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剣の世界で拳を振るう

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デスゲームの真実

「じゃあ、説明してくれよ」

第25層にあるそこそこ高い宿屋の一室。
そこには俺、ヒースクリフ、キリト、アスナが集まっていた。
その理由と言えば、茅場の話を聞くためである。

「まず最初に…今回の件に私は手を出していない」

ヒースクリフは静かに言った。

「開発会社であるアーガスは、競争精神こそなかったものの、各々に癖のある研究者が多かった。
…そしてソードアート・オンラインの正式サービスの当日、午後4時21分頃……ゲーム内での異変に気づいた私は直ぐ様その原因を調べ上げた。
……結果、社員の数人がログアウト停止に持ち込んだことが判明し、その上にナーヴギアの暴走データをソードアート・オンラインをプレイしている全ナーヴギアへ送信したのだ」

ちょっと待て。
それが事実なら原作とかもう外れまくってるぞ!
これも俺がいるせいなのか!?

「私はその社員を全員突き止めたが、計画者だけは見つけられず、同時に捕まえることが出来なかった。
これ以上の行動は出来ないと察した私は、ケン君の母親である円君に後を任せ、この世界にログインしたのだ」

母さんに…。

「……なら始まりの町での演出は……?」

「推測になってしまうが、その計画者が私の音声データを改編し、あのような独壇場を作り出したと思われる。
確かに私はあの場でプレイヤー全員を集めてチュートリアルをしようとはしていた。
しかし、あのような出来事があっては私も手を出すことが出来なかった」

……計画者は誰だ?
こんな展開は全く予想できないぞ…。

「計画者に目星は付けられないのか?」

「残念ながら、私は他の者と開発協力したことは2、3回程しかない。
その3回全てで人が違えば覚えることも出来ない」

茅場さん事態が恨みを買っていると言うことなのだろうか?
しかしそうなれば知らないうちにと言うパターンも否めない。
………………恨み……須郷?

「なあヒースクリフ。須郷ってやつはどうだ?」

「須郷……あぁ、彼なら知っている。
彼は私の研究に多大な意見を示してくれた。
そんな彼がこのようなことをしでかすとは思えない」

…それって反発の意見とか嫌みとかじゃ無いのか?

「例えばどんな意見?」

「ふむ、私が一時自宅へと戻ろうとした時、『忙しいなか揺ったりとしているのはどうなのか』と言う意見が印象的だった。
今にして思えば、私もマイペース過ぎたと反省している。
あの時は確かに作業スピードが遅かったからね」

………いやそれ絶対に皮肉だろ。
都合の良い解釈してんじゃねえよ。
絶対それ『部下が働いてんのに自分だけ帰るんじゃねぇよ』って言ってるからね?

「……兎に角話は分かった。
まずアンタが茅場昌彦であり、このSAOの開発者。
今回の事件には直接関与したわけではなく、寧ろ救出に来たと言うことで良いんだな?」

「概ねその通りだ」

「…何か抜けているって反応だな」

「うむ。救出を目的に来たのは間違いない。
だが、今の私では管理者権限が使えず、全プレイヤーをログアウトさせることが出来ないでいる。
詰まり、私も一介のプレイヤーとほぼ変わらないのだよ」

「ならさっきのオーバーアシストはどうなるんだよ」

「あれは私が取り戻した権限の一つにすぎない」

「………取り戻す?」

その言い方だと権限が戻ってきているって聞こえるが…。

「今の私のレベルは42。
権限が戻ったのが40辺りだった。
おそらくレベルが上がるごとに権限が戻ると考えるのが妥当なところだろう」

いやいや、キーキャラのレベルを上げてゲームをクリアしろってどこのヒロインだよ…。
やだよこんなムサイおっさんのレベル上げ手伝うなんて…。女の子がいいよ…。

「不純なことを考えているようだが、レベル上げは同行者を求めてはいけない設定となっている。
つまり、レベリングは一人でやれ…こう言うことだ」

「それって…団長がソロ活動するって事ですか?」

「そうなるね」

まぁそう言う設定であれば仕方がないのだが…。
オーバーアシストがあれば何とかなるんじゃないのか?

「確かにソロとは、何処かで限界を見つけてしまうものだ。
かくいう私の持つオーバーアシストも3分に1度と言う劣化システムになっていることを昨日知ったのだからね」

Warning!Warning!
茅場さんが死ぬ可能性が出てきた!
茅場さんが死んだら文字通りゲームオーバーじゃねぇかよ!

「………時間はかかるだろうが、出来るだけ早く権限を取り戻すことを約束しよう。
無論、取り戻した権限もその都度通達する」

「…分かった」「分かりました」「……」

「……ケン君?」

キリトとアスナが了解を示すが、俺だけは無言だった。

「始まりの町での演説は、『100層を突破することが唯一のクリア』だと言っていた。
俺は100層目のボスはヒースクリフだと思っていた。
だが、それが違うのなら、何がボスになっているのかなって思ったんだ」

「………ふむ。
確かに、私が主犯であるのなら、その方法をとるだろう。
だが、計画者が何者なのか分からない以上、知ることは出来ない」

「だろうな…」

今のところ、ヒースクリフの代行でとんでもない奴がボスになるか、
又は計画者がボスになるかのどちらかだ。
それが後者の場合、口封じが目的となって全滅させられるだろうな…。

「まずは目の前のボス攻略を済ませよう。
今後の展開としてはそれからだ」

「そうね。それで良いですか?団長」

「うむ。異論はない。
しかし、私の事を公表するのは控えてほしい」

「当たり前だ。
あんたが敵ならいざ知らず、今は見方なんだから協力していくことが一番だからな」

「…感謝する」

こうして話の席は終わりを迎え、俺たちは原作終了の75層へと攻略を進めるのだった。

 
 

 
後書き
PN.Ken:LV41

武器:チタンソード
防具:頭:闘志のハチマキ
体:バックストップ
腕:オーラ・グローブ(12)
足:チタングリーブ
飾:守護リング


STR:983
VIT:922

Skill

片手長剣(901)
投剣(320)
索敵(1000)
武器防御(1000)(反らし込み)
戦闘回復(523)
体術 (1000)
近接戦闘 (942)




ステータスの改編をしました。 
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