転生とらぶる
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マクロスF
0760話
いつものようにS.M.Sで訓練をしている、その時。唐突にアラームが鳴り響く。
同時に聞こえて来るのは、ブリッジクルーのラムの声。
『デフォールド反応を確認。迎撃要員は至急出撃準備をして下さい。繰り返します。フロンティア船団の進行方向にてデフォールド反応を確認しました。迎撃要員は至急出撃準備をして下さい。マクロス・クォーターはただちに出港します』
その通信が終えるよりも前に、それぞれが出撃準備を整える。
俺もまた、アルトやミハエル、ルカと共に格納庫へと向かう。本来はここにオズマもいた筈だったのだが、現在はキャサリンやグラス大統領と何らかの打ち合わせをしているとかでこの場にはいない。……っていうか、その構図だと父親と娘にその娘の恋人って構図なんだが……もしかしてこの忙しい時に結婚の挨拶とかじゃないだろうな?
って、そんな事を考えている場合じゃなかった。不幸中の幸いと言うべきか、L.A.Iが新規開発した各種武装に関しては既に配備完了しており、全機に装備済みだ。
贅沢を言えば、半径200km圏内の敵を殺し尽くさなきゃいけない以上はオズマのような腕利きが欲しかったんだが……
「アクセル、オズマ隊長がいない現状ではお前が最も階級が高い。指揮はお前が執る事になるが、分かってるな?」
「ああ、分かっている。正直、俺としては指揮はあまり得意じゃないんだが……今はそんな事を言ってられるような状況じゃ無いしな。ルカ、お前のフォールド波をジャミングする機能が最優先になる。悪いが前線に出ないでミハエルの護衛として活動してくれ」
「分かりました。でもバジュラが逃げ出そうとしたら、その時は僕も前に出ますよ。ジャミングの範囲から出す訳にはいきませんから」
「そうしてくれ。アルト、ミハエル、敵を撃破するのは俺達がメインになる。それとピクシー小隊だな。カナリアの機体はバジュラとの戦闘では固定砲台的な役割しか期待出来ないからな」
「ああ、分かっているさ。ランカを助け出すまで、絶対に俺は負けられないんだからな。それにお前のトルネードパックを托されたんだしな」
俺の隣を走っているアルトが、自分自身に言い聞かせるようにしてそう呟く。
……ちょっと肩に力が入りすぎている気もするが、ヘタレているよりはマシか。
ちなみに、托すって言い方だと俺が既に死んでるように聞こえるような気がして縁起が悪いような気がする。
ああ、そう言えばランカがいない今の状況を考えれば、オズマが結婚をどうこうなんてする筈が無いか。
そんな風に考えつつ、格納庫へと到着すると素早くEX-ギアへと着替えてそれぞれが自分の機体へと向かう。
同時に、機体が動かされてカタパルトデッキの上へ。
その途中で、クランの機体を見かけたので通信を入れる。
「クラン、ピクシー小隊の指揮は任せるぞ」
『任せろ。そっちこそオズマがいないからと言って、間の抜けた真似はしないようにしろよ』
俺の言葉に戻って来た返事は、クランらしい強気なもの。この辺はさすがと言うべきだろう。
そしてそのままカタパルトデッキへと機体が待機し……
「アクセル・アルマー、YF-29、出るぞ!」
その言葉と共に、ニーズヘッグでもお馴染みの俺のパーソナルカラー、黒と赤に塗り分けられたスーパーパック装備のYF-29が射出される。同時に、俺の後から次々に射出されてくるスカル小隊とピクシー小隊、それに……
「へぇ、新統合軍からも結構な数が出撃してきているな」
ここまで幾度となく新統合軍のパイロットもバジュラと戦い、否応なくその腕は磨かれてきた。更に前回まではバジュラの適応進化能力によってこちらの攻撃の効果が無くなっていたのに対し、今では量産出来るMDE弾頭を使ったミサイルを装備している。……さすがに重量子ビームガンポッドは装備していないが、それでも十分戦力にはなるだろう。その他にも色々と改良され、EX-ギアの導入までして、形式番号までもがVF-171EXと変わった機体だ。
『スカル4、ジャミングを開始します。すぐに攻撃を開始して下さい。繰り返すようですが、1匹たりとも逃がさずに全てのバジュラを倒して下さい。決してこちらの情報、ジャミングとMDE弾頭、MDEビーム砲の情報を、そしてこれ以上の重量子ビームのデータを向こうには渡さないで下さい!』
