転生とらぶる
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マクロスF
0797話
ホワイトスターにある屋敷、そのリビングで紅茶を飲みながらいつものメンバーが揃っていた。
言うまでも無く俺、レモン、コーネリア、マリュー、スレイ、シェリルの6人だ。
そんな中、早速とばかりにレモンが口を開く。
「さて、エザリアからフロンティア政府との交渉が進んでいて、近いうちにL.A.Iとの本格的な技術交流に踏み切る事になりそうよ」
「え? でもバジュラ本星にあるシャドウミラーの都市もまだ殆ど完成していないでしょ? なのにもう?」
「そうね、シェリルの言いたい事も分かるけど、向こうとしては折角私達シャドウミラーと友好的な関係を保っているんだから、他の会社がまだ移ってきていない今のうちに多くのアドバンテージを得たいんでしょうね。……ああ、それとバジュラ本星じゃないわ。ミュートスって名前に決まったそうよ」
ミュートス? それって確か……
「どこかの言葉で神話とかそういう意味じゃなかったか?」
「ええ。何でもプロトカルチャーが神格化したバジュラから譲渡されたって理由でそんな名前になったそうよ」
「ふふっ、そう考えると意外にロマンチストね」
ケーキを口に運びながらマリューが笑みを浮かべ、それに皆が同意する。
確かに神から譲られた惑星と考えればロマンチストなのかもしれないな。
「ともあれ、そのミュートスに……しかも私達が建設中の都市に移ってくる会社はL.A.Iだけなのか? 以前はもっと多くの会社が支店なりなんなりを出すという話だったが」
以前聞いた話を思い出すようにして告げるコーネリアだったが、それに返されたのはレモンの苦笑。
「何でも、色々と揉めているそうよ。支店を作るにしても、異世界の存在は怖いとか感じている人も多かったり、逆に希望者が殺到しすぎていて選抜に時間が掛かっていたりとか」
「まあ、異世界の国家であれだけの戦力を見せたんだから、無理もないな」
バジュラとの最終決戦を思い出しているのだろう。溜息を吐きながら呟いていたスレイだが、我関せずとシュークリームを口へと運んでいた俺にジト目を向けてくる。
「そうなっている理由の最大の原因は、アクセルの戦闘映像が流出した事だとエザリアが言っていたぞ?」
「……まぁ、バトル・ギャラクシーが文字通りの意味で消滅したあの光景を見れば、大なり小なり脅威を覚えるのは事実でしょうね」
その光景をマクロス・クォーターで見ていたシェリルの言葉に、小さく肩を竦めてシュークリームを飲み込む。
「そう言われてもな。どのみち俺達と付き合っていけば、お互いの技術格差は嫌でも理解するだろう? それを思えば、最初から尻込みするような企業は来ない方がいいと思うぞ」
どこからあの光景の映像が流れたのか……いやまぁ、こっちの技術レベルを知ろうと思えば、当然戦闘シーンで確認するのが当然と言えば当然なんだけどな。
「ま、それはともかくとして。マクロス世界から得られる技術についての話をしましょうか。エザリアの方にも教えておいた方がいいでしょうし。それで、アクセル、シェリル。マクロス世界にある技術で有用そうなのは何がある? こっちでも一応YF-29を調べているけど、それを含めて答えてちょうだい」
そう告げ、じっとこっちへ視線を向けてくるレモンに、シェリルと目を合わせながら考え……取りあえず思いついたのを並べていく。
「まず最優先にすべきはフォールド技術だろうな。惑星近くでは使用不可、他の世界にあるかどうかは分からないが、フォールド断層というのがあると無駄に時間が掛かると難点は色々あるが、それでもここまで普及した転移技術は珍しい。……が、基本的には1つの惑星内で活動する事が多いシャドウミラーとしては、フォールド技術よりもそれを応用したフォールド通信技術の方が有用だ。NジャマーⅡを使っている状態でも通信が出来るというのは必須だろうし。正直な話、フォールドそのものよりもフォールド通信の方が重要性は高い。この後で話すISCと共にシャドウミラーの標準装備とするべきだな」
俺のその話を、レモンとマリューが持っていたコンピュータへと入力していく。
そのまま話を続けて、と目で促され、説明を続ける。
「フォールド関係で他にあるのは、ディメンジョンイーターってフレイヤの上位版とも呼べる兵器があるが……これはフォールドクォーツを使い捨てにしなければならないから、必要無いと思う。まぁ、それでも技術的に知っておくのはシャドウミラーとしては間違っていないと思うけどな」
「なるほど、確かにMDE弾頭のようにフォールドクォーツを消費するようなものは避けるべきね。ミュートスでの戦闘でバジュラの死体は大量に入手出来たけど、それはあくまでも有限ですもの」
「ああ。これ以降恐らくフォールドクォーツを入手するのはまず不可能だろう」
