とある異世界の交差物語(クロスオーバー)
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第14話 念動力者、主に会う
前書き
やっと出来ました。2~3日かけてやっと書き上げましたが、やっぱり無理やり感が否めません。それでも良いという方だけお読みください。後でクレームを言われてもこれが私の精一杯の作品です。
とまぁ愚痴はここまでとして、今回やっと“彼”を登場させることが出来ます。それではどうかご覧ください
刃衛との戦いが終わってから1週間がたった。はじめは土方を筆頭に警備委員が総出で警戒レベルを最大に強化しながら見回りを行っていたが目立つような事件が起こらず時間だけが過ぎていった。そして刃衛との戦いで大怪我を負い、入院を余儀なくされた少女、家長カナはというと…
「退屈……」
慣れない入院生活が続くせいか、暇を持て余していた。
カナの容態も千鶴の応急処置と即座に病院に連れて行き、冥土返しの技術のおかげで斬られた傷跡が残らずに済んだが様子見として2週間も入院することになり、1週間が過ぎた。
「あーあ…傷も治ったんだからいい加減動きたいんだけどな…」
そうカナがぼやいていると
「バカ言わないでよカナ…千鶴さんの手当てが無かったら手遅れだったってカエル顔の先生も言ってたでしょ?」
「そうだね美琴ちゃん、だけどあの先生に対してその呼び方は失礼すぎるよ?」
カナの見舞いに来た美琴のボケにツッコムカナ…2人の友情は健在のようだ。そんな会話が続く中、また新たな見舞い客が訪れたのかドアからノックの音が響いた。
「はーい」
「家長さーん。佐天と初春、白井さんと一緒に来ましたよー!」
と、佐天の元気な声が響いた。
「黒子!それに初春さんと佐天さんも!」
「あっ涙子ちゃん、飾利ちゃん、黒子ちゃん!いらっしゃい!」
彼女たちは美琴からの連絡で見舞いに来たのだ。実は彼女たちは病院へ来る前にそれぞれカナへの見舞いの品を買ってきたのだ。
「家長さんが入院中暇だろうと思って暇つぶしの雑誌を買ってきました」
「私は食事制限はないと聞いたので“翠屋”という話題のお店のケーキです」
「私はお姉さまに頼まれた家長先輩の着替えですわ」
3人からの見舞いの品にカナはすごく嬉しそうだった
「ありがとう3人とも。すごく助かるよ」
「家長先輩、気分はいかがですか?警備委員の土方先生から学園都市に侵入した不審者に斬られたと聞いておりますわ」
「うん。千鶴さんの手当てと先生のおかげで助かったよ。傷跡も残らずにね」
“ほら”とカナは入院患者の服を脱ぎ、斬られた部分を見せようとするが、実琴が止めに入る
「ちょっ!カナ!今女子しかいないからって…」
ここまでならただのガールズトークで終わるのだがこんな“おいしい”場面をあの男が登場しないわけがなかった
「おーい家長、怪我が治ったて聞いたから見舞いにきた…ぞ…?」
…と、このようにまるでタイミングを見計らったようにカナの病室に入る男は言うまでもなく上条当麻だった。そしてこんなタイミングで男が入ってくるとは流石にカナも美琴達も予想してなかったため当然…
「あ…ああ、ああああ………!」
「え…?い、いやっ!これはその、あのですね!?」
上条が何とか弁解しようと考えるがそれより先に…
「~~~ッ!!いやあああああああああああああああっ!!!」
当然カナの悲鳴が響き、そして
「上条さん!」
「病室でも女の子がいるのにノックしないで入ってくるなんて!」
「こおおぉぉのおおおぉぉぉ変態ドスケベ類人猿がああああああああぁぁぁぁっ!!」
「アァァァンンンンタァァァァはぁぁ!」
カナの悲鳴と美琴たち3人の怒気に流石の上条は顔を青くした
「待てよ待ってお待ちくださいの3拍子!確かに確認しないで入った俺も悪かったけどまさかそんな瞬間に立ち会うなんて思わなかったんだよ!」
と、上条は言うがそんな事はこの乙女達にはもちろん通用しなかった
「ちったぁ頭を冷やせこの鈍感がぁぁぁぁぁっ!!」
そう叫んだ美琴は右手に電気を集中させ、腰の入ったストレートパンチを上条の右頬に叩き込んだ。その結果…
「ちょっ美琴さん!ここ病室ですよ!?そんな電撃を出したら病院の精密機材が壊れるでしょぶはぁっ!!」
