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転生とらぶる

作者:青竹
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マブラヴ
  0903話

 ゲートからハイヴ内に突入し、そのままの速度を維持しつつT-LINKシステムによってヒュドラの先端から伸ばされた18本のビームサーベルとエナジーウィングを使って、ドリフト内から出ようとしていたBETAを斬り刻んでいく。
 確かにシロガネ、ニヴルヘイム、アークエンジェルの主砲やら何やらで地上部分にいたBETAは纏めて吹き飛ばした。だが、当然ゲート内から外に出てこようとしていたBETAはまだ無事な訳で……そのBETAを纏めて斬り刻み、同時に腹部拡散ビーム砲と頭部ビームバルカン、ヒュドラに内蔵されているT.T.キャノンとランツェ・カノーネにより瞬く間に死骸へと変わっていく。
 中には重光線級や要塞級といったBETAの最大戦力もあったが、こちらの攻撃にどうにか出来る筈もなくあっさりと骸を晒す。
 そもそも重光線級はハイヴの内部ではレーザーを使わないし、他のBETAやその死骸で要塞級は身動きを取れなかった以上、ニーズヘッグにとっては餌でしかない。

『アクセル、アフリカ連合と中東連合がこっちに合流したわ。これからギアス世界の部隊と共同戦線を張るそうよ』

 シェリルからの通信に少し驚く。
 予想以上に早かったな。もう少しBETAの数を減らしてから来ると思っていたが。
 いや、違うか。向こうにしてもリニアガン・タンクやガン・ルゥ、あるいはそれらのおかげで発展した技術で改良された戦術機の能力を試したいという思いもあるのか。
 それよりも欲しいのは、人類史上初めてフェイズ5のハイヴを攻略したという名声だろうが。
 人類史上初めてのハイヴ攻略という手柄は鉄原ハイヴで俺達に持っていかれたが、鉄原ハイヴは所詮出来てから数ヶ月程度のフェイズ2でしかない。
 それと比べるとこのアンバールハイヴは出来てから10年以上……正確には13年が経っているんだから、重みが違う。
 勿論アフリカ連合と中東連合がアラビア半島防衛戦の件もあって、俺達に好意を抱いているのは事実だろう。向こうがこっちの予想よりも早く合流したのは、それが理由の1つであるのも間違いはない。

「分かった、向こうに関しては無理をしないように通達してくれ」

 シェリルに言葉を返し、要塞級の振るう尾をエナジーウィングを使って機体をバレルロール回転しながら回避し、通り抜け様にエナジーウィングの外側の部分で尾の先端を斬り捨てる。同時に要塞級の真下から腹を目掛けてヒュドラのビーム砲を発射。そのまま胴体を貫通させる。
 巨体がドリフトの地面へと落ちるのを移動しながら回避し、空中でクルリと縦に回転しながらアダマン・ハルパーを取り出す。

「アダマン・ハルパー、ナインテールモード!」

 その言葉と共に9条の鞭と化したアダマン・ハルパーを大きく振りかぶり……地面へと叩きつける!
 無数に存在した戦車級や闘士級、兵士級といったBETAが潰され、砕かれ、斬り裂かれて無残な姿を晒していく。

『燃える天空』

 最後の仕上げとばかりに放たれた魔法により、ゲートの周辺は灼熱の炎に包まれ、そこに存在した全てのBETAは命を失う事になる。

「よし、取りあえずこのゲートから出ようとしていたBETAは片付いたな」

 俺が入ったゲートは、モニュメントの残骸からそれ程遠くない位置にある。つまり、それだけメインホールやアトリエといったハイヴの重要施設にも近い筈だ。
 もっとも重要施設に近い以上、BETAの数も多いのだろうが。

『アクセル隊長』

 奥へと進もうとしていたところ、突然そんな通信が入ってくる。
 通信に映し出されているのは量産型W。しかも通信を送ってきたのは俺の突入したゲートからそれ程離れていない場所かららしい。
 ……へぇ。量産型Wにしては随分と早いな。
 ああ、いや。違うか。さっきのニヴルヘイムを含む一斉砲火で地上に出ていたBETAの殆どが消滅したからこそ、ここまで付いてこれたのか。
 シャドウが1機に、メギロートが5機。BETAを相手にするにはそれなり以上の戦力だ。

