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超次元ゲイムネプテューヌG<ガイム>

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第5話「ベール大ピンチ!メロンの武者、斬月見参!」

前回の超次元ゲイムネプテューヌG<ガイム>は!

ブランは呉島邸に赴き光実にドライバーとロックシードを渡そうとする!

しかし反対する両親に取り上げられてしまう!

光実はそれを脅して奪還、アーマードライダーへと変身!

彼はインベスを倒すと、ブランとゲイムギョウ界を守ると決意した!



【ルウィー 教会】

朝から本を読むブラン。ちなみにその周りを騒がしくロムとラムが走り回っている
教祖のミナが二人を止めようとするが、全く止まる気配がなかった

そんないつも通りの日常に一人とある人物が加わっていた。その人物とは……

「ダメじゃないか。ブラン様が本を読んでるのに騒いじゃ」

光実だった
彼はあの後家を飛び出し教会に居候することにした
名目上はブランの仕事や有事に備えてだが、本当はブランを守るためだった

「ええー いいじゃんミッチ〜」

「(うんうん)」

「遊びたい気持ちも分かるけど、それを抑えるのも大事。じゃないと、立派な女神になれないよ?」

立派な女神になれないと言う言葉が二人に突き刺さる

「う〜…… 分かった。じゃあ部屋で遊んでくる! いこ、ロムちゃん!」

「うん……」

そう言うと二人は部屋に戻っていった

「ありがとうね、光実」

「いえいえ気にしないでください。ああやった方があの子たちのためにもなりますし、ブラン様のためにもなりますよ」

「そう…… それよりも光実」

「はい、なんでしょうか?」

「アーマードライダーの名前を決めましょ。あの状態でも光実と呼んでいたらさすがにマズい気もするから」

「そうですね。ブラン様はどんなのがいいと思いますか?」

「そうね…… 華麗に避けつつ銃撃を放つ…… そしてなによりも必殺技が龍の息吹みたいだったから…… アーマードライダー龍玄ていうのはどうかしら?」

「龍玄…… いい名前ですね! それにしましょう!」

かくしてルウィーのアーマードライダーの名は龍玄と決まった



所変わってリーンボックス。研究所では貴虎を中心とし、何人もの研究員が戦極ドライバーとメロンロックシードの最終調整を行っていた

「戦極ドライバーとメロンロックシードの調整は順調か?」

「はい。今日中には終わりそうです」

「そうか。頼んだぞ。リーンボックスの未来…… いや、ゲイムギョウ界の未来は俺たちにかかっている。一致団結していくぞ」

研究員たちは声を揃えて「はい!」と力強く返事をする
その時、貴虎の右肩近くに痛みが走る
痛みのあまりそこを抑えてしまう

「大丈夫ですか主任!」

「だ、大丈夫だ。これしきの傷で痛がっているようではこれから始まる過酷な戦いに耐えられない」

「だったらなおさらまだ療養すべきです! 今日は早くお帰りください!」

「いや、しかし……」

「主任はここ数日働きっ放しだったんですよ? だから古傷が痛んだりしたんですよ。少しばかり休養を取るべきです」

「そうか…… ならお言葉に甘えさせてもらおう」

そう言うと帰る支度をし、程なくして帰路についた
貴虎が研究所から出ると研究員たちは口々にこう言った

「ホント主任って実験失敗してあんな怪我してもアーマードライダーになって世界を守る覚悟があるんだよな」

「ああ。すげえよな」

「だからこそ俺たちが頑張らないとダメだな! ベール様のため、主任のため、そして世界のためにも!」

「そうだな! よし、じゃあ作業に取り掛かるとしますか!」

再び研究員たちはドライバーとロックシードの最終調整に入った


場所は変わり教会。そこではベールが何かの書類まとめをしていた

「ふう…… リーンボックス国内でこれだけとは、かなりの数ですわ」

ベールが書類まとめをしていた物、それは今年に入ってから警察組織が受理した行方不明者のリストだ

「今年は例年に比べると約6倍も行方不明者が増えましたわね…… やはりあの森の影響なのでしょうか……」

ベールが言うあの森とはヘルヘイムの森のことだ
実際月別の行方不明者の統計を見てみると、ヘルヘイムの森出現前までは例年に比べると少なかった
しかし森が出現後の行方不明者の数を見てみるとその前の月に比べなんと4倍にも跳ね上がっている
それ故にベールはヘルヘイムの森が原因なのではと考えているのだ

