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転生とらぶる

作者:青竹
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マブラヴ
  0895話

「まさか本当にアフリカ連合と中東連合が出張ってくるとは思わなかったな」
「けど、ハイヴの中に突入するんじゃなくて、あくまでもアンバールハイヴの外側で、こっちの戦力と協力して出てくるBETAを倒すんでしょ?」

 国連からの要請を受けたその日の夜、いつものように家でマリューの作ってくれた夕食を食べながらシェリルが呟く。
 戦闘要員ではないと言っても、ある意味ではそれ以上に重要なシャドウミラーとしての広告塔の役割を持っているシェリルだ。それだけに、当然現在色々と厄介な状況になっているマブラヴ世界に関しても情報は共有している。
 ああ、ちなみに今日の夕食は10種類程の各種パスタに鶏肉のソテー、野菜サラダといった内容になっている。
 麻帆良から買ってきたタラコを使ったタラコパスタは、バターを湯煎して溶かしたものに解したタラコと茹でたパスタを投入して、海苔と大葉を刻んだものでトッピングしている。
 お手軽なパスタだが、これがまた美味い。幾らでも食べられるんだよな。
 ……いや、食べて身体の中に入った瞬間に分解された魔力になって吸収されるという俺の身体の事を考えれば、本気で際限なく食べられるんだが。
 ともあれ、次にベーコンとアスパラのトマトソースパスタを皿に取り分けながら、シェリルの言葉に頷く。

「その通りだ。ただしその2つの軍隊の目的は、BETAの討伐というより安全に実戦経験を積む事と、ガン・ルゥやリニアガン・タンクの運用に慣れる為ってのが大きいだろうな。勿論俺達に対する援護というのが第一にあるが」

 俺達がアンバールハイヴを攻略する以上、ハイヴ周辺における安全性は非常に高いと判断したのだろう。その辺に関しては鉄原ハイヴの戦闘が参考にされている筈だ。
 本来であれば他の国々もこちらに対して戦力を派遣して経験を積ませたり、あわよくばハイヴ内部にあるだろうG元素を俺達よりも先に横取りしようと狙っていそうな国も幾つかあったが、そちらに関してはジンを譲渡予定のアメリカとシグーを譲渡予定のオーストラリアが頑張って押さえてくれた。
 結果的にその特定の国……某社会主義国家や、大東亜連合に所属している国に関しては色々と俺達が根回しをした国々に厳しい視線で見られる事になった訳だ。

「ま、機体を譲渡するだけの価値はあったんでしょ? どのみちジンにシグーなんて、私達にとっては時代遅れの機体だもの」

 レモンが小さく笑みを浮かべつつ、鶏肉のソテーをナイフで切って口に運ぶ。
 上機嫌なレモンだが、その理由がザフトから購入予定の各種MSであるのは確実だろう。
 実際、俺達シャドウミラーとしては入手していなかった機体だけに、コレクション……というのはちょっと軽いか。資料的な意味で入手しておきたいというのが正直なところか。
 何しろ、L.A.Iの方に手を回してVFやVB、デストロイドといったものも入手出来ないかと持ちかけているらしいからな。

「それでアクセル。今回はどこか他の世界に対して援軍を要請するの?」

 ミートソースのパスタを食べつつも、フォークで上手く巻き取って綺麗に口へと運んでいたマリューの問い掛け。

「一番手っ取り早いのは前回と同様に修羅なんだが、修羅神は操縦に覇気を消費する以上ハイヴに突入しての長期戦には向かないしな。かと言って、ハイヴの中だとVFはその機動性を発揮しきれないし、デストロイドだと四方八方から攻撃されると運動性の鈍さで手が回らなくなるってことで、マクロス世界は取り合えず今回は却下だな」

 タラコパスタを口へと運びながら考える。
 S.M.Sのスカル小隊やピクシー小隊ならあるいは問題無いかもしれないが、そこまで無理をする程に戦力が足りない訳じゃないしな。
 だが、そんな俺の言葉にコーネリアが首を振る。

「確かにハイヴ内に突入するという意味ではVFは向いていないだろう。だが、今度攻略するアンバールハイヴはフェイズ5で、オリジナルのカシュガルハイヴであるフェイズ6に次ぐ規模を持つ。それを考えれば、ハイヴ内には大量のBETAが存在すると思われる。それこそ、フェイズ2の鉄原ハイヴの時が笑える程度にな。アフリカ連合と中東連合が手を出すと言っても、こちらの軍隊はどうしても戦力が足りない。修羅神共々そっちに回って貰うというのはありだと思うが? S.M.Sの戦力を考えれば、光線級や重光線級のレーザーに関しても問題無いだろうし」

 ……なるほど。確かにそうかもしれない。
 特にレーザーに関しては、マクロス・クォーターの方に集中……いや、シロガネとニヴルヘイムに向かうか?
 ともあれ、外で戦う時に一番厄介な光線級、重光線級を心配しなくてもいい以上、コーネリアの言葉は正しい。
 なら、いっその事……

