ウイングマン ビッグプラススモールプラス
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対決、2対3
前書き
ライエルの新たなる刺客ビッグプラスとスモールプラスを相手に健太はウイングマンに変身して戦い、美紅と桃子が参戦した。
1.
「仲間が増えても、同じことだ!」
ビッグプラスは美紅と桃子が増えたことにもまったく意に介さなかった。
スモールプラスも変わらずに、ウイングマンに向けて石を投げ続ける。
しかし、2人の加勢により確実にプラス怪人の攻撃は食い止められていた。
「それならスピードアップするまでだ」
ギアを入れたスモールプラスは大量に石を投げつけ、ビッグプラスがコンビネーションよく巨大化させた。
岩石がウイングマンに降り注ぐ。
「この攻撃をよけれるかな?」
美紅と桃子もビームで応戦するものの、なかなか手が回らない。
健太もクロムレイバーで来る岩を素早く打ち砕くがそれでも限界はあった。
致命傷はなかったがウイングマンも少しばかり傷を負った。
美紅と桃子もターゲットにされていなかったために傷を負うことはなかったが、必死に迎撃を行ってかなり体力を消耗していた。
「このままだとまずいわ、何かいい方法はないかしら」
一つ一つの攻撃は大したことがないが、こう量が多いと体がもたない。
まさか石での攻撃で苦戦するなんて健太としても予想外だった。
一瞬、攻撃が止んだ。
スモールプラスの足元に小石がなくなってしまったのか、健太たちも一息つくことができた。
次の攻撃に備えてプラス怪人の方を見ると――
ビッグプラスもスモールプラスも肩で息をしていた。
「お前らも疲れてんじゃん!」
思わずツッコミを入れた健太だったが、このタイミングでウイングマンの変身が解けてしまった。
ウイングマンは地球の3次元では10分間しか変身していられなかった。
プラス怪人にとっては絶好のチャンスだ。
息も切れ切れだったがここは踏ん張りどころだ。
スモールプラスは場所を素早く移動し、再び小石を投げ始めた。
変身の解けた健太は鍛えているとはいえ普通の人間だ。
生身ともなれば小石でも大きな傷を負ってしまうかもしれない。
岩石が襲って来れば命すら危なくなってくる。
スモールプラスが投げた小石に向け、ビッグプラスが光線を放った。
その瞬間、桃子が動いた。
「リーダーあぶないっ!」
桃子が身を呈してその光線を防ぐために前へ出たのだ。
ビッグプラスの光線は小岩に届く前に桃子の腹部に命中した。
「何っ!?」
予想外の事態にプラス怪人は慌てた。
桃子の体が巨大化し始めたのだ。
「ピンクっ!」
健太も小石を避けはしたものの、ピンクの変化に唖然とし動きが止まってしまった。
「桃子ちゃん……」
美紅も心配だったが、事の成り行きを見守ることしかできない。
桃子も自分の体の変化に戸惑うばかりだ。
体はムクムクと巨大化していく。
しかし、コスチュームは光線に当たっていないので大きくはなってくれない。
「痛いっ!」
あっという間に体のサイズに合わなくなって、ビリビリに破け弾け飛んでしまった。
「何コレぇ~っ!?」
一瞬にして一糸まとわぬ全裸になってしまった。
しかし、桃子の巨大化は止まってくれない。
どうしていいかわからず何もできないまま、桃子hs巨大化し、全裸のまま50メートルほどの大きさになって巨大化がやっと止まった。
「いや~ん!!」
桃子は恥ずかしさのあまり上げてしまった声だったが、巨大化した分、その声の大きさは半端なかった。
健太も美紅もプラス怪人も必至に耳を抑えた。
鼓膜が破れそうな勢いだった。
これはプラス怪人にとっても予想外の事態だった。
巨大化した桃子は何もかも大きかったのだ。
「なんだあれ?」
裸の巨人少女の突然の出現で、街は大騒ぎになっていた。
仲額高校の屋上でたまたま外を眺めていたアオイの目にもその姿が映った。
「え?桃子ちゃん?」
巨大化しているがあのストレートのボブカットにソバカスは、ウイングガールズとして一緒に戦っている桃子に相違なかった。
思わず二度見してしまったが間違いない。
中学生にしては成長している胸も顕になってしまっている。
不幸中の幸いか下の方は山やビルなどで隠されて街からは見えなくなってはいたが、あられもない姿であることには違いなかった。
「ど、どうなってんのよ?」
状況が全く理解ができないが、桃子の緊急事態であることは間違いない。
「とにかく、助けに行かなきゃ!」
とりあえずアオイは周りを見回して、誰もいないことを確認した。慌てて鞄からスティックを取り出し、ウイングガールズに変身した。
ポドリムス人のアオイは変身しなくてもディメンションパワーを使うことがでっきるが、この姿になればより自由にディメンションパワーが使えるようになるのだ。
アオイは高校の屋上からジャンプして、急いで桃子の姿が見える方向へ飛んで行った
2.