「ゲイムギョウ界全体に至っては10倍以上も行方不明者が増加しているなんて…… 一刻も早くドライバーとロックシードの最終調整を終わらせなければ……」

ベールが焦る理由はドライバーとロックシードの最終調整を終わらせ、
自国及びゲイムギョウ界全体を守らなければならないという使命感からだった

「一番最初に開発したのに、稼働するのが最後とは…… やはり性能を重視したからでしょうか……」

リーンボックスが開発したドライバーとメロンロックシードは、他国に比べると性能は上回っているが、危険度も上回っていた
それがあってか開発は一番最初に完了したものの、最終調整に時間がかかったため一番最後になってしまった
さらに調整を遅らせるかのように、貴虎が実験で負傷してしまったため、さらに遅くなってしまったのだ

「完全にわたくしの責任ですわ……」

頭を抱えながら自分を責めるベール。そんな様子を見たチカはベールの身を案じた

「大丈夫ですかお姉様? 少しお休みになってはどうです? 書類まとめはアタクシがしておきますから」

「ありがとうチカ。お言葉に甘えさせてもらいますわ」

そう言うと自室に戻って行った

「さて、書類まとめをしましょうか」

チカはゲイムギョウ界全体の行方不明者リストをまとめていた
そこには数多くの名前が記されていたが、一人だけある人物がよく知っている名前があった。それは……



ーー『角井裕也 クエストに向かったまま行方不明。この者はプラネテューヌの警察組織が捜索する』



自室に戻るとベールは久しぶりにある事をしようとする

「ふう…… 久しぶりにログインしましょうかしら…… 」

そう言うとパソコンの電源を入れ、オンラインゲームにログインする
そのゲームはモンスターを狩るゲームなんだとか
ちなみに今日は4女神オンライン2はやらない模様

「そういえばこの時間は、ゲリラクエストが開催されてましたわね」

クエスト選択画面を開くと最高難易度のゲリラクエストを選び、参加者を待つ
程なくして一人のプレイヤーが参加した。その名は……

「あ、斬月さん。この人となら最速クリアは余裕ですわ」

最近噂となっている斬月というプレイヤーだ
噂によると彼は数ヶ月でレベルMAXにまで昇りつめたらしい。しかも無課金で

「さて、この人と行きましょうか」

そう言うとクエストが始まった



「やはりグリーンハートは中々強いな。4女神オンライン2でも有名なだけある」

そう言ってグリーンハートを褒めるのは、斬月を操作する貴虎だった
斬月の正体は貴虎だったのだ

「しかし、やや防御力と物理攻撃に欠けるな。魔法攻撃重視か?」

貴虎の読みは当たっていた
ベールの操作するグリーンハートは、魔法攻撃重視だった
これは自分の実際の能力を反映した結果こうなったらしい

「少々危なかっしいが、俺が援護すれば大丈夫だろう」

貴虎はそう言うと斬月を操作し、モンスターを攻撃する
するとカンストするほどのダメージを与え、モンスターを撃破したのだ


「さすが斬月…… これがあなたの実力なのですね」

斬月の力を賞賛するベール
彼女はクエストが終わると、斬月と個人チャットを始める


ーさすが斬月さんですね。噂通りの強さです

ーーいえいえ、あなたも強かったですよグリーンハートさん

ーそうですか? ここ最近仕事が忙しくて腕が鈍っていると思ってたのですが……

ーーそれはこちらもですよ。人を助ける仕事をしていればなかなか出来ないものです

ー人助けの仕事ですか! それは素敵ですね!

