転生とらぶる
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マクロスF
0809話
交流会が終わってから数日、グラス大統領から強硬派が大人しくなったと感謝の言葉を貰いつつ、俺達はいつものように朝食を食べていた。
ここ最近では、さすがにシェリルも夜の生活に慣れてきたらしく、寧ろ朝になると元気が溢れていると表現してもいいような状況になっている。
ともあれ、そんな状況で朝食を食べていると、クロワッサンで作ったサンドイッチを食べながらレモンが口を開く。
「そうそう、アクセル。ニヴルヘイムがそろそろ完成しそうだから盛大にお披露目をしたいんだけど、近いうちに時間をとって貰える? 勿論シャドウミラー全員……は無理だろうから、集められる人達だけで」
途中で言葉を切ったのは、フェイトやエヴァの事があるからだろう。
フェイトは魔法界というか、火星担当として滅多にホワイトスターに顔を出す事は無いし、エヴァはエヴァで魔法の訓練自体は契約だという事でしっかりと行っているが、それ以外ではホワイトスターにいるよりもSEED世界に行っている方が多い。
ギアス世界は日本を取り戻したが、それでも占領されていた影響でエヴァ好みの和風の物は殆ど残ってないから、もっぱら移動先はオーブだったりする。
……オーブは何だかんだで和風の食べ物とかも結構あるしな。
ただ、最近はオーブだけじゃなくてマクロス世界の方にも興味を抱いてるっぽい。
恐らくはそのうち茶々丸辺りと一緒にマクロス世界に顔を出すだろう。
それでもアイランド1中心に発展している辺りまで移動しないとエヴァ好みのものは無いと思うんだけどな。タンタシオンは完全にビジネスオフィスに近い感じだし。
ともあれ、そういう理由でエヴァとしては気が向かない限りシャドウミラーの催し物に顔を出すような事は無いだろう。
「俺は構わないぞ。いつにする?」
基本的に実務に関してはエザリアやレオンに丸投げに近い形になっているので、俺自身の仕事というのはそれ程無い。
視線を向けると、コーネリアとスレイはいつでもいいと頷き、マリューはそもそもレモンと共にニヴルヘイムを作っている側なので聞くまでも無いだろう。
「シェリルは?」
「うーん、そのお披露目ってどこでやるの? 今はちょっと忙しいから、出来れば魔法球の中にして貰えると助かるんだけど。1時間くらいなら何とかなるし」
「シャドウミラー所属になってから、初めてのライブだからな。やはり忙しいのか」
ハムステーキをナイフで切り分けつつ尋ねるコーネリアに、切り分けたパイナップルをフォークで刺しながら頷くシェリル。
「まぁ、最初だしね。それでもライブをやる場所がタンタシオンの近くにある草原で、場所が近いからいいんだけど……」
「準備とかリハーサルとかをするのに便利ですものね」
マリューの言葉に当然と頷く。
とは言っても、量産型Wを護衛としてつけている以上、ソルプレッサを始めとした機体の使用も可能だ。それが使えるとなれば、多少遠い場所がライブ会場でも特に問題は無いんだけどな。
「ともあれ、1時間程度なら何とかなると思うからニヴルヘイムの件は楽しみにしているわ。それで他の皆は今日の予定はどうなってるの?」
「私とマリューはニヴルヘイムの方ね。最後の追い込みだから、ここで手を抜くような真似は出来ないわ」
レモンの言葉に、当然とばかりに頷くマリュー。
……技術班のトップ2人がここまで張り切っているとなると、ニヴルヘイムの方は色々と凄い事になってそうな気がするが、その辺は任せるしか無いだろう。一応レモンやマリューは他の技術班の奴等と違って自制が効くし、技術班の外付け良心ともストッパーとも呼べるエキドナやセシルもいるしな。
「ああ、そう言えばフィリオはシェリルの方に同行するらしいから、そっちの件もよろしくね」
「……フィリオが?」
「ええ。シェリルの方に話は通ってるって聞いてるけど?」
「聞いてるわ。何でもマクロス世界のライブで使われている技術を直接現場で見てみたいらしいわ」
「兄様……」
スレイが思わず顔を覆って溜息を吐きながら呟くが、フィリオらしいと言えばらしい行動だ。
テスラ・ドライブの件で分かるように優秀ではあるのだが、それ故に尖ったところも多い。
シャドウミラーの典型的な技術者なんだよな。
スレイを慰めるようにしてコーネリアが肩に手を置き、口を開く。
「私とスレイは当然訓練があるが……」
そこで言葉を切り、コーネリアの鋭い視線は俺へと向けられる。
「アクセル、よければ訓練に付き合って貰えるか?」
「構わないが……俺は何を使う? やっぱりシャドウか? YF-29に関しては……」
「いや、ニーズヘッグで頼む」
「……本気か?」
俺の言葉を遮るようにして告げてきたコーネリアに、思わず問い返す。
ニーズヘッグがどれ程規格外の戦闘力を持っているのかは、これまでの戦場で幾度となく行動を共にしてきたコーネリアなら心の底から理解している筈だからだ。
だが、そんな俺の言葉に対しても特に何を言うでもなく無言で頷きを返す。
なるほど、本気な訳か。
「分かった。コーネリアがそれを望むのなら、それで相手をしよう」
幸い、ニーズヘッグはフォールド通信装置の搭載も終わり、既に空間倉庫の中に入っている。そして当然バジュラ戦役での戦いが終わった後の整備に関しても十分以上に行われている。
特にロイドとセシルが熱心にデータを集めていたのは、やはりエナジーウィング関係の問題からだろう。
……意外というか、ある意味当然というか、一番熱心にデータを取っていたのはロイドではなくエナジーウィングを開発したセシルだった。
その様子に、何気なく類は友を呼ぶと呟いたら涙目になって俺を睨んできたんだが……お前、一応ロイドの事が好きなんじゃなかったか?
