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遊戯王GX 〜プロデュエリストの歩き方〜

作者:ざびー
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エピソード11 〜抗神 マキナ登場〜

 
前書き
アルビスさん、オリキャラ案ありがとうごさいます。
ついに読者様からいただいたオリキャラを書くことができるぜ!ハッスル!!└(゚∀゚└) (┘゚∀゚)┘ハッスル!! 

 
SIDEマキナ

現在、海馬コーポレーション(通称KC社)の社長室に呼ばれた。

「おい。マキナ、仕事だ。紫苑のところに行って来い。」

「は??」

珍しく社長の瀬人に呼ばれたと思ったら、何の前置きもなくこの発言である。この人よくこれでやっていけるよな…ある意味尊敬するわ。

「だから、さっさと紫苑の下に行って来いと言ってるだろうが!」

「ちょっと待て!そういうのは磯野さんの仕事じゃないのか!?それに俺はプロデュエリストであって、瀬人との関係はスポンサーというだけだ。おまえの部下でも、手下でもない!そもそも、なぜあのリアル男の娘のところに行かなくてはならんのだ」

ついつい早口でまくし立ててしまう。これは減俸とかあり得るか?それは困る……

「ふん、今磯野には他の仕事を頼んであるわ!それにおまえは俺の下僕のようなものだろう。誰が拾ってやったと思っている。わかったら、さっさと行け!!」

「くっ……。はいはい、その件については感謝してますよ。せめて何故紫苑のところに行くか教えくれ。」

この人、何の説明もなく命令してくるからな。行ってどうすればいいかわからんぞ

「紫苑は今デュエルアカデミアに入学しているのは知っているよな」

「あ〜、あいつってもう高校生なのか。」

完全に忘れてた。ついでに祝いの品でも持ってくか

「全く同じプロのよしみだろ。それであいつにはアカデミアの内部調査を頼んである。と言っても、校内や授業などの評価と問題点・改善点などの簡単なレポートだがな。それをおまえが受け取れというわけだ。」

なるほどね。てか、いち学生にスパイじみたことやらせるなよ!この人ほんとに人使い荒れ〜〜

「痛っ!?何故殴る!!」

いきなり瀬人がいつも持ち歩いているアタッシュケースで側頭部を殴られた。めちゃくちゃ痛い…

「ふん、貴様が余計なことを考えているからだ!わかったらさっさと行け!」

また殴られたくないのでさっさと退室することにする。

二度目のダイレクトアタック(物理)とか勘弁だ。



SIDE紫苑

「うぇーい!停学バンザーイ!」

と、誰もいない室内で無駄にテンションの高い紫苑だが…

「………虚しすぎるな。正直、怠い授業に参加しなくてもいいのは嬉しいが、やることがなさすぎるのも苦痛だな…よりにもよって、エアトス達は全員用事があるとかでいないしな〜」

ゴロゴロとマットの上で寝返りをうちながらやることを考える。

ついでにエアトス達ーー紫苑の精霊達は翠から貸してもらったキャメランに保存されている画像データを別のハードに移し、紫苑の知らないところで鑑賞会をやっていた。紫苑の幼少期の写真で


