ドリトル先生と学園の動物達
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第二幕その九
「僕ちょっと想像出来ないけれど」
「それが凄いのよ」
「無茶苦茶な甘さなのよ」
「それこそ一口食べてびっくりする位にね」
「僕達も食べてみてね」
「本当に驚いたのよ」
そして食べてです。
「お砂糖とかが多過ぎたせいか」
「虫歯になったわ」
「そうそう、そのせいよね」
「先生に言われてわかったわ」
「うん、君達が虫歯になった原因はね」
それは何かとです、先生もキリン達にお話しました。
「お菓子のせいだね、鰐君達と一緒で」
「ああ、鰐さん達もなの」
「虫歯になってるのね」
「僕達みたいに」
「そうなの」
「うん、中にはかなり酷い虫歯の鰐もいたよ」
見ればキリン達も同じです、中にはそれこそもう抜くしかない位虫歯が酷くなっているキリンもいて実際に先生はその歯を抜いています。
「これは糖分のせいだね」
「ああ、やっぱり」
「やっぱりそうなのね」
「あのお菓子のせいなのね」
「そうなのね」
「それでそのお菓子だけれど」
先生はキリン達にさらに尋ねました。
「どんなお菓子なのかな」
「ええと、それは」
「どんなのだったかな」
「僕ちょっとわからなかったよ」
「私もよ」
「どんな感じだったかね」
「どうも」
キリン達は先生のこの質問には要領を得ない返事でした。
「覚えていないっていうか」
「何か色々種類なかった?」
「そうよね、ちょっとね」
「どれがどうとかは」
「あれっ、一種類じゃないんだ」
ジップはキリン達のお話を聞いてその目を瞬かせました。
「お菓子って」
「そうだったと思うけれど」
「その辺りは曖昧っていうか」
「お菓子を放り込んで来る人は一人じゃないし」
「果物もそうだけれど」
それで彼等が食べるお菓子も一つだけではないのです。
「放り込まれるお菓子の中でね」
「物凄く甘いものがあったっていうだけで」
「それが何かまではね」
「どうしたお菓子までかはね」
「僕達もね」
「覚えていないわ」
そうだというのです。
「どうにもね」
「先生達には悪いけれど」
「ううん、そうなんだね」
そのお話を聞いてでした、先生も首を傾げさせました。
そうしてです、キリン達の歯の検診と治療を終えて彼等にこの場のお別れを告げてからです。先生は一緒に歩いている皆に言いました。
「今日の検診はこれで終わりだけれど」
「お菓子が原因なのはわかりましたね」
隣を歩いているトミーが先生に言ってきました。
「そのことは」
「それもかなり甘いね」
「けれど食べカスは」
「そのお菓子がね」
それが、といいますと。
「一つじゃないからね」
「鰐やキリンの歯にですね」
「何種類かあってね」
「その中の一つがですね」
「物凄い糖分が入っているんだ」
そうなっているというのです。
「チョコレートか、ケーキのスポンジか」
「そこまではですか」
「何jかはっきりしないね」
今のところは、というのです。
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