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戦え!!正義の兄弟戦士ジャスティスカイザー

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第五話 大角大尉!!今度は薙刀だ!!その十六

「負けることはな」
「絶対に許されないんだよ」
「勝って再併合を防いでな」
「そしてだよ」
「吉岡美穂さんの写真集だよ」
「絶対に手に入れるぜ」
 ボーナスと共に、というのだ。
「バイト代と将来の就職とボーナスの為にな」
「俺達は一歩も引かないぜ!」
「愚かな」
 実に率直な返事だった、大角のそれは。
「我の為に戦うとはな」
「一応再併合阻止の為だよ」
「一パーセントはな」
 ほんのそれだけだった、二人が公の為に戦う割合は。
「それはちゃんとあるからな」
「俺達だけの為だけでもないぜ」
「ちゃんと天下国家、日本の為にな」
「あんたにも勝つぜ」
「そう言うか」
 二対一で戦いつつだ、大角は言った。二人がかりで薙刀で攻めてもだ、彼は自分の刃で互角以上に渡り合っていた。
 そうしながらだ、彼は言うのだった。
「どうやら君達は徹底的に鍛えなおす必要があるな」
「へっ、俺達の性根をかよ」
「それをか」
「そうだ、その腐りきっている性根を徹底的に鍛えなおし」
 そうしてというのだ。
「その力を天下の為に役立たせてもらう」
「へっ、そんなの願い下げだぜ」
「俺達は公の為にはあくまで一パーセントだよ」
「一パーセント枠を守ってるんだよ」
「後は自分の為だよ」
 その為だけに戦い、というのだ。
 そう言いながらだ、二人は大角の攻撃を防いでいた。とはいっても二人は今にも敗れそうになっていた。やはり大角は強い。
 しかし二人の目は死んでいなかった、そうして。
 お互いにだ、視線を交わせてからだ、こう言い合った。
「おい、いいな」
「ああ、ここでだな」
「作戦発動だ」
「五月雨作戦だな」
 尚作戦名は適当に考えた、何の意味もその中にはない。
「あれを発動してか」
「勝つぜ、いいな」
「今回もな」
「正義は絶対に勝つ」
「それ故にな」
 こう話も交えさせてだ、そしてだった。
 二人は薙刀での攻撃に専念する大角に対してだ、まさに不意に。
 手に出した袋を投げつけた、大角はそれを咄嗟にかわしたが顔の横に来ると袋は破裂した。するとその中から。
 強烈な音がした、その音で大角は咄嗟にそれも無意識のうちに身構えたが二人から僅かではあるが注意が逸れた。そしてそれこそがだった。
 二人の狙いだった、それで。
 二人はだ、ここでだった。
 大角に対してだ、一気に。
 尚智が左足で、尚武が右足で蹴りを入れた。そのダブルキックこそが決め手になってだった。
 ほんの一瞬でも隙を作ってしまった大角を倒した、二人は吹き飛ばされぐらんど花月の入口のコンクリートを何メートルも削ってから倒れ伏した彼を見て言った。 
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