大神桜絵巻
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第4巻 英雄の子孫?
前書き
うっかり投稿が遅れてしまった。
はーい、こちらスサノオの家の前にいる久桜でーす。
なんか家の中からとてつもなくでかいいびきが聞こえます。
イッスンが相変わらずだなとか言ってます。
「これ……いつもなのか?どんだけだよ、近所迷惑じゃねぇか」
イッスン曰くここがスサノオって胡散臭いおっさんの家らしいです。
「へー」
この辺じゃ名前だけは有名らしく、でも伝説の勇者の子孫にしては寝てばっかりで怪しい奴だそうです。
「そりゃ怪しいな、とりあえず入ってみっか」
スサノオの家に潜入。でも家には誰もいない。
瓶の下からいびきが聞こえる。
「とりあえずこれぶっ壊せばいいか?」
「兄ちゃん発想がだんだん物騒になってくなァ」
刀で瓶を斬る。瓶を退けるとはしごがあり、地下室への入り口になっていた。
俺達はそこに飛び込む。
なんかでかい鼻ちょうちん作ってるおっさんがいた。
俺とアマテラスが思いっきり頭突きをすると。
「がふっ!?」
吹っ飛んで壁に激突。泡吹き始めた。
「あ、やべ、やりすぎたわ」
「ちったあ加減しろよォ!!起こすのに何でそんな全力で頭突きするんでィ!!」
「いや、なんとなく」
その後、俺がスサノオを叩き起こし……え?こんどは何したって?やだなぁ、今度は平和的に起こしたよ?叩き起こしたってのは……そうだ肉球でだよー。嘘じゃないよ?今、思いついたんじゃないよ?
「ぐ、うう……か、体中が痛いぞ?」
「気のせいだよー」
「そうか?気のせいか」
あ、信じたよこのおっさん。
「むむ、オオカミが話すとは妖怪か?」
「妖怪じゃないし、どうでもいいだろ?ところでなんでこんなとこで寝てたんだ?」
「瞑想にふけろうと地下にこもったらそのまま寝てしまったようだわ!」
イッスンの言うとおり確かに胡散臭いわー。
古今無双の大剣士スサノオさまに何用だ!?とかまさか畜生までもが我の噂を聞きつけてやって来るとはとか我は弟子など取らんぞなどと狼相手に言ってますこのおっさん。
「いや、お前の弟子になる気はねぇよ」
俺達をしっしとか言って追い出そうとして、瞑想といいながら寝そべるスサノオ。
「瞑想は寝転がってやるもんじゃねぇぞおっさん」
そうだぞトウヘンボク!などとイッスンが叫び一緒に来るように言う。
お前は金玉虫!とかイッスン見て言い出すおっさん。
その名前で呼ぶなと言ったろ!と怒るイッスン。
「おっさんひくわー、そのネーミングはねぇよ。すげぇ引かれるよもしくは笑われるよ」
「ムゥ!?そ……そうなのか!!」
「俺みたいに引くか、もしくは笑うかするかと、そんなので喜ぶのは小さい子供だけだと俺は思うぞ」
なんかすげぇ落ち込み始めた。
「兄ちゃんありがとよ!おかげですかっとしたぜェ!!」
「誰だってあんな名前で呼ばれたくねぇしな、さ、おっさん連れてくか」
「わん!」
なんかアマテラスがやる気。なんでだろう?
