大陸の妖精
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村人を守れ アルトvsユウカ
リオンに敗北したアルトとグレイは体の大部分を氷漬けにされたナツと共に村へ向かって走っていた
アルト「村の門が見えた!」
ナツ「でも門が閉まってんぞ!」
すると村に近づくアルトたちに村の人たちが気付いたのか、突然門が開いた
中にはルーシィと村の人たちが待ちかまえていた
アルト「みんな無事かぁー!ルーシィ!!ハッピー!!」
ルーシィ「アルト!ナツ!来ちゃダメー、ストーップ!!」
村に入ろうとするアルトたちを何故か拒否するルーシィ
アルト「え?」
ルーシィの必死の呼びかけに何事かと疑問を持ちつつも立ち止まるアルトとナツ
ナツ「何だこれ」
アルト「ここの地面だけふかふかだ!」
アルトとナツが足を踏み出したその時
アルト・ナツ「「えばっ」」
二人は落とし穴に落ちた
どうやら敵を陥れる為の罠のつもりだったらしい
ナツ「オイオイオイ・・・こんな時にオチャメした奴ァ誰だコラァ・・・」
アルト「可愛いだけじゃ許されないこともあるんだぞコラァ・・・」
ハッピー「ルーシィに決まってるじゃないかー」
アルト・ナツ「「やっぱりか!!」」
ルーシィ「違うのよーっ!!!」
二人は落とし穴を作った張本人であるルーシィとその星霊であるバルゴを睨みつける
ルーシィ「よかった!!アルトもナツもグレイも無事で」
ナツ「よかねえよ」
アルト「あぁ、グレイはあの仮面の奴にやられてダウンだ」
倒れているグレイを指して言う、すると突然アルトはある事に気がついた
アルト「あれっ!?ナツの体の氷が割れてるぞ!!」
見るとナツの体を凍らせていた氷の球体が割れて無くなっていたのだ
ナツ「本当だ!火でもダメだったのに!!」
ルーシィ「さ・・・作戦通りだわ」
バルゴ「おそらく、術者との距離が離れた為、魔法の効果が弱まったのかと」
アルト「それよりアイツ等はまだ来てないのか?」
ルーシィ「そ・・・そういえば遅いわね、アルトたちより先に村に向かってたハズなのに・・・アルトたちの方が先に着くなんて・・・」
ナツ「オウ・・・一回山に登ったり、走りづらかったりで結構時間くったと思ったんだけどな」
ハッピー「確かに変だぞ、遅すぎる」
アルト「迷ったんじゃねえか?」
ルーシィ「ううん、遺跡の頂上からは村の位置が分かってたわ」
敵の行方についてアルトたちが話し合っていると、突然村の人々が空を指差した
「な・・・何だアレは!!?」
アルト「あれって・・・」
村人が指さす先には今朝森の中で遭遇した巨大ネズミ(アンジェリカ)が村へ向かった三人組みを乗せて、尻尾をヘリのように回しながら飛んでいる姿があった
「ネズミが飛んでる!!!」
「何だあのバケツは!!?」
よく見ると巨大ネズミは何やら多くの液体が入った大きなバケツを持っていた
シェリー「毒毒ゼリーの準備に時間がかかってしまいましたわ」
ユウカ「しかしちょうどよかった、例の魔導士どもも村に集まってる」
トビー「おおーん」
シェリー「デリオラを滅ぼさないかぎり私たちの望みは達せられないのです、邪魔する者には「死」あるのみですわ」
そのとき、バケツの中に入っていたゼリーが一滴零れる
ルーシィ「ゼリー?」
アルト「触るなルーシィ!!」
ルーシィ「きゃああ!!」
ルーシィが零れたゼリーに触れようとした時、アルトがルーシィを抱きかかえて飛んだ
ゼリーはそのまま地面に落ち、生えていた草と共に地面を溶かしてしまった
ルーシィ「ひっ!!!」
アルト「得体の知れない物に触れるな!!」
ルーシィ「ご、ごめん・・・ありがと、助けてくれて・・・」
ナツ「何だこのアブネェ臭いは」
アルト「猛毒に決まってんだろ、まさかアレをばらまく気か!?」
シェリー「アンジェリカ、おやりになって」
アルトの予想通り、毒毒ゼリーが村全体にばらまかれる
ルーシィ「こんなのどうやって防げばいいのよ!!!」
それを見てパニックになる村人たちとルーシィ
アルト「俺がやる、みんな村の真ん中に集まれ!」
そう言った後、アルトは足元から衝撃波を発し空を飛ぶ
アルト「喰いつくせぇぇぇ!!」
アルトが両手を広げる
アルト「ギルガ・ファングバイト!!」
両手から発生させた複数の牙を模った衝撃波がゼリーを噛み砕くようにして、村の端の方へ拡散させた
ユウカ「バカなっ!?あれだけの量を拡散させた!!?」
トビー「あり得ねえだろっ!!」
毒毒ゼリーの効力で村の中心以外の地面が溶けて無くなっていく
アルト「くそっ・・・破壊しきれなかった」
ルーシィ「怪我人はいないみたいだし、大したもんじゃない!」
アルト「でも・・・」チラッ
アルトが村長の方を見ると、溶けてしまったボボの墓を見て悲しんでいる村長の姿があった
村長「ボボの墓が・・・」
ルーシィ「ひどいわね・・・」
アルト「ごめん、じーさん・・・」
