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魔道戦記リリカルなのはANSUR~Last codE~

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EpisodeⅢ:
Usus, magnus vitae magister, multa docet
  Epico1イリシアの耳に説教

 
前書き
イリシアの耳に説教/意:イリスとアリシアにどれだけ説教をかましても、2人はその罪の深さが理解できないほどのお馬☆鹿さんなので、どれだけ説いても無意味だということの例え。 

 
†††Sideはやて†††

“闇の書”事件・“砕け得ぬ闇”事件も無事に終わって、今日は4月4日。わたしら八神家は今、本局・特別技能捜査課のオフィスに居る。ついさっきまで特別捜査官として、第31管理世界デラルーシってゆう世界で魔導犯罪者8人を逮捕、連行、そんで事情聴取を終えたばかり。そんで今は、上司のガアプ一佐への報告書や調書の作成をやってて、「終わったぁ・・・」ようやく終えた。

「お疲れ様です、主はやて」

「うん、おおきにな。リインフォース。いつも手伝ってくれて感謝や♪」

「いいえ。私はあなたのサポートがお仕事ですし。そういう私も慣れてはいないですから、失敗もありますけど・・・」

わたしに与えられた専用デスクには、わたしのデバイスやって登録されてるリインフォースの椅子も備え付けられてる。そんで、リインフォース(正式な局員やないけど制服着用中)が横から助言をしてくれるから、「そんなことあらへんよ。わたし1人やと余計に酷なるし」提出できるレベルの書類が作れる。わたしひとりやと提出できひん。そやからリインフォースの助けはホンマに助かってる。

「お疲れ様、はやて、リインフォース」

わたしと同じように管理局の制服を着たルシル君から労いの言葉を掛けられたから、「ん。ルシル君もお疲れ様や」わたしも、「お疲れ様」リインフォースもそう返す。わたしだけやなくてルシル君たちも書類作成をする。
空間モニターみたいなキーボードの操作はこの3ヵ月の研修で慣れてきたんやけど、書類作成なんて、研修を始めてから3ヵ月経ってもまだまだや。主であるわたしがしっかりせなアカンのに、仕事は遅い、ミスは多い、独りやと何も出来ひん。ひどい三連コンボや。

「ルシル君はもう終わったん・・・?」

「ああ。これから提出だ」

ルシル君は、わたしらの誰よりも書類作成の時間が早くて、シグナムやヴィータ、シャマルの書類作成も手伝う。もちろんわたしのことも手伝ってくれる。その仕事の早さは、先輩方にも引けを取らへん。同じ時期に研修を始めたはずやのに、一歩も二歩も、ううん、十歩くらい引き離されてる。やっぱりわたしが休みん時にも色々と研修を受けてたからやろうなぁ~。

「はやて、リインフォース! 書類できた?」

「共に提出しに行きませんか?」

ヴィータとシャマルに「うんっ」頷き返す。椅子からデスク側に折り畳んで置いてる車椅子に移って、「私が押しますね」リインフォースに車椅子を押してもらって特別技能捜査課の課長、クー・ガアプ一佐のデスクへ八神家勢揃いで向かう。

「「「「「ガアプ課長。報告書の確認をお願いします!」」」」」

わたしとルシル君、シグナムとヴィータとシャマルは、報告書のデータが入ったディスクを差し出す。ガアプ課長はサラサラな黒のショートヘアを揺らしながら作業中のモニターから顔を上げてくれて、「はい。ご苦労様です」綺麗な空色の瞳をわたしらの差し出したディスクに向けた。

「・・・少しずつだけど作業時間も早くなっているし、凡ミスも少なってきた・・・、良い成長よ」

「「「「「はいっ!」」」」」

ディスクを受け取ってくれたガアプ課長に強く頷いて応える。ガアプ課長がわたしらの報告書に目を通して確認してる中、わたしらはじっと佇んで(わたしだけ車椅子で座ってるけど)待つ。ガアプ課長はただ無言でわたしらの報告書が映るモニターを眺める。
ガアプ課長は優しいけど、仕事となるとやっぱり厳しくて、ミスにはホンマに容赦ない。いくら9歳であっても本気で怒られる。そやけど、「うん。みんなバッチリね。ミスも無し。ご苦労様!」直し無しの一発OKが出てくれた。わたしらみんな、笑顔を向け合って労い合う。

「それじゃあ今日は終業ということで。ご苦労様でした」

「「「「「「お疲れ様でした! お先に失礼します!」」」」」」

椅子から立ち上って敬礼してくれたガアプ課長にわたしらも敬礼返し。踵を返して、ガアプ課長のデスクから廊下へと続くスライドドアへと向かう。今オフィスに居るんはわたしらとガアプ課長だけ。他の先輩方はお仕事中や。