ホワイトスターの居住区でも何だかんだあって隣同士に住んでいるし、通い妻の如く世話を焼いているって話だが。
尚、料理に関しては完全にノータッチ。俺は知らない、見ていない、聞いていない。ロイドがどうやって日々の食事を過ごしているのかは完全に謎に包まれている。
小さく頭を振って余計なことを頭の中から追い出し、再びコーネリアへと視線を向ける。
「それでどんな対戦形式にする?」
「2人1組で頼む」
「それでいいのか? その人数だと色々とそっちが不利だぞ?」
何しろ機体性能という意味でもニーズヘッグという時点でぶっちぎっているし、パイロット技能という点でもPPによる上昇値や、これまでの圧倒的な戦闘経験、混沌精霊の能力によってGを感じないったように多くのアドバンテージを持っている。
それを踏まえると、さすがに相手が2人というのは色々と俺の方が有利過ぎるだろう。
「だからこそだ。バジュラとの戦いでは共に戦うようなことは無かったからな。今更だが、アクセルがいない1年半の間に上げた私達の腕を見て欲しい」
「スレイもそれでいいのか?」
確認の意味も込めてスレイの方へと視線を向けるが、無言で小さく頷くのみだ。
こちらも本気、か。
「分かった。なら2人でいい。時間はどうする?」
「そうだな、これから皆に連絡して準備運動やら打ち合わせやらを考えると……」
チラリ、とリビングにある時計に視線を向けたコーネリアは、数秒程考えて口を開く。
「午前11時頃でどうだ?」
「俺は問題無い」
現在の時刻が午前8時過ぎ。それを考えれば、コーネリア達にしても3時間程の猶予があれば十分俺との戦いのシミュレーションは出来るだろう。
「では、その時間にいつもの私達が訓練をしている場所で」
「ああ」
ちなみに、いつも訓練している場所というのはムウがISCの起動実験を行っていた場所だ。
以前にも何度か訓練に参加したり、あるいは訓練の様子を覗いた事があったように、あの辺りが基本的に実働班が実機を使って訓練する際の場所となっている。
勿論実機以外にもシミュレーターを使った訓練や、あるいはパイロット個人の戦闘能力を高める訓練でエヴァ辺りと模擬戦をやる場合には、魔力の件を考えて魔法球を使ったりもしているが。
俺が言葉に頷いたのを見たコーネリアとスレイが、早速準備に取り掛かるべく席を立ってリビングから出て行く。
実働班に連絡を入れて作戦を立てたりするんだろう。
「アクセル、コーネリア達の件よろしくお願いね。技術班がニヴルヘイムを作っていたように、実働班もアクセルがいない間必死に訓練をしていたのよ。いい機会だから、その成果を見て貰いたいんでしょうね」
朝食を食べ終わったレモンが、紅茶を飲みつつ告げてくる。
コーネリア自身も言っていたが、何だかんだで俺がいない間に色々とやるべき事をやっていたのを見せたいのだろう。
実際、シャドウミラーを率いる者としては、その実力については正確なところを把握しておく必要がある。
勿論コーネリア達の実力を疑っている訳ではない。それだけの実力があるのは、バジュラ戦役での戦いで十分確認しているのだから。
だが、こう言ってはなんだが、バジュラとの戦いでは実力の全てを出し切っていた訳では無い。何しろ、バジュラで脅威なのはあくまでも数なのだ。
VFが主戦力であるフロンティア船団の戦力では強力極まりない相手だったかもしれないが、シャドウミラーにしてみれば質で量を圧倒したように、決して勝てない相手ではなかった。
つまり、バジュラにしろ、ギャラクシー船団が派遣してきた戦力にしろ、実働班の実力全てを発揮させるには当たらない敵だった訳だ。その力の全てを発揮させるには、相応の敵が必要だろう。
「ああ、分かっているさ。俺としても手を抜く気は無い。しっかりとコーネリア達の実力を確認させて貰うつもりだよ」
山盛りに皿の上に盛られていたクロワッサンのサンドイッチ全てを食べ終え、レモンの真似をするかのように紅茶で口をさっぱりさせる。
……さて。腹ごしらえも済ませたし、俺も模擬戦の準備に入るとするか。
「じゃあ、俺も本気で戦う為に身体の調子を整えないといけないから、この辺でやめておくとするか」
「……あのね、それだけ食べれば十分すぎると思うんだけど」
ジト目を向けてくるシェリルに、小さく肩を竦める。
「腹が減っては戦は出来ぬってな。それに俺の場合はどれだけ食べても、その全てが魔力になって吸収されるし」
