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転生とらぶる

作者:青竹
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マクロスF
  0807話

 記者会見を始めると口にしながら、素早く部屋の中を見回す。
 部屋の中には入りきれない程に密集している記者達。
 ……まぁ、無理も無い。TVや雑誌等色々なマスコミの記者が集まっているが、そもそもここはミュートスにある、マクロス世界でのシャドウミラーの本拠地、タンタシオンだ。
 そして今のマクロス世界の中で最も人々の興味が集中している場所であり、そうである以上は需要と供給の関係で多種多様なマスコミの支社が存在している。
 そのフットワークの軽さは、シャドウミラーと取引をしたい他の会社と比べても尚早いと言ってもいい。
 で、そんな状況でバジュラ戦役以降消息不明となっていたシェリルのこれからに関しての記者会見を行うと、よりにもよってシャドウミラーの名前でタンタシオンにいるマスコミ各社に対して連絡をしたのだから、この光景はある意味で当然だった。
 ……ちなみに、マスコミが大勢集まってきている状況では当然とも言える違法な取材や強引な取材に関しては、それが発覚した時点でその会社は都市から退去させ、2度とその会社の関係者はこの都市に入れないというのを前もって通達してある。
 それでも高をくくって違法な取材をしようとした記者や、あるいは強引な取材をしようとした記者はその会社共々都市から追放されており、おまけとばかりにその記者と名前と所属している会社の名前をギャラクシーネットで公表している。
 勿論それだけで全てが解決する筈も無く、都市外退去させられた会社が雇った全く関係の無い奴がいたりはするが……まぁ、その辺は許容範囲内だろう。
 もっとも、何か妙な真似をすれば他の者達同様に都市外退去にするだけだが。
 そんな風な状況なだけに、基本的に多くのマスコミは節度を持った取材をしている。それはこの部屋に入りきれない程のマスコミがまだタンタシオンに存在している事が証明しているだろう。
 ともあれ、そんなマスコミに向かい、マイクを手にして口を開く。

「今回は集まってくれて感謝する。既に知っている者が殆どだと思うが、俺はシャドウミラー代表のアクセル・アルマーだ。さて、先程も言ったが、シェリル・ノームのこれからについての報告をさせて貰う。質問に関しては、こちらの発表が終わった後で聞かせて貰う」

 アクセル・アルマーと名乗った瞬間、記者達がざわめく。
 この都市に派遣されてくる以上、当然俺の姿については知っている者が殆どだろう。だが、こうして直接俺が人前に現れるというのは滅多に無いから、それ故の当惑といったところか。
 多少のざわめきが残る記者達を一瞥し、口を開く。

「さて、ではまず結論を単刀直入に行こうか。これ以後、シェリル・ノームはシャドウミラー所属の歌手として活動する事になる」

 その言葉を口にした瞬間、ざわりと記者達がざわめく。
 俺が姿を現した時と比べても明らかに騒がしさを増す。
 それだけシェリルがシャドウミラーに所属するというのが衝撃だったのだろう。

「知っての通り、シェリル・ノームは元々ギャラクシー船団の所属だった。だが、バジュラ戦役で明らかになったように、ギャラクシー船団は様々な罪により現在新統合政府や新統合軍により指名手配されて追われている。そんなギャラクシー船団にシェリルを所属させる訳にはいかないし、そもそもシェリルもまたギャラクシー船団から利用されていた存在だ。それ故にこれからの活動をしていく上で、シェリルが選んだのがシャドウミラーだった訳だ。……では、質問のある者は挙手を。指名されたら自分の会社名と名前を名乗って質問してくれ」

 そう告げた瞬間、会場中にいた記者の全員が手を上げる。
 さすがに銀河の妖精の件だけあって皆熱心だな。
 元々トップアーティストだったのに加えて、バジュラ戦役で見せた歌の能力があるのを考えれば不思議じゃないか。
 まず最初はと、最前列にいる40代くらいの中年の男を指名すると、その男は立ち上がって口を開く。

「GNN所属のクリムタです。シャドウミラーと言えば多数の平行世界との繋がりがある国だと言う話ですが、それらを踏まえるとシェリルさんはもしかして他の世界でのライブをやったりもするのでしょうか?」
「ええ、勿論よ。あたしがあたしである限り、それは変わらない。他の世界であろうと無かろうと、あたしは歌い続けるだけよ」
「では、そのライブ映像の配信といったものは考えておられますか?」

 チラリとこちらを見てきたシェリルに代わり、俺が答える。

「映像の配信に考えては検討中だが、恐らく可能だろう。だが、俺達が国交を持っている世界には宇宙に出ていないような国もある。それを考えれば、そちらの世界の映像を配信するようになると思う。少なくてもこのマクロス世界のように高解像度の映像ではないというのを理解して欲しい」