思いっきり殴られ、廊下の壁まで吹き飛ばされた。その後は上条の土下座によって何とか許されたが、上条はカナのある言葉を聴かされたために生きた心地がしなかった何故なら…
『私はもう大丈夫だけど…』
と呟いたカナは上条をちらりと見た後
『私、上条さんのことは忘れないから…っ』
『ちょっと待った!家長は大丈夫なのに俺の命は絶体絶命なの!?』
『まぁ私は許したけど…“あの人たち”がどう言うか……』
『え?あの人たちってだれ!?俺一体何されるの!!??』
という上条を許しながらもどこか哀れな視線を送るカナとそんなカナにどこか命の危機を感じる上条という奇妙なやり取りが繰り返された。そんなやり取りが続くうちに土方と千鶴もカナの見舞いにやって来た
「カナちゃん、具合はどう?」
「家長、大丈夫か?」
「千鶴さん、土方先生も!」
「お久しぶりです!」
カナも美琴も2人を暖かく出迎えた。それからカナや美琴、佐天に初春、白井。そして上条や土方に千鶴を交えた話が盛り上がった。そんな時間があっと言う間に過ぎ、皆がそろそろ引き上げようとした所で病室のドアからノックが響いた
「あれ、誰だろう?」
「カナ、今日ここに来る予定の人っていたの?」
「ううん、そんな予定は無かった筈だけど…」
カナと美琴がそんな話をしている間、土方と千鶴…特に土方はドアの向こうに居るだろう人物に妙な気配を感じていた
そう……
人外の気配が漂っていた……
「っ!!下がれお前ら!!!」
「土方先生?」
土方が突然美琴たちの前に出て抜刀の構えを取った
「誰だ!!」
「ちょっ!土方先生!?」
「土方さん、何を…っ!?」
上条と千鶴が土方を止めようとするが千鶴はその途中でドアの向こうから妙な気配を感じ取った
「土方さん、今…!」
「ああ、千鶴お前も感じたか…」
「はい!」
2人の会話を聞いても全く理解できない者たちは皆、首をかしげた
「あの、土方先生?」
この妙な空気に耐え切れないのか初春が声を出すが土方がドアに視線を向けたまま片手で初春を制した
「静かにしろ。もしかしたらこのドアの先に居るのはあの襲撃者の仲間かも知れねぇ」
「「ええっ!?」」
驚きのあまり声を出す佐天と初春。美琴と白井、カナと上条は声を出さなかったが驚きのあまり目を大きく見開いていた
「だからお前ら、下手に俺より前に出ようとするなよ」
「「は、はい…!」」
そう言った土方がドアを開けようとした次の瞬間…!
「おいおい…物騒じゃねぇか。俺はただ、幼馴染の見舞いに来ただけだぜ?」
「「「「「「「「!?」」」」」」」」
突然の声に驚くメンバーだがカナだけは別の意味で驚いていた。本来なら彼はこの学園都市に居るはずが無いからだ。だが突然声がした方に目を向けるとそこにカナ以外面識がない青年が居た。紺色の着物、“畏”と書かれた漆黒の羽織、腰まで届きそうな白と黒に分かれた長髪。この青年の名は…
「り、リクオ君…?」
カナの呟きが聞こえたのかリクオと呼ばれた青年はフッと不敵な笑みを浮かべた
「おう、カナちゃん、久しぶりじゃねぇか。入院したってカラスから聞いたから飛んできたぜ」
この2人の会話で知りだと察した美琴はカナに聞いた
「ねぇカナ、この人アンタの知り合い?」
「うん。前に話した私の幼馴染で「それよりちょっといいか?」って土方先生?」
ここで待ったをかけたのは土方だった。
「さっきから気になっていたが、お前から人外の気配を感じるんだよ。お前…何者だ?」
土方の刀の様な鋭い視線を受けてもリクオは怯むどころか“へぇ”と余裕の笑みを浮かべながら名乗りを上げた
「関東大妖怪任侠一家 奴良組三代目、ぬらりひょんの孫…奴良リクオ!」
「奴良組!?」
「奴良組だと!?」
「「「妖怪!?」」」
「「ぬらりひょん!?」」
青年…奴良リクオの名乗りに皆それぞれの方向に驚きを隠せずにいた。千鶴と土方は奴良組という名に、上条たちは妖怪という存在に驚きを隠せずにいた。しかしこの出会いは後に土方たちと共に戦う盟友となる人物だったが、それはまだ後の話…
後書き
はい、ここで『ぬら孫』の主人公、奴良リクオ登場です。
次回は…どうしましょう
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