朝食の時に考えるべき事ではないが、そういう意味では混沌精霊になって以降は排出の類もしていなかったりする。
汗とか涙はあるんだけどな。
そんな俺の言葉に、更にジト目の度合いが増すシェリル。
「いくら食べても太らないとか……それを知られただけでも世界の半分は敵に回すわよ。人がどれだけ体調管理に気を遣ってると思ってるのかしら」
「まぁ、しょうがないわよ。アクセルなんだし」
「そうね、アクセルを相手にしてこの程度で驚いたり、怒ったりするようじゃまだまだよ?」
レモンとマリューの言葉に、溜息を吐くシェリル。
「あんた達もよくこんなのと付き合っていられるわね。色々と大変でしょうに」
「確かに大変だけど、それ以上に愛されているって実感があるもの。それに色々な意味で興味深いしね。……それとも、アクセルと付き合うのが大変になった?」
「まさか」
からかうように告げられたレモンの言葉を、即座に否定するシェリル。
嬉しいんだか、嬉しくないんだか。
……いや、嬉しいけどな。
「ともあれ、俺はこの辺で行かせて貰う。レモンとマリューはニヴルヘイムの件をよろしく頼む。シェリルはライブのリハーサルを頑張ってくれ」
短くそれだけ告げ、デザート代わりにテーブルの上にいくつか置かれていた果物の中からバナナを1本手に取りリビングを後にする。
背後から応援してくる声に軽く手を振りながら。
「さて、時間まではもう暫くあるが……向こうが本気で戦いを挑んでくる以上、こっちも相応に準備を整えないとな」
呟き、エアカーに乗って少し離れた場所にある公園へと向かう。
この程度の距離なら影のゲートを使っても良かったんだけどな。
芝生に座り、ステータスを表示する。そこに表示されているPPは1405。
SPに全振りしたにも関わらず、ここまで数値が伸びている辺りはバジュラの数があってこそだろう。
このPPをどう割り振るか。スキルは……まず無いな。いつ魔法のようなユニークスキルの類を入手出来るか分からないし。
そうなれば自然と数値を割り振るのは能力値になるのだが、特化か平均か。……ここは平均でいいだろ。
時間もそんなに余裕がある訳では無いし、元々の能力値も高いので勘に従って選択する。
バジュラ戦役中に全振りしたSP以外の能力を23ずつ上げて、残りの25は……取りあえず現状維持だな。
こうしてあっさりと大量のPPを使用していると、不意に声を掛けられる。
「あれ? アクセル? どうしたんだよ、こんな場所で」
声のした方に視線を向けると、そこにいたのはスティング、アウル、ステラの元エクステンデッド3人組と、シンの合計4人。
アウルがバスケットボールを見ているのを見ると、恐らく公園にあるバスケットゴールを目当てにやって来たのだろう。
「ちょっと身体を慣らしにな」
ちなみに、この3人とは既に俺がマクロス世界から戻ってきて何度か会っているし、それに付き合っているシンもまた同様だ。
……というか、この1年半の間にシンとステラの関係はそれなりに進んでいるらしい。
スティングの言葉に肩を竦めてそう告げると、アウルがニヤリとした笑みを浮かべて口を開く。
「イザークが今日こそアクセルを倒すって家で騒いでたけど……そんなんで大丈夫なのか?」
どうやら俺と戦う事は既に知っているのか。
「だからこうして身体をほぐしに来たんだよ」
そう告げ、ストレッチを始めるのだった。
後書き
アクセル・アルマー
LV:42
PP:25
格闘:301
射撃:321
技量:311
防御:311
回避:341
命中:361
SP:1402
エースボーナス:SPブースト(SPを消費してスライムの性能をアップする)
成長タイプ:万能・特殊
空:S
陸:S
海:S
宇:S
精神:加速 消費SP4
努力 消費SP8
集中 消費SP16
直撃 消費SP30
覚醒 消費SP32
愛 消費SP48
スキル:EXPアップ
SPブースト(SPアップLv.9&SP回復&集中力)
念動力 LV.10
アタッカー
ガンファイト LV.9
インファイト LV.9
気力限界突破
魔法(炎)
魔法(影)
魔法(召喚)
闇の魔法
混沌精霊
???
???
撃墜数:1114
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