「よし、お前達はこのゲートの入り口で待機。俺が突入後にここから出てくるBETAを滅ぼせ。1匹たりとも逃すなよ」
『了解しました』

 量産型W特有の感情を感じさせない声で返事をするのを聞き、小さく頷く。
 さて、これでこのゲートから出てくるBETAに関しては心配いらないだろう。
 そう判断し、その場をシャドウとメギロートに任せてドリフト内を突き進む。
 今回の件で心配事と言えば、鉄原ハイヴ攻略作戦の時にもいた母艦級か。地底を掘り進んでこっちの背後辺りに出られると厄介だ。
 ……まぁ、シャドウミラーの本陣とも言える場所は空中に浮かんでいるニヴルヘイムだから問題無いんだが、アフリカ連合軍、中東連合軍辺りは危険かもしれない。
 だが、母艦級が地中を掘り進めている以上は当然振動の類が出てくる訳で、既にその母艦級に関する情報は調べて分かった事も含め、全てマブラヴ世界の国々へと公開している。
 更に、何気にシャドウミラーは地中の敵を探知する術には長けていたりするんだよな。
 理由としては、元々の世界でのクロガネとの戦いだ。
 いや、俺が別行動している時に起きた戦いだったりするから、あまり実感は湧かないんだけどな。
 地中を通って奇襲を受けた時があるらしく、その辺に関しての対応もそれなりに可能となっている。
 原作で言えば、OGsでアースクレイドルに突入しようとしていたクロガネを地中地雷を使って迎撃したとか、あんな感じに。
 地中探索系の技術がそれなりにある以上、母艦級が地中を掘り進むというのが判明していれば特に焦る必要もない。

「っと、このハイヴでもか」

 天井のスリーパー・ドリフトから雨のように降ってきた戦車級を回避すべく、ヒュドラのスラスターを使って前進している状態から強引に後退。
 普通のパイロットならまず耐えられないだろうGを無視しつつ、目の前に降ってきた戦車級に向けてエナジーウィングから放たれた無数の刃状のエネルギーを放つ。
 丁度目の前を落下していく戦車級が真横から放たれた刃状のエネルギーに貫かれ、あるいは爆散していく。
 それでも落下してきた戦車級の数が数な為、ドリフトの地面に無事着地する戦車級も出てくる。
 だが……

「ほら、これはおまけだ」

 ヒュドラの先端から放たれるビームが次々に着弾、何とかエナジーウィングの攻撃を切り抜けた奴等も纏めて消滅させられる。 当然その間もエナジーウィングの攻撃は続いており……やがて数分程が経った時、周辺に残っているのはニーズヘッグと無数の戦車級の死骸だけとなっていた。
 とりあえずここはこれでいいな。
 そういえば他の奴等……特にS.M.S組はどうした? もうハイヴに突入したのか?
 まぁ、スカル小隊にしろピクシー小隊にしろ、あのバジュラ戦役を潜り抜けた技量の持ち主だ。この程度の敵にどうこうされるとはまず思わないけどな。
 そんな風に考えつつ、ドリフトの中を先へ、先へと進んでいく。
 その途中でも戦車級が降ってきたり、あるいは分かれ道になっている場所から要撃級や突撃級が襲ってきたりしたが、その全ては出会うや否やニーズヘッグの洗礼を受けて死骸へと姿を変えていく。
 特に何も考えずにこうしてBETAを殺しまくっているが、恐らくこのBETAの死骸はアフリカ連合や中東連合がシャドウミラーと取引をする際の物資になるんだろう。
 実際、鉄原ハイヴに残っていたBETAの死体も既にオーストラリア政府から許可を得て作った港に運ばれ、それが大東亜連合の収入になっていたし。
 そのおかげで、鉄原ハイヴを守れるだけのガン・ルゥやリニアガン・タンクを購入する資金が出来たと言っても過言ではない。
 ……例に寄って例の如く、大東亜連合の中に含まれている某国が色々と面白い事をほざいていたが。正直、大東亜連合を組んでいる中に、なんであの国を入れたのかが普通に疑問だ。
 もっとも、だからこっちにやると言われてもいらないけどな。
 色々と手を貸してやって復興させても、ある程度の年月が経つと占領しただの、何故か存在しない筈の戦争被害者や従軍慰安婦という存在が現れて、謝罪と賠償を要求されるだけだし。
 そんな風に考えつつ、大東亜連合に対してもう少し融通を利かせてやった方がいいかもしれないと思い直す。
 向こうはそれだけの苦労を負っているのだから、相応の利益があってもおかしくはないだろう。