ーーありがとうございます(笑) いづれは世界を救う仕事になるのでそう言ってもらえれば嬉しいです

「世界を救う仕事……?」

その言葉に引っかかるベール。何せ自分もそれに携わっているからだ

「まさか斬月は……」

ベールはあの人物かと考える
だがまだ確証には至らない。なので彼女は探りを入れようとしたが

ーーすいません。今日は部下から休むよう言われているのでこれで落ちます

そういった理由で斬月がログアウトしたため、探りを入ることは出来なかったからか、少し悔しかった

「本当に斬月は……」

頭の中をある人物が過ぎり続けながらベールもログアウトし、次に4女神オンライン2を始めたのだった



そして翌日。ベールは久しぶりのゲームとあってか、調子に乗りすぎて朝までプレイしてしまった
その結果頭は痛いわ、眠いわでもうとにかくフラフラだった

「うぅ〜…… 調子に乗りすぎましたわ……」

やりすぎたことを後悔するベール。そんな彼女に追い打ちをかけるようにインベスが現れたとの報告が入る

「こんな時に……!」

なんとタイミングが悪いのだろうとベールは思う。しかし今はそんな暇などない。現場に早く向かわなければインベスによって多数の死者が出るかもしれないからだ
ベールは調子に乗りすぎたことを後悔しながら重い体を動かし、インベスを撃退しに向かった



一方その頃研究所でも慌ただしく研究員たちが走り回っていた

「こんな時にインベスが現れてるなんて聞いてないですよ! 今すぐ最終テストの準備をします! 少々お待ちを!」

「いや、準備はしなくていい。最終テストは…… あのインベスを倒すこととする」

貴虎の言葉に全研究員は驚く

「危険すぎます!」

「確かに危険だ。だが…… これはお前達が必死になって調整してくれた物だ。大丈夫に決まっている」

「ですが…… 一度私たちは……」

「ミスをして私に怪我を負わせてしまった…… とでも言いたいのか? 確かにあの時は失敗した。しかし今はその失敗から学び、成功させようと努力した。その努力は無駄にはならない。私がインベスを倒して証明してやるさ」

「主任…… ありがとうございます!」

そう言って頭を下げると戦極ドライバーとメロンロックシードを手渡す
貴虎はそれを手に取るとすぐさまインベスが暴れている現場へと向かった

「待っていろよ……ベール!」




「はあっ!」

初級インベスを撃破するグリーンハート。しかし息は上がっており、体力は消耗していた

「はあ…… はあ…… まだインベスがいるなんて…… こんなことなら徹ゲーなんてしなければよかったですわ……」

徹ゲーしたことを後悔するベール。それもそのはずインベスはかなりの数が残っていた
さらにシカインベスとカミキリインベスという二体の強力な上級インベスもいたのだ
この圧倒的不利な状況にグリーンハートは絶望しかける

その時だった

「遅れてすまない。今すぐ加勢する」

貴虎がドライバーとロックシードを持って現れたのだ

「あなた…… 最終テストは!?」

「悪いがしていない。この戦いが最終テストだ」

「そんな! 危険ですわ!」

「確かに危険だ。だが、俺は信じている。リーンボックスの研究員をな。だからお前も信じろ」

そう言うと戦極ドライバーを腰に装着する。するとフェイスプレートに鎧武とはまた違った鎧武者の横顔が描かれる

「変身」

『メロン!』

右手にロックシードを持ちロックを解除する
メロンアームズが頭上に現れると、ロックシードを上空に投げる
そして落ちてきたところをキャッチし、すぐさまドライバーに嵌め込む

『Lock on!』

そう言った電子音が鳴ると、鎧武と同じ法螺貝の待機音が流れる
そしてカッティングブレードを下ろし、ロックシードを切る!

