大陸の妖精
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命の盾
前書き
私情が無事終了しましたので、今日からいつも通り三日に一度のペースで更新したと思います!
ジェラール「一瞬で終わらせてやる、立ち上がった事を後悔しながら地獄へ行け」
アルト「やれるモンならやってみろ」
ジェラール「つぇあっ」
挑発を聞いたジェラールは、アルトに向かって魔法を放つ
アルトはジェラールの魔法を全てたたき落とし、突撃する
ジェラール「くそっ!!」
アルト「はぁぁああ!!」
突撃してくるアルトめがけて巨大な魔力の塊をぶつけるジェラール
しかしアルトはその塊を衝撃波で砕き、そのままジェラールを殴り飛ばす
アルト「アース・クライツ!!!」
ジェラール「ごはっっ!!」
衝撃波の拳を受けたジェラールが倒れ込む
同時に地面の水晶も砕け散った
ジェラール「貴様っ・・・塔を・・・!!」
アルト「オラァアア!!」
塔が壊れることに気が引けていたジェラールの隙をつき、アルトが思い切り蹴り飛ばす
アルト「どうした?・・所詮、貴様程度の魔導士じゃ、塔が壊されるのを阻止するどころか・・・俺を倒す事すら無理だな」
肩で息をしながら、そう言ったアルト
ジェラール「いつまでも調子に乗ってんじゃねえぞガキがっ!!!」
アルト「ぐっ・・・!!!」
ジェラールが放つ、凄まじい魔力をなんとか受け止めるアルト
エルザ「・・・・!!」
そして目の前の激闘に気が付き、目を覚ますエルザ
ジェラール「貴様ごときがオレに勝てるハズがねえ!!!」
アルト「ぐあっ・・!!」
ジェラール「塔を壊すだと!?ふざけるのも大概にしろよクソガキがぁ!!!」
アルト「う・・・おおおおお!!」
アルトは徐々にジェラールの魔力に押されていた
エルザ「アルト!!」
目を覚ましたエルザがアルトに向かって叫ぶ
アルト「!!・・・うォォおおお!!!!」
エルザの叫びを聞いたアルトが両腕に衝撃波をまとい、ジェラールの魔力をかき消した
ジェラール「ば・・バカなっ!!?」
アルト「メテオ・マグナム!!!」
かなりの速さで走りだしたアルトは、衝撃波の拳でジェラールを殴り飛ばした
アルト「メテオ・ウィザスター!!!!」
そのままジェラールに向かって巨大な衝撃波を放つアルト
周りの水晶が砕け、ジェラールに大ダメージを与えた
しかし、ジェラールは傷だらけの身体にもかかわらず、アルトを睨みつけ、立ち上がる
ジェラール「オレが・・8年かけて築き上げてきたものを・・・貴様ァ・・・!!!!」
アルト「ハァ・・・ハァ・・・」
魔力と体力を消耗しているアルトは肩で息をしながら目が覚めたエルザを見る
アルト「エルザ・・・目ェ・・・覚めたのか・・・」
エルザ「(アルト・・・おまえ・・・立っているのもやっとじゃないか)」
ジェラール「許さんぞォ!!!!」
そう叫んだジェラールは腕を交差させ、上に向けた
すると凄まじい量の魔力が溢れだし、アルトたちを包み込んだ
アルト「うわっ・・!!」
エルザ「くっ・・!!」
ジェラールの魔力を受けて、後退するアルトとエルザ
アルト「な・・何だよこの魔力は・・・!!?気持ち悪ィ・・・!!!」
エルザ「影が光源と逆に伸びている!!?この魔法は!!!」
ジェラール「無限の闇に落ちろォォオ!!!!アルトレアァァア!!!!」
魔力が解放され、アルトに向かって放たれる瞬間
エルザ「貴様に私が殺せるか!!!?」
エルザがアルトを庇うように、ジェラールの前に立った
アルト「エルザ!!何を・・!!?」
エルザ「ゼレフ復活に必要な体なのだろう!!?」
