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Fate/staynight/the/crossovermoment

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襲撃

 
前書き
前回の続きです。
感想が聞きたいのでコメント下さい!! 

 
「さ、寒いニャ〜〜〜〜〜〜〜」

 寒がり英霊 モオズ・アカラトは俺の背中に張り付きながら言う。
 猫は寒がり聞くが仮にも英霊なら寒かろうが暑かろうが堂々として欲しい。

「お前は聖杯戦争を勝ち残った英霊だろ?
 なら、寒さ程度でビクビク震えるなって」

「わ、私は英霊でも元は猫ニャ!
 猫が寒いの苦手なのは世界が決めたルールニャ!」

 モオズ・アカラトは意味不明な言葉を連呼するが聞くだけ無駄なので無視。
 帰り道をゆたりゆたりとのんびりとマイペースで歩きゴール地点「我が家」を目指す。
 背中の荷物 モオズ・アカラトはガタガタと震えているが別に外の気温は13℃程度だ。
 単にモオズ・アカラトが寒がりなだけじゃ?と思ったがモオズ・アカラトの頭の中の世界が決めたルールでは猫は寒いので苦手らしいので俺が文句を言っても世界のルールとか言われて話を逸らされるだけだ。

「き、き、君は寒くないニャ?」

 ガタガタと震えているモオズ・アカラトは俺が寒さで根をあげないのが不思議なのか言う。

「寒く、ないね」

 制服上着着用状態&ネクタイを装備した俺に寒さなんて無意味同然だ。
 しかも俺は学校から家まで歩いて下校中だ。歩けば自然と体温も上がる。

「お前のモフモフしてツヤツヤした毛は何の為にあるんだ?」

「寒さに対抗する為ニャ」

「なら、問題ないと思うんだが?」

 歩けば自然と体温は上がり、ある程度の寒さは中和出来る。
 ある程度を超えれは寒さは俺の身体を蝕むが、ある程度を超えない限り問題ない。
 モオズ・アカラトも歩けば自然と体温が上がって良い感じなのに勿体無い。

「君は服を着てるから寒くないんだニャ!」

「お前の体全身の毛は何の為に存在するのかな〜」

 そう言われるとモオズ・アカラトは黙り込んだ。

「落ち込むなよ。猫は寒さを防ぐ為に毛で覆われてるんだろ?」

 人間の体は皮膚で覆われているが猫はフサフサでモフモフの毛だ。
 寒いのが苦手だから寒さを防ぐ為の毛だ。猫の進化の証と言っても過言じゃない。

「む、魔力を感じるニャ!?」

モオズ・アカラトは背中から頭に移動、周囲を確認する。

「近いニャ」

魔術の一種なのか不明だがモオズ・アカラトの目の色が変化する。
以前、狂った英霊を観察していた眼が敵英霊を感知したのかモオズ・アカラトの毛が逆立った。

「魔術師と英霊の魔力ニャ。
数は二人で真正面で陣どってるニャ!」

「え、もしかして標的は俺達なのか?」

「それ以外、考えられないニャ」

短く言葉を告げモオズ・アカラトは走り出した。
一応、モオズ・アカラトを追うが戦闘になったら洒落では済まない。
俺はポケットから鉛筆を取り出し学校規定のバックからスケッチブックを取り出す。
モオズ・アカラトは英霊だが宝具を持っていない。
今の状態で戦闘が始まったらモオズ・アカラトの勝ち目は薄いだろう。
なら、俺がモオズ・アカラトに使える宝具を生成すれば勝利は確定だ。

「バイパス・オン」

以前と同様、モオズ・アカラトを頭の中で想像、イメージする。
鉛筆に自身の血と魔力を込めスケッチブックに描く。
モオズ・アカラトの本来の姿をモオズ・アカラトに相応しい宝具を。

「カオス・モーメント!」

蒼色の光が周囲を照らしスケッチブックから物体が生成される。
形状を変化させ現実世界に適した宝具が姿を現す。

「な、長靴!?」

生成された物は長靴だった。
前にモオズ・アカラトの宝具を生成した時は剣だったのに今回は長靴?

「く、そ!」

モオズ・アカラトの宝具と思われる長靴?を持ち全力疾走で走る。
猫の英霊 モオズ・アカラトは俺が知る中では最強の英霊だ。
負けるなんて有り得ない思ってる確信している。だが、今のモオズ・アカラトは英霊以前に魔物なのだ。
霊体化出来ず実在する最強の英霊 モオズ・アカラトは俺が無理矢理、現実世界に召喚してしまったので宝具そのもの概念が存在しない。
完全に英霊なら宝具を扱い、敵や障害物を薙ぎ払うだろうが魔者の契約が入り雑じった状態のモオズ・アカラトには不可能だ。

「ニャ!?」

モオズ・アカラトの叫び声が耳に響く。
次に爆音と爆風が俺の視界と聴覚を妨げ身動きがとれない。
そして長靴を履いた猫は爆風に巻き込まれたのか俺の脚部に張り付いていた。

「お、お前は瞬間移動の魔術でも使えるのか!?」

「猫は全体的に軽いニャ!
爆風に巻き込まれて吹っ飛ばされたんだニャ!
上手く空中で体制を整えようとしたら君の足が目の前に」

会話途中、槍が振り落とされた。
モオズ・アカラトは会話の為に動かしていた口を止め振り落とされた槍に全神経を集中する。
槍の先を小さな手で受け止めた。

「ふむ、私の槍を手で受け止めるか」

随分、紳士的な態度の大柄な男は自身の槍を見る。

「槍の宝具と見た。
ランサーのサーヴァントか?」

「質問したいのは私だ。
君は何者だ?」

「答える義務はないニャ!」

受け止めていた槍を持ち上げた。
だが、ランサーのサーヴァントは動じない。
自身の身体が空中に浮かんでいてもランサーは動じないのだ。

「見た目と裏腹に腕力も中々だな」

空中に浮かんでいるのに違和感を感じないのか?
モオズ・アカラトは軽々と持ち上げているが浮いている方の英霊は普通に会話している。

「実体が存在する英霊なのか?
不可解な君は存在が不安定そのもの」

「五月蝿いニャ!
浮かんで平然と会話してくる奴よりマシニャ!」

モオズ・アカラトは怒った。
気付いたが架空の英霊 モオズ・アカラトは架空の英霊と言われる度に機嫌が悪い。
現実に存在する英霊が羨ましいのか?と一度と聞いてたが無言で無視された。

「現実に存在しない英霊、架空英霊が厄介な点は能力が判別出来ない。
所持している宝具を知ったとしても現実に存在しない英霊は現実に縛られない宝具を所持している場合が多い」

「何が言いたいニャ?」

「羨ましいと言えば、悲しいと言うべきか」

「黙るニャ!!」

怒りに身を任せモオズ・アカラトはランサーごと槍を放り投げた。






 
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