「今回は、交流を持っている全ての世界に戦力を要求してみるか。どの世界の者達にしても、BETAという存在の標本は欲しいだろうし」

 そんな風に呟いてみる。
 どの世界もマブラヴ世界に対しては輸出をしている以上、実際に自分達の目で確認したいだろう。
 幸いにもこのマブラヴ世界で色々と問題を起こしていた中国は日本の保護国となっているし、韓国は大東亜連合が頭を押さえている。
 問題はソ連と……当然の如くアメリカだな。
 こっちに関しては俺達で牽制するしかないだろう。
 特にアメリカはシャドウミラーの友好国として存在しているだけに、ちょっと厄介かもしれない。

「なるほど、確かにそれは少し面白そうだ。ギアス世界やSEED世界であればハイヴにもある程度対応出来るだろうしな」

 KMFのランドスピナーはハイヴという限定空間内を縦横無尽に走り回るには、それなりに有効だろう。フロートユニットもあるし。
 ……まぁ、陽光のKMF部隊はそこまで練度が高くないのを考えると、期待のしすぎは禁物だろうが。
 MSに関しては戦術機の上位互換的な扱いで活躍出来る……いや、バッテリー機だと考えれば難しいか。
 ともあれ頼むとしたら当然オーブだから、バクゥ辺りは期待出来ないだろうな。
 可能ならナタルが艦長を務めているアークエンジェルを何とか引っ張ってきたい。
 キラ辺りがいれば戦力的にはかなりのものだが……今はモルゲンレーテの所属だし、難しいだろう。

「……で、ネギま世界はどうするの?」

 マリューの言葉に周囲の視線が集まる。

「いや、修羅神だろ? なら地上で……」
「じゃなくて、麻帆良の魔法使い達よ。エヴァくらいの能力があれば、普通にBETAは倒せるでしょ。他にも魔法先生がいると考えると、戦力的にはかなりのものがあると思うけど」
「それは……」

 思わず言葉に詰まる。確かにその辺に関しては予想していなかった。
 だが、実際にエヴァや茶々丸辺りなら兵士級、闘士級といった小型種はあっさりと蹂躙出来るだけの実力を持っているし、あるいは要撃級や突撃級といった大型種。更には要塞級辺りにも対応出来そうな気がする。
 ……まぁ、そこまで実力のある魔法使いはそれ程多くないが。
 ネギパーティがいればかなりの戦力にはなりそうなのは事実だし、回復魔法を使える近衛がいるのも大きい。
 何より戦術機のようなコンピュータが無い以上、BETAに優先的なターゲットにはされない。……茶々丸以外は。

「確かにそれはありかもしれないな。BETAに狙われにくい生身での移動砲撃。……ステルス的な感じで考えても十分効果はある、か。幸いこのマブラヴ世界だとネギま世界の次くらいに魔法を使いやすいし」

 そう言えば、BETAに占領されて自然が破壊されているこのマブラヴ世界でここまで魔法が使いやすいのは、以前から疑問だった。
 それをエヴァに尋ねてみたところ、恐らくは地球が自分の危機に対して火事場の馬鹿力的な感じで魔力を生み出しているんじゃないかという可能性を指摘されたんだが……もしそれが本当だとすれば、この状態は長く続かない事になる。
 なるべく早くBETAをどうにかして、地球を安定させる必要が出てくるだろう。
 そういう意味では、ここで魔法使いに魔法を使わせるのは悪手かもしれないが……それでも、BETAを早く倒すというのなら十分採算は合う筈だ。
 もっとも、その件に関しては近右衛門が了承すればの話になるが。

「食事が終わったらエザリアやレオンと相談して、問題無いようなら早速各世界に連絡を取ってみるか」
「イスルギ重工の方はどうするの? ここ暫く連絡してないけど」

 俺の言葉を聞き、そう尋ねてきたのはレモン。
 ハイヴ攻略と言うか、各世界の戦力が交わるということで商機が多いと喜ぶイスルギ重工社長のミツコの顔を思い出したのか。
 何だかんだ言って、この中でミツコと最も付き合いが古いのはレモンだ。性格の相性もそれ程悪くないので、気にはなっていたのだろう。
 だが、俺はそれに首を振る。

「イスルギ重工をここに関わらせると、この世界にとって致命的な事態になりかねない」

 利益を最重要視し、汚い手もなんのそののミツコだ。
 そんな人物をマブラヴ世界に対して関わらせようものなら、ホワイトスターを経由して他の世界と繋がっている事が知られ、色々と面倒な事態になるのは間違いない。
 このマヴラヴ世界でも暗躍されたりしたら致命的なダメージになりかねないだろう。