すると、アンジェリカの上に乗っていた三人組がボボの墓を蹴り壊しながらアルトたちに近づいてくる
村長「あぁ・・・!!」
アルト「てめぇらっ!」
シェリー「零帝様の敵は全て駆逐せねばなりません」
ナツ「あ?」
シェリー「せめてもの慈悲に一瞬の死を与えてやろうとしたのに・・・どうやら大量の血を見ることになりそうですわ」
アルト「あぁ、そうだな・・・ただしその血はてめぇらの血だ!!」
怒りに燃えるアルトがシェリーたちを睨みつける
ユウカ「村人約50、魔導士3・・・・・15分ってとこか」
ハッピー「オイラもいるぞ!!魔道士4だ!!」
村長「あいつ等・・・よくも・・・よくもボボの墓を・・・許さんぞぉ!!!」
暴れる村長を村人たちが鎮める
村人たちは倒れているグレイを連れて遠くへ避難していった
シェリー「逃がしませんわ、零帝様の命令は皆殺し・・・アンジェリカ」
巨大ネズミ「チュー」
逃げていく村人たちを追うためアンジェリカはシェリーを乗せて飛ぶ
アルト「くっ」
ナツ「うおっ」
アンジェリカが飛んだため強い風が吹いた、アルトたちは吹き飛ばされないように体勢を低くした
アルト「・・・あれ、ルーシィは?」
すぐに周りの安否を確認するアルト、するとルーシィが消えていることに気付いた
ルーシィ「あれぇ!!?なんか勢いでしがみついちゃったぁ!!!」
アルト「えぇぇ、アホかーっ!!」ガーン
見ると、ルーシィが村人たちを追うのを止めさせようとアンジェリカの脇をくすぐる
するとアンジェリカの尻尾の動きが止まり、墜落した
アルト「あぁぁ・・・大丈夫かなぁ、ルーシィのやつ・・・」
ハッピー「オイラちょっと見てくる」
ナツ「おう!頼んだぞハッピー!!」
翼を出したハッピーが空を飛び、ルーシィを追いかけた
ナツ「こっちはオレたちが、かたづけておくか!」
アルト「そうだな・・・じゃあ、俺が墓を蹴飛ばした眉毛の奴をやる!」
そう言ったアルトはユウカに向かって猛突進する
アルト「よくも村をメチャクチャにしやがったなァ!メテオ・ウィザスター!!」
ユウカ「波動!!!」
アルトの衝撃波をユウカの波動がかき消す
アルト「俺の魔法が!?」
ユウカ「なんて強力な魔法だ・・・フェアリーテイルにはあの「サラマンダー」と並ぶ同年代の凄腕魔導士がいると聞いてたが・・・もしや貴様の事か!!?」
アルト「・・・まぁな」
ユウカ「だが、オレたちもかつては名のあるギルドにいた魔導士・・・そう簡単にはいかんよ」
ナツ「お前等も魔導士か!?」
ユウカ「そうだ、魔導士ギルド「蛇姫の鱗」(ラミアスケイル)と言えば分かるかな?・・・そうさ・・・あの岩鉄のジュラがいた・・・」
アルト「ふんっ!!」
ユウカ「ぐぁっ!?」
話している途中だったユウカを殴り飛ばすアルト
ユウカ「き・・・貴様・・・最後まで人の話を聞かんか!!」
アルト「くだらねえ御託はいいからかかって来いよ、てめぇらがどこのギルドだろうがぶっ飛ばすまでだ!」
ナツ「あぁ、フェアリーテイルの敵・・・戦う理由はそれで十分だ」
ユウカ「トビー、お前は桜色の髪の奴を仕留めろ・・・この黒髪は俺がかたづける」
そう言ったユウカはアルトに向かって右手を突き出す
ユウカ「波動!!!」
右手から放たれ波動がアルトに襲いかかる
アルト「はァァア!!」バチィィン
迫りくる波動を拳で弾くアルト
ユウカ「ほう・・・波動を素手で弾くとは・・・驚いた」
アルト「この波動に魔法は使えねえみたいだからな」
ユウカ「そうだ、我が手により作り出す振動は全ての魔法を中和する・・・すなわち魔法を通さぬ魔法」
アルト「だったら魔法を使わずに勝てばいいだけだっ!!」
そう言ったアルトはユウカに殴りかかる
ユウカ「波動!!!」
アルトの繰り出す拳を波動で防ぐ
アルト「っ!・・・うぉォおぉオ!!?」
ユウカ「波動とは、魔力の渦で出来ている・・・弾くだけならまだしも素手をつっ込むなど無謀すぎる・・・消しとぶぞ」
アルト「なら、これでどうだ!?」ニヤッ
するとアルトは波動に拳のラッシュを叩きこむ
アルト「うらぁぁぁあああ!!!」ドドドドド
ユウカ「なにぃ!?」
何発ものパンチで波動がかき消される
ユウカ「バカなっ!?オレの波動が素手で!?」
アルト「砕けろっ!アース・クライツ!!」
ユウカ「ぐぁぁぁあああ!!!」
衝撃波の掌底でユウカを吹き飛ばす
ナツ「ォォオ!火竜の炎肘!!」
トビー「お゛お゛お゛お゛お゛・・・!!!」
同時にナツもトビーをぶっ飛ばす
アルト「終わったか?」
ナツ「あぁ・・・」
アルトとナツが壊れた墓の前に立つ
ナツ「ひでー事するよな、こいつ等・・・」
アルト「あぁ・・・一番悪いのは零帝だ・・・絶対許せねェ・・・!!」
ナツ「でも村も皆も元通りになる・・・絶対だ!」
アルト・ナツ「「オマエの仇は俺たちがとってやるから」」
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