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半龍神は世界を変える

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エルフの姫との対面

俺の容姿についてだが、銀髪に金色の目だ。目は蛇に似ている。身長は大きめの185センチくらいだ。体重は着痩せしやすく80キロくらいある。まあ大体なんだけどな。測れんから。あと、ほとんどの筋肉。まあきつい育ち方してるから仕方無いんだけどな。
それはさておきだ。今から奴隷市に行こうとは思うんだが、正直気がすすまない。俺は奴隷っていう制度が嫌いだ。ただ種族が違うだけで同じ感情があるのにその感情を虐げ、体に苦痛を与え、自分の快楽を満たすだけの道具として扱うのが許せない。やられてる人を見ると助けたくはなるが今の俺にはなにも出来ない。助けても面倒は見れない。奴隷制度ってのは虐げる癖に最低限の生活をさせるってのがたちが悪い。もし助けてもそれからも養わなければならないからだ。そんな事は綺麗事だと俺自身しっかりわかっている。だから助けずにいる。そんな自分があんまり好きではない。
そんな事を思っていると奴隷市に着いた。今日はハイエルフが売られるとのことで恐らく見物やら買いに来たのだろう。しかし俺はよく目立つ。人間離れした容姿から怖れるやつもいる。そいつは恐らくあれを見たんだろう。しかしそれはほとんどおらんだろう。
すると一人の女が舞台の真ん中にたたされていた。首や足、手首に鎖がつけられていた。とても生々しい。痣になっているだろうに。そう思って顔を見てみるとその子はエルフだった。特徴的な長く尖った耳に金髪の髪の毛、完璧という名にふさわしい顔立ちをしている。それに体の方も恐らく男が直ぐにでも襲いたくなるような体つきだ。出るとこは出ていて、ほどよく締まったらいいからだをしている。恐らくあれがハイエルフだろう。俺にはあいつが必要だなぁ。そう思いオークションに参加していた。
「250!」
とんでもない価格だった。そんなにあったら奴隷100人は買える。しかし俺は長年金を溜めにてきたためこの程度なら鼻くそもどうぜんだ。
「500!」
俺は叫んだ。回りが一気に静まり返った。司会すら口がふさがらない状態だった。しかし司会は仕事してきただけあって建て直しは早かった。
「さぁー!これ以上に出すやつはいないか?」
しばらく間をとったが誰も出てこなかった。
「ではこれにてオークションは終了だ!500と言ったやつは出てきてくれ。」
そう言うとぞろぞろ帰り始めた。誰が買ったのか気になって見ているやつもいた。俺は人をよけながら舞台にたった。 そうすると舞台の脇から宝石じゃらじゃらの偉そうなこってり脂っこそうな中年が来た。
「私はこの奴隷市の長をしているものです。この度はエルフの姫を購入していただき誠にありがとうございます。」
そう丁寧に言ってきた。恐らく俺からまた何か奴隷を買わせようという魂胆だろ。甘い考えだ。
「とりあえず金だ。受け取ってくれ。」
俺は何かを掴む動作をするとそこから金の入った袋がいきなり来た。
「そ、それは転移魔法。初めて見ました。」
「魔法じゃないな。この腕輪だ。」
この腕輪は迷宮から取れたものだ。迷宮とは世界各地にある建物や、地下の洞窟などのことだ。ある迷宮はタワー状に、ある迷宮は下に行くようになっていたりなど形はさまざまだ。そこには魔物が住み着いている。その迷宮を突破し、最後の部屋のボス敵なのを倒すとそいつから宝が出るって感じだ。仕組みについてはよくわからん。ただそういうことになるってことはわかる。また攻略されてしまった迷宮はボスが宝を、出さなくなる。しかし、迷宮は魔獣や魔物がうじゃうじゃいて、一匹一匹がかなりの強さである。また、迷宮には人間のハーフか人間にしか入れない。
さて、魔物と魔族は違う。魔族と魔物の関係は動物と人間みたいなものだ。より人間に近い形をした悪魔を魔族、動物に近いものを魔物と呼ぶ。また、魔族の上位種は魔王、最上位種は魔神だ。だが、魔神の存在は今のところ人間では確認されていない。俺も知らないが。また、魔物には上位種には魔獣がいる。魔物がより狂暴になり、強くなった魔物が魔獣と呼ばれる。最上位種はいない。
話がそれたな。俺の腕輪には物を異空間に保管する能力があるらしい。大事なものなどをその異空間に保管している。因みに異空間には時間という概念がないため、保管したら保管した時のまんまになる。一言いってかなり便利。恐らく金貨で2000以上は必ずするくらいの価値だ。
「確認したところしっかりありました。ではどうぞ。今からこのハイエルフはあなたのものです。因みに鎖はサービスですので。」
鎖か。邪魔だな。
「鎖は要らない。ここで処分してくれ。」
俺はそう言って剣を抜いた。恐らく普通の人間なら目にも見えない速さで鎖を切った。勿論ハイエルフの姫には傷をつけてない。
「そんな事をしなくても鍵はありましたのに。」
なんか勿体無さそうに鎖を見ていた。見るところ魔法を封じる鎖のようだ。
「すまんな。ほら、いくぞ。」
そう言って俺はハイエルフの手をつかんで外まで連れていった。
★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★

