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美しき異形達

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第二十話 錬金術その十

「裕香ちゃんもそう思うわよね」
「うん、私も薊ちゃんはそれでいいと思うわよ」
「裕香ちゃんもそう言うのかよ」
「うん、実際薊ちゃんスタイルもいいじゃない」
「胸もか」
「胸実際に最近何かね」
「そういえば最近妙に」
 薊自身もこう言うのだった。
「肩に何か重しみたいなのが」
「それ胸だから」
「胸大きいとそういうのあるのかよ」
「私も何かね」
 裕香もだというのだ。
「肩にね」
「裕香ちゃんもかよ」
「うん、妙にね」
「それが胸なのよね」
 向日葵はにこにことして二人に言う。
「そういえば力の持ち主って皆胸結構あるわよね」
「私は違うけれどね」
 裕香の言葉だ。
「それでもなのね」
「巨乳って訳じゃないけれどね」
「胸は皆そこそこなのね」
「私もね。どうやら」
 ちらりと自分の胸を見てからだ、向日葵はこんなことを言った。
「胸は普通らしいから」
「実際ない訳じゃないわよ、向日葵ちゃんも」
 裕香がこのことを保障する。
「普通にあるでしょ、着やせするタイプだから」
「脱いだらなのね」
「そう、服の上からだとわかりにくいタイプだけれど」
 それでもだというのだ。
「向日葵ちゃんも胸あるわよ」
「だといいけれどね。ただ」
「ただ?」
「胸って大きいとなの」
「そう、どうやらね」
「かえって肩凝るのね」
「そうらしいわ」
 三人共そこまでは大きくないのでこのことは知らない、肩に結構重し的なものを感じるレベルでしかないのだ。
 それでだ、薊はこんなことを言った。
「あたし的にはさ、まあここで立ち話も何だし」
「歩いてね」
「三人で話しながら歩こうぜ」
 こう向日葵に言ってだった、三人で歩いて話すのだった。
 そこでだ、薊はこう向日葵に言った。
「あたし動くからさ」
「拳法にモトクロスにね」
「その時胸が邪魔になるから」
「あまり大きいと、なのね」
「困るかな」
 そうなるのでは、と自分で言うのだった。
「あまり大きいとさ」
「そうね、私もね」
 向日葵も言う、薊の言葉を受けて。
「弓道だしね」
「胸が大きいと邪魔になるよな、弓道も」
「アマゾネスも胸を切ってたっていうし」
 弓を使う際に邪魔になるからだ、ギリシア神話ではそう書かれている。
「あまり大きいとね」
「やっぱり邪魔だよな」
「ブラとかさらしで固定出来るけれどね」
「グラビアアイドルで大きい人もいるけれど」
 実際にそうした人もいる、昔から胸が大きいと確かにアイドルにとってはいい。グラビアはスタイルが命だが胸はその重要なステータスポイントだからだ。
 それでだ、向日葵はこう言うのだ。 
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