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ドリトル先生と学園の動物達

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第二幕その十一

「先生はお相手を探すのと一緒に」
「虫歯の治療と原因の究明だね」
「うん、誰がどうしてそうしたお菓子をあげているのか」
「それを確かめないとね」
「そんなに甘いお菓子を作っているとね」
「それこそだよね」
 オシツオサレツも二つの頭で言います。
「匂いもするよね」
「それもかなりね」
「だからそこからね」
「調べていけないいんじゃないかな」
「それだと僕の出番かな」
 ここで名乗りを挙げたのはジップでした。
「匂いならね」
「犬だからね」
 ガブガブもジップに言います。
「やっぱりこうした時も頼りになるよ」
「だから任せてね」
「うん、その時は頼むよ」
 先生もそのジップに笑顔で応えます。
「是非ね」
「わかったよ先生、ところでね」
「ところで?」
「先生女の人と会ったの?」
 ジップは先生にこんなことを尋ねたのです。
「女の人の匂いがするよ」
「香水の?」
「あっ、香水の香りはしないよ」
 ジップはダブダブにすぐに返しました。
「けれどサラさんとはまた違うね」
「女の人の匂いがするのね」
「誰かと会ったのかな」
「日笠さんのことかな」
 先生はジップに言われて少し考えるお顔になってから答えました。
「獣医さんの」
「その人の匂いなんだ」
「いい人だよ」
 先生は温和な笑顔でこうも言いました。
「親切で礼儀正しくて」
「獣医さんねえ」
「そうだよ、明日皆も会うかもね」
「一体どんな人なのかな」
 首を傾げさせてこうも言ったジップでした、そして他の皆もです。 
 今は日笠さんについては何も知らないのでした、それは明日からでした。 
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