俺はとりあえず姫のくせにみすぼらしかっこうだったので服屋にいくことにした。
「どうせあなたは私に乱暴するのでしょう?」
いきなりハイエルフが話しかけてきた。それにしても挑発的な言い方だなぁ。
「そんなつもりはねぇよ。いいからついてこい。」
そう言って服屋まで引っ張ってった。
服屋につくとエルフの姫は驚いたように
「なぜこんなところに?私は奴隷ですわよ。」
「あ、いい忘れてた。お前はもう奴隷じゃねぇよ。」
「何をおっしゃってるんですの?」
恐らく奴隷として生きる覚悟をしといたのだろう。いい覚悟だ。
「だから奴隷ってのは買ったやつが解放するなり奴隷として使うなり好きにしていいんだよ。」
「だから奴隷として私を使うんじゃないですの?」
「いいや。お前にはこれからエルフの姫に戻ってもらう。」
そう。こいつがエルフの姫に戻らなければ意味がない。
「私はシルフ王国帰れますの?」
「ああ。俺が責任を持って送り届ける。その前にそのかっこうからだからな。」
「あなたはなぜ私をシルフ王国に帰すのですの?せっかく買いましたのに。」
「いいんだ。用があるのはあんたの国だからな。」
「それはどうゆう?」
「とりあえず服を買おう。」
俺は手を離して服屋に入るように促した。
「おーい。この女に似合う服をくれ。金は気にしなくていいから。」
店員であろう女は急ぎながら服を持ってきた。それは純白のドレスだった。といっても結婚式などで着るような物ではなく普段から着られるようなものだった。
「銀貨10枚になります。」
俺はポケットから銀貨を出して手渡した。
「ありがとうございます♪」
そう言われて見送られながら外に出た。
服を持って宿まで向かった。
「どこに行きますの?」
「宿だ。着替えるには宿が一番だしな。」
宿に二つ部屋をとった。
「ほら隣の部屋取ってあるから着替えてくれ。終わったら呼んでくれ。」
まあ着替えて逃げる確率もあるけどもそうなったら捕まえらばいいだけだしな。恐らく奴隷として扱われてきたから疲れていると思うから安心だろう。
しかし、あいつは俺の安心を裏切った。見事に逃げやがった。遅いと思い部屋を開けるとみすぼらしい布切れが1枚だけしかなかった。めんどくさい。そんな事を思いつつ、エルフの姫の魔力をおった。
通常魔法を使うもの、つまり魔導士は魔力を感じることができる。その制度はその魔導士の腕による。それなりの腕があれば一人一人の魔力を見分けるのは可能だ。しかし、この人混みで見分けるのは相当の腕がいる。まあ伊達に迷宮をいくつも攻略してるから見分けるのは簡単だった。迷宮はトラップがあったり、魔獣が待ち伏せしていたりしているから危機察知能力が肝心だ。魔力を細かく関知して敵の数をはあくしたりしなければならないからだ。
やつは裏の路地で数人に囲まれているようだ。魔法は血縁関係が重要である。上位種の血が濃ければ濃いほど魔法の才能に恵まれやすい。エルフは風や水が得意なはずだ。ハイエルフとなれば普通の人間程度であれば軽くあしらえる。しかし、どうやら抵抗が出来ていないらしい。恐らく奴隷だったせいか力がでないのだろう。俺は急いだ。
「へへっ。どうする?犯すか?売るか?」
「犯すに決まってんだろ。こんな上玉そうそういないぞ。」
「だな。」
男たちは話し合っていた。
「ったく。逃げだしやがって。おいそこのお前ら。そいつに触れたら痛い目に会うぞ。」
俺は忠告した。触れたらボコボコにするとな。しかし、頭が悪いらしく理解できていなかったらしい。
「あ?なにふざけたこといってんだ。」
男たちは睨んできた。まったく怖くない。睨むってのはこうゆうことだ。教えてやる。
「意義があるならかかってこい。」
俺は少し殺気を漂わせた目で睨んだ。すると殺気を感じとったらしく一歩ひいた。だがこちらに殴りかかってきた。
「ったく女が嫌がってんのに無理矢理犯そうとするとは男として最低だな。」
俺は呟き、殴りかかってきたやつらをボコボコにした。気絶しない程度に調節したからしばらくしたら逃げていった。 
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