戦国†恋姫~黒衣の人間宿神~
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十六章 後編
神の鉄拳×松平の無事
「鬼達は本能で察知したようだな」
「ふむ。さすがのこの攻撃で足を止めたか」
「今のうちに後退するぞ、一葉、鞠、小波、そしてIS部隊の諸君!」
「うむ!」
「はいなのっ!」
「承知!」
『了解!』
返事をした皆を先に行かせてから、俺は拳の分身を創った。そして、拳を大きくさせてからの小波みたいに放つ。
「後続の鬼どもよ、これでも喰らいな!ゴッドハンドクラッシャー!」
ロケットパンチのように、放った拳は次々と当たりながら爆発を起こった。そのあとに、懐からダイナマイトを大量に出してから、火を付けて投げた。そして、俺は最後尾にいる一葉たちに追いつくために走ったあとに爆発した。凄い爆音だったからか、一瞬振り向く一葉たちだが、俺が走っているために仲間たちに追いかけた。そして、伏兵ならぬ伏爆弾は、後続の鬼たちに大打撃を与えた。だけど、トレミーからはまだ後方に鬼がいるとな。いったいどのくらいいるんだか。
「でも、戦っていると色々分かるの」
「そうだな。膂力強く、敏捷性が高くとも、所詮はケダモノであるということだ。あの爆音だとケダモノもビビるであろうに」
「検証は後にしよう。今は先行している俺たちの部隊とひよたちと合流だ。殿は俺達に任せて早く行け」
俺の言葉に反論しようとしたが、行ってしまったけどな。そりゃ俺達のは普通と違うからな。さてと、後続に来た鬼達に対しては爆撃で終わらせるかな。フリーダムとジャスティスに乗っている者たちにミーティアを装備させた。そして、マルチロックオンシステム作動してハイマットフルバーストで、爆撃した。500から1000は倒しただろう。俺たちは、先行部隊と合流地点に向かいながらのハイマットフルバーストを繰り返しながら走った。走る事数十分、まだ先行する部隊には追いつけなかったが。
「やはり、この剣に魅かれているな。だが、俺達は何とかするのが仕事だ」
ハイマットフルバーストを何回やってから、走るが、後ろからの咆哮は止まらない。
「ふむ。主様の刀はなかなか厄介な代物だな」
「まあ、刀が呼び寄せているのではなく、俺が呼び寄せているからな。それにこの剣が騒動を解決すると思うし」
「主様が呼び寄せているとなると、神仏だからなのか?」
まあ、たぶんザビエルが欲しがっているのでは無いかと思うけどね。でも俺がこの世界に来たときからあったから、知らないはずなんだけど。
「小波、あの技は葵達を助けるための技だったんじゃないの?」
「・・・・いえ。自分は自分で考え、使う時の判断をしたのですから。後悔はありません。ただ、ご主人様も似たような技を持っているとは知りませんでした」
「ああ、あれね。あれは見た技とかを見よう見真似でやったからね。それに小波のが妙見菩薩のなら、こちらは本物の神の力を使うまでだ」
「見よう見真似ですか。さすがですね、あと先ほどの飲み物で身体も回復しましたが。あれはどういう飲み物で?」
「余も気になっていたところだ。あんな飲み物はこの世には存在しない物だと思っていたが」
「あれは神の力の一つである回復の力を飲み物にした物だ。製造方法は俺しか分からないから、あまり大量生産出来ないからな」
そして走り出してから、葵が無事のことを祈りながら走る。夜空に瞬く星々は、大地で繰り広げられる殺し合いでもあるが、おそらく神界にいる天空神の応援なのか。星が輝きながら、神界にいる者たちの応援の言葉が聞こえる。妙見菩薩や帝釈天と四天王たち。それを見ながら俺たちは走りながら数十分。
「お、前方に旗が見えるぞ!」
「二つ引き両の旗なのっ!」
「おう、ようやく追いついたか」
走りながらの鬼達への攻撃をしながら、俺たちは走った。ちなみに馬な。俺の後ろには小波が俺の腰に捕まっているけど。そしてようやく足利衆の最後尾を視界に捉えた。林の中で少し開けた場所には、一真隊&黒鮫隊と足利衆の旗。あとその場所には。
「ご主人様!殿の・・・・殿の馬印が!」
「やはりか、森一家がいたとなれば松平衆も近くに居ると思っていたぜ!」