『ソイヤ! メロンアームズ!』

アームズが貴虎の顔に覆いかぶさる

『天・下・御・免!』

電子音声が鳴り、メロンアームズが展開され装着する

リーンボックスのアーマードライダーが誕生したのだ

その様子を見たベールは安心した。なぜなら以前のように失敗せずに済んだからだ

「フン…… さて、やるとするか」

そう言うとメロンディフェンダーと無双セイバーを手に取り、ゆっくりと歩きながらインベスの群れに向かっていく
インベスも向かっていくが、すれ違いざまに斬られていき、瞬く間に倒された

残るはシカインベスとカミキリインベス、初級インベス数体だ

貴虎は余裕だったが、負けず嫌いなグリーンハートも加勢することになり、さらにそれが増した

「あなただけにいいところは取らせませんわ」

「フン…… それはこっちもだ」

そう言うと貴虎はカミキリインベスに。グリーンハートはシカインベスに向かっていった

「いきますわ!」

ランスで突きインベスを攻撃していく
その強力な攻撃に初級インベスはたちまち倒されていく
そして残るはシカインベスだけとなり、一対一となった
不利だと悟ったシカインベスは真っ向から向かっていく
だが、それが仇となり腹を突かれランスの強烈な一撃を喰らってしまった

「これで終わりですわ! スパイラルブレイク!!」

グリーンハートの必殺技、スパイラルブレイクが炸裂し、シカインベスにランスの乱舞が炸裂する。最後にランスの投擲を受けると、苦しみながら爆散した

「フンッ! ハアァッ!」

貴虎も無駄のない動きで初級インベスを切り刻んでいく
さらに飛行するインベスにはメロンディフェンダーを投擲し倒した
残るはカミキリインベスのみとなり、貴虎はゆっくりと近づいていく
カミキリは攻撃するがメロンディフェンダーに阻まれ、無双セイバーに切り刻まれてしまい、後退する

貴虎は敵に背を向けると、メロンロックシードをドライバーから外し、無双セイバーに嵌め込む

『Lock on! イチ! ジュウ! ヒャク! セン!』

無双セイバーの刀身が緑色に発光する
その時、カミキリインベスは飛びかかり貴虎を襲おうとする!

『メロンチャージ!』

だが既に気づかれており、振り向きざまに必殺技を喰らってしまった
それを喰らいカミキリインベスは爆散し、倒されたのだった

戦いが終わりお互いに変身を解除する。ベールは徹ゲーのせいでフラフラになっており、つい倒れてしまう
しかしそれを貴虎は受け止めた

「まったく…… あの後またゲームをしたのか?」

「ええ…… 調子に乗って。 ってまさか、貴虎…… あなたが……」

「ああ。斬月は俺だ」

あっさり認めてしまった

「ゲーム好きなのはいいが、ほどほどにな」

そう言うとベールをおんぶする。ベールはというと若干戸惑いの顔を見せていた

「あの…… これは……」

「教会まで送ってやる」

「あ、ありがとうございます…… あの、貴虎……」

「なんだ?」

「アーマードライダーの名前、決めた方がいいと思いますわ。斬月とか斬月とか斬月とか」

「……それは斬月にしろということだな? まあ、それでいいだろう」

「ふふふ。なかなかお似合いですわ」

そう言うとベールはより体を密着させる。当然ながらベールの豊満な胸が貴虎の背中いっぱいに当たっていた

「おい、やめろ。当たっているぞ」

「やめませんわ。当てているんですもの」

「フン…… そうか。それより……」

貴虎がベールの方に顔を向ける。しかしベールは疲れたのか、寝息を立てて眠っていた

「寝ているか…… 教会に帰ったらベッドに寝かせてやるか」

そう言いながら貴虎は教会に帰っていった



とある荒廃した工場。そこでは以前プラネテューヌに現れた者とネズミがいた

「ふう…… とりあえずこれで全部だな。マジック・ザ・ハード様に言われた分は」

「あとはこれを売って女神の信仰心を奪えばいいっちゅね」

「ああ。それにこれはあのアーマードライダーって奴らにも対抗できるから、一石二鳥だ」

そう言いながら手に取る。それはなんとロックシードだった

「これで女神も終わりだな!」




次回、超次元ゲイムネプテューヌG<ガイム>!

ついに揃ったアーマードライダー達

戦いの火蓋は切って落とされた!

しかしその時、ゲイムギョウ界にとんでもない物が発売、とあるゲームが流行り始める!

第5話「恐るべき謎のゲーム」

「おい…… 嘘だろ!?」












































 
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