「おつでーす!」

「「お疲れ様です」」

目の前のドアが開いて、3人の先輩方が入って来た。1人は、テレサ・テレメトリー一等空士。ミルキーホワイトの長い髪をお下げにした、わたしとルシル君と一番歳が近い12歳。
1人は、エリザヴェータ・テルアウンチェア一等陸尉。翡翠色のロングストレートの髪が目立つ、テルアウンチェアカンパニーってゆう会社のご令嬢さん。そやけど、高圧的な態度やない。まるですずかちゃんやアリサちゃんのような感じやな。わたしらを含めた同課員からは、リーリャ、って呼ばれてる。
そんで最後に、テレジア・エイルプス准空尉。緋色のセミロングの髪をオールバックにしてカチューシャで固定。ご家族や親戚の人たちみんなが管理局員ってすごい家系の生まれ。

「お? はやて達は上がり?」

「はい、そうです」

八神家の代表としてわたしがテレサ先輩(階級やなくて先輩って付けるように言われたから)に答えた。すると「そっか。お疲れ様~♪ また明日ね~♪」テレサ先輩は、ルシル君がようやる頭なでなでを、わたしとルシル君、ヴィータにしてくれた。テレサ先輩は、どうやらお姉さん振りたいってことらしいって、テレジア准尉が以前そう教えてくれた。

「気を付けて帰りなさい、お疲れ様でした」

テレジア准尉の敬礼に、「お先に失礼します!」わたしらも敬礼返し。そんで最後に「そう言えば、近々ちょっと寂しくなるのよね」リーリャ一尉が陰りのある寂しそうな微笑みを見せてくれた。自分のデスクに向かおうとしてたテレサ先輩が「なんだっけ?」って振り向いて訊いてきた。

「はやてとルシル、それにイリスは、今月から出身世界――第97管理外世界のプライマリースクールに通うのよ」

テレジア准尉がそう答えると、「イリスもなんだ。そう言えば最近ウキウキしてたけど、・・・そういうこと♪」テレサ先輩がルシル君とわたし、そんでシャルちゃん用のデスクを順繰りに見てニンマリ笑う。同課メンバーのみんなには気付かれてるしなぁ、わたしとルシル君とシャルちゃんの三角関係が。

「あー、そうだったね。毎日顔を合わせていたのにね」

先輩方が残念がってくれるほどにわたしらはこの課に受け入れてもらえて、可愛がってもらろてる。と、「先輩たちは、学校には・・・?」ヴィータが小首を傾げて訊いた。ミッドチルダはもちろん、他の管理世界にも教育機関――学校はある。しかもほぼ小学校から高校までの一貫校。

「あたしは、出身世界(ヴァイゼン)のアタナシオス魔法学院を今年の6月に卒業」

「私は、家庭教師で済ませていたから学生生活は送ってないかな。だから学校に通うのって、少し羨ましい」

「私は、本局のウルスラ魔法教室を13歳の時に卒業よ」

テレサ先輩は魔法学院出で、リーリャ一尉は家庭教師の英才教育、そんでテレジア准尉は、本局内に設けられてる学校の出身やってことやった。才能とやる気があれば子供の頃から管理局員として働けるけど、学業を疎かにするのもアカンってことで本局内には8つの学習塾のような施設がある。本局から遠ければ遠い世界の出身の子供が、魔法教室に編入することが多いらしい。

「はやて達もそっちで勉強すれば良いのに~」

「すいません、テレサ先輩。友達が待っていてくれますので」

ぶぅーって頬を膨らませるテレサ先輩に微苦笑を浮かべて返すルシル君。すると「なのは達もこっちに編入すればいいのに~」テレサ先輩がこれまた無茶なことを言うてきた。そやから「馬鹿言ってんじゃないの、テレサ」リーリャ一尉が呆れた。

「まぁそういうわけで、八神チームはこれから休みが増えるから、その分みんなで頑張りましょう」

ガアプ課長がテレサ先輩たちのそう告げると、「はいっ!」先輩たちはビシッと敬礼した。そんでわたしらは改めて挨拶をした後にオフィスを出て、海鳴市へ直通転送が出来るトランスポーターの有る第零技術部へと向かう。

「そうゆうわけやから、これからは一段とシグナム達には苦労かけるけど・・・ごめんな」

廊下を進む中、わたしはシグナム達に謝った。わたしとルシル君が学校で楽しんでる中、シグナム達は変わらずに仕事や。

「いいえ、お気になさらず。航空武装隊としての仕事は、私にとってはいい経験であり鍛練となりますし、新しい発見もありますし」

「あたしも! 良くしてもらってるし、退屈でもないしさ。だから気にしないでよ」

「もちろん私もですよ、はやてちゃん。この癒しの力と知識を役立たせることが出来る。これがどれだけ嬉しいことか♪」

遠慮やなくてホンマに心からそう言うてくれてる。それが解るから「おおきにな、みんな」わたしは笑顔でお礼を言えた。それからちょう今後のこと――わたしとルシル君が学校に通ってる間のみんなについてに話す。シグナムとヴィータとシャマルは、兼任部署での仕事を。そんでザフィーラは、シャマルと一緒に居ること。