 その言葉に難しい顔をしながらも頷き、クリムタと名乗った男は座る。
 次に指名されたのは20代程の眼鏡を掛けた女の記者。

「TNNのキャリィです。シェリルさんが一時期病気だという話が流れていましたが、今回の移籍に関してはそれも関係しているのでしょうか?」
「関係無い、とは言い切れないわね。ただ、今のあたしは全くの健康体よ」
「付け加えるのなら、その病気に関してもギャラクシー船団……中でも、裏でバジュラ戦役の糸を引いていたグレイス・オコナーが意図的に感染させたものだったと判明している」

 意図的に感染、という言葉が出たところで記者達のざわめきが強くなる。
 そんな中でも、ごく僅かな者のみが騒いでいないところをみると、そいつらはシェリルのV型感染症について知っていたのだろう。
 それ以降も次々と記者が指名されては俺とシェリルが答えていく。
 そんな状態で質疑応答が続くこと30分。時間的にそろそろ潮時だと判断してマイクを手に口を開く。

「この後も色々と予定が詰まっているので、次の質問を最後にさせて貰う」

 最後の質問とあって、記者達のほぼ全てが挙手をしていたのだが、最後に質問する権利を得たのは20代前半程に見える女の記者だった。

「銀河イレブンのニノイーナです。シェリルさんが新たに移籍先をシャドウミラーへと決めた最大の要因は何でしょうか? シェリルさん程の方なら、それこそどこの事務所でも大手を振って歓迎すると思われるのですが。そんな中でシャドウミラーを選んだのは、やはり異世界でのライブが可能だからという理由なのでしょうか?」
「そうね、それは否定しないわ。まだ見ぬ異世界でのライブ。それをあたしが楽しみにしているというのは事実よ。実際下見という事で他の世界に何度か足を運んでみたけど、異世界だろうと、そこに住む人々はあたし達と変わらない普通の人間だったわ。歌も当然あるし、あたしの歌を喜んで聴いてくれた人もいた」
「では、やはりそれが最大の要因だと考えてもいいのでしょうか?」

 女の記者の質問に、一瞬だけこちらへと視線を向けるシェリル。その瞳に悪戯っぽい光が宿っているのを見て、微妙に嫌な予感がする。
 おい、一応この会見の映像はギャラクシーネットに流れているんだから、妙な真似はしないでくれよ?
 そんな風に思ったが、寧ろそれはフラグだったのだろう。
 マイクを手に、いつもの強気でありながらも人を惹き付ける魅力的な笑みを浮かべたシェリルは、小さく首を振る。

「確かにそれも魅力的よ。このマクロス世界にいるだけでは決して出来ない経験なんだから。……でも、あたしが、このシェリル・ノームがシャドウミラーに所属するという選択をしたのは、そこに彼が……アクセル・アルマーという存在がいるからこそなの」

 その言葉を発した瞬間、これまでで最大級のざわめきが記者達から起こる。
 それはそうだろう、銀河の妖精シェリル・ノームが突然すぎる暴露をしたのだから。

「アクセルさん、今のシェリルさんの発言は真実なんでしょうか? よろしければお聞かせ下さい!」

 ニノイーナと名乗った女記者が、半ば血走った目で俺へと尋ねてくる。
 これは……どうすればいいんだ? 俺としてはシェリルとの仲を認めても全く問題は無いんだが、それをすると色々と面倒な事に……
 そう思っていると、隣に座っているシェリルが手を伸ばして強引に自分の方へと俺を振り向かせ、そのまま唇を重ねてくる。
 瞬間、殆ど記者としての反射的なものなのだろう。幾つものフラッシュが光り、俺とシェリルのキスシーンを撮影しているのが分かった。
 って言うか、この映像はギャラクシーネットに流されてるんだぞ。
 そんな意味を込め、キスをしたままジトリとした視線をシェリルに向けるが、その張本人は目に悪戯っぽい光を浮かべたまま俺へと視線を向けている。 
 そのまま数秒。触れるだけの軽いキスを終えて唇を離したシェリルは改めて記者達の方へと視線を向けて宣言した。

「分かったかしら? アクセルがいるからこそ、あたしはこうして無事で生きていられるの。そして命の恩人だというだけではなく、あたしは真剣にアクセルを愛しているわ」

 次は俺の番だとばかりに視線を向けてくるシェリルに、小さく溜息を吐いてから口を開く。

「シェリルの言っている件に関しては本当だ。現在俺とシェリルは付き合っている」

 その言葉と共に再び幾つものフラッシュが光り、思わず眉を顰める。

「シェリルさんのどんな所に惹かれたんですか?」
「告白に関してはどちらの方から?」
「ご結婚の予定はおありになりますか?」
「普段はどのようにお過ごしなのでしょうか?」
「シェリルさんがシャドウミラーに所属した最大の理由に関してはアクセルさんとの交際関係にあると思ってもよろしいのでしょか?」

