大陸の妖精
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同志
アルト「ハァ・・・ハァ・・・」
エルザ「勝った・・・やったぞ、アルト!!」
エルザがアルトの傍に駆け寄る
アルト「へへっ・・・どんなもんだ・・・!」
ミラ「アルトー!」
アルト「ミラさん!目が覚めたのか!?」
更に倒れていたミラ、グレイ、エルフマンも目が覚めたらしくアルトの元へ駆け寄る
ミラ「アルト!!無事で良かったわ!!!」
アルト「がふっ!!」
ミラが血にまみれたアルトに抱きつく
その際 少し傷にしみたが、ミラの豊満な胸が当たっていたので黙ってる事にした
アルト「み、ミラさん・・・(胸が・・・/////)」
グレイ「にしても、マスター・ジョゼを倒すとはな!」
エルフマン「漢だぜアルト!!」
エルザ「よく頑張ったな、アルト!!」
アルトの勝利にエルザたちが喜ぶ最中、打ち上げられたジョゼが天井を突き破って落ちてくる
エルザ「!!」
ミラ「マスター・ジョゼ・・・!!」
グレイ「大丈夫さ・・・あんな傷で動けるワケが・・・」
ジョゼ「・・・残念だったなぁ・・・クソガキ共!!」
アルト「!!!」
その場に倒れてピクリとも動かなかったジョゼが突然目を開き、ゆっくりと立ち上がる
ジョゼ「よくも・・・やってくれたなァ、小僧・・・!!」
無理やり立つジョゼの傷口からは血が噴き出す
アルト「ま・・・まだ立てたのか・・・!」
ジョゼ「消してやる・・・今すぐ消してやるぞフェアリーテイル!!」
ジョゼが残りの魔力を全て込める
それを見たアルトはエルザ達の前に立ち構える
グレイ「駄目だ、アルトには魔力が残ってねえ!!」
アルト「それでも・・・やるしかねぇ!!」
ジョゼ「消え去れぇぇぇ!!!!」
ジョゼがアルトたちに向かって魔力を放つ
しかしジョゼの攻撃は突如現れた何者かの魔力によってかき消された
ジョゼ「魔法!?一体誰が・・・!!」
「いくつもの血が流れた・・・子供の血じゃ」
煙の中からは怒りを秘めた声が聞こえる
アルト「(この温かい魔力は・・・!!!)」
「できの悪ィ親のせいで子は痛み、涙を流した・・・互いにな・・・」
マカロフ「もう十分じゃ・・・終わらせねばならん!!!!」
ジョゼの攻撃をかき消した正体はマカロフだった
エルザ「マスター・・・」
ミラ「マスター!容体が戻ったのね!!」
アルト「これで・・・もう大丈夫だな・・・」
マカロフ「大したモンじゃ、その若さでその魔力・・・聖十の称号を持つだけの事はある」
ジョゼ「マカロフか・・・こうして直接会うのは6年ぶりですね、ギルドに殴り込みに来た時の私は思念体でしたから」
マカロフ「その魔力を正しい事に使いさらに若き世代の儀表となっておれば魔法界の発展へとつながっていたであろう」
ジョゼ「説教・・・ですかな?」
マカロフ「フェアリーテイル審判のしきたりにより、貴様に三つ数えるまでの猶予を与える」
凄まじい魔力があふれ出すとともにマカロフの身体が巨大化する
マカロフ「ひざまずけ」
ジョゼ「は!?」
マカロフ「一つ」
ジョゼ「ははっ、何を言い出すのかと思えば・・・ひざまづけだと!?」
マカロフ「二つ」
ジョゼ「王国一のギルドが貴様に屈しろだと!!?冗談じゃない!!」
マカロフ「三つ」
ジョゼ「私もかなりの手負いだが、アリアにやられた貴様を倒す事などわけないわ!!ひざまづくのは貴様らの方だあああ!!」
マカロフ「そこまで」
マカロフが両手を合わせ、猶予終了の合図を行う
天が渦を巻き、輝かしい光がファントムギルド全体に降り注ぐ
マカロフ「妖精の法律 発動」
ジョゼ「!!!」
マカロフの言葉と共にファントムギルドが光に包まれる
その光がジョゼの創り出した幽兵を粉々に粉砕し、ジョゼ本人をも飲み込んだ
アルト「すげぇ・・・温かさが体の芯にまで伝わってくる・・・!!」
エルザ「フェアリーロウだ」
グレイ「フェアリーロウ?」
エルザ「聖なる光をもって闇を討つ、術者が敵と認識したものだけを討つ もはや伝説の一つに数えられる超魔法だ」
妖精の法律を食らったジョゼはその場に立ち尽くし動かなくなった
マカロフ「二度とフェアリーテイルに近づくな・・・これだけハデにやらかしちゃ評議院も黙っておらんじゃろ、これからはひとまずてめえの身を心配する事だ・・・お互いにな」
アルト「マスター!!」
アルトたちがマカロフの元へ駆け寄る
マカロフ「アルト、こんなになるまでよく戦ってくれたの・・・全てのガキ共に感謝する、フェアリーテイルである事を誇れ」
アルト「へへっ・・・」テレテレ
エルザ「マスター・・・」
そしてマカロフがもう一度ジョゼの方を向き、言い放つ
マカロフ「ギルド同士のケジメはつけた、仲間をつれて帰れ・・・今すぐに」
そう言いきったマカロフはアルトたちと共にファントム本部をあとにした
マカロフ「こりゃあ また・・・ハデにやられたのう・・・」
マカロフが崩れたギルドを見てそう呟く
ルーシィ「あ・・・あの・・・マスター・・・」
マカロフ「んー?おまえも随分大変な目にあったのう」
穏やかな顔で言うマカロフだったが、ルーシィの顔は暗いままだった
レビィ「そんな顔しないのルーちゃん」
そんなルーシィの元に傷後だらけのレビィたちが声をかける
レビィ「みんなで力を合わせた大勝利なんだよ」
ドロイ「ギルドは壊れちゃったけどな」
ジェット「そんなのまた建てればいいんだよ」
リーダス「ウィ」
ルーシィ「レビィちゃん・・リーダス・・ジェット・・ドロイ・・」
レビィ「心配かけてゴメンね、ルーちゃん」
ルーシィ「違・・う・・・それはあたしの・・・」
リーダス「オレ・・護衛・・役に立てなくて・・・あの・・・ゴメン」
リーダスたちの言葉に対し、必死に口元を押さえて首を横に振るルーシィ
マカロフ「ルーシィ、楽しい事も悲しい事も全てとまではいかないがある程度までは共有できる・・・それがギルドじゃ」
ルーシィ「・・・!!」
マカロフ「一人の幸せは皆の幸せ、一人の怒りは皆の怒り・・・そして一人の涙は皆の涙、自責の念にかられる必要はない・・・君にはみんなの心が届いているハズじゃ」
ルーシィ「・・・・・」グスッ
マカロフ「顔をあげなさい、君はフェアリーテイルの一員なんだから」
マカロフの言葉を聞いたルーシィはその場に膝をつき、泣き崩れた
アルト「でもゴメンなマスター」
マカロフ「何がじゃ?」
アルト「また俺たちがハデに暴れたせいで・・・今回の有り様じゃ禁固刑になったりするんだろ?」
マカロフ「!!」ガーン
アルトの言葉を聞いたマカロフはその場に膝をつき、泣き崩れた
後書き
次回で一応ファントムロード編終了のつもりです
ルーシィの閉話も同時進行で書きます
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