「我が主の指示であれば従いますが、主の護衛は・・・?」

「大丈夫やよ、ザフィーラ。リインフォースも、ルシル君も居るし、な」

わたしの乗る車椅子を押してくれてるリインフォースと、背後に続いて来るルシル君へと目をやる。リインフォースは「この身命を賭してお守りします」って言うてくれて、ルシル君は「はやてはもちろん、リインフォースも俺が守るよ」って微笑んでくれた。

「ま、ルシルが側に居てくれりゃそんなに心配することもないっか」

「ルシル君。はやてちゃんとリインフォースのこと、しっかり守って頂戴ね」

「ああ、任された。だからシャマルもシグナムもヴィータもザフィーラも、安心してくれ」

ルシル君の力強い言葉に、わたしは顔が、胸の奥が熱くなるのを自覚する。シグナム達も安心したって表情やし。わたしら八神家がほのぼのしながら廊下を進んでると、「ちょっとー! 置いてくなんてひど~い!」背後から声を掛けられた。振り向いてみれば、「シャルちゃん!」と「わたし達もー!」アリシアちゃんが居った。

「一緒に帰ろうって思ってオフィスに行ってみれば、すでに帰ったって聞いてさ!」

「まぁ連絡入れておかなかったわたし達も悪いとは思うけど」

「あー、ごめんなぁ、シャルちゃん、アリシアちゃん」

息を切らして駆け寄って来たシャルちゃんの着てる制服は青色。次元航行部の制服やな。砕け得ぬ闇事件解決後からこっち、シャルちゃんはクロノ君の補佐として別の世界へと出張してた。
そんで遅れて早足で来たアリシアちゃんも青制服を着てる。砕け得ぬ闇事件のすぐあとに管理局に入局して、アースラのブリッジスタッフ見習いとして乗艦。そして、フェイトちゃんが将来執務官になるって信じて、執務官補佐の資格を取ろうと勉強中。
そんな2人を乗せたアースラが今日帰って来るとは一応聞いてたけど、オフィスに来るとは思ってもへんかったから・・・って、そこまで思うた時、ルシル君、の存在が脳裏に浮かんで納得。ルシル君に逢いに来たんやなぁ。そやけど負けへんよ。

「とりあえず、おかえり、シャル。アリシアも」

「ただいまー」

「うんっ♪ ただいま、ルシル~❤」

満面の笑顔になってルシル君に抱きつこうとしたシャルちゃんやったけど、「これでお前もアースラスタッフではなくなったんだな」ってシグナムがそう言うと、「・・・あ、うん。今日でアースラから卒・業♪」シャルちゃんはちょう寂しげな表情を浮かべた後、それを払うかのようにもう1度笑顔を浮かべ直した。

「この青制服とも今日でお別れ・・・」

「やっぱり寂しい・・・?」

「そりゃね。1年ちょっとだけしか着てなかったけど、なのは達やはやて達と出会った時に着ていた思い出深い制服だから」

アリシアちゃんにそう答えたシャルちゃん。しんみりする中、「その寂しさも、すぐに変わるんじゃないか?」ってルシル君が微笑んだ。わたしも「そうやな。これからは寂しいって思っておられへんほどに忙しなるよ」って続く。学校生活に加えて特別技能捜査課員としての仕事もあるからな。寂しいなんて言っておれへんはずや。

「・・・うんっ、そうだね! あと数日でわたし達は、なのは達と同じ学校に通うことが出来る! 絶対に楽しいに決まってる!!」

グッと握り拳を作って力説したシャルちゃんが、「は~やっく来~ないっかな~♪ 編入日~♪」口ずさみながらスキップしてわたしらの先頭に躍り出ると、「ほら、早く帰ろう!」そのまま第零技術部に着くまでスキップを続けた。
そんなシャルちゃんに続いて廊下を進んで、第零技術部へと到着したわたしら。ZEROって描かれたスライドドア横の壁に設けられた操作キーに触れたシャルちゃんが「イリスとアリシア、八神家で~す♪」そう名乗る。すると、『いま開けますね~』間延びした口調での返答が。

「今日はクアットロ居るんだ、珍しい」

「そうやなぁ。クアットロさんってまず居らへんもんなぁ」

第零技術部の主、ドクター・ジェイル・スカリエッティさんの娘シスターズは、一応は第零技術部専属の局員やけど、出向・協力要請に応じることもある。特に多いのがクアットロさんや。

「いらっしゃ~い。トランスポーターのご利用かしら~♪ 使わせてもらえるように連絡しますねぇ~♪」

管理局の白制服の上にケープマントを羽織ったクアットロさんが応接室のソファに座って、のんびりお茶を嗜んでた。アリシアちゃんが「クアットロ、今日は珍しいね」って、ドクターと連絡を取ってくれてるクアットロさんにそう声を掛けた。

