむを得ない犠牲だと言ったら首を掴み中に浮かせた。

「テメエはホントに隊長なのか?お前らがそうなのでは甘すぎるな、力が弱くても数で圧倒すれば勝てるという要素が古い考えだ。俺達CBをナメんじゃねえよ、アンタらが正義の味方なら友だった者達を助けられないで何が《救世主(セイヴァー)》だ!」

吐き捨てるように言ってから、石動を投げ捨てると俺はダハーカの名を呼ぶと窓をぶっ壊して頭を大食堂の中にまで来た。驚く生徒達だったが、最後に言った言葉は本当の戦いというの見せてやると吐き捨てながら頭の上に乗ると行く。

「ここからショッピングモールまでダハーカの飛行でも時間がかかるので、空間切断で一気に行く!結衣と沙紀も現地集合だ!」

『了解!』

『俺の偽物野郎をどう葬るつもりだ?』

「まずは実物を見てからのお楽しみだ」

そう言ってから、ダハーカの目の前で空間切断をしたので潜るとそこにはショッピングモールが見えてから俺は飛び降りた。本来の主人公なら神足通で駆けるが、それでは遅いので飛んだはず。闇術《羽毫の体現(デクリーズウエイト)》と光技の神足通の合わせだが、俺らは既に到着してから剣を空間から持ちながらサツキがいる所まで降り立った。

「サツキに静乃、待たせたな!」

「来てくれると・・・・思ってた・・・・兄様。でも漆原が・・・・静乃が、危ないの・・・・瞳の色がどんどん弱くなっているの・・・・」

「・・・・九ツ眼の奴が吐いたブレスで石化をしたのか、だが任せろ。俺らには心強い仲間がいる事をな。ダハーカ!コイツらごとダハーカがいる所まで浮かせろ!」

『分かったぜ!諸葉の旦那!』

「それと桜花は石化しているサツキと静乃をここから離れた外まで運べ。九ツ眼を倒せば石化が解除するはずさ」

「了解しました!」

そう言ってから、九ツ眼を探したら近くにいたのでその頸ごと斬り落とした。すると石化状態だったサツキと静乃が元通りになったので、桜花は二人を運びすぐ近くにいる医療班のところまで運ぶ。CB医療班は、空間切断で来させたからな。そしてダハーカに浮かせろ!と言ったらダハーカの魔法陣から本体と九つある頭首があるのを纏めて浮かしたのだった。

「さてと、IS部隊。本体が出てきたがまずは頸から落とすので、量産型聖剣エクスカリバーを使用許可する!」

『了解!』

量子変換から出てきた剣を持った桜花・結衣・沙紀は、剣に集中させると巨大な矛先となり、一人二つの頸を落とす。あとの三つは俺が落とすが、剣や風刃で落とす。最後の頭は残しておいてから、本体はまるで丸い石に首が九つあるような感じで、尻尾や腕とかはないようだ。最後の頭となったので、怒り狂うがダハーカに抑えられている。

「テメエだけは地獄に落ちても永遠に落ちろ!」

そう言いながら重力球をチャージ中に消滅の魔力も混ぜながらで、完了と共にダハーカは俺の後ろにと避難してから撃ち放った。本体と頭一つは重力の中で押し潰されながら、魂は消滅と浄化と共に滅んで行ったのだった。そして破壊されたショッピングモールを再生の力を持って破壊される前に元の状態へと戻した。ダハーカはヒト型となって俺と桜花達と共に医療班がいる所まで降り立った。

「大丈夫か?サツキに静乃」

「兄様~!私怖かった、けど桜花さんのお陰で少しは恩返しできたと思った」

「諸葉・・・・。私はあなたと二度と会えないかと『もう大丈夫だ』ええ」

そう言ってから、ダハーカの本当の姿を見たサツキと静乃だったが、偽物野郎と言ってたから強さ的にはこちらが圧勝となった。そんで怪我もないから、俺がいつの間にか用意したゼロに乗って亜鐘学園に戻った。医療班はすぐに空間切断で戻っていき、結衣と沙紀は先に家に戻っていると言い、桜花が運転したけど。ダハーカは元に戻った。弩級《異端者(メタフィジカル)》だろうと、俺らCBは少数精鋭で倒せるという証拠を見た全校生徒は改めて凄いと思ったらしい。

「それにしてもよく倒したわよね、あたし達でも苦戦だったのに」

「桜花さんもまだ本来の力ではなかったみたいのようね」

「それはそうですよ。あれは諸葉様の許可がないと使えない力ですから」

左右にサツキと静乃がいて、サツキの隣に桜花がいる。俺らが倒した弩級だろうが、超弩級クラスだろうが俺らにとっては簡単に倒してしまう程の力を持っているという事を思い知らされた。