ジェラール「ああ・・・おおよその条件は聖十大魔道にも匹敵する魔導士の体が必要だ、しかし今となっては別にお前でなくてもよい」
エルザ「!!」
ジェラール「二人そろって砕け散れ!!!」
声を張り上げるジェラールの頭上には、巨大な黒い球体が現れる
邪悪な魔力の塊であり、球体の中には宇宙空間のような景色が広がっていた
アルト「エルザ!!退いてろ、アレを食らったら・・・!!」
エルザ「お前は何も心配するな、私が守ってやる」
アルト「やめろォーーーーー!!!」
その身を盾にしようとするエルザを止めるために、走り出したアルト
しかし、それと同時に黒い球体がエルザに向かって放たれた
ジェラール「天体魔法、アルテアリス!!!!」
邪悪な魔力がその場を包み、大爆発を引き起こした
アルト「エルザーーー!!!!」
アルトの叫びが夜空に木霊する
しかし、爆発後の爆煙から出てきた人物・・・すなわち、魔法を食らった人物はエルザではなかった
エルザ「シモン・・・」
シモン「エル・・・ザ」
弱々しい声でエルザの名を呼んだシモンはその場に倒れる
エルザ「シモーン!!!」
倒れたシモンに走り寄るエルザ
ジェラール「まだうろうろしてやがったのか、虫ケラが」
アルト「!」
ため息をつき、冷めた声で言うジェラールの言葉に、アルトはピクリと眉を動かす
エルザ「何でお前が!!!逃げなかったのか、シモン!!!」
シモン「よ・・・よかっ・・・た・・」
自分の身も構わずに、エルザの無事を見て安堵するシモン
シモン「い・・いつか・・・お・・・お前の・・・役に・・・立ち・・ゲホォ」
必死に言葉を紡ぐシモン
エルザ「わかった!!!いいから もうしゃべるな!!!」
そんなシモンの姿を見たエルザは目に涙を浮かべながら必死に声をかける
しかし、シモンは喋ることを止めなかった
倒れてなお、言葉を残すシモンはまるで自分の最期を覚悟しているようだった
シモン「おまえは・・・いつも・・・やさしくて・・・やさしくて・・・」
エルザ「シモン・・・」
シモン「(大好き・・・だった・・・)」
涙を流し、シモンは静かに息を引き取った
エルザ「イヤァァァアァァアァ!!!!」
二度と目を覚ますことはないと理解したエルザは大粒の涙を流し、天に向かって叫んだ
そんな光景を目の当たりにしたジェラールは、かつて見たことのないほどの笑みを浮かべ、大口を開けて高らかに笑った
ジェラール「くだらん!!!実にくだらんよ!!!」
アルト「・・・」
ジェラール「そういうのを無駄死にって言うんだぜ!!!シィモォォーン」
アルト「・・・おい」
死んだシモンに嘲罵を浴びせるジェラールに対し、アルトが怒り混じりの声で言う
アルト「何がそんなにおかしい?」
するとアルトはゆっくりとシモンに近づき、片膝をついて、その亡骸に触れる
アルト「シモンが・・・かつてお前の仲間だった奴が、お前の攻撃で死んだんだぞ・・・それなのに・・・」
ジェラール「まったく笑いが止まらん!!!ハーッハッハ!!!」
アルト「何 ヘラヘラ笑ってんだァァア!!!!」
辺り一帯に響くアルトの怒鳴り声
アルトは自らの拳を塔の地面に打ち付け、地面の魔力を吸い上げた
アルト「ジェラァアァアアル!!!!」
ジェラール「!!?」
地面の魔力を吸い上げたアルトの全身が翠色の光に包まれる
エルザ「ア・・アルト・・・おまえ・・・何を・・!?」
ジェラール「(バカな・・・コイツ・・・エーテリオンを取り込んでやがる!!!!)」
アルト「ォ ォ オ オ ォ オ ォ オ オ オ!!!!」
後書き
文字数が少ないですが、区切りがいいのでここで終えます
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