「たまにはドクターの側でゆっくりしたいもの。教官としての仕事も、それなりに楽しんではいますけどぉ」

クアットロさんは、情報操作や作戦指揮に電子戦といった方向では優秀な局員さんで、よう教育隊の方へと出向して未来の指揮官候補生を教育してる。

「あ、ウーノ姉様? イリスちゃん達がトランスポーターを使わせてほしいとのことですけどぉ・・・」

『判ったわ。ドクターも私も手が離せないから、あなたがご案内してあげて』

サウンドオンリーって表示されてるモニターから聞こえてきたウーノさんの返答。続いて『騎士イリス、そして八神家の諸君とアリシア君。顔を出せなくてすまないね。気を付けて帰ってくれたまえ』ドクターからの気遣いの言葉が届いた。お礼を言う前に通信が切れる。余程忙しいんやろうな。

「と、いうわけで、このクアットロが責任を以ってご案内、座標設定をしますぅ~」

クアットロさんが眼鏡(度の入ってへん伊達らしい)をキラッ☆と光らせながらソファから立ち上がって、応接室の奥のスライドドアへと歩き出したからわたしらも続く。そんで大型トランスポーターが置かれてある部屋へ。

「じゃあ、はやて。明日は、すずかの家に集合ね♪」

「うん、了解や。制服用意で♪」

シャルちゃんと笑顔で親指を立て合って確認する。明日、わたしらチーム海鳴はすずかちゃんの家にお呼ばれして、わたしとルシル君とシャルちゃんの制服姿お披露目会ってゆう名目の元に集合する予定や。訓練校卒業すると、なのはちゃん達は4月から結構忙しなるからなぁ。一応は嘱託として融通が効くらしいけど。

「ルシル。あなたもちゃんと制服を持って来てね」

「どうせ明後日から登校なんだ。その時でいいじゃないか、写真撮りなんて」

「ダーメ。始業式の後、なのは達はミッドにすぐ行っちゃうし。ゆっくり集まれるのは明日だけになるかもだもん!」

「・・・ああ、判った」

ルシル君が渋々と言った感じで応じると、「んっ♪ じゃあ、はやて、みんな。また明日ね♪」まずはシャルちゃんと、「バイバーイ♪」アリシアちゃんがトランスポーターに入って、「それじゃ転送するわねぇ~」クアットロさんが操作。手を振るシャルちゃんに手を振り返して、転送されたんを見送った。

「はやてちゃんとルシル君、それにイリスちゃんは、明後日から学校なのねぇ~」

「はい、みんな同じ学校です」

「そう。それじゃああなた達やなのはちゃん達ともしばらく会えない日が続くのかしらねぇん。っと、設定完了、ポチッとな♪ はい、どーぞ」

「そうなりますね。シグナムとヴィータ、シャマルとザフィーラはこれまで通りですけど」

八神宅直通転送の準備が終わったところでわたしらもトランスポーターの中へ移動しつつ、シグナム達の利用がこれからも同じように続くことを伝えると、「お世話になります」シグナム達がクアットロさんに敬礼した。

「まぁ私も空けることが多いからぁ、そんなに会うこともないけど。運良く会えたらお茶休みに付き合ってもらいますねぇ♪」

小さく手を振ってくれるクアットロさんにわたしらも手を振り返した。

†††Sideはやて⇒イリス†††

4月5日の日曜日。待ちに待った学校生活を明日に控えた今日、わたし達はすずかの家に来ていて、テラスでのんびり紅茶とクッキーに舌鼓を打ってる。そんな中、「おー、よしよし」ルシルと、「わはっ、くすぐってぇって!」ヴィータ、それに「舌ざらざらしてるぅー❤」アリシアが、猫じゃらしのおもちゃを持って、すずかの家で飼われてる10匹以上の猫と戯れてる。

「ルシル君って猫が好きだったんだね♪」

「ルシルと出会ってから今日まで、アイツがすずかん家には来たことなかったから気付かなかったわね」

「そう言えば、ルシル君、私の家に来るのって初めてだっけ・・・?」

幸せそうに猫たちと戯れるルシルは、基本的にはやての家か本局かスーパーの三択にしか居ないし、行こうとしない。それもこれも本局での研修の忙しさから。ルシルはわたし達の知らないところで色々とやってるみたい。
以前、本局の廊下を歩いてる時、ルシルが内務調査部の調査官(エリート)と歩いてるのを見かけた。あとに調査部・査察課に所属してるロッサに、ルシルが調査部のどっかへ研修してるのかどうかを訊いてみたら・・・

――イリスの頼みでも、それだけは話せないよ。知っているだろ? 調査部の査察課・監察課・監査課に所属する局員は口の堅さが重要になってくるんだ――

そうは言ったけど、ロッサはやっぱ優しい。遠回しにルシルが調査部に出入りしてるってことを伝えてくれた。しかも、査察課だけじゃなくて他の分課にも研修に出向いてるってことも伝えてくれた。
査察官・監察官・監査官、3つの資格を持つことで得られる調査官っていう肩書は、執務官以上の超難関試験をパスしないと得られない。そんな調査官になるための研修に行ってるなんて、ルシルの体が壊れないかホントに心配だよ。