アマテラスはおっさんを背中に乗せる。おっさんは恥ずかしがるもアマテラスはそのままダッシュ。ロデオ状態。
掛け軸の裏にあったクシナダさんの絵もちゃんと見ました。床の間に飾るもんじゃねぇ。
商人の所へ。
こんな所へ連れてきて我と決闘しようとでも言うのか?となにやら文句言ってくるスサノオ。
「はいはい、決闘して欲しいんなら後でやってあげるから、商人の話を聞いてやんな」
両断してくれるわ!とか話を聞かずに突っ込んでくる。
「だからその前に商人の話きけや!!」
鞘でスサノオの頭を殴り、とりあえず商人と会話させる。
商人はどうやら大岩をスサノオに切ってもらいたいらしい。でもそれを聞いたスサノオは慌て始める。
なんかさすがにこの大岩は自分でも骨が折れるとか、精神統一しなきゃいけないとかなんとかいって鍛錬場に走って行った。
鍛錬場に行くと酒飲んで寝転がってました。
いくら伝説の血筋でもあんな岩とても無理だとかぼやいてます。
このヒッキー野郎働け!!なんか酒がきれてやめだやめだ。今日はおしまい鍛錬は明日からとか言い始める。
「酒持って来たら鍛錬やんのかおっさん?」
「持って来れたらな」
「よしアマ公、酒持ってきてくれ、俺はその間にこのおっさんとさっき言ってた決闘するわ」
「わん!」
「兄ちゃんいっそのことボコボコにして根性叩き直してやんなァ!」
「もとよりそのつもりよぉ!!」
「ん?畜生が我の根性を叩き直すだと?ここまで舐められちゃあ黙っておれん!いざ尋常に勝負!!」
アマ公が走っていくのを見届け、俺とスサノオの戦いが始まる。
「さぁ、かかってきなぁ!!」
スサノオが大剣持って走ってくる……が。
「お、遅い」
俺はスサノオに頭突きして相手を怯ませる。その間に大剣に向かって刀を鞘に入れたまま思いっきりぶつけて吹っ飛ばす。
「ムゥ!?剣が飛んだ!?」
「俺が弾き飛ばしたんだよおっさん!!」
スサノオは殴りかかってくる。それをかわしておっさんの大剣をくわえる。けっこう重いなこれ。
「我の剣を!」
「これで終わりだ!!」
思いっきり体を一回転させながら大剣を振り、スサノオに当てる。
木刀だしスサノオは頑丈だから大丈夫だろうと思ったので思いっきりやった。
スサノオは勢いよく吹っ飛び川に落ちる。
勝負はついた。
川からスサノオを引きずり出すと。
「弟子にしてください」
「はぁ?」
てっきり、さっきの勝負は調子が悪かっただのなんだの言って文句言ってくるかと思った。
「我はイザナギの子孫なのは本当だが、実はそんなに強くないのだ」
「そりゃ、知ってる」
「さきほどの闘片撲を我より自由に使いこなす所を見て思ったのだ。この方なら我を本当に強くする事ができると」
「思うな!俺は刀持ち始めたのは今日だぞ?戦闘は素人だし教えられる事なんてねぇよ。大体狼に弟子入り頼む時点で間違ってる」
「お願いします師匠!!」
「許可もしてねぇのに師匠って呼ぶなぁ!」
「おいおい、どうなってんだィ?こりゃ」
そこにイッスンとアマテラスが酒持って帰ってきた。
「しらん。さっさとおっさんに酒渡して鍛錬させようか」
「師匠とクシナダちゃんの酒、これで百人力じゃ!」
そう言ってかかしに打ち込みする鍛錬を開始。なんかアマテラスが筆業でかかしをタイミングよく斬って手助けしてる。こりゃだめだ。
さらには調子にのって近くにあるでかい岩に挑戦。アマテラスがまたタイミングよく斬ってお手伝い。えらくスサノオの事気にいってますねアマテラスさん。
うおおおおおと叫びながら商人のいる大岩の所まで走るスサノオ。
調子にのりすぎだろ!お前!
アマテラスは最後までお手伝いした。スサノオはさすがに困惑している。
商人とイッスンに褒められて、有頂天。イッスン……お前、気付いてないのか?
「者ども大船から飛び降りた気持ちで待っておれ!」
「それって死ぬ気持ちで待てってことだろうよ!」
「あ、師匠!見ててくださったか!!急に強くなったのは師匠がいたから――」
最後の方は小声で言うスサノオ。
「んなわけあるか!そんなんで急に強くなれるなら人は鍛錬なんてしねぇ!」
「で、ではいったい何が……」
「お前は助けられたのさ、だから調子に乗りすぎるのはよくないと思うぞ。まぁ調子に乗るのが悪いとは言わないが」
「さっきのは師匠が助けてくださったのか!でも、今なら行ける気がします!我は行きます妖怪退治へ!」
「なんでそんな話の流れになるんだ!っておい話し聞け!お前を助けたのは俺じゃ――」
スサノオは走り去っていく。外には妖怪がうじゃうじゃいるらしいし大丈夫かよ。
無駄に頑丈だから大丈夫か?
