転生とらぶる
しおりを利用するにはログインしてください。会員登録がまだの場合はこちらから。
ページ下へ移動
マクロスF
0757話
「……味方を囮に使うか。いや、寧ろグレイスやキノコならやって当然と言うべきだろうな」
現状で残っているデストロイドは4機、VF-171は1機のみ。それぞれがこちらに降伏を伝えてきている。
こいつらにしても、まさか自分達が置いて行かれるとは思っていなかったのだろう。
にしても、VF-171も降伏するか。いやまぁ、きちんと機体を調べてみないと分からないが恐らくは外部から遠隔操作で自爆させられたんだ。幾ら何でもそんなのはごめんだと思ってもしょうがない。キノコの部下は奴を助ける為にテロを起こしたが、それでもその行動は損得勘定に根ざしていた者もいたんだろうしな。少なくてもこうして自分達を捨て駒にする奴に忠誠を尽くす気は無いって事か。
『スカル4、無事ですか? 応答して下さい、スカル4』
そんな風に考えていると、マクロス・クォーターのキャサリンから通信が入る。
「ああ無事だ。こっちは機体も俺も問題無い。それよりも自爆なんて手段を使われてしまったが、これからどうする?」
『現在、ギャラクシー船団の生き残りでもあるカイトスやダルフィムから政府が事情聴取をしているところです。グレイス・オコナーが行方不明になっていた時には無関係で通したようですが、あのシャトルはカイトス所属の物だと判明しましたので。それと、あのシャトルが出撃したのもカイトスからとの事です。もっとも、それが無くてもアルカトラズでのVF-27の件があるので事情聴取は避けられなかったでしょうが』
俺に対する言葉使いを迷っているようなキャサリンの声。まぁ、俺の正体を知ってしまった以上は無理も無いんだろうが。
『スカル4はマクロス・クォーターへと戻って下さい。機体がまだ完全じゃ無いというのもありますし、何より降伏した機体の護送は……』
キャサリンがそこまで口にした時だった。突然、映像モニタに映し出されていた幾つかの機体が爆発、周囲に存在していた新統合軍の機体を巻き込んで破壊される。
これは……自爆!? いや、違う。自らの命を惜しんでまで降伏して来た相手が自爆するというのはちょっと考えにくい。だとすると……なるほど、こっちの戦力を少しでも減らす為の置き土産か。
……この手口はどっちだ? グレイスでもキノコでもやりそう……いや、違うな。遠距離からの操作となると、恐らくはインプラント処理をしているグレイスだろう。
ちっ、降伏した部下まで使い捨てるか。今更俺が言える事じゃないが、見ていて気持ちのいいものじゃないな。
不幸中の幸いと言うべきか、今の自爆で被害を負ったのは新統合軍のみだ。
自爆に巻き込まれたその機体も、自力で動けない程度のダメージは負っているがパイロットはまだ生きているらしい。
『野郎……何て真似をしやがる。部下を囮に使っただけじゃなく、こっちを巻き込むためのトラップとして爆破するだと?』
「それだけじゃないな。多少ではあっても向こうと行動を共にしたんだ。本人達にはさして重要じゃ無くても、何らかの情報を持っている可能性もあった。それをこっちに渡すのを避けたかったというのもあるんだろうな」
忌々しげに舌打ちしながら呟くオズマへとそう声を掛ける。
にしても、今回は思い切りしてやられたな。自分で言っておいて何だが、向こうがこうもあっさりと部下を切り捨てるとは思わなかった。……いや、その為のアルカトラズの囚人達か。ただ、囚人達にしても自分達をこうもあっさりと切り捨てる奴に従うとは思えないんだけどな。その辺はどうしているのか。
『ちっ、これ以上ここにいてもしょうがない。幸い、新統合軍のダメージを受けた機体は向こうで回収してくれたようだ。俺達は一旦マクロス・クォーターへ戻って善後策を練るぞ。……ランカ、待ってろよ。絶対に助け出してやる。何があってもだ』
自らに決意をするかのように呟くオズマの声を聞きつつ、俺達はその指示通りにマクロス・クォーターへと戻るのだった。
マクロス・クォーターへと戻ってブリーフィングルームへと集められた俺達は、そこで艦長のジェフリーが来るのを待っていた。
ただし、ブリーフィングルーム内の雰囲気は暗い。オズマとアルトがそれぞれランカを守れなかった、あるいは助けられなかった事で自分を責めているし、普段ならそんな2人を相手に軽い口調で気分転換させる役目のミハエルも口を出せずにいる。
