転生とらぶる
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マブラヴ
0829話
マブラヴ世界に設置したゲートが起動し、次の瞬間には俺の姿はホワイトスターの転移区画にあった。
そこには俺が転移する時に見送っていたレモン達以外に、エザリアが追加されている。
その近くには例の如くイザークの姿もあるのは、突っ込みを入れるまでもないだろう。
恐らく俺がマブラヴ世界から通信で話している間に外交担当として呼ばれたんだろうし。
レオンの姿が無いのは……ああ、そう言えば今日はロゴス暴発の件でSEED世界に出向いていたな。
「……さて、とにかく一旦どこかのブリーフィングルームにでも行きましょうか。アクセルが行った世界の情報を共有しておかないとね。その為にエザリアにも来て貰ったんだし」
「あ、ごめん。あたしも行きたいけど、ライブの件でちょっと打ち合わせがあるのよ。そのマブラヴ世界の件については後で教えてちょうだい」
シェリルが慌てて手を振り、そのまま量産型Wへと指示を出してリュケイオスでマクロス世界へと向かう。
その後ろ姿を見送ってから、レモンの言葉通りに何台かのエアカーに分譲してブリーフィングルームへと向かうのだった。
「……以上が向こうの世界の概略だ。ただ、これはあくまでも向こうが閲覧する事を許可した情報のみだな。俺が使ったコンピュータにしても、資料室にあったものや部屋にあったものは色々と知られたくない情報は隠されていたみたいだし」
「ふんっ、気に食わないな。自分達を助けて貰いたがっている癖に、情報を隠すのか? 正直なところそんな奴等を助けるのは気が進まん」
俺の話を聞いていたイザークが真っ先にそう告げる。
直情的なイザークの事だ。ある意味予想は出来ていたけどな。
原作ではSEED終了後に白服になって腹芸の類も身につけていたが、この歴史ではSEED世界で戦いが終わった後でまっすぐシャドウミラーに来たからな。
そしてシャドウミラーに来てからは、俺に勝つために実働班に所属して厳しい訓練を続けていた。
その為、俺が言うのもなんだが、政治に関しては今の発言を聞けば分かるようにかなり疎い。
……まぁ、そのおかげで多少なりとも俺と戦える程の力を得たんだから、その辺は痛し痒しってところか。
正直、現在のシャドウミラーでは政治を出来るメンバーの方が重要なんだが。
それでもレオンのおかげでエザリアの負担も以前程ではなくなっているし、あやか達は高校卒業後にシャドウミラーに所属するのを決めているようだから、そっちで任せられるだろう。
「イザーク、それが政治というものよ。特に私達のような異世界の存在とのファーストコンタクトだと考えれば……いえ、BETAとか言ったかしら。そっちとのファーストコンタクトの結果が今のマブラヴ世界の状況なのを考えれば、寧ろ穏当な態度と言ってもいいと思うわ。……まぁ、もし強硬な態度を取っていれば、どうなったかは考えるまでもないでしょうけど」
エザリアの言葉に、ブリーフィングルーム内がその時の事を想像したのか静まりかえる。
確かにもしそんな事態になっていたとすれば、今頃オーストラリアという国そのものが崩壊していた可能性は高い。最もベストの結果としても、俺がそのままニーズヘッグでホワイトスターに転移して帰還するってところだろうな。
「過ぎた事を今話していてもしょうがないでしょう。話を戻すわよ。で、アクセル。あのマブラヴ世界にある、私達にとって有益な存在というのは何なのかしら? 個人的には私も覚えのある境遇だし手助けしたいとは思うけど、さすがにシャドウミラーや交流のある世界を巻き添えにしてまで……とはいかないわよ? 聞いた話ではユーラシア大陸の大半をBETAに制圧されている為に、資源の類も特に期待は出来ないでしょうし……あの戦術機? 確かに1997年という時代に人型機動兵器を作り上げているのは凄いと思うけど」
「いや、戦術機については後で話すが、正直な話、あまり期待出来ないだろう。俺達の利益になるのは、G元素という存在だ。トロニウムやサクラダイト、フォールドクォーツと同様に、マブラヴ世界特有の存在だ」
そこまで告げ、レモンやマリューの視線に興味深い光が宿ったのを見て、ただし……と続ける。
「そのG元素ってのはBETAの巣、ハイヴのアトリエと呼ばれている場所に貯蔵されているらしい。そして、アトリエというのはフェイズ5以降のハイヴにしか存在しないって話だ」
「中国にあるオリジナルハイヴと呼ばれているのが、フェイズ6なのよね?」
確認するように告げてくるマリューの言葉に頷く。
「つまりそのG元素を欲しいのなら、成長したハイヴを俺達で落とさなきゃいけないということか?」
「そうなるな。更に注意しないといけないのは、恐らくマブラヴ世界の国にしてもG元素を狙ってるって事だ。つまり、どこかの国と共同でハイヴを攻略した場合は山分けになる可能性が高い。……一応条約でG元素の所有権は国連にあると決められてるんだが、それを真っ正直に守る国は少ないだろうな」