50メートルに達した桃子はとりあえず恥部を隠しはした。
しかし、両手で隠せる部分には限界があった。
必死に隠してみてもその真下には健太がいた。
その場所から考えるとお尻も陰部もばっちり見えているはずだ。
下を向いてみると絶句している健太の姿が見えた。
「うわ……」
健太は耳を抑えながら完全に固まっていた。
女性の恥部を拡大して見上げたことなどなかったのだから当然だ。
スノープラスとの戦いで健太に生尻は見られたばかりだった。
それでもかなり恥ずかしかった。
かつてシードマン=ザシーバとの戦いで全裸を見られたこともあった。
そのときはテレビ放映のおまけつきで、それもかなり恥ずかしかった。
しかし、今は拡大された陰部を下から生で見られているのだ。
しかもウイングマンではなく健太の姿のままで。
桃子は健太に密かな恋心を抱いていたのでその恥ずかしさは今までの比ではなかった。
桃子は完全にパニックだ。
「きゃああああああああっ!」
とにかく恥ずかしくてドタバタ動き回った。
「リ、リーダーこっちを見ないでぇ~っ!!!」
見る見ないの問題よりも巨大化した桃子に動き回られると、下にいるウイングマンもプラス怪人もたまったものではなかった。
50mの巨体に踏まれてしまっては命も危ない。
しかも声の大きさも半端ないから下で何を言っても伝わらない。
ドスンドスン!
「うわっ!」
敵味方関係ないく、巨大化桃子に踏まれそうだ。
プラス怪人も健太も美紅もパニクって戦いどころの騒ぎではなかった。
「おい、なんとかしろ!」
ビッグプラスが絶叫してスモールプラスに命令をした。
スモールプラスもこのまま踏まれるのを何もせず手をこまねいてるわけにはいかない。
「わ、わかった」
そう言うと、慌てて手から光線を発した。
慌てていたので狙いもちゃんと定めないで放った光線だったが、さすがに的が大きかった。
桃子のお尻に見事、命中した。
「きゃっ! 何か当たった?」
桃子はお尻に少しばかり痛みを感じたが、何をされたのかわからなかった。
しかし、みるみる体が小さくなってくる。
桃子は恥部を隠しながら何かの当たった感触のお尻を気にしている状態で、元の大きさに戻った。
健太、美紅、プラス怪人たちの視線が桃子に注がれた。
そして、健太たちは一斉に、ほっと安堵のため息を漏らした。
しかし、見られている桃子はたまったものではない。
「いや~ん、もうお嫁に行けない~!!!!」
そう言い残すと、全裸のまま走って近くの林の中に逃げ込んだ。
「桃子ちゃん……」
「ピンク……」
健太も美紅も助けの手を差し伸べてあげたかったが、どう接すればいいのかわからず、ただ見送ることしかできなかった。
3.