ルカもルカで、ランカの友人で自分の想い人でもあるナナセとかいう少女の事を思い出しているのだろう。まるで意識を逸らすかのようにコンピュータでデュランダルを含む情報の整理をしている。
クランはミハエルに声を掛けられず、部下2人と話をしながらたまにチラチラと視線を向けているのみだ。
……つくづくあの2人は厄介極まりない真似をしてくれたな。特にランカを連れ去ったというのはオズマとアルトの2人に対するものと同様……いや、それ以上に対バジュラを考えると手痛い。
くそっ、これは本気でフロンティア船団ごとホワイトスターに退避する事を考えた方がいいのか? ……そうだな、最悪ネギま世界の火星に移住させるというのを奥の手として用意しておいた方がいいだろう。
ただ、それにも色々と問題はある。火星に移住すると言っても、並行世界に転移するのを良しとするのを拒否するような奴も当然それなりに出て来るのは間違い無い。そういう奴等をどうするかという問題だ。
まさか、バジュラに狙われているこのフロンティア船団に置き去りにする訳にもいかないしな。出来ればマクロス世界で移住可能な惑星を見つけるのがベストなんだが。
そんな風に思っていると、ブリーフィングルームの扉が開いてジェフリーが姿を現す。他にもキャサリンを始めとしたブリッジクルーも同様だ。
「諸君、今回の戦闘はご苦労だった。目的でもあったグレイス・オコナーとレオン・三島を始めとする逃亡犯に、連れ去られたランカ・リー嬢を確保する事が出来無かったのは残念だった。これは新統合軍の失態でもあるが、同時に我々の失態でもある。よって、次の機会があったら必ず目標を達成して貰いたい。現在、グラス大統領が新統合軍や地球政府へと連絡を入れている。これで連中は逃げる場所が無くなるだろう」
ジェフリーの言葉に思わず安堵の息を洩らす者がいるが……さて、どうだろうな。俺の予想が正しければ、恐らくはギャラクシー船団が壊滅したというのはブラフであり、どこかに潜んでいる筈だ。それを考えれば、グレイスが補給やら何やらの問題で困るという事は無い筈。奴等をどうにかするのなら、どこかに潜んでいるだろうギャラクシー船団を見つけ出し、その大本を叩かなければならない。
「また、あのシャトルが逃亡した先についても、現在新統合軍が全力を挙げて捜査中だ。フロンティア政府の方でもレオン・三島の住居等を捜索して手掛かりを探している。諸君の中には連れ去られたランカ・リー嬢と親しい者もいるだろう。だが、今は我慢をして欲しい。そしてどこに潜んでいるのかを見つけたら、その時こそ全力を持って奪還をしてくれたまえ」
静かに、こちらの心に染み渡るかのように話すジェフリーの声を聞き、オズマやアルトの表情が若干ではあるが力の抜けたものになる。
この辺はさすがと言うべき年の功だな。
その後は軽い諸注意を済ませ、取りあえず解散となってそれぞれが自分の用事を済ませるべく散っていく。
そんな中、俺もブリーフィングルームを出ようとしたところでルカに声を掛けられた。
「アクセル君、明日ですけどちょっといいですか? 本来なら今日やる筈だった機体の最終調整をやりたいんですけど」
「ああ、なるほど。分かった。L.A.Iでいいか?」
「はい。今日この後に機体を1度L.A.Iの方に持っていくので、明日の午前中にでも今日と同じように来て貰えれば」
「分かった、明日だな。今日乗った限りでは、この前よりは大分使いやすくなっていたぞ。その調子で調整を頼む」
「はい!」
俺の言葉に嬉しそうな笑みを浮かべるルカをそのままに、改めて医務室へと向かう。
結局シェリルを医務室に置いたままだったしな。
怒って……はさすがにいないと思うが。いや、ランカを助けられなかったと知れば間違い無く怒るだろうな。
そんな風に思いつつ医務室へと入ると……
「アクセル、戻って来たのね。……ランカちゃんは?」
ベッドから上半身を起こしながらシェリルがそう尋ねてくるが、俺には首を横に振る事しか出来無かった。それで大体の話は分かったのだろう。一瞬何かを言いたそうに口籠もるが、小さく溜息を吐いて言葉を呑み込む。
「色々と言いたい事はあるけど……でも、ランカちゃんのヒーローはアクセルじゃないものね。ここであたしがアクセルに何かを言ったとしても、それは自己満足でしか無いわ。それこそ、病気で碌に動けないあたしの身の上ではね」
「別に、お前が何を言ってもいいだろ。お前はランカの友達なんだから、奴等を止められなかった責任は俺にある」
