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ドリトル先生と学園の動物達

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第七幕その九

「どの子も賑やかですね」
「ははは、僕のことを気にかけてなんです」
「それで言っているんですか」
「そうなんです、いい子達です」
「そうなのですか」
「ですからお気になさらずに」
 動物達は賑やかなことはというのです。
「悪いことは言っていませんので」
「だといいのですが、ただ」
「ただ?」
「何かどの子も」
 日笠さんは皆の視線を感じて先生に言います。
「私を見ていませんか?」
「あっ、気付いたんだ」
「結構鋭いね、この人」
「うん、意外とね」
「よく見ているよ」
「案外ね」
 動物達もこう言うのでした。
「これはやっぱり先生にいいね」
「先生ってのんびりしているから」
「それがかえって鈍感になっているから」
「だからね」
「先生には日笠さんがいいかもね」
「そうだね」
 こうお話するのでした、ですが。
 日笠さんがまたです、彼等を見て言いました。
「私のこと言ってませんか?」
「あっ、それはその」
「私の顔に何かついているのでしょうか」
 こう思った日笠さんでした、皆の視線を受けて。
「若しかして」
「特に付いていないですよ、何も」
「だといいのですが」
「はい、別に何も」
 先生はこう日笠さんにお話します。
「ですからお気になさらずに」
「だといいのですが、それと」
「それと、とは」
「はい、お話は変わりますが」
 日笠さんは先生にあらためて言いました、今度は真面目な感じです。
「防犯カメラを調べていたのですが」
「何かわかったのですか?」
「はい、動物達にお菓子をあげている人の中にです」
「怪しい人がですね」
「いました」
「それはどういった人でしょうか」
「はい、その人は」
 日笠さんは皆にそのことをお話するのでした、そしてです。
 いよいよ騒動の核心に近付いてきました、果たしてその人は誰でしょうか。 
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