改正版 後悔先に立たず、後に立つべし
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39話
前書き
長くなりすぎたのでいったんこれで切ります。
コクチョウにリュウセイ、ライ、イルム中尉を伴って戻って来たのですが、その際にダイテツ艦長が見送り来てくれた時のやり取りを思い出しました。
~回想~
「ダイテツ艦長、見送りありがとうございます。」
「気にせんでもいい、それよりも、聞き忘れたのだが君達から見てオノデラ大尉はよくやっているかどうかが気になってな。」
「よくやっていると思いますよ。昨晩も徹夜で船のスペックを把握に努めていましたから。」
「それで、指揮の方はどうだった。」
「私はビアン博士の乗ったヴァルシオンと戦っていたのでよく知らないのですが、セシルさんどうでした。」
セシルさんに聞くと少し考えて答えてくれました。
「そうですね。少し驚いてしまいましたがセオリー通りの行動だけでなく状況に合わせた行動が出来る人物だと思います。先のトロイエ隊との戦闘ではこちらの方が機体の性能では上だったのですが、相手は操縦技術と数によるチームワークで押されており、グルンガストGも水中の敵の攻勢が激しく空中戦に参加して2機の楯になる事が出来ませんでした。サイバスターも良く援護してくれていたのですが、そのせいで攻勢に出ることが出来ずに2機が足手纏いになっていました。その状態がしばらく続き、オノデラ大尉が急に「コクチョウ、前進!」と命令されたのが驚きました。普通ならその場で援護するはずですから。」
流石はオノデラ大尉ですね。
ホワイトスターのバリアを至近距離からトロニウムバスターキャノンで撃ち貫くなどという発想を普通なら思いつかないはずなのですが、オノデラ大尉はあの激戦の中で追い詰められた状態で思いついていましたからなかなか思いつかない発想をして無茶を押し通す人物の様です。
「唖然としている私達に「この艦のスペックは把握した!リオンの攻撃なら二層あるバリアシステムのT・EスフィアとGテリトリーを突破する事は出来ない!それに、この艦の装甲はハガネよりも強固だ!このままでは、味方がやられてしまう!コクチョウ、前進!」と言って、トロイエ隊から守る盾をコクチョウにする事によりサイバスターがある程度自由に動けるようになったので、トロイエ隊の猛攻から守りきる事が出来ました。ウプウアウトとヴァルシオンが相打ちになった時も素早くサイバスターをウプウアウトの援護に回しました。よく周りの状況の把握していたと思います。」
その話を聞いて、ダイテツ艦長は笑みを浮かべました。
「そうか、よくやっているのか。心配は無用だったな。」
「その様ですね。むしろ、私があの戦いで約束通りにエルザムの乗るガーリオン・カスタムを抑えることが出来ずに役立たずだったようですね。」
「そんなことはない。君がヴァルシオンを抑えてくれていなければ、こちらは全滅していただろう。」
「そう言ってくれるのはありがたいのですが、エルザムを抑えることが出来なかったのでヒュッケバイン009が大破寸前まで追い詰められてしまいました。」
「何心配せんでもいい。機体は直せばいいだけだ。それに、機体もそちらのモノを貸してもらえるのだ。問題は無い。」
「それならこの話はもうしません。それでヒュッケバイン009どれくらいで修理可能ですか?」
「3、4日で修理可能との話だ。」
「そうですか。」
そんな話を聞いていたカザハラ所長が意地悪そうな笑みを浮かべて話しかけてきます。
「なんだったら、そちらで修理しないか。大した手間じゃないだろう。」
「オイ、親父。そりゃ手間だろう。それにあんまり頼りすぎるのもどうかと思うぞ。」
「いいえ、イルム中尉。それ程手間ではありませんよ。ガジェットがしてくれますから。修理だけですけど。」
「なら頼んでもいいか。」
そんな事を言ってくるリュウセイに笑顔で答えました。
「凄まじい手間なのでお断りします。」
「オイ、なんでだよ!今、手間じゃないって言っただろう!」
「ええ、修理は手間ではありませんよ。」
「なら何が手間なんだ!」
そんな様子のリュウセイを見て、その場にいた者達がタメ息をつきます。
「な、なんだ!どうしてそんなかわいそうな者を見る目で見るんだ!」
「リュウセイ。今まで何を聞いていたんだ。」
「ライ、もしかしてわかったのか。」
「ああ、もちろんだ。お前も当事者だろうがなぜ気が付かない。」
「オ、オレが当事者って、オレは何もやっていないぞ。」
「最近驚いたことがあっただろう。」
「DCによる宣戦布告じゃないな。異星人の侵攻か。それとも、クスハがハガネに乗っていたことか。
いや、それは無いな。じゃあ、何だ。」
「ビルトラプターのことだ。」
「ああ、そういえば、そんな事もあったなぁ。でも、そんなに困った事ではなかったぞ。」
その言葉にライが額に手をやります。
そこで私が彼に解り易く説明します。
「そうですね。リュウセイ、ロボットが好きだと聞きましたがフィギアなんかを持っていますか?」
「もちろん持ってる。」
「それなら、限定品の物はありますか?」
「ああ、かなり並んだが手に入れた。」
「もしも、そのフィギアを勝手にリアルになるからと言って手直しされたらどうしますか。」
「そいつを許す事は出来ねぇ!ぶん殴ってやる!」
「そして、今のあなたはフィギアを見て精巧だなぁと思ている第三者ですよ。」
「オレももしかして殴られてちゃう?」
「あなたが思っている通りになるでしょう。個人でもややこしい事になるのに組織の場合はもっとややこしい事になります。」