「見たか。オレ様はものを何でも小さくできるんだぜ! へへへ」
スモールプラスが前に出て事態の収束したことを自慢げに話した。
ビッグプラスは少し身を小さくした。
自分たちの光線は使いどころを間違えば自らを危険にすると感じたらしい。
「そんな能力がなんになるっ!」
巨大化されるなら小さい攻撃でも巨大化する。
巨大化すれば大した攻撃でなくても大きなダメージとなるから注意が必要だったが、小さくするだけならそれが脅威になるとは健太は考えなかった。
「チェイング!」
健太は掛け声と共にウイングマンに変身するやクロムレイバーを抜いて、スモールプラスに切りかかった。
しかし健太の考えは甘かった。
スモールプラスはクロムレイバーに向けて光線を放った。
「何っ!?」
その攻撃は健太の予想外だった。光線はクロムレイバーに命中した。
光線の威力は大したことはない。攻撃を止めるほどのものではなかった。
しかし、クロムレイバーは空を切った。
光線の命中したクロムレイバーはみるみる小さくなっていき、スモールプラスを切りつけようとした瞬間には、つまようじくらいの大きさになっていた。
ウイングマンの攻撃は完全に空振りだった。
「な、なんだぁ?」
健太はつまようじのような剣を見て悲しい気持ちになった。
「そんな剣じゃあオレを倒せないぜ、へへへ」
つまようじの剣を見れば、そんなことは言われなくてもすぐに理解できた。
しかし、だからと言って健太が攻撃をやめるわけにはいかない。
「だったらこれはどうだ! スクリプトフラッシュ!」
今度は手のひらからビームが飛び出る光線技だ。
威力はそれほど強くはないが相手の出方を伺うには最適な攻撃だ。
しかし、放たれたビームもスモールプラスの光線によって小さくされてしまった。
「ヘヘヘ。お前の攻撃は全部、小さくしてしまえばいいのさ!」
これだけ小さくされてしまっては攻撃の威力も半減どころではない。
蚊にさされたほどの威力すらないかもしれない。
スモールプラスは完全に勝ち誇ていた。
「くそー。どうすればいいんだ……」
スパイラルカットを小さくされたら様にならないしファイナルビームも小さくされては体力を減らすだけにしかならない。
健太にはいい策が思い浮かばなかった。
4.
その様子を桃子は森の茂みから見ていた。
さすがに裸で健太の前に出るわけにはいかないので、体を隠していた。
責任感の強い桃子は自分だけが指をくわえて見ているわけにはいかないとも思っていた。
「リーダーがピンチだわ……」
しかし、やはりこの格好では戦えない
何かいいアイデアはないものかと周りの様子を伺った。
林の中だ。服の代わりになるような布は見当たらない。
その代りにツタやカエデなど大きな葉っぱのある植物が目に付いた。
「コレならイケるかもしれない……」
健太はスモールプラスに対抗する手立てが思い浮かばなかかった。
しかし、すでに2回目の変身だ。手をこまねいている時間はなかった。
健太は矛先を変えることにした。
「それならお前は防げないだろうっ!」
もう1本のクロムレイバーを抜いて、ウイングマンはビッグプラスに切りかかった。
「ムッ!」
慌ててスモールプラスはクロムレイバーに向けて光線を放とうとした。
それを見て今度は美紅が動いた。
スモールプラスに狙いを定め、ディメンションビームを放ったのだ。
ビッグプラスはウイングマンの、スモールプラスも美紅の攻撃をよけた。
しかし、美紅の攻撃によってスモールプラスの放った光線が飛んだのは明後日の方向だ。
「うわっ!」
期待した援護がなく、ビッグプラスはクロムレイバーの攻撃を自分の腕で受け止めた。
続けざまに出されたウイングマンのキックは、よけきれず腹部に命中した。
ビッグプラスは吹っ飛ばされ、ダメージを負った。
「さすがに強いな……」
ビッグプラス1体ではまともに戦ってもウイングマンには勝てないことを悟った。
「お前は弱いな」
健太もビッグプラスの実力を肌で感じた。
スモールプラスは自分の攻撃の邪魔をした美紅に対し猛烈に怒っていた。
ビッグプラスは嫌な予感がした。
恐らくスモールプラスの頭の中からウイングマンとの戦いのことが吹っ飛んでしまったように見えた。
