仮想空間の歌う少年
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3ースノードロップの日常 (後編)
前書き
はい!今回は超展開!
というかネタが溢れ出して止まらない!妄想だが!
それでも問題ないぜ!という方はどうぞ!
シノンをプーカ領に招待するために今、2人で上空を飛んでいるのだが。
「雪やまぬ夜2人に僕達は♪」
僕は道中の敵をいつも通り歌いながら『奇跡の音符』で撃退する。
ちなみに今回の『奇跡の音符』は音符の雪が僕達の周りをバリアの様に守ったり、相手に雪が降り注ぐ趣向だ。しかしそんな雪をかいくぐってくる鷲型モンスターが3体飛んできた。
「はっ‼︎」
しかしその僅かに出てきたその鷲型モンスターもシノンの弓によりあっという間に射抜かれる。
「ナイスショット♪シノン♪」
「ふう…。」
シノンはホッとした感じで胸を撫で下ろすと。
「結構…疲れるわね。」
「まあね。戦闘中空中を含めた全方位気をつけないといけないからね〜?
っと。ここまで来たら…あ!あそこだよ?」
指指す場所にはプーカ領の大きなサーカステントがある。僕達はその前に着地すると。大きな声で僕を呼び止める声があった。
「あー‼︎スノーお兄ちゃんようやく見つけた!」
「あ、クラリス。」
その声の主はプーカ副領主の地位にいてSAO時代に助けた美少女。クラリスだった。右手にはいろいろな書類を持っている。
な、何度も言うがロリコンじゃないからね⁉︎僕⁉︎
「スノーお兄ちゃん‼︎今日のステージ報告書をちゃんと出して…。ってこの人だれ?」
そう言ってクラリスが怪しい物を見るような目でジーとシノンを見るので。僕は笑って。
「あ、紹介がまだだったね。この人がシノンだよ。」
そうするとクラリスは右手の書類を落としてボーゼンとした顔で震えて。シノンが一体なんだろうみたいな顔をするが。クラリスは。
「こ、この人がスノーお兄ちゃんの彼女さん…!…とんでもなくかわいい…。」
ボソっとそう呟くと慌てて落ちた書類を拾い集めてぺこりと頭を下げる。それを見てシノンが驚いて。
「えっ⁉︎え⁉︎」
「は、始めましてシノンお姉さん!私がプーカ副領主のクラリスと言います!スノーお兄ちゃんにはSAO時代に助けてもらいました!」
「え⁉︎お姉さんなんて…。ちょっと顔上げて⁉︎」
「クラリス。シノンが困ってるから。」
そう言うとクラリスはようやく頭を上げて。僕の方を見ると。
「は⁉︎それじゃスノーお兄ちゃん。今日は私が報告書まとめておくから次回から頼むよ!」
「わかったよ…。」
そして今度はシノンの方を向くと少し緊張した面持ちで。
「え、えっとスノーお兄ちゃんのことよろしくお願いします!」
とまたも頭を下げると周りの小さなテントの方へと向かって行った。
「あー…。ごめんね。」
僕は少しなんとも言えない感じになって謝る。
「別にいいわよ。あの子もテンパってたんでしょ?」
「まあね。いつもは冷静沈着なんだけどな…。」
僕はそう言って頭をかくと。
「あ!そうだ!これ!」
僕はあるチケットを手渡す。
「1時間後にこのチケットを持ってあの大きなサーカステントに来て?後は係りのNPCが案内してくれると思うから。」
「えっ⁉︎スノー⁉︎」
「それじゃ!またね♪」
そう言って僕は歌を歌う。
「…羽ばたく蝶のように♪」
するとスノーの周りに二分音符や四分音符などさまざまな音符が包み込む。
「んじゃまた後でね♪」
音符が消える頃にはもうスノーの姿は無くなっていた。
「…?」
呆然とする私はふとチケットを見ると。
『バンド、ブルーフラワーズ
最前列特別席』
と書いてあった。
「…ふふ。スノーらしいわね。」
そう思いながら私は少し早いが大きなプーカのサーカステントに足を進めた。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
「本番5秒前、5、4、3、2、1『ブルーフラワーズ』入って下さい!」
そうスタッフNPCに言われて入る。
「みなさんこんばんは‼︎『ブルーフラワーズ』です!」
そう僕がステージに出ると。臨時ライブということで1000人くらいしか入ってないが「スノーさん!」「頑張って!」などの声援が聞こえる。そして最前列には。
「スノー!」
クールなシノンが手を振って僕の名前を呼んでいた。僕はシノンに向かってピースをすると。バンドの紹介を始める。
「はい!まずは仮想空間の努力家ギターリスト!ブルハ!」
