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ソードアート・オンライン 蒼藍の剣閃 The Original Stories

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SAO編 Start my engine in Aincrad
Chapter-7 二人の優しさ
  Story7-8 思いと想い

第3者side


フローラたちの前に現れたシャオン。


セイバースコーピオンを前に一人で立つ。

「「シャオン(君)!!」」

「心配かけたな、みんな」

「ったく……」

「フローラが死んじゃうところだったよ」

「悪い! 思ったより攻略に時間かかってさ」

「さて、どうするの、シャオン君?」

「キリト、アスナ、俺一人でこいつ倒すから」

「無茶「任せた」キリト君!?

正気なの?」

「今のあいつなら、一人で十分だ。

あんなあいつを見たことあるか?」

「そう言えば……ないかな」

「あいつがキレたとき。多分……この世界で一番強い」

「このBossは4人以下で挑むとペインアブソーバがLv4まで下がる特殊なやつなんだ。

今のこの状況で、もう一人呼ぶのと、一人で挑むのなら、確実に一人の方が速い。

だから、アスナ、キリトと帰ってても大丈夫。

絶対俺とフローラは帰るから」

「帰ろう、アスナ」

「うん。転移、セルムブルグ!!」

キリトとアスナは帰っていった。

「シャオン君……」

「俺は絶対に死なない。

大好きなお前を残して死ぬわけにはいかない」

「……ありがとう」

「離れてろ」

「分かった」

フローラは部屋の隅へ寄る。

シャオンはエターナリィアクセルを鞘から引き抜き、
先程強化したフェイトストライクを強化した剣、
『星の光の創り手』スターライトクリエイターを持つ。

「気を付けてね!!」

「分かってる。


SEED Mode-Acceleration!

イグニッションドライブ!」

AGI+150と+20のスキル。

そこにSTR+20のスキル。

どうなるかは目に見えている。

「シャオン君……そのスキル……」

「俺の力『SEED』

みんなを守るためのスキルだ」

シャオンは再度Bossに向き直る。

「今日の俺は、最初からトップギアだ。

さあ、ひとっ走り……付き合えよ!!」




セイバースコーピオンの尻尾の剣が振り下ろされる。


そこに連二刀流スキル48連撃技〔フルアクセル・ストライクエンド〕をぶつけ、セイバースコーピオンにノックバックを発生させる。

「くらえっ!!」

そこに撃ち込まれた連二刀流スキル48連撃技〔メテオリッター・スタードライブ〕

流星のごとき連撃がセイバースコーピオンに降り注ぐ。



しかし、トップスピードで走るシャオンの攻撃はこの程度では終わらない。


ひるんだセイバースコーピオンに神速剣スキル13連撃技〔ドライブレード・フルスロットル〕をぶつける。




軽いスタン状態にすると、クイックチェンジでエターナリィアクセルをムーブドミューズプレーヤーに持ち換え、連二刀流スキル48連撃技〔サークリング・クレッシェンド〕を右手の剣にぶつける。



剣にヒビを入れ、その剣を踏み台に連二刀流スキル34連撃技〔エニヴァイス・ドラグーンバスター〕を左手の鋏にぶつける。



今度は左手の鋏を踏み台にして尻尾の剣に連二刀流スキル35連撃技〔ルナティック・スターブラスト〕を当て、セイバースコーピオンの真後ろに立つ。


セイバースコーピオンは反撃するが、シャオンは最小限の動きで回避する。




今度は両手の剣で放った連二刀流スキル20連撃技〔エクスパート・ドライバー〕でセイバースコーピオンの右手の剣と左手の鋏をへし折る。


その右手から鋏、左手に剣が生えてくるが、セブンスソード・プロミネンスを剣にぶつけ、神速剣スキル14連撃技〔スターライト・エンシャリオン〕で左手もろとも破壊。




尻尾の剣を連二刀流スキル35連撃技〔ソードダンス・オーバースピード〕で真っ二つにする。

そこから生えてきた尻尾の針に連二刀流スキル22連撃技〔ツインソード・トランズレイド〕を当ててすぐに折る。



残った右手の鋏に神速剣スキル最強15連撃技〔オールレンジ・スパーク〕をぶつけ破壊。

クイックチェンジでエターナリィアクセルに戻す。

6本あったHPも、部位破壊で残り2本。



ここから一撃で削る技が、シャオンにはある。

「トップスピードで……振りきるぜ!!