その言葉に、問いを発したイザークが不愉快そうに眉を顰める。
実際どこのハイヴを攻略するにしても、そのハイヴがある国の亡命政権なりなんなりが、自分達の国内にあるハイヴだからという理由で所有権そのものを要求してくる可能性は低くない。
イザークにはこう言ったが、山分けってのは最良の場合だろうな。
まぁ、向こうの戦力で用済みだと攻撃を仕掛けてこようものなら、あっさりと返り討ちだろうけど。
「そのG元素を手に入れるのは、ハイヴを落とすしかないの? バジュラみたいに体内にあるとかは……」
「残念ながらその線は無い。向こうにしてもG元素というのはお宝だろからな。その辺は十分に調べただろう」
他にも地球に撃ち出される着陸ユニットをこっちで確保するという選択肢はあるが、マブラヴ世界の国々が俺達がお宝を入手するのを黙って見ているかどうか。
いや、お宝というのも生温いか。人類絶滅の瀬戸際に足を踏み入れ掛けているんだ。そのG元素が現状を打破出来る可能性があるとなれば、必死にBETAの死体を集めるだろう。
実際、BETAは個々の性能よりもその数で攻めてきているんだから、サンプルを揃えるのに苦労は無い筈だ。
だが、実際にはマブラヴ世界ではBETAの死体の処理にかなり困って……
「ああ、なるほど」
「アクセル?」
ふと思いついたその言葉に、近くでマブラヴ世界についての話を聞いていたスレイが視線を向けてくる。
「いや、向こうの世界との交流でシャドウミラーが得る事の出来る利益を1つ思いついてな。BETAの死体が向こうの世界で処分に困っているんなら、他の世界同様に向こうから金を貰って俺達がその死体を引き受ければいい。で、その死体はそのまま……」
そこまで言えば、俺が何を言いたいのか理解したのだろう。スレイが頷いて口を開く。
「そうか、キブツか」
「そういうことだ」
現状でもギアス世界、SEED世界、ネギま世界から産業廃棄物の類やデブリ、処分に困るゴミといったものを、シャドウミラーは格安で引き受けている。
マクロス世界との交渉も纏まったので、こちらも近いうちに引き受ける事になる筈だ。
もっとも格安だとは言っても、その量が莫大である以上は料金的にもちょっと笑えない額になっている。
だが、それでも他の世界から持ち込まれるデブリやらゴミやら、産業廃棄物の類が減る事は無い。それは俺達との関係を良好なままで維持したいという理由もあるのだろうが、自分達の世界で処分するよりも安上がりだというのが最大の理由だろう。
そしてキブツは無機物であろうと、有機物……例えばBETAの死体であろうと全く関係なく元素変換が可能だ。
マブラヴ世界ではBETAの死体を格安で処理できて万々歳。シャドウミラーとしては金を貰ってキブツで変換可能な素材を貰って万々歳。まさにWIN-WINの関係と言える。
それにユーラシア大陸の殆どをBETAに奪われている以上、BETAの死体を元素変換で資源にすれば、向こうとしても是非欲しいだろう。
キブツを使うのが当たり前すぎて全く思いつかなかったが、これに関してはマブラヴ世界に対してシャドウミラーが得る事の出来る大きな利益と考えてもいい。
「けど、そうなると色々と問題も出てくるわね。例えば、BETAの死体をキブツでの元素変換用に引き取るとして、基本的にBETAがいるのはユーラシア大陸なんでしょう? で、ゲートが存在するのはオーストラリア。……死体をどうやて運ぶかというのは、大きな問題よ」
俺とスレイの話を聞いていたレモンがそう告げるが、それに言葉を返したのはマリューだった。
「別に取引相手をオーストラリアだけにする理由もないのなら、取引を希望する相手に持ってきて貰えばいいんじゃない? コンテナ船の類で持ってきて貰って、それを私達が引き取ってホワイトスターへ。その後、BETAの死体を持ってきた人達はキブツで生み出された資源を持っていく、といったように」
なるほど、それなら可能だが……
視線を外交担当のエザリアに向けて尋ねる。
「外交担当としてはどうだ? 可能か?」
「そう、ね。オーストラリアの方が承諾するのなら可能だと思うわ。向こうにしても、偶然とは言っても私達と縁が出来たのを最大限に利用したいと思う筈よ。向こうとしては、極力私達と他の国との接触はして欲しくないでしょうから……その辺は交渉次第ね。あるいは、この手の話は一旦オーストラリア政府を通すというのがいいかもしれないわ」
「それだと、オーストラリアが利を得すぎるのではないか?」
コーネリアの言葉に、イザークを含めて他の皆も同様に頷く。
だが、エザリアはその疑問に小さく肩を竦めてから口を開く。
「確かにそうかもしれないけど、そうでもしないと私達が大変よ? マブラヴ世界にどれだけの国があるのかは分からないけど、その国全てから接触を持たれたりしたら、対応に手が回らなくなるわ。それなら、多少オーストラリアに対しての利が大きくても、窓口を1つに絞った方が効率的よ」