俺達の旗の隣に翻っていたのは、世にも有名な金扇の馬印だった。
「よかったな、小波」
「はい・・・・!はい・・・・!」
何度も頷きながら、小波は喜びを噛みしめるように腰に回した腕に力が入る。行方不明ではあったけど、俺も俺達も良かったと思っている。
「鏑矢を放ったのは松平衆であったか・・・・」
「そうだな。強さを誇る松平衆が援助要請をしたとなれば、相手は強敵か大軍だったかだと思うな」
「うみゅー、どんな敵なのかなぁ?」
「お頭ぁーっ!」
「あぅぅ、一真様ぁ!よくぞご無事でぇ!」
『隊長!』
馬から降りて、黒鮫隊の指導のもと、一真隊、足利衆、森一家を率いたようだった。俺は先行組を者達一緒に、ハイタッチをしながら回った。あとレノックスたちも。
「今、松平衆を襲っていた鬼を、みんなで協力して押し返しているところです!」
「よっしゃ!すぐに態勢を整えてから行く。なので、もう少しだけ頑張ってくれ!」
「「はいっ!」」
「一真、なかなか早かったな」
「小波と一葉のお家流と俺の力での三連発だったからな。さすがの鬼達もビビっていたけどな。だけど、まだ追ってくるから。ここは森一家で頼む」
「分かった、おいクソガキ!」
「おーぅ!後ろから来る奴らをぶっ殺せばいいのだよな母ぁー!」
「そういうこった。・・・・後ろは森一家の狩り場にするぞ。いいな、一真」
「頼むぜ!」
「おっしゃー!森一家ぁ、オレについてこいやぁ!」
『うぉぉぉぉぉぉぉっ!』
小夜叉の檄を受けた森一家の雄叫びと共に、俺は回復を発動させて森一家が横切るときに回復をさせた。横切ったあとに、森一家の兵は俺に感謝をさせながら俺らの後ろに行った。神の加護だ。
「一真様!一真様!一真様!」
「ぬおっ!」
「お会いしたかったですぅーーーーっ!」
まるで鈴々のような突撃してきた綾那。そして俺を抱きしめるけど。
「ふぅ・・・綾那、無事で良かった。怪我はないか?」
「綾那、毛がないですし、怪我もないです!綾那が怪我するのは死ぬ前だけって決めてるです!」
元気一杯に言いながら、俺の胸に頭をスリスリしてきた。鈴々そっくりだな。
「こら綾那!まだ戦の最中よ!」
「えへへ、でも歌夜、安心するです。一真様に会えて、綾那は元気百倍なのです!鬼どもたくさん殺ってやるですよ!」
勇ましく言いながら、綾那は蜻蛉切りを構え直す。
「三河武士のみんな!一真様をお守りするために『ちょっと待った!』はにゃ?」
「三河武士の諸君。ここまでよく生きていられた、感謝をこめて君たちに回復を与える。はあああああっ!」
俺は翼を展開させて、今いる三河武士の諸君に回復のオーラを放った。そして体力・気力と鎧の修復に得物の切れ味を倍増させた。
「ふう、さてと改めてだが、俺よりお前らの殿を守れ!良いな!」
『応っ!一真様のお陰様で俺たちはまだ戦えます!』
「よし!いけーーーーーーーっ!」
と言って、綾那が先頭で行ってしまったけどね。残ったのは歌夜だけだった。
「相変わらず、三河武士の手綱を握っていますね」
「歌夜か。歌夜にも回復を」
手をかざし回復のオーラを浴びせる。
「ありがとうございます。それにしても綾那ったら」
「まあ、いいんじゃないのか。綾那は俺を崇拝しているようだし」
「分かるのですか?綾那が一真様のことになると突っ走ることを?」
「何となくだ。それより、俺のことは構わずに行ったらどうだ?歌夜も無事でよかった。葵は無事?」
「はい。松平衆もかなりの損害も受けておりますが、一真隊と黒鮫隊、足利衆の救援があったため、今は悠季と共に後方でお休みになられております」
「そうか。俺は後で顔を出すと言っといてくれ。俺は黒鮫隊の指揮と先行組と合流する」
「お願いします。一休みさせて頂いたあとは、すぐに合流致しますので」
言って歌夜も綾那のあとを追うために行ってしまった。まあ大丈夫だろう、俺の回復で戦する前に戻したからな。それに今回はかなり神の力を使うな、無限大ではあるが神界で休むとそのツケは来ないけどここで休んだりしたら発熱が出るな。でもまだ使うと思うから、温存しないといけない。それに体力も気力も人並みではないからな。
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