「……そう? ま、そうかもね。私としてはちょっと残念だけど。ただ、しばらく連絡を取っていなかったんだから、向こうにちょっと連絡してみたら?」

 レモンとしてもそれ程熱心にイスルギ重工の関与を勧めたかった訳ではないのか、あっさりとそう話を終える。
 その後は、色々とハイヴ攻略に関しての話をしながら食事を済ませるのだった。





「そうか、じゃあ頼む」
『うむ。オーブの最精鋭部隊であるアークエンジェルの派遣を約束しよう。ただし、指揮権に関してはマブラヴ世界の者達に渡さず、シャドウミラーの指揮下に入るということで頼む』
「分かってるよ。星刻からもその辺については念を押されているからな」

 ウズミの言葉にそう返す。
 ウズミにしろ、星刻にしろ、マブラヴ世界との取引を重ねることによって向こうの世界では色々と面倒な相手が多いという事は理解しているのだろう。
 下手に向こうの世界の軍隊に指揮権を渡せば、機体の接収程度はされるだろうという認識は持つ程度に。

「詳しい話はまた後日詰めさせて貰う」

 そう告げ、通信を切る。
 これでギアス世界、SEED世界、マクロス世界からの援軍は取り付けた。
 まぁ、マクロス世界の場合はS.M.Sの……しかもスカル小隊とピクシー小隊だけだけどな。
 本音で言えばマクロス・クォーターも参加して欲しかったが、戦場に対してちょっと巨大すぎるんだよな。他にも今の状況でマクロス・クォーターを見せたりすれば、オルタネイティヴ5派を勢いづける事にもなりかねないし。
 そんな風に考えつつ、ネギま世界へと通信を送る。
 魔法使いに関しては、一応聞いておくべきだろうと判断した為だ。

『ひょ? アクセル代表か。どうしたのかね?』
「ちょっと相談があってな」

 相変わらず長い後頭部をしている近右衛門にそう答えると、興味深そうな視線をこちらへと送ってくる。

『相談かね? わざわざ儂にという事は、魔法関係かのう?』
「そんな所だ。実は近々マブラヴ世界でハイヴを攻略する予定になっているんだよ」
『ほう? 鉄原ハイヴとやらを攻略した筈じゃが、もうかね?』
「もうって程じゃないと思うがな。ともあれ、そのハイヴはフェイズ5のハイヴでな。鉄原ハイヴよりも相当の大きさと広さを持つ。……ただ、俺が麻帆良の魔法使いに期待しているのは、ハイヴ内に突入するんじゃなくて、ハイヴの外で出てくるBETAの掃討だな。BETAは高性能なコンピュータに優先的に攻撃を仕掛けるから、それを思えば魔法使いはかなり強力な戦力となる筈だ」
『ふーむ……さすがに麻帆良としては頷くのは難しいのう』

 駄目か。そう思ったが、俺が次に何かを喋る前に近右衛門が再び口を開く。

『じゃが、麻帆良としては無理でも魔法使い個人としてそちらに出向くのなら、儂には止める権利はないな』
「なるほどな。分かった、それでいい。ただし、個人で来る場合は当然今回の件の報酬もその個人に支払う事になるぞ?」
『うむ。儂としてもそれで問題はない。魔法先生や魔法生徒といった魔法使い達に知らせておこう』

 魔法生徒は……いや、大学生とかでも魔法生徒の扱いになるのか。

「一応言っておくが、相応の実力が無い奴はこっちにとっても迷惑だぞ?」

 その言葉に近右衛門は頷き、暫く世間話をした後で通信を切る。

「さて」

 一瞬そのまま戻ろうかとも思ったが、ふとレモンの言葉を思い出す。
 イスルギ重工、か。マクロス世界に行っていたから顔を出していなかったが……さて、どうなっているんだろうな。
 そんな風に考え、OGs世界に置いてあるゲートへと通信を繋げる。
 ……だが。

「繋がらない?」

 首を傾げ、改めて通信を繋げようとするが……ゲートを経由しての通信装置が反応する事はなかった。 
 

 
後書き
アクセル・アルマー
LV:42
PP:55
格闘:301
射撃:321
技量:311
防御:311
回避:341
命中:361
SP:1402
エースボーナス:SPブースト(SPを消費してスライムの性能をアップする)
成長タイプ:万能・特殊
空:S
陸:S
海:S
宇:S
精神:加速 消費SP4
   努力 消費SP8
   集中 消費SP16
   直撃 消費SP30
   覚醒 消費SP32
   愛  消費SP48

スキル:EXPアップ
    SPブースト(SPアップLv.9&SP回復&集中力)
    念動力 LV.10
    アタッカー
    ガンファイト LV.9
    インファイト LV.9
    気力限界突破
    魔法(炎)
    魔法(影)
    魔法(召喚)
    闇の魔法
    混沌精霊
    ???
    ???

撃墜数:1120 
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