「ふふっ、馬鹿ね。それこそアクセルがランカちゃんの恋人なら幾らでも責めて上げるけど、違うでしょ? アクセルはあたしの恋人でしょ?」
ベッドの横に座った俺の頬にそっと手を伸ばしてくるシェリル。
シェリルが俺の頬を、俺がシェリルの頬へと手を伸ばしていると……
「ん、ゴホン。その、だね。出来ればそういう2人の世界を作るような行為は自分達の家でやってくれないか。ここは医務室であって、イチャイチャする場所ではないのでな」
唐突に少し離れた場所で書類を見ていた医者がそう告げてくる。
いやまぁ、確かにそれはそうだけどな。
医者の言葉で我に返ったのだろう。シェリルも頬を薄らと赤く染めながらベッドから立ち上がる。
「そ、それもそうね。ここでやるべき事じゃなかったわ。……アクセル、今日はどうするの? もう家に戻ってもいいの?」
「ああ。報告書に関しては家でも書けるしな。無粋なお邪魔虫も、もう湧いて出て来る事は無いだろう」
「だといいけどね。あたしとしても、家の周りに妙な人達がいると色々と困るし」
苦笑を浮かべつつ、服の上着を着て軽く身だしなみを整えて外出の用意を調える。
個人的には家に戻るだけなんだから、そこまでする必要は無いと思うんだけどな。……いや、ここで口を出せば色々と言われるだろうから口には出さないけど。
「さ、行きましょ」
「……了解」
言葉と共に腕を組んできたシェリルに小さく苦笑を浮かべ、そのまま医務室を出て行くが……どう考えても場違いだよな。ここが繁華街とかだったりしたら普通にデートの光景に見えるんだろうが。
「一応影のゲートで戻る事も出来るけど、どうする?」
「そう、ね。魔法を使ったりしたら色々と面倒な事になりそうだし、大人しく普通に向かいましょ」
「けど、身体の方はいいのか?」
「もう大丈夫よ。そもそも、あたし達の家で寝ていただけで大分良くなってたんだから。S.M.Sで寝ていたのだって念の為でしょ。……あたし達の家、か」
しみじみと、幸せを噛み締めるようにして呟くシェリル。
「どうしたんだ?」
「いえ、別に何でも無いわ。ただ、こうして自分の帰るべき場所がしっかりとあるって言うのがちょっと嬉しくなっただけよ」
「……そうだな」
以前に話を聞いたが、シェリルは小さい頃にグレイスに拾われるまでは俗に言うストリートチルドレンだったらしい。マオ・ノームの血縁者……恐らくは孫であるシェリルが何故そのような待遇になったのかは分からないが、それでもその頃の記憶があるだけに自らの帰るべき場所というのには思うところがあるのだろう。
「じゃ、行くか」
「ええ。そうしましょう」
俺が空間倉庫から出した帽子とサングラスで顔を隠しながらS.M.Sから出て行く。
その際に社員の数人から羨ましげな視線を向けられたが……恐らくあいつらは俺と一緒にいるのがシェリルだと分かってる奴だろうな。
ぶっちゃけ、S.M.Sで俺とシェリルの仲は色々な意味で公然の秘密的な扱いになっている。まぁ、記者会見の件やら、ガリア4の件があり、決め手となったのは俺がS.M.Sの宿舎を出たことだろう。勿論宿舎を出るのには色々と理由があるが、それでもこれまでの事から俺とシェリルが同棲する為に宿舎を出たというのはすぐに広まったと見るべきだ。
「ね、今日はどうする? 食事はあたしが作ろうか?」
「無理するなよ」
「何よ、身体はもう大丈夫だって言ってるでしょ」
「違う。お前の料理の腕を考えてだな」
「へぇ、そんな事言うんだ。なら、あたしの愛情がたっぷりと込められた料理を楽しみにしているといいわ」
そんな風に話ながら、俺とシェリルは電車を乗り継ぎマンションへと帰るのだった。
後書き
アクセル・アルマー
LV:41
PP:685
格闘:274
射撃:294
技量:284
防御:284
回避:314
命中:334
SP:1394
エースボーナス:SPブースト(SPを消費してスライムの性能をアップする)
成長タイプ:万能・特殊
空:S
陸:S
海:S
宇:S
精神:加速 消費SP4
努力 消費SP8
集中 消費SP16
直撃 消費SP30
覚醒 消費SP32
愛 消費SP48
スキル:EXPアップ
SPブースト(SPアップLv.9&SP回復&集中力)
念動力 LV.10
アタッカー
ガンファイト LV.9
インファイト LV.9
気力限界突破
魔法(炎)
魔法(影)
魔法(召喚)
闇の魔法
混沌精霊
???
???
撃墜数:976
ページ上へ戻る