「そういえば、この前パックが箱で大量に贈られてきたんだっけ?それの開封でもやろ『チロチロリ〜ン♪』メールかよ……しかも社長からか。絶対碌なことがないな」

『お前に頼んでおいた調査書を使いの者が取りに行くから準備しておけ。』

ものすごく簡潔に纏められた一文だった。

「あ〜、アレか。まだ書き上げてなかった。」

ピンポーン♪

「早いな、おい!メール来て、1分と経ってないぞ」

今、他の生徒は授業の真っ最中であるため、この部屋を尋ねて来るのはメールにあった使いの者というわけだ。

「邪魔するぞ。よぉ、紫苑久々だな」

「使いって、あんたか……」

紫苑は黒髪金眼で黒色のスーツを着こなしている男ーー抗神マキナを見るとはぁとため息を吐く。

「目上の人に対して、いきなりため息はないだろう。しっかし、この部屋やけに豪華だな。ホテルのロイヤルスイート並じゃね。」

リビングに通すなり、ジロジロと部屋を見回してくる。

こいつあれだ。人の部屋に上がるなり、タンスとか開けまくってエロ本とか探そうとするタイプだろ。

「社長のご意向だとさ。ついでにあくまでこの部屋は仮で今、一軒家を建築してるらしい」

「なんか俺とおまえの待遇に差ができすぎじゃないか?俺も自宅欲しいわ。」

その言葉に対し、無言+ドヤ顔で返す紫苑

「そういえば、スパイの紫苑くん、例のブツを渡してもらおうか?」

まるでヤで始まり、ザで終わる人たちが白い粉などの受け渡しをするかのような感じでからかった口調で催促する

「あぁ、それがまだできてないんだ。ま、すぐに終わるから。あとお茶くらいしか出せないけどいい?」

「いや、普通、高校生の部屋に行って、お茶が出てくる方がおかしいからな?…………って、聞いてねぇな。」










熱々の熱湯をカップとティーポットに注ぎ、温まるのをクッキーを齧りながら待つ。お湯が少しぬるくなってきたら一旦捨てる。この行程を行うことにより、注いだ後の紅茶が冷めにくくなりより美味しくなる。紅茶の茶葉をポットにいれ、熱湯を注ぐ。熱い液体を入れられたことにより、熱の対流でポット内の茶葉がくるくると上と下を行ったり来たりする。これをジャンピングという。この時、手でポット内をかき混ぜるのは悪手である。渋みが強くなってしまうからね。程よく液体が琥珀色に色づいたらOK。あとは注ぐだけ。

って変な電波受け取って、何処の誰ともわからない人に説明してしまった!?

「おまえってそういうところ、ほんとにしっかりしてるよな」

紅茶が入ったポットとお茶請けのクッキーを持ってくる紫苑を見て言う

「まあね。姉ちゃんがこういう事に疎いから」

「クク、きっと将来いい嫁さんになるぜ」

「男だから!!」

テーブルから身を乗り出し、速攻で反論する紫苑。

全くこいつわー……毎回毎回女の子扱いしてくんなよ

一人愚痴りながらパソコンを立ち上げ、フレームレスのメガネをかける。
このメガネは伊達でパソコンの画面から発せられるブルーライトとか言う光を軽減し、目を疲れにくくしてくれるのだ!

マキナはキーボードを軽快に叩いて、レポートを書き進めている紫苑を見て、ぽつりと呟く。

「……何気に可愛いよな。」

ガッシャーン!

