IS 〈インフィニット・ストラトス〉 飛び立つ光
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始まる幻想
始まり
女性にしか反応しない、世界最強の兵器「インフィニット・ストラトス」、通称「IS」
男女の社会的パワーバランスが一変し、女尊男卑が当たり前になってしまった時代
そんな時代に生きる一人の名は少年 織斑 一夏
彼の姉は織斑 千冬
IS世界大会(モンド・グロッソ)総合優勝および格闘部門優勝者である
そんな姉の存在が彼を苦しめていた。最高の姉のせいで彼は自分として 『織斑 一夏』という一人の人間として見られていなかった
誰もが『織斑 千冬の弟』としか見てくれなかった。幾らテストで良い点を取っても当たり前と言われ、出来ない事が有れば
出来損ない、恥曝しと言われてきた一夏。彼はそんな地獄に耐え続けた。だが物事にも限界という物があった
そして彼の溜め込んだ不の感情は爆発する事になる
第2回IS世界大会にて彼は誘拐されたが千冬は助けには行かず出場した。一日はその事実を、誘拐犯から聞かされ知った。
「・・・そんあぁ・・・」
千冬に失望し、何故このような目に遭わなければならないのかっと考えが渦巻く一夏を待っていたのは死だった。
誘拐犯が彼を殺そうとしたのだ。銃が彼の頭部に突きつけられ、引き金に指が掛けらまさに引き金が引かれようとした時!
「「「うぎゃぁあああ!!!目がぁぁぁあああ!!!!」」」
誘拐の犯人達は一夏の背後で起きた強烈な光で目を焼かれしまい地面を転げ回る
一夏は何が起きたが解らずただ呆然としていた。一夏は目を瞑っていた為に、目に一切にダメージはなかったが目の前の状況を理解する事が出来なかった。更に次の瞬間、犯人達は一瞬で強い光で焼かれて苦しみ藻掻いてその内動かなくなった。
「ふぅ・・・こんなもんか?まあ死んじゃいないだろう」
一夏は背後で声がしたので、体を捩ってなんとかそちらを向くとそこには艶やかな長い黒の髪
スラッとした長身で瞳は美しい蒼い色をしている男がいた。一夏はそんな男が現れて何が起きたが解らなかった
その男は、指で一夏を縛っていたロープを撫でるとロープは撫でられた部分だけが燃えて一夏は開放された。
一夏は自分を縛っていたロープが、いきなり発火したことに驚いた。
「大丈夫かい?」
「は、はい・・・」
一夏は少し驚きながらも己を助けてくれた男に心から感謝していた。殺されそうになっていた所を救ってくれたのだから
「で?君は何でこんな事になったんだ?偶々俺が物音がしたから来たから良かったけど」
「・・・それは・・・」
一夏は自分が織斑 千冬の弟であり姉の出場辞退を目的にした誘拐されたが姉は自分を捨てて出場した事を伝えた。
それを聞いた男は驚きと怒りを示した。
「なんて事だ・・・悪いけど、君の姉、織斑 千冬は巫山戯ているな・・・自分の家族より地位や名声を選んだという訳か・・・
で君はどうしたい?俺なら君を家に戻す事も出来るがどうする?」
一夏は自分の家には戻りたいとは思わなかった。戻ったとしてもどうせ今までの生活と変わる事は無いと思った。
自分という家族よりにも、名声を選んだ姉と今までと同じように生活が送れるとは思えなかった。
「僕は・・・戻りたくない・・・」
「そうか・・・じゃあ俺の所に来るか?」
その言葉は一夏にとって救済その物だった。一夏は男の顔を凝視した
「い、いいんですか・・・?」
「ああ勿論だ、でも此所とはまったく違う世界だし危険な世界だぞ?」
「それでも良いんです!僕は・・・この世界が嫌なんです!」
「解ったじゃあ行こうかえ~っと・・・」
男は一夏の顔を見て硬直する、一夏は首を傾げて男の行動の意味に気づいた
「あっ僕の名前は織斑 一夏って言います!」
「一夏か、うん良い名前だ。俺は霧雨 闇夜だ」
一夏は闇夜と手を繋いで囚われていた場所を、出て一旦闇夜が泊まっていたホテルから荷物を持って外に出て裏路地に入った。
そこでいきなり空間が割けて始め、たくさんの目が見えているなんとも奇妙な空間が発生したのだ。
一夏はその目に恐怖して闇夜に抱きつく。闇夜はそんな一夏を抱き上げて安心させてその裂け目に入っていった
裂け目を出るとそこは家の中ではふわふわとした金色の髪、赤い瞳に薄い紫と少し濃い目の紫のドレスを纏い、日傘を持った美しい女性がバルコニーで椅子に座りのんびりしていた。
「あら、お帰り闇夜」
「今帰りましたよ。紫さん」
「あら?その子は?」
紫は闇夜が抱き上げている一夏に視線を移した
「この子は一夏君。俺が保護した子です」
「そう結構可愛い子ね♪」
紫は椅子から降りて、一夏に近づいていく。一夏はまだ怖がっているのか紫が近づいてくると体を震わせている。
紫は一夏の頭を撫でる。すると一夏は不思議な気持ちに囚われる、自分の中で渦巻いていた恐怖などの感情が一気に消滅し、代わりに
安らぎににも強い眠気が湧いてきたのだ。一夏はその眠気に勝つ事が出来ずに眠ってしまう。
「あらあら眠っちゃったわね」
「まあ誘拐されて唯一人の家族に見放されれば疲れますっていうか、紫さん。能力を使いましたね?」
「あら?バレた?」
「当たり前ですよ、伊達に人賢者って呼ばれてませんよ。それと一夏君は俺が引き取って育てますからね」
「ええ構わないわ。じゃあ私は帰って眠るとするから」
紫は先程、闇夜と一夏が通った空間を開いて、その中に入って帰って行った。闇夜は腕の中で眠っている一夏をベットに寝かせて布団を掛けてやる。すると金髪のロングヘアーが特徴的で柔らかそうな金髪を片側だけおさげにして前に垂らしている、リボンのついた黒い三角帽
黒いドレスのような服に白のブラウスのような服の上に黒いサロペットスカートのような服を着用している女の子が闇夜に抱きついた。
「兄ちゃん♪ってあれ?この子は?」
女の子はベットで眠っている一夏を覗き込んだ
「この子は一夏君。外の世界で俺が保護して俺が育てる事になったんだ。だから俺の弟のなるのかな?」
「え!?じゃあ私の弟になるのか!?」
女の子は声を上げて一夏の顔を見る
「ああそうなるな。どうだ?受け入れてくれるか魔理沙?」
「勿論だぜ!じゃあ名前考えようぜ!」
魔理沙の言葉に少し驚く闇夜
「名前ってペットじゃないんだぞ?」
「解ってるって。だって家族になるんだったら新しい名前で気持ちを新たに過ごしてほしいぜ」
「まあ、起きた時に受けれてくれるか聞いて決めよう」
一夏は夕方に目覚めて新しい名前が貰える事に喜んだ
そして・・・織斑 一夏は霧雨 閃輝っという新たな名を受け入れた
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