スターライト・ライジングアクセレア!!」

連二刀流スキル最強の75連撃技。
〔スターライト・ライジングアクセレア〕



その技はセイバースコーピオンを粉々にしてしまう程強かった。



「俺をキレさせたこと、それが運のツキだ」

戦闘が終わり、すべての状態強化が解ける。


そして、その場に倒れこんだシャオンは意識を手放した。














◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆











「シャオン君!」

15分後、目覚めて起き上がったシャオンにフローラが抱きつく。

突然、泣き出した。

「ひっく…………ひっく…………」

「フローラ……」

「怖かった……死のうと思ったけど……やっぱり怖かった……」

「……」

「でも……もっと怖かったのは……君がいなくなったこと……だった…………


君の名前がフレンドリストから消えて……いろいろ想像したら……怖くなって……うっ……うっ……」

「……ごめん」

その言葉に反応して泣き顔を上げたフローラが見たのは、シャオンの優しい顔だった。

「俺……2回も心配かけて……お前をひどく傷つけて……ごめん…………」

「気にしてないよ。君はいつだって帰ってくる……どんなところからでも。


私の好きな人は、私を置いて死なないんでしょ?」

「ああ、絶対に死なない。

約束する」

その時、フローラの唇がシャオンの頬に触れた。

「私の痛み、これで吐き出すけど……いいよね?」

「大胆すぎるって。ドキッとしたよ」

「私の心の傷はこんなもんじゃないからねっ」

「以後気をつけるよ」

「あ、それと……」

「え?何かあるの?」

「これ、プレゼント」

「え?俺の誕生日は…………」

「12/25でしょ?

これはそのプレゼントじゃないの。

私からの……頑張ってる君への日頃のご褒美だよっ?」

「お前はお母さんかよ…………でも……すごく嬉しいよ」

「うん。

だから、これ、受け取ってほしいの」

「何……これ?」

「この前見つけたの。

君のイメージカラー、青のブローチ。

形に残るものがいいなって思って。

そのブローチ、一応装備品なんだ。攻略につけていくのはちょっと無理だけどね」

「ありがとう。じゃあ、俺からもお詫びを兼ねてお返しのプレゼント。




俺からはピンクのリボンとペンダント。髪をおろしてるのも可愛いけど、いつもの方が俺はいいかな。
ペンダントは、迷惑かけた分の贈り物。


それと、もう一個あるんだ。フローラ、目を閉じて」

フローラは言われるままに目を閉じた。


――何されるのかな……やばい……ドキドキする…………

「えっと……シャオンく」


言葉が止まった理由。



フローラの唇にシャオンがキスをしたからだ。

「…………」

フローラはわけが分からずに目を開けて唇を左手でおさえていた。その頬は真っ赤に染まっていたが。

「3つ目のプレゼントはこれ」

「…………」

そのまま固まるフローラ。

「じゃあ、帰ろう。フローラ」

「ドキドキしすぎて腰抜けちゃった」

「あ、ごめん……手、貸すから」

「手、貸すだけじゃ、嫌よ。

私と付き合ってくれないとね♪」

「……嫌だ。お前のことは好き。でも、俺、好きなやついるし」




その言葉に驚くフローラ。

調子に乗っちゃった、という後悔の念と驚きの感情が入り交じったまま、意を決して聞く。



「その、好きな人って……誰?

アスナ?」

「それはキリトだろ」

「シリカちゃん?」

「あいにく、年下は好みじゃないよ」

「リズ?」

「好みと性格反対だけど?」

「ミズキ?」

「そんなわけあるか」

「もしかして……アルゴさん?」

「どんだけ変わり者なんだ俺は」

「じゃあ誰!?」

「そんなに聞きたいか?」

「うん」

「聞いて後悔したり驚いたりするなよ」

「じれったいなぁ。早く言っ……」







再びシャオンはフローラにキスをする。

「お前!

俺は、『他に』好きな人がいるなんて一言も言ってないぞ?

好きな人がいる、としか言ってないからな」

フローラは泣き笑いの顔になる。

「もう……ひどいよっ……でも……嬉しい…………」

「返事は?」

「そんなの、OK以外ないよ♪」

その後、二人は65層のアクティベートを済ませ、それぞれのホームに向かった。















シャオンとフローラ。

二人の気持ちは、幾多の曲がり角を経て、繋がった。
















Story7-8 END 
 

 
後書き
ここまでの話なら……この話の終盤は多分一番甘いストーリーです。

シャオンの告白の仕方が割とよくある告白の仕方ww

シャオン「書いたのあんただろっ!」

ドゴーン

シャオン「今回も作者を眠らせて……っと」

フローラ「シャオンくーーん!!」

ドサッ

シャオン「うおあっ! ダイビングしてくるなよ!」

フローラ「いいじゃんいいじゃん!
もう私たち付き合ってるんだし?」

シャオン「うー……そうなんだけど…………まだ慣れないんだよなぁ」

フローラ「じゃあ……次回予告は私がするから、いつものはシャオン君一人でお願いね」

シャオン「分かった」

フローラ「次回からはChapter-8 74層の攻略です。キリトやアスナも活躍する……はず」

シャオン「次回も、俺たちの冒険に! ひとっ走り……付き合えよな♪」
 
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