そう僕が言うとアレンジを聞かせた『リンダリンダ』を即興で弾いて会場を盛り上げる。
「次はドラム!なんと種族はインプです!ユウキ!」
そう言うとインプの少女ユウキが笑顔で「イェイ!」と言いながらリズムに合わせて叩きまくる。
「そしてボーカル&ベースの僕のスリーピースで演奏して行くよ!それじゃまずは…。」
「『未来は僕らの手の中』‼︎」
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
すごい。
それが私の感想だった。ギターは心に届くような音で会場の心を掴むし。ドラムはまるでこの世界が現実の様な感じのスティック使いだった。
何より…。
「君を包み込む夜空の光星の様に♪」
その2人の支えでスノーのいつもの綺麗な歌声がより綺麗に響き渡っていた。
「次が…最後の曲です。」
そう言ってスノーは笑う。
「この曲は僕の…大切な人を思いながら作りました。僕のオリジナルです。では聞いて下さい。…君の影。」
1、2、3。
ドラムのユウキが元気良く言いながら叩き始めるとゆっくりなリズムで演奏が始まる。
「あ…この歌。」
私は聞いたことがある。GGOでスノーが私を慰めてくれた曲だ。しかも今回はちゃんと楽器がある完成版だ。
「love song for you♪これが君に届ける贈り物。少し恥ずかしいけどこれしか思いつかないよ♪」
途中からスノーの目線は私を見ることが多くなり。そして。
「『今』という現実を歩いていかなくちゃ…♪」
歌が終わるとスノーは笑って。
「この曲はみなさんの前では始めてですね。でも…僕の大切な人はもうこの曲を聴いています。…ぜひ大切な人と聴いてくれると嬉しいです。」
そう言ってスノーはベースを置くと。
「それじゃ!また今度!以上『ブルーフラワーズ』でした!」
そう言って3人はステージから出て行く。すると。
アンコール!アンコール!アンコール!
アンコールがステージに響き始めた。
「スノー…。」
「お呼びかな?」
「⁉︎」
するといつの間にかスノーが私の隣に笑って立っていた。
そしてまた湧く場内。そうするとスノーは笑顔で。
「アンコールありがとう!んじゃ一曲歌います!…聞いて下さい!骸骨楽団とリリア!」
するとピアノの音が鳴り響き始めた。ステージにはさっきのメンバーにクラリスがピアノを弾き始めていた。
「シノン♪一緒に踊ろう?」
「え⁉︎ちょっと⁉︎」
そうするとスノーは私の手を取り飛び回って歌い始めた。
私は歌いながら踊るスノーに半ばやけで合わせる。そしていつの間にかラストになったみたいで。
そう言ってラストのピアノのソロが入って…。
「…♪」
「⁉︎」
一瞬照明が真っ暗になったと思うと唇に何かが触れた感触がした。
そして照明は元に戻り。
「みんな今日のライブありがとうございました!アンコールの踊りに付き合ってくれたこの子にも盛大な拍手を!」
パチパチパチパチパチ‼︎‼︎
この拍手はテント内に大きく広がっていった。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
「最後のなんなの…?」
ライブ後の打ち合わせが終わるとシノンから問いただされた。ちなみに場所は大テントの裏。
「ん?なんのこと?」
「…。」
とぼけるとシノンは明後日の方向を向くと。
「それじゃ…スノーが話すまで私口聞かないからね。」
「え?え⁉︎シノン…。」
僕はなんて言うか迷い俯いた。
…やっぱり突然過ぎたかな。僕は少し後ろ向きになっていると。
「冗談よ。」
俯いた前にシノンの顔があった。そうすると。
「最高にカッコよかったわよ!スノー!」
そう言って笑顔で僕を見つめてきた。そして静かに触れる程度のキスをしてきた。
僕もつられて笑う。
「…ありがとう。」
純粋な感謝の気持ちを口にした。
…音楽はやっぱり人を幸せにする。
そんな事を思いながら僕達は笑っていた。
後書き
あははははははははは!やり過ぎた!3200だ!
スノー「長いね。海戦型さんのブルハさんにまた出てもらいました!海戦型さん!この場でお礼を…ありがとうございました!」
そして次からはいよいよ本格的に本編に入ってきます!
スノー「今までは?」
作者が糖分を取りたかったための序奏。
スノー「( ゚д゚)」
では次回もお楽しみに!
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