「あー、堪能したぁ♪」

「ルシル君、ホンマに猫が好きなんやなぁ」

「猫こそ至高の動物だと俺は思っている。気分屋だが、それに勝る可愛らしさがある!」

わたしの心配をよそにグッと握り拳を作って力説するルシルに、わたしもなのは達も呆けちゃった。椅子に腰かけてティーカップに口を付けたルシルに「じゃあ、あんたは犬とかダメなわけ?」って、犬を数頭飼ってるアリサからの問い。

「犬は犬で良い。だが、どちらと言えば猫派だな。犬には少し嫌な思い出が・・・」

「フェンリルさんのこともあるんかな・・・?」

仔猫と戯れるヴィータを携帯電話のカメラでピロリン♪と撮影しながらはやてがそんなことを言うと、「アイツも含めて、かな」ルシルがそう返した。フェンリル。どこか懐かしい響きのある名前だけど、そこまで感情の揺らぎは生まれなかった。

「フェンリルさんって・・・?」

「ルシル君の使い魔やよ、なのはちゃん。ザフィーラやアルフと同じで狼の」

「アルフと同じように主ベッタリの娘でさ。実力は申し分ないんだけど、ベッタリし過ぎで戦闘中のちょっと危ない時でも関わらず抱きついてきたりとかしてな~」

懐かしむように語るルシル。引き合いに出されたアルフが「さすがのあたしも戦闘中に抱きつく真似はしないねぇ」って苦笑。猫と頬ずりし合ってるアリシアを、携帯電話の動画撮影モードで撮影しながら「今はどこに居るの?」ってフェイトが訊いた。

「創世結界の説明は以前したよな? 俺の精神世界に展開されている4つの世界のことを。そのうちの1つに、英雄の居館ヴァルハラというのがある。そこには何百という使い魔が居て、フェンリルやアンゲルス・アポストルスはその内の1体なんだが・・・。フェンリルだけは俺の正式な使い魔だ」

そう。ルシルはまず間違いなく次元世界で一番の使い魔持ち。魔力消費量によってはルシル以上の実力を有した使い魔――“エインヘリヤル”っていうのを召喚できるって話。どんだけ反則なんだって話だよね。

「それじゃそろそろ、着替えようか」

今日すずかの家に集まった目的、制服姿での写真撮影を実行することに。まずはわたしたち女子組からで、すずかの私室で「うっふっふ~♪」制服に着替える。いま室内に居るのはわたし、部屋の主のすずか、そしてなのは、アリサ、フェイト、アリシア、そしてはやて。それぞれが着替え始める。
まずは、着ているパーカーとシャツとプリーツスカートを脱いで、キャミソールとショーツ姿になる。そ・し・て「おお! 待ちに待った制服~♪」制服が収められた専用のケースの蓋を開けて、目の前に制服を掲げて見せる。

「待ちに待った、って。シャルさぁ、制服が届いたらすぐに試着とか済ませたじゃん」

同じようにキャミソールとショーツっていう下着姿になってるアリシアからそんなツッコみが入るけど、「嬉しいことには何度喜んでも良いんだよぉ~♪」下手に反論することなくワンピースを着て、次に上着に袖を通す。上着の内に入った後ろ髪を両手でファサッと外に出す。そして最後にリボンを結ぶ。スタンドミラーの前に移動して、その前でくるっ☆と一回転。フワリと広がるスカートとわたしの長い髪。

「~~~~~~~っ❤」

「シャル。あんた、鏡見てニタニタ笑うの、学校じゃしない方が良いわよ?」

気分が最高潮なわたしに向かって水を差してくるアリサ。判ってるよ、学校じゃきちんとするもん。制服姿のわたし自身に見惚れるのは今日で最後にするもん。ていうか、「嬉しいんだからしょうがないじゃん」だってば。何度も言わすな~。

「うん。シャルちゃん。良く似合ってるよ。まるで以前から着てるみたい」

「でしょ♪ まぁわたしもそんな風に感じてるんだよね。なんかこの学校の制服、初めて着る気がしないっていうかさ」

両腕を広げた上で全身を見る。すると着替え終えてた「そりゃ初めてじゃないし」アリサと、「2週間前にも家で着てたし」アリシアがポツリと漏らした。仏の顔をも三度、って知ってるかな、かな。わたしとアリサとアリシアの3人で含み笑いをし合っていると、「よいしょ、っと。ふぅ」はやてが一息吐いたのが聞こえたから、はやてに目を移す。

