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ソードアート・オンライン~狩人と黒の剣士~

作者:村雲恭夜
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ゴッドサーガ編
  一話 始まりと終わりと消滅

 
前書き
このゴッドサーガには、ユウキが存在する一年後の話に変更します。 

 
それは突然起こった。

「はぁ……」
「溜め息だな、ライト」
ダークが俺に酒を出して言う。
ここはダークの家、ここには現在、カップル一組、AIモドキ一人、ダークのライバル一人に翡翠が一人同居している。
何故こんなにも入るかと言うと、ダークの神力を家に使うことにより、室内を拡張しているのだと言う。……俺には関係があまりないが。
「いや……ちょっとまた新羅を怒らせてだな……」
「何回目だよ、それ。今更倦怠期か?」
「お前に言われたかねぇよ、年中神」
「うっさい、マッドサイエンティスト」
俺は聞き流しながら缶ビールを飲んでいると、突然地震が起きた。
「うおっ!でけぇな!!」
急いで炬燵に潜り込むと、ダークが一瞬ハッとした顔をし、真剣な顔をすると、突然電話が掛かってきた。
「おう、此方ダークネスウイング。ガルムか……おう、おう……ん、了解した。ガルムはそっちを頼むわ。うん、うん……ジェイダも呼んでおいてくれ。頼む」
ダークはそう言うと、スマホを仕舞い、立ち上がる。
「ライト、緊急事態だ」
「ハァ?」
訳も解らずハテナマークを浮かべると、
「ダーク!!」
「漆黒の滅殺者!!」
何時もより焦りが入るようにミヤビとレイトがゲートから飛び出てきた。その後ろから、ライト、リン、サナ、タツ、キリト、そして晴人が。
「晴人か!」
「状況は解らんが、ヤバイって察して来た。取り合えず状況を!!」
「おう!」
ダークがそう言うと、突然ガラスが飛び散り、モンスターが入ってきた。
「キャアッ!」
「サナ、下がってろ!!」
ライトが後ろに下げると、ダークが即座に太刀を顕現させると、モンスターを一刀両断にした。
「これは……!」
「この現象は……」
ミヤビとレイトが冷静に分析を始めようとすると、再びモンスターが現れる。確か……ウインドワプス!SAOの飛行モンスター!!
「ダーク!!」
「ちぃっ!!」
幾つものウインドワプスを切り裂くと、そこにトライドロン二台が停車する。
『皆!早く乗るんだ!!』
「どういう展開!?」
「そいつは俺が聞きてぇぐれぇだ!!」
ダークは叫ぶと、ダークは先頭のトライドロンに乗り込み、俺とミヤビ、レイトはそれに続く。ライト、リン、サナ、タツ、キリトは後列のトライドロンに乗り込むと、一斉に動き始めた。
「どうなってやがる!!教えろダーク!!」
トライドロンの運転席にあるモニターを介してライトが言う。
「俺もさっき知ったんだが、VRゲーム……SAO、ALO、GGOの主要となるステージがこの現実世界にプレイヤーごと顕現し始めた!」
『んなぁああああああっ!?』
因みに今の叫び声は後ろを除く全員だ。そこに、
『翔夜!!あれはなんだ!!』
ベルトの声に反応し、前を向くと、グリーム・アイズが目の前に現れる所だった。
『グリーム・アイズ!?』
「不味いって!!」
ダークはすぐにギアをバックに入れるも、遅すぎた。
グリーム・アイズに俺達の乗るトライドロンを掴まれ、捕獲された。
「嘘ぉおおおおおっ!!」
「これって……」
「絶体絶命と言うやつか」
「だな」
「呑気に言ってる場合かよ!!って口開けてるし!!」
トライドロンを飲み込む気なのか、大きな口を開けている。
「やべぇやべぇやべぇやべぇやべぇやべぇやべぇやべぇ!!!」
「落ち着けよ、馬鹿」
ダークはそう言うと、翼を少しだけ展開すると、グリーム・アイズが消滅した。
「ふぃー」
しかし、モンスターの大群が此方に近付いて来ている。
「ちょおちょおちょお!!洒落んなんねぇんすけどぉおおおおお!!!!」
「心配無いな」
「私達が、居るから」
ダークとミヤビが同時に言うと、両手を地面に付けて、言う。
「<イニジオハイルロード>」
途端、全体が凍り付き、全てを壊した。
「おおお……すげぇ」
「神を嘗めるな神を」
ダークはそう言うと、ミヤビに耳打ちをした。
途端、ミヤビが俺とレイトを突っ込んでトライドロンを発進させた。
「ちょっ、ミヤビ!?」
「煩い、静かにして」
ミヤビの言葉は冷たく、また、怖さを感じさせた。

















「……出てこいよ。そこにいる神よ」
俺はミヤビに全員を逃がす指示をしたあと、潜む神にそういった。
「おや、気付かれたか」
すると、白と黒の半分の人物が俺の前に現れる。……勿論、人ではなく、神。
「破壊と再生を司る神、ウロヴォロス。何用で我が敷地に入り込んだ」
「いや、何。この世界は腐りきっている。だから、破壊しに来たのさ………僕じきじきにねっ!」
途端、レーザー光が放たれるものの、俺は全てを斬った。
「……俺の直轄地である人類を滅ぼすおつもりか、ウロヴォロスよ!!」
「くどい、滅ぼすと言っている!!」
途端、ウロヴォロスは剣を生成し投擲、すぐに神化すると、それらを一斉に固有空間で壊す。
「……破壊と捕喰の神、ダークネスウイング。やはり、計画の障害か………」
「計画だと………!ウロヴォロス、お前は何を企んでいる!!」
俺は二刀になり、それを振るう。しかし、ウロヴォロスは剣筋が解るかの如く避け続ける。
「何って……今から消滅する君に答える必要は無いよ」
途端、ウロヴォロスが虚無属性の技を放ち、俺は聖属性の技を放つ。
相殺した技のすぐあとに俺はウロヴォロスに突っ込む。
「ウロヴォロスゥウウウウウウウウッ!!」
「甘いよ」
途端、ウロヴォロスはなにもしていない、なのに、俺は虚無に呑み込まれた。
「永遠にそこで消滅を繰り返したまえ。最も、消滅を繰り返すごとに神力は消えていくがねぇッ!!アハハハハハハハハハハハッ!!!」
「ウロ……ヴォ……ロス……っ!て……めぇ………っ!!」
途端、俺の固有空間が上書きされ始め、俺が虚無に侵食されていく。
「ダークネスウイング!!」
そこにジェイダが複数の神を引き連れて現れた。
「ホワイトライト・ジェイダリティか。もう遅いよ、ダークネスウイングは虚無に侵食されている!消滅の道を辿ってるんだよォ!!!」
「ウロヴォロスッ!!」
辛うじて聞こえる声に、俺は叫ぶ。
「ホワイトライト・ジェイダリティ!!命令だ!!ライト達を守れ!!」
聞こえたかどうかは解らないが、聞こえてくれたなら良い。後は……切札(ジョーカー)に任せるとしよう。

なったって、彼奴は……俺が育てた、最強のエースだから……。

そこで、俺の意識は完全に消えた。 
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