「あら? でもフロンティア船団に1匹残ったバジュラがいたでしょう? あっちから手に入れる事は出来ないの?」
俺とレモンの話を聞いていたマリューがそう口にするが、俺は黙って首を横に振り、シェリルが答える。
「確かにあの子はランカちゃんと一緒にいたくてフロンティア船団に残ったわ。けど、結局は1匹しかいないからフォールドクォーツの収集や精製はごく小規模しか出来ないわ。それに、肝心のランカちゃんがあの子にそこまで無理をさせるとは思えないしね」
「となると、やっぱりフォールドクォーツは今ある分を消費しない形で使っていくしかないか」
「それがベストでしょうね。あの子はフロンティア船団では有名人よ。敵に洗脳されつつも、歌の力でバジュラと人間の誤解を解決した。……もっとも、そういう意味ではシェリルもそのお仲間でしょうけど」
シェリルの言葉に溜息を吐きながら呟くレモンに、マリューが言葉を返してシェリルへと視線を向ける。
「当然よ、あたしはシェリルなんだから。……けど、あたしの所属がシャドウミラーに変わったのを受けて、フロンティア政府や地球のマクロスシティの方でも色々と対応するでしょうね」
まぁ、確かに自分達の救いの女神とも言える存在が異世界の国家に所属しているとなると色々あるのだろうから、それは無理もない。
「はいはい、話がずれているわよ。とにかく、フォールド関連の技術に関してはフォールド通信を最優先として、次にフォールド航法、フォールド関係の兵器に関しては最低限って感じでいいのね?」
「ふむ、では先程アクセルが言っていたISCに関してはどうする?」
レモンの言葉にコーネリアが返し、その場にいる全員の視線が俺に集まる。
「そうだな、多少フォールドクォーツの話に戻るし、YF-29を解析したレモンやマリューなら分かっていると思うが、この技術はパイロットに掛かるGをフォールド空間に飛ばしてパイロットを保護するというものだ。これがあれば、多少は無茶な機動も出来る。ただし、あくまでも有限でしかない。例えばVF-25の場合は120秒。最新鋭機のYF-29でも多少の伸びはあるだろうが、誤差と言える程度だ」
紅茶を一口飲み、再び口を開く。
「ISCの性能は、純粋に使用されているフォールドクォーツによって決まる。だからこそ、VF-25とYF-29に性能の差が無い訳だ。フォールドウェーブシステムの方に使っているフォールドクォーツを使用するのならともかく。……まぁ、それでも十分すぎる程の性能は持ってるんだけどな。それと、廉価版フォールドクォーツともよばれるフォールドカーボンで代用する事も可能だ。……そうなれば当然ISCの性能は落ちるんだが」
「つまり、幹部がフォールドクォーツを使ったISCを、量産型Wにはフォールドカーボンを使ったISCを……と?」
確認してくるようなスレイの言葉。
スレイは戦闘機に近い機体に乗っていたのだから、やはりGに関しては色々と思うところがあるのだろう。
「ああ。幸いISCに使われているフォールドクォーツに関しては使い捨てとかじゃなくてずっと使い続けられる。それを思えば、その選択がベストだろう」
「そう、ね。確かにGを120秒程度でもどうにか出来るというのなら便利ね。そのアイディアは採用させて貰うわ。……もっとも、ニーズヘッグにはISCを搭載するつもりはないんでしょう?」
チラリ、とこちらに視線を向けてくるレモンに頷く。
基本的には俺しか乗る事が無い機体だ。ただ、誰か他のメンバーを同乗させる可能性を考えれば、ISCは搭載した方がいいのかもしれないが……かと言って、そんな滅多に無い事の為にわざわざ機体の重量を重くしたり、あるいは拡張スペースを埋めたりするのはやめておきたい。
「そうなるな。ニーズヘッグ以外の幹部用の機体にISCを搭載してくれ。ISCの技術に関してはL.A.Iとの技術交流もだけど、YF-29の方でも解析してるんだろ?」
「確かにそうだけど、でも出来ればきちんとL.A.Iから技術を渡して貰った方がいいでしょうね。解析だとやっぱり時間が掛かるし、どこにどんなミスがあるか分からないから」
溜息を吐きながら頷くレモンと、それに同意するかのように頷くマリュー。
実際問題シャドウミラーが技術を入手する時は解析の方が多いんだけどな。特にOGs世界の技術に関して、ヒュッケバイン系統やネオ・グランゾンのパーツに関してそれが顕著と言えるだろう。
「フォールド関係の技術はそれでいいとして……次は?」
「重力関係の技術もあるけど、今更だしな」
「……確かに」
俺の呟きに苦笑を浮かべつつ頷くスレイ。
ヒュッケバイン2機や、何よりもネオ・グランゾンのパーツを解析して得た技術的蓄積により、現在のシャドウミラーは重力制御技術に関して言えば他の追随を許さない程のレベルにある。
マクロス世界の、一部の機体に小型化されてようやく使用可能になっているのと比べると、その技術格差は明らかだ。
