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ソードアート・オンライン 蒼藍の剣閃 The Original Stories

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コラボ編 Cross over the various world
  Story-cross1-2 スピードバトル

シャオンside

決闘結晶により、異空間に飛んだ俺たち。

…………広い。めちゃくちゃ広い。

「広すぎだろ…………」

「端はあるのかしら…………」

「何人用なんだ…………?」

上から順に俺、フローラ、ジン。

「俺、他の世界のやつと戦ったことあるけど…………その時の闘技場もこんなに広くないぞ?」

「お前そんな経験あるのか…………俺もしてみたいな」

「ん?じゃあ俺は記念すべき第1号なのか?」

「そうだな…………ジン、サンキュー」

「こっちも俺の提案にのってもらってるんだから構わないさ」

そう言いながら、異空間の中心部分であろうところに来る。



その瞬間、世界の色は鮮明になった。

俺たちがいたのは、白を基調とした巨大すぎる闘技場のど真ん中。

…………思い出したくないが75層の闘技場にそっくりだ。

「シャオン君、私は端で見てるね」

「おう」

フローラが端に駆け出していった。

俺はジンの方に向き直る。

「ここでは、デュエル用のHPがある。
SAO内でのHPと同値だからな」

「なら、シャオン……俺は本気でいかせてもらう」

「悪いが……こっちにも負けるつもりはない」

「剣で語り合おうぜ!」

「ひとっ走り……付き合えよ!!」


最初に言っておく。俺もジンも戦闘バカじゃないぞ……多分。


俺は闘技場の右端、ジンは左端に立った。



10秒のカウントダウンが始まる。

9……俺の脳内の思考は戦闘モードにシフト。

8……背中に装備した相棒を引き抜く。

7……時間の流れが緩やかになる。

6……見据えるのは……俺の視線の先にいる相手のみ。

5……SEED Mode-Accelerationを発動。

4……ジンが刀を構えた。

3……手から相棒たちの感触が伝わってくる。

2……俺も剣を構える。

1……もう少しで始まる……

Duel!!の文字が弾け、俺とジンは走り出していた。















第3者side

ジンとシャオンの剣が交差した。

「速いな! ジン!」

「俺より速いらしいが……本当みたいだな!」

ガキン

ジンとシャオンはつばぜり合いから距離を取る。


――ここまで速いやつは初めてだ。さすが、と言ったところか

――ヤバいな……速すぎる。千里眼でなんとかスキルを見れたが……こいつ速さに極限まで特化してるな


そこでシャオンが動き出した。

神速剣スキル13連撃技〔ドライブレード・フルスロットル〕

二刀流なのに片手で放たれた一撃に、ジンは

「これでっ!」

一瞬のうちに月光神竜+月光石火を発動。刀スキル5連撃技〔月光連撃〕で迎え撃つ。


ギャリィン キィン ガキン


「おいおい……マジかよ。俺が速いの逆手にとって5連撃で13連撃を防ぐなんてよ…………」

「このスキルには時間がないんだ……速めに決着つけさせてもらう」

――長引くとヤバいのはこっちもなんだけどな


「なら……シューティング!」

シャオンが得意とする連二刀流スキル突進技〔シューティングスター〕でジンの懐に潜り込む。


「共鳴せしは輪廻の強音……サークリング・クレッシェンド!」

連二刀流スキル48連撃技〔サークリング・クレッシェンド〕

「ぐふぉあっ!?」

光速で放たれる技はジンのHPを4割削る。


――こいつ……完全なアタッカータイプだ



ジンの焦りを見透かしたように、シャオンはしゃべる。

「俺は防御を完全に切り捨てた超アタッカータイプのプレイヤーだ。

……俺の速さ……本当はこんなもんじゃないけどな」

「そうか……なら、月光蒼撃波!」

ジンの刀から放たれた蒼い衝撃波。

「そんなもの……」

ガシュ

避けようとしたシャオン。しかし、追尾型なのか避けきれず被弾し、HPが2割削られる。

「くおあっ!?」

「……俺の速さだって伊達じゃないぜ」

「そうこなくっちゃ」






…………そこからは激しい斬り合いが続いた。

「ツインソード・トランズレイド!」

「なんの! 月光紅蓮斬!」

剣と剣が交じり合い…………

「月光双乱撃!!」

「ツイン・ファントムレイブ!!」

その一撃一撃で互いの心が交わる。


その後も、光速を越えるレベルで放たれるシャオンの剣をうまく防いでいくジン。


さすが、主人公同士の対決と言ったところか。


一歩も譲らない二人。

HPはじわじわと削れていき、ジンは残り半分、シャオンはあと6割まで減っていた。


――俺の防御力ってめちゃくちゃ低いんだよなぁ……
長期決戦には向いてねぇから速く終わらせないと……!