「分かってるよ。……全機、攻撃開始だ! 1匹たりとも生かして帰すな!」
俺のその言葉と共に、スカル小隊、ピクシー小隊から重粒子ビームが一斉に放たれる。また、これに関しては偶然なんだろうが、まるでタイミングを合わせたかのように新統合軍のVF-171EX各機からもMDE弾頭が放たれる。
バジュラとしてみれば、こちらの攻撃は一切通じないと判断していたのだろう。ミサイルがまともに命中し……次の瞬間、疑似ブラックホールにより命中した部位がフォールド空間に転移されて、爆散していく。
よし。シミュレーションで見てはいたが、十分に効果はあるな。
そんな風に思っている間にも、俺の放った重量子ビームが連続して放たれ、あるいは連装MDEビーム砲がバジュラを撃破していく。
『全機、逃がすな! 人間の力をバジュラ共に思い知らせてやれ!』
通信を通して聞こえて来る新統合軍パイロットの声。恐らく小隊長か何かだろう。
興奮というか気負っている声は、恐らく反応弾を使った数回の戦闘以外ではこれまで一方的にやられるべき存在に対する決定的な攻撃手段を手に入れたが故なのだろう。
事実、VF-171EXから放たれるMDE弾頭は次から次に機動兵隊バジュラ、更には重兵隊バジュラに命中し、宇宙空間にその身体を爆散させていく。
……フォールドクォーツを確保する為にも、出来れば死体の損傷は少ない方がいいんだけどな。
確かにMDE弾頭でバジュラに対する効果的な攻撃手段は手に入れた。だが、そのMDE弾頭を作り出すのにもある程度のフォールドクォーツが必要なのも事実なのだ。粉末である以上は1発作るのには極小規模でいいとは言っても、敵を倒してその敵を倒す武器を……より正確にはその材料を手に入れるというのは、こっちにしてみればあまり嬉しい事では無い。
とは言っても、まさかバジュラの養殖なんかしようものなら色々と危険なのは事実だしな。
「まぁ、今はそんな悠長な事を考えていられる状況じゃ無いか。少しでも多くのフォールドクォーツを、そして何よりもこの場からバジュラを1匹も逃す事無く殲滅しなきゃいけないし。……って、おいおいおいおい」
映像モニタの先でVF-171EXが1機、重兵隊バジュラの放った重量子ビームによって貫かれ、爆散するのを見ながら思わず溜息。
確かにこっちの攻撃で向こうに対するダメージを与えられる武器は手に入れたが……
「パイロットの技術はまだ向上の余地ありってな。……スカル2、狙撃に関してはこっちのフォローよりも新統合軍の方を見てやれ」
『了解した』
俺の通信にそう返事をしてくるミハエルの返事を聞きながら、機体をガウォークへと変形させて足のスラスターで強引に速度を殺し、こっちの背後から迫ってきていた機動兵隊バジュラがYF-29を追い越していくのを見ながら連装MDEビーム砲でその身体を貫く。
同時に、マイクロミサイルポッドからMDE弾頭のミサイルを発射し、俺がたったいま撃破した機動兵隊バジュラの後を追うようにして移動してきていた重兵隊バジュラに着弾。そのまま極小の疑似ブラックホールによって破壊されていく身体を眺める。
戦場全体を見る限りでは、既に戦況は決していると言ってもいい。これまでの防御力が通じなくなり、1発でも当たれば即死決定のバジュラ。
それを眺めつつ、逃げ回っているバジュラの姿が少なくないことに気が付く。
同時に、ルカの方でもそれに気が付いたのだろう。焦ったような声が通信で送られて来る。
『アクセル君! バジュラが!』
「分かっている! 全機、逃げ出そうとしているバジュラを最優先で殲滅しろ! この戦場から1匹も逃がすな!」
『了解!』
その言葉と共に、この戦闘宙域から逃げ出そうとしているバジュラ目掛けてより一層激しい攻撃が開始される。
バジュラにしても、フォールド通信を妨害されている事に気が付いたのだろう。あるいは、本能で悟ったか。とにかくこの戦闘宙域から逃げ出そうとしているバジュラの背目掛けて重量子ビーム、MDEビーム、MDE弾頭が次々に突き刺さっては爆散していく。
そのまま数分。ふと気が付けばフロンティア船団目掛けて攻めて来ていたバジュラは、その全てが撃破されて死骸を宇宙空間に晒していた。
『勝った? ……勝ったのか、俺達。うおおおおおおおおっ、勝った、あの虫けら共に勝ったぞおおおぉぉっ!』