「はやてちゃん。本当に着替え、手伝わなくていいの・・・?」

「着替えだけじゃなくて手伝えることがあればなんでも言ってね」

「うん。遠慮とかそんなの気にしないでいいから」

「おおきにな、すずかちゃん、なのはちゃん、フェイトちゃん♪」

なんだろうね。あっちとこっちじゃ空気が全っ然違うよ。あのほのぼのさ。そんななのは達を見てると、「でも、ええんよ」はやてが首を横に振った。

「確かにこれからは、みんなと一緒に同じ学校に通えるけど、どこまでも一緒とはいかへんやろ? そん時にひとりでも着替えとか色々出来るようになっとらなアカン」

それははやてなりの覚悟だった。自分で出来ることは自分で成す。それがはやての意思ならわたし達は尊重すべきだって話になったんだけど。

「でも、もし人の手を借りやなアカンような事態になったら・・・手伝ってもらえるか?」

「「「「「「もちろんっ!」」」」」」

助けが必要ならわたし達ははやての側に集まろう。乙女の友情を新たに厚く固めたところで、「お? これってルシルの制服・・・?」わたしの目はルシルの制服が入ってるケースへ一直線。

「そうやよ。・・・って、何しとんの? シャルちゃん」

「え、何って・・・えへへ❤ ルシルの制服に、わたしの香りを残そうと思って❤」

そそくさと自分の制服を脱いで、ルシル――男の子用の制服に着替える。そんな中でわたしに突き刺さる冷めた視線が3つ。内2つはアリサとアリシアだ。わたし達3人はどこか似ているけど、恋愛が関わってくるとわたしだけアウェーになっちゃったりする。ま、気にしないけどね。最後にはやて。わたしの最大のライバル。冷ややかっていうより嫉妬っぽいかな。

「よいしょっと。どれ、わたしも男の子に見えたりする?」

わたしの制服のリボンを使って後ろ髪をうなじで一纏めにしたうえで制服の内側に入れる。真正面から見ればショートヘアに見えるはず。まずは「とりあえず脱ごな、シャルちゃん♪」笑顔だけど笑顔じゃない表情を浮かべるはやての第一声からスタート。

「ルシル君、鋭いたからバレちゃうよ・・・?」

「あと男の子には見えないかも」

「怒られちゃう前に脱いだ方が良いよ」

なのは、フェイト、すずかと続いた。反応はイマイチかぁ。とここで、「逆はどうだろう・・・?」と考えてみる。ここでさっきまでわたしにアウェー感を叩き付けてたアリシアがニヤリと笑う。でも残念なのがアリサの反応。以前までならノッて来てくれたのに、「マジで怒られるわよ」って呆れた。

「ま、とにかく。『あ、ルシルー? わたし達の着替え、終わったから。今度はルシルの番ね~♪』」

『じゃあ、そのまま俺の制服も持って来てくれ。こっちの木陰で着替えるから』

おおっと、早速躓きそうな予感。わたしとルシルの思念通話がみんなにも繋げてるからさらに、ハイ終わったぁ~、って空気濃度が上昇。わたしは『木陰に隠れるって言っても一応、女の子のすぐ近くなんだからさ』あくまでこっちで着替えるように伝える。

『何を企んでる?』

疑われ出したらもう危険域に突入。だから『了解。持って行きまーす』そう答えるしかなく。渋々ケースにわたしの制服を畳んでしまい込む。すると当然「それでも実行するアンタには頭が下がるわ」アリサが肩を竦めてそう言った。

「一度決めたらやるっ! たとえ怒られようとも! そうだよね、アリシア!」

「うんっ!」

「付き合ってらんないわ。あたし達は先に行くわよ」

「シャルちゃん、庇いきれへんと思うからそこんところは覚悟しててな」

「たぶんここが引き際だと思うよ、シャルちゃん、アリシアちゃん」

「アリシア、シャル・・・、また生きて会おうね?」

「・・・想像するだけにしておいた方が身のためだと思う」

呆れて出てくアリサ達に続いてわたし達も部屋を出て、そこで一旦お別れ。アリサ達がテラスへ続く廊下へと歩き去ってく中、わたしとアリシアはルシルが来る廊下とは反対側へと歩いて、近くの角を曲がって待機。

「「来た」」

待つこと少し。ルシルがやって来たと思えば、ファリンも一緒だった。すずかもさすがにルシルひとりを自分の部屋に向かわせないよね。わたしなら常時開放なんだけど。

「それではルシル君の制服を取って来ますから、少し待っていてくださいね」

「はい、お願いします」

ファリンだけがすずかの部屋の中に入って行った。その間、ルシルは廊下で待機。そしてファリンが「お待たせしましたー♪」そう言って部屋の中からケースを持って出て来た。アレ、わたしの制服を入れたやつだ。

「ルシル君はこっちの部屋での着替えをお願いしますー♪」

ファリンがルシルを連れてこっちに来た。慌ててどこか別の場所に隠れようとして、「シャル、こっち。この部屋、開くよ」アリシアに手を引っ張られて入った部屋。そこは明らかに「すずかの家族の誰かの部屋だよね・・・?」だった。
応接室というには家具が揃いすぎてて、鏡台があるってことは忍さんかすずかのお母さんの部屋かも。と、「ここが私の部屋です」ドアの向こうからそんなことを言うファリンの声が。アリシアとほぼ同時にベッド下へとヘッドスライディング。直後、ガチャっと扉が開いた音がした。