そう思ってると、突然サクヤ姫が出てきた。
俺達の活躍を見てたとか。
まだ大して活躍していないようなー?
ともかくサクヤ姫はアマ公を褒める。
それを聞いて何かご褒美でもくれよォとか言い出すイッスン。
お前、何もしてないだろ……
玉虫は何もしてなかったようなとサクヤ姫が言う。
だが虫扱いに怒ったイッスンは……
「ムシケラ扱いする奴には懐へ忍び込んでお仕置きs……さ、殺気!!」
「イッスン……てめぇは俺を怒らせた!!」
「待て!兄ちゃん!!ぎゃああああああ!!!」
数時間後――
「いやー、お待たせしてしまったみたいですみません」
「い、いえ、大丈夫ですよ。でも確かにお礼は必要ですね……」
でも、本体も枯れててお礼しようにも出来ないらしい。
サクヤ姫の木は確かに枯れ木の状態だ。
でも実はサクヤ姫は村の外にも根を張り巡らせて各地の平和を見守っていたのだとか。
サクヤ姫そんなにすごい精霊だったんだ。なんか今現在、俺の周りの人達ってすごい人だらけじゃね?もしかしてイッスンにもなにかあったりして……
そのサクヤ姫の分身らしい分け木は塞の芽と呼ばれて信仰心を集めて、それを力の源とて緑を育んできたらしいです。
「何かが起こって賽の芽が力を失ったのか?」
頷いたサクヤ姫が言うには近年増え始めた妖怪たちによって各地の塞の芽は次々に蝕まれて、サクヤ姫自信も枯れ果て緑豊かな大地も奪われたとの事。
イッスンも最近妖怪が増えたと言っていたなー。国中でとか大規模すぎる異変が起きてるのかね?
それに加えて今回の騒動で世を覆う混沌の気配は勢いを増してしまい、これまで以上に多くの生命が失われてしまったと言う。
そこでぼそりとイッスンが発言する。
イッスンお前いつの間に復活してたんだ?それにアマテラス寝てるし、でもかわいいから許す!
サクヤ姫は俺とアマ公に封じられた塞の芽を物の怪達の呪縛から解き放って、ナカツクニに再び自然の営みを取り戻してと願い、村の近くに立つ塞の芽の場所を地図に記した。
俺は地図を受け取る。
どうかこの願い聞き届け給え……と言ってサクヤ姫は薄れていく。
「アマ公はちゃんと聞いてるさ、ゆっくり休みなサクヤの姫さん。俺も頑張るからさ」
「アマテラス大神、それに久桜よ。貴方がたに花の香の守りがあらんことを!」
そう言ってサクヤ姫は消えていった。
すると唐突に厄介事に首突っ込むのはゴメンだぜェ!などと言い始めるイッスン。
なんか言い始めたぞこの豆……
「っは!な、なんか嫌な気配が……」
なんかアマ公の筆業習得前だし、もし妖怪に出くわしても俺とアマ公がいるから大丈夫か?とか言い始める。
「戦闘素人の俺をまともな戦闘要員に数えるのもどうかと思うぞ」
「兄ちゃんなら大丈夫でィ……素人とは思えねェ強さなのはオイラが一番知ってる」
「……豆を仕置きするのに戦闘経験は関係ないよ?」
「い、いやあれは絶対妖怪相手にも通用する……!」
小声で何か言ってるけど気にしない。アマテラスが起きたみたいだし。
「まぁ、地図を頼りに行って見ますか!相棒!兄ちゃん!」
「わん!」
「おうよ!」
そして村の外へ!
おおー今回は区切りがいい所で時間切れだ!
んじゃ、またな。
後書き
どうしてこうなったとしか……
自分でも書いてたら知らぬ間にこんな展開になってた。
もっとギャグおおおおおお!
って感じでいきたいです。
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