新統合軍パイロットの雄叫びが通信に響く。まぁ、こっちの機体で撃墜された機体は10機に満たないし、反応弾を使った戦闘以外を別にするとバジュラと遭遇して以来の大勝利なんだから、喜びのあまり叫んでもしょうがないだろう。
特に、バジュラに対しての大勝利だけに、この戦闘に参加していた新統合軍のパイロット達は歴史に名が残ると言っても過言では無い。
……PMCである俺達は傭兵的な扱いであるが故に、名前が残るような事は無いだろうが。いや、俺としてはそっちの方が嬉しいんだけどな。迂闊にアクセル・アルマーという名前を残すと、後で色々と問題が起きるかもしれないし。
『全機、任務完了です。スカル小隊、ピクシー小隊はマクロス・クォーターへと帰還して下さい』
マクロス・クォーターからのラムの通信を聞き、小さく頷いてその場にいるスカル小隊、ピクシー小隊へと声を掛ける。
「聞いての通りだ。全機帰還しろ。S.M.S所属機の被害はゼロ。これ以上無い最高の戦果だ」
『スカル小隊、聞こえているか。……君達やピクシー小隊のおかげで俺達も殆ど被害を出すこと無くこの戦いを乗り越えられたし、何よりもバジュラ共に目にもの見せてやることが出来た。感謝する』
「……何、気にするな。こっちとしても被害が出ないでフロンティア船団を守れたんだから、万々歳だよ」
『すまんな』
その謝罪は、恐らく先程俺が考えた名誉を自分達だけが貰ってしまうというものだろう。
「今も言っただろう? 気にする必要は無いさ。俺が言うのも何だが、S.M.Sは色々と訳ありの奴が揃っている。有名になりたくないってのもいるからな」
『それはお前もか?』
「ああ。見ての通り、臨時とは言ってもこの年齢でスカル小隊の小隊長を務めているんだ。訳ありなのは明らかだろ?」
『くくっ、まあな』
スカル小隊というのは、当然このマクロス世界では特別な意味を持つ名前だ。それこそ、腕の悪い新人パイロットが名乗ろうものなら間違い無く周囲から軽蔑の視線を向けられる程の。
……一条輝やロイ・フォッカー、マクシミリアン・ジーナスの伝説が凄すぎたから、無理も無い。……柿崎とかはまぁ、名前が出てこないのはしょうがないということで。
『まぁ、そうだな。今度アイランド1の中で会ったら飯でも奢るよ』
「へぇ? いいのか? 俺はもの凄く食うぞ? それこそ、店にある料理全てを食い尽くす勢いでな」
『ふんっ、面白い。なら食い放題の店にでも連れて行ってやるよ。俺の小隊のメンバーもお前さん達と話してみたいとは言っていたしな』
いや、正直な話、今の俺なら文字通りの意味で店にある料理全てを食い尽くすことが出来るんだが……さすがに周囲の迷惑になるからそこまではやらないけどな。
「じゃ、楽しみにしてるよ」
『ああ、そうしてくれ』
その通信を最後に、新統合軍のVF-171EXは帰還していく。
それを見送った俺達もまた同様に、マクロス・クォーターへと帰還を始める。
……尚、格納庫に戻った俺達をオズマが出迎えたが、今回の件の罰としてこちらも食事を奢らせることにした。
こっちは食べ放題の店じゃなくて高級な料理店で奢らせてやることにしよう。
フランス料理、寿司、中華料理……ああ、いっそ全部でもいいかもしれないな。
人が戦っている時に恋人とイチャイチャしているオズマに対する罰としては妥当なものだろう。
……オズマとキャシーの結婚資金が足りなくならないといいけど。
後書き
アクセル・アルマー
LV:41
PP:725
格闘:274
射撃:294
技量:284
防御:284
回避:314
命中:334
SP:1394
エースボーナス:SPブースト(SPを消費してスライムの性能をアップする)
成長タイプ:万能・特殊
空:S
陸:S
海:S
宇:S
精神:加速 消費SP4
努力 消費SP8
集中 消費SP16
直撃 消費SP30
覚醒 消費SP32
愛 消費SP48
スキル:EXPアップ
SPブースト(SPアップLv.9&SP回復&集中力)
念動力 LV.10
アタッカー
ガンファイト LV.9
インファイト LV.9
気力限界突破
魔法(炎)
魔法(影)
魔法(召喚)
闇の魔法
混沌精霊
???
???
撃墜数:984
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