――このままいってもいずれ俺の手には終えなくなる。
なら……あいつを使うか…………




つばぜり合いから距離を取る二人。

シャオンがしゃべりだす。

「ジン…………次で終わらせようぜ」

「ああ、こっちもそう思ってた」

「「最高速度で相手しよう」」

身構える二人。

「ソードユニゾン」

「月光神化」

シャオンの左目が翠色に染まり、髪には白と橙の髪が一房。
コートは4色がきれいに入り交じっている。

SEED Mode-Acceleration-Unison。


ジンは自分の体を斬りつけ、光を帯びる。

月光神化と同時に影光石火を発動。


シュン ヒュン


光速を越えた二人が激突する。



「影光両穿」

光を帯びた刀が繰り出す光速24連撃。

「エンドレス・ホーリーラッシュ!」

二刀流が織り成す聖なる48連撃。

ガキィィィン!! ガキィィィン! ガキィィィン!

打ち合う剣。その主たちの表情には、どこか笑みが見えている。


否、シャオンは笑っていた。


――世界には、こんなやつがいるのか…………!
ジン……お前すげぇや! だから、俺の最強技で…………決める


エンドレス・ホーリーラッシュの硬直が終わり、駆け出すシャオン。


「スターライト・エンシャリオン!」

「…………!?」

星形の衝撃波でジンは足止めされる。


そこにさらに衝撃波が加わり、視界が狭まる。




どこかから聞こえる声。

「鳴り響くは聖なる協奏曲(コンチェルト)…………

奏でるは四剣の旋律!」


後ろから聞こえることに気づいた時には、すでに遅かった。


「ライトスピード・ホーリーカルテット!!」

SEED、連二刀流、神速剣スキル融合最強の96連撃技〔ライトスピード・ホーリーカルテット〕



ジンはなんとか応戦しようとするも、最高速度で放たれるその技にHPを持っていかれる。

受け続けているうちに、月光神化がきれる。

――こいつの剣……『想い』が乗った剣だ。何物にも変えられない……優しくも強い、最強の剣…………



シャオンが剣を振り切った瞬間、ジンのデュエル用のHPがなくなり、デュエルが終わった。




それと同時に、端にいたフローラが駆け寄ってくる。

「シャオン君、お疲れ様」

「おう」

「ジン君もお疲れ様」

「いやー……シャオン速かった。俺には追いつけないな」

「ジンも十分速かったよ。あんなバトルが出来て楽しかった」

「そりゃ光栄」

「んじゃ、帰ろうぜ。腹減った」


3人は闘技場の真ん中に出現した青い渦から元の場所に戻った。















◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆















3人はその後、昼食を済ませて転移門前にいた。

「撮るぞー」


パシャッ

この世界のエギルに頼んで3人で記念写真を撮った。



そして……この世界との別れ。

「もう、行くのか?」

「ああ。まだ行ってみたい世界があるからな」

「ジン君、ありがとね」

「来れたらまた来いよ」

「ああ。約束する。


じゃあ、またな」

シャオンとフローラが手紙を掲げると、二人は別世界へと転移した。


一人残ったジン。

「蒼藍の剣閃シャオン……それにフローラ、か。

また会おうぜ」

その手には、いつの間にか写真以外にも握られていた。

『Eternal Pass Destination:world of shaon』

シャオンの世界へと通じる、エターナルパスが。
















◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆















シャオンside

俺たちはジンがいた世界から、別の世界に来ていた。


転移した層は75層。


「さーて、次の世界は誰の世界かなー?」

「情報収集開始!」

「紙、なくすなよ」
















Story-cross1-2 END 
 

 
後書き
ジンとシャオンのスピードバトル、どうでしたか?

やっぱりシャオンには速さへのこだわりがあるので勝たしてもらいました。
シャオン「あとでmarinさんに謝った方がいいんじゃないか?」

う…………


まだ始まったばかりのコラボ編。最初の4つの世界に新たに2つ加わる予定です。

C.D./hackさん、かずのこさん。ありがとうございます。

シャオン「逃げんな!

つーわけで……次回も、俺たちの冒険に! ひとっ走り……付き合えよな♪」
 
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