戦火に捧げるレクイエム
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暖かなぬくもりを
前書き
皆さん、おはこんばんちは。
ついに三話目になりました、この回でやっと主人公の名前が出すこととなり、遅くなって誠に申し訳ありません。
それでは皆さん、お楽しみください。
いい匂いがして目が覚めた。この匂い……どこかで嗅いだことあるな。
と、思いながら体を起こす、少しふらふらするけど……僕どうしたんだっけ?
「あっ……目が覚めたんだね、気分はどう?」
「ふぇ?」
いきなりだったからすごい間抜けな声を出しちゃったよ!すごく恥ずかしいっ!
僕があまりの恥ずかしさに悶絶していると……。
「くすっ……大丈夫みたいだね」
「は、はいっ…大丈夫です」
笑われちゃったよ……穴があったら入りたい……そして一生出たくない……一応、将来の夢はニートだし。
「っと…はい、こんな物しか出せないけど…」
「すみません、ありがとうございます」
さっきから鼻腔を刺激してたいい匂いは紅茶だったみたいだ……
少し口に含む……ふぅ……なんだか落ち着くなぁ……そういえばここに来てすぐに強盗に……って強盗!?
「あ、あのっ……強盗はどうなったんですかっ!」
「えっ?…うんっ、大丈夫だよ。犯人は全員逮捕、怪我人は無し……くすっ……唯一、貧血で倒れた君くらいだね、怪我人は」
「うぅ……って、また笑いましたよね!?」
「ご、ごめんね?君、なんだが面白くて……」
酷い言われようだよ……心が折れそう…少しだけ
「そ、そういえばまだ自己紹介してなかったね、私はフェイト・T・ハラオウンです。よろしくね」
どうやら空気を変えようとしてくれたようだった。すごい、この人天然だけど優しいっ!
それならこっちも自己紹介しなきゃね
「よろしくお願いします、フェイトさん。僕の名前は鈴宮澪です」
「よろしくね、澪君……なんだが澪君の名前って地球の人の名前みたいだね」
……はい?地球の人の名前みたい?
じゃあ……ここどこ?
「えっと……フェイトさん……ここ、どこですか?」
「ここ?ここは…クラナガンだよ?」
くらながん?……どこやねん、どこの都市やねん。
「えっと……惑星規模でお願いします…」
僕はここがアメリカかどこかの都市であることを願いながらフェイトさんを見る。
「えっと……ここはミッドチルダだよ?」
と、なんの遠慮もなく言い放った。みっとちるだ?……はぁ…僕の嫌な予想がどうやら当たったみたい……
「oh…」
「ど、どうしたの?」
ここは思い切っていってみるしかないかな……
「実は僕、地球から来たんです」
**
その後、僕の身に起きたことをフェイトさんに話していた。神社からいきなりここに飛ばされたことを。
夢のことはなんとなく言わなかった。特に関係ないと思ったからね。
「う〜ん、不思議だね。いきなり飛ばされるなんて…」
「はい……」
どうやらここでもそういう事例は珍しいようだった。
「でも、大丈夫だよ。私の友達の家に移動できるようになってるからきちんと手続きをすれば帰れるからね」
フェイトさんが優しく教えてくれた。よかったぁ……どうやらちゃんと帰れるみたいだ。
「それじゃあ、手続きしてくるから少し待っててね」
「はい、ありがとうございます」
頭を下げると軽く手を振りながらフェイトさんは部屋を出ていった
カップを手に取り、また少し、紅茶を飲む……紅茶独特の香りが気持ちをリラックスさせてくれる。
一息ついて冷静に考えてみた。なんで僕がここに来たのか、僕が見ていたあの夢とこの場所と一体どんな関係があるのか。
それから、来てすぐに聞こえた……声。
正直わからないことだらけだ。でもひとまずは家に帰れる……けど実際家に無理して帰る必要も、本当はないんだけど。
「どうすればいいのかな……」
そんな僕の呟きは紅茶から出る湯気のように、空中を舞って消えた。
**
「いろいろとありがとうございます、フェイトさん」
「ううん、対したことはしてないよ」
帰る手続きが終わり、僕はフェイトさんとお別れの言葉を交わしていた。
「では、さようなら……また、ご縁があれば」
「うん、またね」
フェイトさんは最後の最後まで笑顔で見送ってくれた。その姿は僕にとって母親のような、姉のような感じがした。
そんな暖かいぬくもりを僕はきっと忘れないだろうと思いながら、この気持ちを噛み締めていた。
そして……ついに地球に帰還する時が来た。
だかしかし、頭の中で僕はなんとなく気づいていた。このまま終わるわけが無い……と。
後書き
皆さん、ここまで読んでくれてありがとうございます
ついに三話で主人公の名前がでてきましたね。遅れてしまいました……
ここで読者の皆さんに質問なのですが、この話ではヒロインは誰がいいでしょうか。ハーレムでも構いません。
意見がありましたら、どしどし送ってくださいね
では、また次回もよろしくお願いします
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