ただ、まぁ……
「使われている系統が違うと考えれば組み合わせることによってより高性能になるかもしれないな。それに宇宙船に広範囲に1Gの重力を展開するというのはいずれ必要になるかもしれないから、その辺の技術はいずれ折を見て入手した方がいいだろう」
現在の俺達は移民船団のような広範囲に1Gの重力を展開した経験は無い。
敢えて言うなら現在開発中のニヴルヘイムだろうが、あれだってその大きさは移民船団よりも遙かに小さく、既存の技術でどうとでもなる。
「……そうね。確かに私達が得ている重力技術と、マクロス世界の重力技術は似て非なるものの筈。それを考えれば、そっち関係も抑えておいた方がいいわね」
取りあえず重力技術についてもこれでOK、と。
「で、次は熱核反応システムに関してだが……これはどうする?」
「研究用として数基程度貰えば十分でしょ」
「だろうな」
レモンの言葉にコーネリアが頷く。
まぁ、シャドウミラーとしては核融合ジェネレーターや、その上位互換でもあるプラズマジェネレーターですら既に技術的には古くなっている。実際シャドウの動力源はブラックホールエンジン――簡易化されてるが――だし、幹部達が乗っている機体に関しても軒並み動力源はブラックホールエンジンに変更されている。
それを思えば、研究用に数基あれば十分と判断するのは当然だろう。
「次はピンポイントバリア。これは結構使えそうだな」
「そうね。これは色々と応用出来る技術だし、入手予定よ」
拳に纏わせて殴ったり、あるいはナイフに纏わせて攻撃力を増すといった事も可能なピンポイントバリアは、フォールド通信と同様に是非得たい技術だ。
とは言っても、当然の如くこれに関しても幾つものバリアを備えているニーズヘッグには装備する必要性が薄いんだが。
「残るは反応兵器、アクティブステルス、マイクローン装置だが、これらも研究用にごく少数だけあればいいだろう」
呟き、その根拠を説明していく。
まずは反応兵器。これは基本的に核兵器である以上、どの世界でも基本的には拒否感をもって迎えられるだろう。そもそも広域破壊兵器が必要ならシャドウミラーには放射能問題等が無いフレイヤがある。
アクティブステルスに関してはASRSの件を見れば分かるように、ステルス技術ではマクロス世界よりもシャドウミラーの方が数世代先をいっている。
マイクローン装置だが……これに関しては、正直なところ微妙でもある。欲しいと言えば欲しいのだが……そもそも、現存する物の殆どを新統合政府が回収しているとルカから以前聞いているし、技術の進歩で何とか新しいものを作れるようにはなってきたが……それに関しても、マイクローン装置最大の弊害である遺伝子異常が出るのを、どうしても取り除く事が出来ない。となれば、そんな不完全な装置は導入しない方がいいだろう。
それらを説明すると、皆特に異論は無いのか特に何を言うでも無く頷く。
「EX-ギアはどうするの?」
話を聞いていたシェリルの問いに、少し考えて首を横に振る。
「確かにパワードスーツにもなるパイロットスーツってのはいいが、操縦システムの変更やコックピットブロックの交換、いざという時に1人で着れないという問題を考えると、取りあえず見送りだな。それにシャドウミラーの機体は基本的に防御力が高い」
「うーん、それでも無いよりはあった方がいいと思うけど……」
「まぁ、そうだな。今は導入しないが、将来的には分からないかもしれないな。それと、最後にテラフォーミング技術だ。これに関しても優先度は高く設定してくれ」
「分かったわ。さて、今のアクセルの話を聞いた上で話を詰めましょうか。マリュー、魔法球の方に行くわよ。コーネリア、スレイ、シェリル、悪いけど後はお願いね」
そう告げ、マリューと共にリビングを出て行く。
……さて、どんな事になるのやら。
エザリアの苦労が思い浮かぶな。
ああ、ライブの技術に関しては忘れていたな。
後書き
アクセル・アルマー
LV:42
PP:1405
格闘:278
射撃:298
技量:288
防御:288
回避:318
命中:338
SP:1402
エースボーナス:SPブースト(SPを消費してスライムの性能をアップする)
成長タイプ:万能・特殊
空:S
陸:S
海:S
宇:S
精神:加速 消費SP4
努力 消費SP8
集中 消費SP16
直撃 消費SP30
覚醒 消費SP32
愛 消費SP48
スキル:EXPアップ
SPブースト(SPアップLv.9&SP回復&集中力)
念動力 LV.10
アタッカー
ガンファイト LV.9
インファイト LV.9
気力限界突破
魔法(炎)
魔法(影)
魔法(召喚)
闇の魔法
混沌精霊
???
???
撃墜数:1114
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