呟きはしっかり紫苑に聞かれていたらしく動揺した紫苑はずっこけてキーボードに頭をぶつける

「お、お、おおまえ!ホモか!?」

顔を真っ赤にしながら、腕で身体を抱きしめるようにする紫苑

「あっはっはっは。やっぱ、おまえのそういうところ、面白いよな。ついでにメガネも似合っていて、かわいいぞ」

「可愛いとか男にいう言葉じゃないだろう……」

ティーカップを傾け、優雅に紅茶を飲むマキナを恨めしそうに見る






「終わった〜〜〜。腹減ったな〜」

意外と長くかかってしまった調査書の記入に悪戦苦闘し、ようやく終わらせた頃にはお昼を回っていた。

「長かったな」

「誰のせいだと?」

ちょいちょいマキナが紫苑をからかい、その度にリアクションをするので作業が何度か止まってしまったのだ。

「まぁ来てもらったついでに昼食でも作るよ。」

それだけ言うとパタパタとキッチンのほうに向かう。どうやらパスタを茹でるらしい。

また、めんどうな料理を選んだな。暇だし、アカデミアの調査書とやらでも読みますか……

先ほどまで紫苑が作業をしていたパソコンに目を通す。

「ほぉ…なかなか興味深いな」

そう呟くマキナとはうらはらに彼の目つきがだんだん険しくなる

「できたぞ。冷めないうちにどーぞ」

盛り付けられたカルボナーラを見て、おぉと声を漏らすマキナ。ホワイトソースとブラック・ペッパーの香ばしい匂いが食欲を刺激する

「美味いな。味が濃すぎず、かと言って重たいわけでもない。これは高校生が作るクオリティじゃねえぞ。こんな美味い料理作れてさぞかしモテるだろ」

「男ばっかり寄ってくるだよな、コレが。昔、同性にラブレター渡された事とかあったし……」

うん、中学生の頃にマジ告白されたのはいい思い出(黒歴史)だよ。男にな!!ついでに男ということを伝えたらそれでもいいから付き合ってくれと言われた。

昔のことを思い出して、苦笑する紫苑

「おまえ、ぜってぇ生まれてくる性別間違えただろ…」

ポツリと呟き、食事を続けている紫苑を見る

「…………なぁ、紫苑。おまえ、今相当ストレス溜めてるだろ。」

しばらくの沈黙の後、マキナが言葉を発する。その言葉にピクリと反応して、フォークでパスタを巻いている手を止める紫苑

「…どうしてそう思う?」

神妙な顔つきになり聞き返す

「そうだな。理由は二つ。いや、今ので三つだな。
一つ目は今のおまえの反応だな。いつもならこんな質問をしても、笑って返すだろ?
それと二つ目。さっきアカデミアの調査書を見た。なかなかひでぇな。バーンにロック、パーミッションを卑怯だ、外道だと蔑み、貶める傾向があるか。ぶっちゃけ、プロにもそういう奴は居るがアカデミアは見る限り、度を越しているだろうな。そういう環境はカード達を誰よりも大切にしているおまえにとって酷だろうからな。」

先日の試験の出来事を思い出した紫苑は表情を歪ませる。
図星だな。とマキナが言う

「三つ目は?」

「ん〜、なんかな〜おまえって、悩みがあると雰囲気とか微妙に変わるんだよ。周りからしてみればわからないけど、おまえをよく知る人物なら必ず気づくような確かな変化がな。具体的な説明はできんがな。多分、おまえの姉も気づいてるだろうな。」

「知らんかった」

自分でも知らなかった事を知り、少し考えるそぶりを見せる紫苑

「で、俺にどうしろと?お前に愚痴ればいいのか?」

「けど、おまえはしないだろ?お前の性格だ。他人に愚痴るような自分の弱みを見せる事はしないだろ。」

まあねと肩をすくめる


「だから、デュエリストらしくデュエルで憂さ晴らしっていうのはどうだ?多分、おまえの姉もそうやってお前のガス抜きをしてたんだと思うぜ?」

そう言われて思い当たる節がある。突然、デュエルしようとか言い出してきたりすることがしばしばあった。それも最近、嫌なことがあった日に限って。

「いいぜ。けど、デュエルがなろうが知ったこっちゃないからな」

「当たり前だろ、俺がふっかけたんだから。まぁその分俺も全力でいくがな」

久々に全力が出せる相手とデュエルをできると思い、心躍らせる紫苑




 
 

 
後書き
アルビスさん案ーー抗神 マキナーープロフィール

キャラ名 抗神(こうがみ) マキナ
性別 男
年齢 20
容姿 髪は黒、眼は金、背は十代と同じ位 基本スーツ
性格 気だるげなマイペース
備考 プロデュエリストで、KC社がスポンサーをしている。昔、海馬瀬人に恩があるためよく社畜のように扱われる。また紫苑達とも面識があり、仲が良い。また紫苑のことをよく理解している数少なく人の一人。







やっぱり、自分で決めたキャラ以外を書くのは結構ほねですね。けど、その分楽しいですね。これからも随時オリキャラ案を募集しているのでよかったらどうぞ。
 
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