「っと、ホールの入り口が見えてきたな」

 ドリフト内を飛んでいると、やがて真っ直ぐに続いた先から出入り口が見えてくる。ドリフトのジャンクション的な意味合いのあるホールだ。
 それが視界に入った途端、ニーズヘッグの動きを一旦停止してゆっくりとホールの入り口まで移動して奥の様子を伺う。
 すると予想通りにホールの中には無数のBETA。
 この辺は鉄原ハイヴと変わらないらしいな。
 じっとしていて動きを見せないところを見ると、眠っている状態に近いんだろう。なら、馬鹿正直に中に攻め込んでいって攻撃する必要もない。
 やるべき事は、一方的な虐殺だ。
 とはいっても、ハイヴの中という状況で使える広範囲攻撃は限られている。メガ・バスターキャノンやブラックホール・ランチャー、特にフレイヤなんかを使ったら洒落にならない被害が出る。
 ……出来れば外からフレイヤを使ってハイヴ諸共に消滅させるのがベストなんだが、そんな真似をすれば俺達の狙いでもあるG元素や反応炉といった代物も同時に消滅してしまうし、何よりこのハイヴをカシュガルハイヴやマシュハドハイヴに対する橋頭堡とする事が出来なくなる。
 まぁ、逆に考えればG元素が存在せず、橋頭堡としても使えない場所にある若いハイヴはフレイヤで一掃出来るって事でもあるんだが……それをすると、G弾信者がうるさくなりそうで困るというのもある。
 ともあれその辺は一旦置いといて、現状で攻撃手段として有効なのはこれだろう。

『燃える天空』『燃える天空』『燃える天空』『燃える天空』『燃える天空』

 SPを大量に込めた燃える天空が5連発、殆どタイムラグがないままに発動する。
 音すらも燃やし尽くすかのような業火がホール内を蹂躙し、その場で待機していたBETAの全てが何も出来ないままに燃やし尽くされていく。
 炎に気が付いたのだろう。何匹かのBETAが動こうとはしたが、それを成す前にSPを通常の数倍以上も込められた炎は飲み込んでいく。
 数分後……ホール内に残っているのは、かつてBETAであった残骸だけとなっていた。
 ニーズヘッグに乗っているからこそ特に暑いとは感じないが、恐らく現在のホール内はとてつもない熱気によって包まれているだろう。
 数百℃程度で済めばいいが、下手をすれば数千℃単位に達しているかもしれない。
 ……あ、しまった。

「ニヴルヘイム、聞こえるか、ニヴルヘイム。現在ハイヴの内部で炎の魔法を使った。ゲート内は恐らく大丈夫だと思うが、ゲート付近にいる魔法使い達は熱気に襲われるかもしれないと注意勧告をしてくれ」
『分かったけど、ちょっと遅いわよ』

 シェリルの呆れた様な声に息を呑むが、声の調子がそれ程深刻なものではないと知り安堵の息を吐く。

「被害は特になかったのか?」
『ええ。魔法使いが数人ちょっと熱い熱風に晒されて軽い火傷をしたけど、既に治療済みよ』
「……そうか」

 ここは助かったと言うべきか。
 ハイヴの構造を見るに、このホールから続いているドリフトと、そのドリフトから地上へと出るゲート付近にいた者達は軽微は被害で済んだらしい。
 他にも既にハイヴ内に突入している者達は当然いるだろうが、その場合は魔法使いと違って機体に乗ってる奴らだけだから、そちらはあまり心配いらないだろう。

「なら、悪いがこれからも魔法は使っていくから、その辺を注意するように連絡しておいてくれ」
『ええ。……アクセル』
「ん?」
『気をつけてね。怪我なんかしたら承知しないんだから』

 いつものシェリルの口調に小さく笑みを浮かべ、こちらも言葉を返す。

「そもそも、俺とニーズヘッグが揃っていてBETA程度にどうにかされる筈がないだろ」

 もしこの台詞をマブラヴ世界の住人に聞かれたら、色々とやばいかもしれないな。
 そんな風に考えつつ、通信を切ってホール内を見回す。
 ……さて、幾つかドリフトはあるが、どれを選ぶか。
 一瞬迷ったが、ここは素直に勘に従って、左の壁の中にあるドリフトの出入り口の中から真ん中辺りにあるものを選ぶ。

「……さて、フェイズ5のハイヴ。どれだけの抵抗力を示せるのか、その実力を見せて貰おうか」

 呟き、ツイン・ドライブとエナジーウィングを起動させてドリフト内部へと突入していくのだった。 
 

 
後書き
アクセル・アルマー
LV:42
PP:55
格闘:301
射撃:321
技量:311
防御:311
回避:341
命中:361
SP:1402
エースボーナス:SPブースト(SPを消費してスライムの性能をアップする)
成長タイプ:万能・特殊
空:S
陸:S
海:S
宇:S
精神:加速 消費SP4
   努力 消費SP8
   集中 消費SP16
   直撃 消費SP30
   覚醒 消費SP32
   愛  消費SP48

スキル:EXPアップ
    SPブースト(SPアップLv.9&SP回復&集中力)
    念動力 LV.10
    アタッカー
    ガンファイト LV.9
    インファイト LV.9
    気力限界突破
    魔法(炎)
    魔法(影)
    魔法(召喚)
    闇の魔法
    混沌精霊
    ???
    ???

撃墜数:1120 
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