「そういえばお二人とも。諸葉様にプレゼントがあったのを渡さないのですか?」

「俺に?」

そう言ったらサツキと静乃が、ペアルックならぬトリプルルックだったけど、ケータイのストラップだった。本当は腕輪とかの方がよかったが、学校では着用できないのでストラップにしたのだった。しかもそれぞれに名前を彫ってあるので、それを受け取ると俺は感謝として二人に軽いキスをしたのだった。

「ちょ!」

「あら?嵐城さんは初めてだったかしら」

「今回はこれで勘弁してくれ、まあ次回の褒美も考えとく。とっとと報告済ませようぜ」

サツキも静乃も嬉しいが、すぐに笑顔となり俺の腕にしがみ付く。桜花もサツキがまた強くなった事で、少しは恩返しできたような感じはあったが、まだまだのように感じ取れた。空は晴れて、さっきまでの空が嘘みたいになっていた。登り坂を越えてから、校門が見えてきたら待ち人発見でまだ殴り跡がある石動迅。

「大した事だよ君達は。死闘の後だと見えない程の余裕振りとは、さすがはソレスタルビーイング。恐れ入るよ」

「あれ?石動先輩、その頬はどうしたんですか?」

「それと首回りに、何かで締められた跡がありますけど?」

サツキと静乃が指摘した所は、俺がまさに拳で殴り首を締めた場所だった。まだ頬が腫れていて、首の跡も残っていた。俺がここに来てから、石動先輩が助けにいかないと聞いたので殴り飛ばした。と言ったら流石に驚いていた。なので謝罪の代わりに治してあげたけどね。だが石動は、サツキと静乃を見殺しにしようとしていたが、石動は大勢の人間の運命を背負って来たが、俺は大勢の仲間が勝つための力を得てここまで来たと思っているから、仲間達の力を授けたのは俺だ。

「ありがとう灰村君。君のお陰で目は覚めたよ、僕達は改めてCBの力を半分冗談だと思っていた。あんな化け物をたったの四人と一匹で倒してしまうなんてね。そして嵐城サツキ君に話があってここで待たせてもらったのだよ。嵐城君に是非『実戦部隊(ストライカーズ)』の予備隊員となって欲しいんだ」

俺は今更かよと言いたげな顔をしていたが、あの化け物を倒そうと向かったお陰だと思った。サツキはポカンとしていた。数秒後になると・・・・。

「えええええええええええええええぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!?」

凄く驚いた声だった。

「なな何でっ?何であたしが急にっ????」

「君はあの化け物に怯む事なく挑み、力なき人々を守ったのだろう?その勇気は賞賛されるべき行為であり、我々《救世主(セイヴァー)》の鑑だよ。力だけあっても仕方がない。高潔な意志が必要だ。君のような真の正義感の持ち主もまた、『実戦部隊(ストライカーズ)』に欲しい。喉から手が出る程にね」

「で、でも、あたしは大した事何て・・・・」

「あなたはとても賞賛に値する行為をし、犠牲なくしてあの化け物に挑んだ事なのですよ。ですが、実戦をやる訳にはいかないので予備隊員としての特別演習に参加して欲しいという事ですよ。少しは恩返しできたと思ってますが、我々への借りはまだまだですけどね」

そう言う桜花だったが、石動はほとんど言われてしまったので苦笑し頷いたのだった。

「でもあの化け物を倒したのは諸葉一人と桜花さん達なんじゃ?」

「《異端者(メタフィジカル)》には一対一では勝てないって常識に凝り固まってるのでしょうね。そんな現実離れが出来たとすれば、諸葉はランクS《救世主(セイヴァー)》って事になってしまうけど、どうやら諸葉は自覚があるようね」

「俺達CBは一対一でも勝てるような組織だから、その足手纏いをしないためにももう少しメニューを増やすとしようかな。特別顧問として任された以上は、もっと厳しい訓練をしてみますか?」

「それは勘弁願いたいね、僕達は鉄則があるからね。それより伝える事は伝えたからね」

そう言った石動は行ってしまったが、桜花の言う通りとなりチャンスを掴んだサツキだった。そして俺達はもう仲間外れではない事で、新たな友として互いの短所を無くそうと俺は考えていた。そして早めに校長室で報告を終えたら、サツキと静乃を俺の家に招待してから風呂に料理をたらふく食ったのだった。 
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