問題児たちが異世界から来るそうですよ? 〜常識を謳うチートな彼も来たようですよ?〜 【更新停止】
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ギルド『ノーネーム』とそこでの夜
さて、僕のギフトのラインラップで皆が苦笑するし、黒ウサギはなぜか形骸変容を使用してウサ耳がついた姿の僕に抱きついて離れないし、なぜか性別は変換しててTSみたいになってるし、どうなってるの?
えぇ、はい。僕のギフトが異常だからですよ。なんなんですか、人類の一種の夢を叶えちゃったじゃないですか。意味がわからない。
……っと、現実逃避はやめよう。これ以上はなぜか辛くなるからね。
「黒ウサギ〜、はーなーせー!」
「やっと会えた。同族にやっと会えたっ…」
「く、黒ウサギっ? 取り敢えず落ち着いて? 冷静になって?」
同族ってなんだ? ところで黒ウサギ泣くのはやめてください。なぜか僕が問題児3人に『あーあ、泣かせた(やがった)』みたいな目で見られてるからっ! 三人とも! 怖いからやめてくださいっ!!
◆■◆■◆
「あぅ……すいませんでした、香夜さん」
「いやいや、怒ってないからね?」
30分後、やっと黒ウサギが泣き止みさっきまでの行動が恥ずかしかったのか頬を赤く染めている。釣られてこっちも頬を微かに赤らめると問題児三人と白夜叉に生暖かい目で見られた。うみゅ…恥ずかしい。
そのあと白夜叉が「後でおんし一人で私の部屋にこい」と言った為黒ウサギにノーネームのコミュニティの場所を聞いて僕は四人と別れた。
「んで、白夜叉さん。何かようですか?」
「うむ、実はおんしのその『形骸変容』に用があっての」
形骸変容に? どう言うことなのかな…?
キョトンとしていると白夜叉がため息をはく。
「その格好だと無駄にやっかみがあるだろう」
「………あ」
「やっと気づいたのかの…」
再度のため息を着くと呆れたように告げた。
要約すると、
1.『形骸変容』を無闇矢鱈に使わないこと。
2.使うとしてもコミュニティの中だけにすること。
3.『形骸変容』を使うとしてもウサギの耳は出さないこと
の三点を約束させられた。その代わりに刀と銃を一つずつもらうことになった。
「ほれ。刀と銃じゃ」
そう言って白夜叉が手を叩くと水晶のような半透明な黒い刀と白の銃身に青い線が引かれているの拳銃が現れた。
「この刀と銃は人を選ぶと言われておるんだがおんしなら大丈夫な気がしての」
「無責任だなぁ…まあ使いこなせるように努力はするけど」
ついすねた口調になって受け取る。白夜叉が笑っているが知ったことではない。
ギフトカードに刀と銃をしまう。
ギフトカードには刀が黒牙、銃が月代という文字が新たに刻まれた。
「要件はこれで終わり? それなら帰らせてもらうよ?」
一言言って帰ろうとすると白夜叉に袖を引っ張られた。
「何?」
「おんし『形骸変容』の時の衣装は有るのかの?」
「有るはずないでしょ? 僕は男なんだから」
「そうかそうか。ふふっ…」
嫌な気配を感じた為そのまま一歩進む。今度は引っ張れることがなかった為黒ウサギに聞いたノーネームへ向かった。
◆■◆■◆
「………ここが、ノーネームなのかな…?」
黒ウサギに言われた場所へと向かうがイマイチ確信が持てなかったので近くにいた狐の少女に話しかけて見た。
「ねえ、ノーネームってここ?」
「はい! ここがコミュニティ"ノーネーム"の本拠地です!」
……………
「一つ質問していい?」
「どうぞしてください!」
「…本当に?」
「ここがコミュニティ"ノーネーム"の本拠地です!」
認めたくはなかったがここがノーネームのようだ。どうしたらこんな荒れ果てた土地になるんだろうか。
「ん〜…色々聞きたいけどまあいいや。みんなのところへ案内してくれる?」
「わかりました。私はリリと言います。よろしくお願いします香夜さん」
名前を言われて驚くがどうせ黒ウサギから聞いたんだろうと思った。
ここからでも微かに見える屋敷へと歩いていると、ふと気になったことがあった。
「ねえリリ。なんでこんな時間にここにいたの?」
「黒ウサギのお姉ちゃんに頼まれたんです」
「またせちゃってごめんね…」
罪悪感を感じて歩きながらリリの頭を撫でてあげる。撫でているとはにかんでいる為気持ちが良さそうだったのでよかったと思った。
◆■◆■◆
無事にノーネームに着いた。リリから部屋はどの部屋でもいいと言われたのでどうせだからと最上階の一番眺めのいい部屋にした。
「疲れたな。今日はもう何もなければいいけど、多分何かあるだろうね」
呟いた瞬間、庭の方で轟音が聞こえた。多分十六夜が侵入者でも見つけて何をしたんだろうなと思ったが気になる。駄菓子菓子関わったら今日も面倒ごとに巻き込まれそうな気配がしたため速攻でベッドへ潜り込み目を閉じた。
「おやすみ〜…「おいこら待て」…なに?」
面倒ごとに巻き込まれないために眠ろうとしたのにその元凶が来るんだったら意味がないじゃん…!
「お前のギフトだけ名前しか確認してないからそれの確認だ」
「え〜…今眠いからやなんだけど…」
実際に眠いし、面倒だし、面白くなさそうだけど、しない限りねむらせてくれなさそうなので結局バトルすることになりました。 ケッ…このバトルジャンキーめ。
ルールは、庭で一撃当てた方の勝ちだそうです。一撃当てられたら僕は死ぬので絶対に負けられなくなった…やだなぁ。
なぜかノーネームの主要メンバーが観客席っぽいとこで見学してるのは幻覚だろうね。
ちなみに僕の武器は黒牙と月代の一刀一丁だったりする。
「じゃあ、始めよーぜ!」
「はあ、面倒だなぁ」
ため息を着くと僕のギフト『概念武装庫』を発動させる。
「行くよ!『貫通』」
僕が月代で撃つと同時に十六夜も石を投げてくる。
思ったとおり弾丸が石を貫き十六夜に迫る。それを呆気に取られた顔で見ていたが弾丸の腹を殴り軌道を変えた。
「っちぃ!『頑堅』『拒絶』!!」
宣言すると同時に十六夜に殴られる。しかし十六夜の拳は当たる一歩手前で止まるがその反動で僕は吹き飛ばされた。受け身をとって着地をするができていなかった時が怖すぎる。
「あー、もうっ!『歪曲』『切断』!!」
歪曲で距離を虚ろにすると黒牙で十六夜に向けて薙いだ。
「ってぇ!?」
十六夜も反応しきれなかったようで当たってくれた。
それにしても『切断』を付与した斬撃で薄皮一枚しか斬れないとかどこの化け物ですか?
後書き
久々の更新で勝手が違いますが、誤字や脱字があった場合御指摘お願いします
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