「こりゃヤバイかもしれないな……」
美紅はスモールプラスにすごまれて、少し後ずさった。
「こしゃくな」
スモールプラスはもう美紅しか見ていない。
この邪魔な存在を排除しなければ……
後の話はそれからだ。
「おいビッグ、とりあえずオレ様はまずこの女をやっつける。ちょっとの間1人で頑張れ」
完全にイっちゃった目をしてそう言い放つと、スモールプラスは美紅に向けて光線を放った。
美紅は華麗な動きでその攻撃をよけた。
「広野君、こっちは任せて!」
新体操で鍛えているので、逃げるだけだったらなんとかできると思ったのだ。
「やっぱり……」
ビッグプラスは少し落胆した表情をみせた。ある程度は予想していたから驚きはしなかったが、いい対策があるわけではなかった。
「そう言われても、オレの技は物を大きくするだけだからなあ……」
ウイングマンと対峙して何とかできる自信はまったくなかった。
しかし、そんな事情は健太には関係ない。
ウイングマンはクロムレイバーでビッグプラスを切りつけた。
「うわあああああ」
ビッグプラスはへっぴり腰でなんとか避けたが、このまま攻撃されていたらいつかやられてしまう。
「こりゃたままらん!」
そう言うとウイングマンに背を向けてダッシュで森の方へ逃げ出した。
「ま、待て」
まさかいきなり逃げ出すとは思っていなかった。今まで戦った刺客――シードマンも含めて――そこまで逃げ腰の相手に出会ったことがなかったのだ。
健太は、あっけにとられしまい、完全に出遅れてしまった。
「えーっ!?」
ビッグプラスの行動には美紅も驚いた。
スモールプラスの攻撃をかわしながらも健太たちの様子を見ていた。
ビッグプラスが弱腰なのは一目瞭然だったが、まさかそんなにあっけなく逃げ出すとはまったく予想外だったのだ。
健太同様に、その意外性に美紅の動きも一瞬止まった。
そこをスモールプラスは見逃さなかった。
「人のことを気にしてる場合かっ!」
美紅に向けてスモールプラスは渾身のビームを放った。
驚いた美紅は避けるつもりで反射的にビームを手の平で受けてしまった。
「あっ……」
すると美紅の体が小さくなっていったかと思うと服だけを残して姿を消した。
5.
「えっ!? 何?」
美紅はスモールプラスの攻撃を受けた瞬間、自分の体に異変を感じた。
その一瞬、目の前が真っ暗になってしまった。
美紅自身何が起こっているのかまったくわからなかった。
桃子の時と同様にコスチュームの大きさは変わらないまま、美紅は体が小さくなったのだ。
傍から見ていると、まるで美紅が蒸発したかのように見えなくなった。
そして、服がバサッと地面に落ちた。
服は植木の上に落ちたかのように10cmくらい盛り上がっている。
自分の体に何が起きているのかはわからなかったが、体の変化は落ち着いた。
それでも美紅の目の前は相変わらず暗くて何も見えなかった。
しかし、気分は落ち着いてきたので少し冷静になることができた。
自分の上に何かをかぶせられたように、布のようなものが体を覆っていることはわかった。
「この感触……一体、何かしら?」
暗闇では話にならない。自分を覆っているのが布だとするなら手繰っていけばどこかに端があるのではないかと考えた。
とりあえず自分の上にかぶさっていたものを引っ張った。意外と簡単に手繰り寄せることができる。
その端は意外にもすぐに見つけることができた。
目の前がいきなり明るくなった。
そして、目の前に巨大なスモールプラスの姿が飛び込んできた。
「えっ?」
今まで見ていたスモールプラスよりも大きかった。10倍どころのさわぎではない。
美紅は呆然と立ち尽くした。
いつの間に巨大化したのか想像もつかなかった。
「へへへ、これからどう相手してやろうかな……」
スモールプラスはいやらしい顔つきで美紅を凝視していた。
美紅はその表情に嫌な予感がした。
そして、自分の姿を見て驚いた。
どういうわけか全裸だった。
「いや~ん、何、これ?」
美紅は裸のまま白い布の上に立っていたのだ。
とりあえず美紅は慌てて白い布で自分の裸体を隠した。
「もしかしてコレって……?」
よく見るとその白い布には見覚えがあった。
自分がさっきまで履いていたパンティ?