 そんな風に、多種多様な……いや、多種って程に種類は多くないが、それでも幾つもの質問が投げ掛けられる。
 それらに1つ1つ答えていくのも面倒になった俺は、そのまま指を小さく鳴らして影のゲートを展開。

「では、約束通り最後の質問に答えたので記者会見はここまでとする。今日は忙しい中、集まってくれて助かった」

 短くそれだけを告げ、記者達の目の前でそのままそこに身を沈めていく。
 シェリルと共に影のゲートに沈みつつある俺を再びフラッシュが襲ってくるが、それを無視して完全に影のゲートに沈み込む。
 まぁ、かなり強引に記者会見を打ち切った感はあるが、あのままあそこに残っていれば間違いなく際限なき質問を繰り返されていただろうからな。
 どこの世界、どこの時代に行ったとしても、他人の恋路は……それも有名人の恋路は人々の好奇心を刺激するのだろう。
 ともあれ、影のゲートの出口を記者会見会場となった建物から数km程の距離の場所にあるビルの屋上へと展開して、そこに姿を現す。
 一応周囲を様子を確認するが、さすがにビルの屋上だけあって誰かがいる気配は無い。

「あはははは。見た、アクセル。記者達の驚いた顔」
「ご機嫌だな」

 悪戯が大成功したとでも言いたげなシェリルの言葉に、思わず溜息を吐いてから口を開く。

「何だって急にあんな真似をしたんだ?」
「迷惑だった? あたしとの関係が公にされるのはそんなに嫌?」
「別にそんな訳は無いさ。寧ろシェリルの方が問題だろ? 恋人の存在が発覚した歌手ともなれば、ある程度ファンの数が減るのは間違いないぞ?」
「別にいいわよ、あたしに恋人が出来たのが原因でファンを止めるんなら、そこまでの人だったってだけでしょ」

 ふふんっ、と笑みを漏らすシェリル。
 いやまぁ、確かにそれでファンを辞めるのならそれまでってのは分かるが。

「それに、こうして真実を明らかにしないと妙な誤解をするような人達も現れかねないからね。あたしがアクセルに脅迫されているって勘違いするとか」

 確かにシェリルの人気を考えれば、その可能性は十分にあり得る。銀河規模で活動しているシェリルだからこそ、そのファンは多岐に渡り、同時にいきすぎたファンというのも存在しているだろう。
 音楽に全く興味の無い俺でも過去に世界的に有名だったバンドのメンバーがファンに殺されたと言う話は色々と聞いた事がある。
 勿論シャドウミラーに所属した以上、そんな相手にどうこうさせる気は一切無い。
 だが、それでも最初からそのような状況に持っていかないに越した事はないのだ。
 今更言っても、既に意味は無いんだが。
 何しろ、あのキスシーンと俺と付き合っているという宣言は、ギャラクシーネットにリアルタイムで流されていたのだから。
 ……いや、それを思えば、ファンから狙われるのはシェリルとそういう関係になった俺になるのか?
 それならそれで構わないんだけどな。俺には物理攻撃は効果が無いし、それ以前にシャドウミラー代表として活動している以上、この世界だけにいる訳にもいかないんだし。

「……はぁ、分かったよ。とにかくホワイトスターに戻るぞ」

 溜息と共にそう呟くと、シェリルは笑みを浮かべて俺の腕を抱きしめ、服越しにでも分かる程に盛り上がっている豊かな胸が腕に当たって形を変える。

「さすがアクセル、あたしの恋人ね」
「それはいいから、ホワイトスターに戻ってからレモン達に対する弁明は任せたぞ」

 記者会見の場で、俺の恋人だと宣言したシェリル。それを見たのは当然マクロス世界の者だけだろうが、シェリルこそが唯一の俺の恋人であると認識しただろう。
 レモン達の存在を知らないままに。
 当然そんな真似をしたシェリルがレモン達にお仕置きされるのは当然であり……
 事実、その日の夜の営みでシェリルは色々な意味で大変な目に遭うのだった。 
 

 
後書き
アクセル・アルマー
LV:42
PP:1405
格闘:278
射撃:298
技量:288
防御:288
回避:318
命中:338
SP:1402
エースボーナス:SPブースト(SPを消費してスライムの性能をアップする)
成長タイプ:万能・特殊
空:S
陸:S
海:S
宇:S
精神:加速 消費SP4
   努力 消費SP8
   集中 消費SP16
   直撃 消費SP30
   覚醒 消費SP32
   愛  消費SP48

スキル:EXPアップ
    SPブースト(SPアップLv.9&SP回復&集中力)
    念動力 LV.10
    アタッカー
    ガンファイト LV.9
    インファイト LV.9
    気力限界突破
    魔法(炎)
    魔法(影)
    魔法(召喚)
    闇の魔法
    混沌精霊
    ???
    ???

撃墜数:1114 
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