「どうぞー♪」

「お邪魔します」

「はい♪・・・お着替え、お手伝いしましょうか?」

「い、いいえ。ただ着替えるだけですから」

「そうですかー。・・・・」

「・・・・」

「・・・・」

「・・・あの」

「???」

「見られていると着替えられないんですが・・・」

「女の子同士だから気にしないでください♪」

「俺、男ですからっ(涙)! ていうか、知ってますよね!?」

「「ぷふっ」」

ルシルとファリンの会話に思わず吹き出しちゃった。慌てて口を両手で覆って、気付かれちゃったか聞き耳を立てるけど、「あはは♪」ファリンの笑い声に救われたみたいで、「別に見ても面白いものなんてないですよ?」ルシルにも気付かれなかったみたい。
ベッド下から気付かれない程度に顔を出してルシルとファリンを見る。ルシルは、ファリンからケースを受け取ると床に置いて蓋を開けた。そして沈黙。ファリンが「どうかしましたー?」って訊きながら、床に置いてあるケースの入った制服を手に取って「あれ?」そう漏らした。

「女の子の制服・・・?」

「ファリンさん。間違えました?」

「い、いいえ! 中身のあったケースはそれだけで・・・」

「そう、ですか・・・。シャルかアリシアのどっちかだな。あの2人だけ姿を見せてなかったし。・・・俺の制服が無くて、女子物の制服が一着残っている。そのことから導き出される犯人は・・・シャル。共犯がアリシアだな」

即バレだった。ファリンが「どうしてですか?」って訊くと、「俺の制服を着ようと考えるのはシャルしか考えられないから」なんて迷いなく言い切った。

「そうですかー。・・・じゃあ、その制服お召しになります?」

「はい?」

「遠慮しないでくださーい。さぁ、お着替えしましょう♪」

「ファ、ファリンさん・・・? もしもーし。目が、目が、シャルやアリシアと同色に・・・!」

「なんででしょう。以前、クリスマスパーティでルシル君をお着替えさせてからというもの、ルシル君を着せ替えしたくて、したくてしょうがないんです」

ファリンが手をわきわき動かしながらルシルににじり寄って行って、ルシルはそれに合わせて後退。ルシルが「やめよう、ファリンさん。お互いに良いことにはならないかと」やんわり非難。するとファリンが「やっぱりダメですか~?」若干涙声で訊き返すものだから、「ぅく、そんな目で見られても・・・」ルシルの強かったはずの意思が揺らぎ始めた。

『ルシルって、泣きそうな女の人には弱いよね』

『わたしが泣きそうでも平気みたいだけど?』

『シャルはほら、女の子って見られて――いひゃいっ!?』

アリシアのお尻を軽く抓ると、アリシアもわたしのお尻を抓ってきた。アリシアとお尻や頬を抓り合ってると、「ああもう! 判りました! 着ればいいんでしょう!」ルシルが折れたことが判って抓り合戦を中断。

「ありがとうございますー♪」

「ここだけですからね。はぁ。女装の呪いはいつになったら解けるんだろうなぁ~・・・」

ぶつくさ言いながら着替えを始めた。とは言っても今着てる服を脱ぐことなくわたしの制服を上から重ね着するだけなんだけど。だけどそれで十分。ファリンが、上着の内に挟まってるルシルの長髪を出したかと思えば、ヘアゴムを外して「櫛、櫛♪」鏡台の上に置いてある櫛を手に取って、サラサラ流れる髪のブラッシングを始めた。

『やっぱりルシルって女の子だよね~』

『ユーノやクロノにもやってみたくなったんだけど』

ふと、そう思い至ったわたし。ユーノもなかなかに可愛い顔してるし、クロノも14歳の割にまだ童顔だから女装してもおかしくないと思う。アリシアも『それいいね! クロノにはやってみたい!』話にノッてきてくれた。クロノが寝てる間にもやってしまおうか。ユーノも、なのはを刺客として送り込めば・・・ふふふ。

「ファリン。すずかお嬢様たちを放ってあなたは一体なにをし――っ!?」

ここにノエルさん降臨。そして女子の制服を着てるルシルと、そんなルシルの髪をブラッシングしながら三つ編みやツインテール、サイドアップ、サイドポニーって色々な髪型にセットしてる妹のファリンを見て絶句するノエルさん。この間、わたしは携帯電話で写真撮りまくり。