なるほど。確かにエザリアの言うとおり、窓口をオーストラリアに絞るというのはこっちの手を煩わせないという意味では大きな利益になるだろう。
多少……多少? まぁ、多少オーストラリアがマブラヴ世界で強い力を持つようになるだろうが、そもそもオーブやら陽光やらミュートス政府やらの件を考えれば、そっちは今更だしな。
「分かった。ならキブツを使った件とオーストラリアを窓口にするというのは賛成だ。反対の者はいるか?」
その問い掛けに誰も反対の声が上がらないのを確認して、次の議題へと移る。
ある意味では、恐らくマブラヴ世界で最大の関心事を含むそれ。
即ち……
「戦術機についてだ」
その言葉に真っ先に口を開いたのは、ある意味当然ではあるが技術班を率いるレモンだった。
「1997年で人型機動兵器を作り上げたのは驚嘆に値するけど……その能力はどんな感じなの? 当然ある程度の情報は集めてきたんでしょ?」
「ああ。サラマンダーを使って模擬戦をな。その時に感じた事を正直に言えば……シャドウミラーの戦力としては論外だな」
「そんなに?」
そう尋ねるレモンだが、そこには驚きの色は殆ど存在していない。どちらかと言えば納得といった表現が適当か。
「性能的にはガン・ルゥ以上、サザーランド以下といったところか。勿論簡単な飛行が出来るのを思えばサザーランドよりも上なんだろうが……」
それよりも最大の問題は、昨夜コンピュータで調べた内容だった。
「戦術機のパイロットに適正が……それもかなりの適正が必要とされるらしい。で、結局パイロットになれない者も多い、と。その点を加味すると、戦力として考えればガン・ルゥの方がまだ上だろうな」
安物であるが故にガン・ルゥは操縦方法も難しく無いし、適正の類も一般的な人間なら大抵が操縦可能だ。
「……ガン・ルゥ以下か」
「もっとも、これはあくまでも第2世代の戦術機についてだ。マブラヴ世界では、既に第3世代の戦術機もあるらしいからな。そっちも同じようにガン・ルゥ以下なのかどうかは分からん」
「となると、もし向こうに援助する場合はどうするの? 私達が戦力として参加するのはともかく、向こうの兵器の底上げも必要でしょう?」
レモンの言葉に頷く。
実際、あの世界で使われている実弾だと突撃級のBETAに正面から対抗するということは不可能だ。それを考えれば、ビーム兵器を提供するだけでも……そう思ったのだが、そんな俺の言葉にレモンは首を横に振る。
「どうかしらね。私は戦術機というのはさっきの映像だけでしか見てないけど、アクセルの話だと、それ程頑丈って訳でも無いんでしょ? だとすれば、恐らくギアス世界でガン・ルゥに対して起きたのと同じ問題が起きるわ」
「同じ問題? ……あぁ」
強力な武器を持たせたとしても、機体自体がその反動に耐えられないという奴か。
実際、それが理由でガン・ルゥは遠距離からのミサイル専門になっていたんだしな。
だが、考えてみれば戦術機も似たような事になる可能性は高いのか。
「その辺に関しては、一度戦術機を分析してみないと何とも言えないでしょうね。寧ろ戦術機よりも既存の兵器を輸出する方がいいかもしれないわ。その場合は、シャドウミラー以外が兵器の輸出入を禁止している以上、私達が一旦買い上げて……って形になると思うけど」
「……そうだな。もう少し考えてみる」
シャドウミラーの機体は論外として、そうなると候補としてはKMF、MS、VFか。KMFはサクラダイトの問題で、VFはマブラヴ世界では空を飛ぶ事の恐怖がある。となれば、MS……か?
幸いストライクダガーならこっちにもかなりの在庫があるし、オーブでも鹵獲機が大量にあった筈。ちょうどこの前のロゴス暴走時にダガーLの設計図も入手してるし、ザフトからジン辺りを買うのもいいかもしれないな。
そんな風に考えつつ、マブラヴ世界についての相談を続けるのだった。
後書き
アクセル・アルマー
LV:42
PP:25
格闘:301
射撃:321
技量:311
防御:311
回避:341
命中:361
SP:1402
エースボーナス:SPブースト(SPを消費してスライムの性能をアップする)
成長タイプ:万能・特殊
空:S
陸:S
海:S
宇:S
精神:加速 消費SP4
努力 消費SP8
集中 消費SP16
直撃 消費SP30
覚醒 消費SP32
愛 消費SP48
スキル:EXPアップ
SPブースト(SPアップLv.9&SP回復&集中力)
念動力 LV.10
アタッカー
ガンファイト LV.9
インファイト LV.9
気力限界突破
魔法(炎)
魔法(影)
魔法(召喚)
闇の魔法
混沌精霊
???
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撃墜数:1114
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