その周りに黄色い布が広がっている。
それは自分の着ていたウイングガールズののコスチュームのように思えた。
スモールプラスが巨大化したわけではなく、自分が小さくされたことを理解した。
「へへへ、いい格好じゃないか」
スモールプラスは美紅に至近距離まで顔を近づけた。
自分が圧倒的に有利な立場に立ったと思って、完全におちょくりモードだ。
スモールプラスは指で美紅をつっついてきた。
美紅はバランスを崩しながらも必死に胸を隠し、なんとかしゃがみこんだ。しかし、抵抗はできない。
スモールプラスは完全に勝ち誇っていた。
「そんな格好になってはどうしようもないだろう」
勝負あったと考えていた。
小さくされた女の子にできることなど何もないと高をくくっていた。
「お前が元に戻るにはビッグプラスの光線に当たるか、俺が死ぬしかないんだぜ、へへへ」
スモールプラスの言うように美紅にはなすすべがなかった。
「広野君……」
美紅はそう呟いたが小さくなると声も小さい。
呟いたくらいではスモールプラスにすら届いていない。
「お前を殺すことなんていつまでもできるけど……」
そう言うと再び顔を近づけた。
「お前、ちょっとかわいいな……」
スモールプラスはさらに顔を近づけ、そして美紅を触り始めた。
「ちょ、ちょっと……」
スモールプラスは美紅が体を隠すためにつかまっていたパンティをひっぱってきた。
美紅としてはパンティを取られていれば隠すものがなくなってしまう。コスチュームは今の美紅にとっては大きすぎてタオル代わりにも使えない。
取られるわけにはいかない。
必死に捕まっていたが、急に引っ張られては、ぽろりをしてしまいそうになってしまった。
美紅のパンティを必死に死守しようとしている表情が、スモールプラスにはたまらなかった。
完全におもちゃだ。
「さっきはビームとかいろいろ攻撃してくれたんだ。こっちも楽しませてもらうぜ」
そう言うとスノープラスは強引に美紅をパンティごと持ち上げた。
「きゃっ」
恥ずかしくて胸を隠していた美紅だったが、落っこちそうになってはそうも言ってられない。
パンティに捉まることに必死になって、ついに胸を隠しきれなかった。豊満とは言えないが、形の良い乳房が顔を出した。
「いや~っ!」
美紅は恥ずかしさのあまり顔を赤くして声を上げた。
スモールプラスにはその表情がたまらなかった。
「へへへ。いいぞいいぞ。次は何をしようか……」
満足げな表情を浮かべ、そう呟いた。
ドンっ!
スモールプラスの背中に衝撃が走った。
その衝撃によってバランスを崩し、前のめりに倒れた。
「だ、誰だ?」
倒れた拍子に美紅をパンティごと落としてしまった。
スモールプラスは振り返ると、木の葉を駆使して作ったインスタント水着を身に着けた桃子の姿がそこにあった。
「女性の敵っ!」とばかりに桃子がスモールプラスを後ろから力いっぱい蹴りをお見舞いしたのだった
。
「お、お前、恥ずかしくないのか?」
その大胆な格好を見たスモールプラスは驚いて、攻撃に対する文句よりも先にその言葉が口から出た。
「わあああっ! 気にしないようにしてるんだから言わないでよっ!」
桃子は顔を真っ赤にしながらそう言うと、スモールプラスに蹴りを何度も食らわせた。
「この!この!この!この!」
怯んだスノープラスに蹴りを連打しまくった。
威力はさほどではないが桃子の魂がこもっている。
「ちょっと恥ずかしい格好だけど、あんたたちをやっつけるまで、そんなこと言ってられないのよ!」
そう言うと渾身の一撃を放った。
スモールプラスは「うわぁっ!」と声を上げて吹っ飛ばされた。
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