「ふぁ、ファリン!!」

「あぅー、ごめんなさーい、おねーさまーーーー!!」

「申し訳ありません、ルシリオン様! 妹がとんだご無礼を!」

「いいんです、本当に。ファリンさんは悪くありません。悪いのは・・・」

――闇よ誘え(コード)汝の宵手(カムエル)――

「「へ・・・? きゃあ!?」」

いきなり両足首を何かに掴まれたかと思えば思いっきり引っ張られて、気が付けば室内で逆さまの宙吊り状態に。わたし達をベッド下から引っ張り出したのは、影で出来た複数の触手――カムエルだってことがここで判った。わたしは男子の制服だから良いけど、「スカートが捲れるぅ!」アリシアはスカートが捲れることで、ルシルにショーツが見えないように必死に押さえてる。

「シャル様、アリシア様!?」

「えっ、いつから居たんですか!?」

驚くノエルさんとファリン。そして「よう。俺の制服を着て、さらにはファリンさんの部屋で何をしている? ん?」青筋を浮かべて仁王立ちしてるルシルから猛烈な怒りの視線が突き刺さってくる。

「ルシル。ストレートにカチューシャ、超似合ってる❤」

「制服もすごく似合ってて可愛いよ?」

女子の制服に、すずかのようなヘアスタイルになってるルシルに率直な感想を送ると、ルシルは「ほっとけ(涙)!!」ガクッと四つん這いに崩れ落ちた。それに倣うかのように「きゃんっ?」わたし達も床に落下。ルシルのせめてもの優しさか、頭からじゃなくてお尻からだった。でも「お尻痛ぁぁぁ~~~!」いんだけど。

「俺の、男としての尊厳を軽んじる君らの、その耳にどれだけ説教をかましても意味がないことを今さらに理解したよ。・・・我が手に携えしは確かなる幻想」

幽鬼のようにふらりと立ち上ったルシルが詠唱。それは複製した魔法の発動・武器の具現を行う際の呪文。ルシルがフィンガースナップ――指パッチンをする仕草を取った。

「目には目を、歯には歯を。変身には変身を。ディゾルディネ・カンビャメント」

ルシルが指をパチンと鳴らすと、「わっ?」わたしの体を覆う煙。この魔法は、対象の衣服を強制的に別物へ変えるっていうアノ・・・。煙はすぐに消えて、どんな服に変身させられたのかと思って自分の格好を見てみれば・・・

「「???」」

「シャルちゃん、アリシアちゃん、とても可愛いです♪」

ファリンからの感想は上々。ノエルさんはなんか微妙そう。その微妙さの正体を、アリシアの格好を見ることで理解した。

「「なにこれぇぇーーーー!!」」

豚だった。デフォルメされた豚の全体着ぐるみ。楕円形の胴体にちょことんと出た手足と耳と、くるっと曲がった尻尾。顔だけを豚の鼻の下に開いた穴から出す形。さらに歩く度に、ブヒブヒ、って足音と、どういう仕組なのか、豚、って文字が実体化しては消えてく。

「なんたる・・・なんたる屈辱!」

「わたし太ってないよ!? シャルはどうか知んないけど!」

「うおーい! わたしだって太ってねぇよ!?」

見よ、このスラリとした綺麗な・・・豚の格好を・・・。今度はわたしとアリシアの2人でガクッと四つん這いに崩れ落ちた。しかも気が付けばルシルはわたしが着てたはずの男子用制服に着替えてるし。

「今日1日、その格好な」

「「いやぁぁぁぁーーーーー!!」」

本当にその日1日、こんな女の子にとって最大級の屈辱な格好で過ごすことになった。だって脱げないようになってるんだもん。ひどいよ・・・。この悲しみをなのは達に向けたんだけど・・・

「まぁしょうがないよね・・・。引き際を間違えちゃったんだから・・・」

「だから想像だけにしておけば良いって言ったのに・・・」

「庇いきれへん言うたよ? わたし」

「生きて逢えただけで儲けものだと思う」

「ま、自業自得よね」

「「うわぁぁぁーーーーん!!(泣)」」

わはーい、見捨てられた~orz

 
 

 
後書き
おはようございます、こんにちは、こんばんは。
大変お待たせしました。エピソードⅢ:空白期編を開始します。日常編(バカ)事件編(シリアス)が織りなす、シリアス編以外はノープランなエピソードⅢ。いつ終わる? 判りません。長編? 判りません。短編? 判りません。
おそらく「ハコにわ生徒会」で使ったエピソードや、使う予定だったエピソードを小学生なルシル達にでも使えるように修正を加えて投稿すると思います。日常編のサブタイトルも、「ハコにわ」で使っていたように「ことわざ」をイジったものですし。

そして。投稿速度ですが、一応は週一を心がけますが、リアルな生活環境がこれから結構変わってくると思いますので、もしかすると不定期更新になるかもしれません。そこのところはご容赦を。
では最後に。本エピソードの読みと意味をご紹介。

Usus, magnus vitae magister, multa docet/ウースス・マグヌス・ウィータエ・マギステル・ムルタ・ドケト/経験は、人生の偉大な教師であり、多くの事柄を教える

となります。学校や管理局で得る経験が、将来――後のエピソードを支える、という意味を籠めました。
 
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