「なるほどなぁ~。勝手に改造しそうなやつがいるのか。」
「ええ、その人物は無駄に行動力があるので監視するのが大変なんですよ。しかも、今度こそ大問題になります。」
「それで出来ないのか。」
「リュウセイ、もう少し全体的に物事を捉えるようにしろ。戦場では死を招くぞ。」
「わ、わかった。ライ。」
注意を受けているリュウセイを横目で確認しながら、ダイテツ艦長に向き直りおります。
「それでは、コクチョウに戻ります。」
「ああ、気をつけてな。」
「ちょっと待ってください!!!」
声がしてきた方を向くとクスハが何やら怪しいドリンクを持って走って来ました。
その怪しげな色のドリンクを見て背中に冷たい汗が流れます。
「クスハサン、ソノドリンクハナンデショウカ?」
「うん。さっきのドリンクは苦すぎた見たいだから、オレンジジュースを加えてみたの。これで飲みやすくなったと思うからどうぞ。」
「(おかしいですね。これって、マサキの方のイベントだったはずなのですが?)オキズカイカンシャシマス。ソレデマサキニハモッテイカナイノデスカ?」
「うん、マサキ君には持って行ったんだけど逃げちゃって。だけど、イングラム少佐が飲んでくれたの。感想は問題ないって。」
「(イングラム少佐!味に問題がある事をはっきりと言ってください!)ソウデスカ。イタダキマショウ。コンド、ツカレタトキニイタダキマス。」
「それだと効果が無くなってしまいますよ。」
「ハハハハハ、シンパイハムヨウデス。ワタシニハコノヨウナノウリョクガアルノデ。」
そう言って、空間倉庫にクスハ汁を収納します。
「消えた!」
「コノノウリョクハクウカンソウコトイイマス。コノナカニイレルトソノママノジョウタイデホゾンサレルノデナニモモンダイアリマセン。」
「良かった。」
「デハ、コレニテシツレイシマス。」
~回想終了~
この様な事があったのですが、まさか、空間倉庫をばらしてしまう事になるとは思いませんでした。
あの時の私はどうにかしていたのでしょう。
それにしても、気が付いていたのがあの場にいた人間だけだという事が救いですね。
原因となったクスハ汁はどうしましょうか。
今度、ジェイルが問題を起こしたらこれを飲ませましょうか。
駄目ですね。これを飲んで元気になられたら目も当てられません。
空間倉庫に死蔵してしまうのがベストなんでしょうが、そうはいかないように感じます。
「ようこそ、コクチョウへ。」
「ここがコクチョウか。」
「リュウセイ!」
リュウセイはキョロキョロとあたりを見渡し、ライはそんなリュウセイをたしなめています。
「ええ、そうですよ。セシルさん、リュウセイに渡すビルトラプターのデータを持って来てもらえませんか。」
「わかったわ。ちょっと待っていてね。」
「すまねぇ。それよりもウプウアウトに他の機体も写真とっていいか?」
「リュウセイ、いい加減にしろ!遊びに来ているのではないぞ!それで、機体は。」
「わかっているんでしょう、みなさん。」
「まぁな。それじゃ、さっさと出してくれ。」
イルム中尉がそう声を掛けてきます。
私はその言葉に従い、空間倉庫よりヒュッケバイン・カスタムを取り出します。
「オイオイ、これはどういうことなんだ。どうしてこれをお前がもっているんだ。」
「月のマオ本社にあるモノとは別物ですよ。」
「それは解るんだが、ヒュッケバインは3機しかないはずだ。実験によって消滅したモノと月のマオ本社にあるモノ、そして、ハガネで修理しているモノだ。」
ヒュッケバイン・カスタムを眺めながらその話を聞いていたライの様子がおかしかったので声を掛けます。
「どうしたんですか?」
「オイ、人には触れられたくない事があるんだ。聞くな。」
反応が無いライに変わって、リュウセイが小声で言います。
「それはわかりますが、聞かないとわからない事もありますよ。(本当に私は嘘つきですね。知っているくせに。)」
「リュウセイいいんだ。私はヒュッケバインの実験で生き残ったパイロットだ。」
「そうですか。それでヒュッケバインを見て様子がおかしかったのですか。」
「ああ、そうだ。」
「大きなお世話かもしれませんが、本当にこの機体でいいのですか?」
「君達が所有している機体ではこの機体が一番高性能なんだろう。」
「ウプウアウトを除けばですが。」
「ならこれでいい。」
「わかりました。」
暫く黙っていたリュウセイが口を開きます。
「それにしても、あまり変わりないよな。ヒュッケバイン009と。」
「リュウセイ、同じヒュッケバインだ。当然だろう。」
「でも、ライ。話じゃ。かなり魔改造されているように言われていたから、もっと、いろいろついているモノだと思っていたぜ。」
そんな事を言っているリュウセイとライの横で空間倉庫より換装パーツをさらに取り出します。
主に砲撃戦用と格闘戦用の2つに分かれているのですが、4人がいろいろ試作品の武器を製作したので細かな武装は50以上あり、その中でまともなモノを取り出します。
その様子に3人は驚います。
「なあ、このパーツはなんなのかなぁ?」
「ヒュッケバインの換装パーツですよ。」
「やっぱり、なのねぇ。」
「この状況で出すものはそれしかないでしょう。」
「でも、多すぎるだろう。どう考えても。」
「あなたの父親にも言ってください!犯人の1人ですから!」
「親父・・・・・。」
イルム中尉はそうつぶやいて頭を抱えました。
「さて、ライ。ヒュッケバイン・カスタムの説明をしますよ。」
「頼む。」
「まずは、ノーマルタイプのヒュッケバイン・カスタムですが、テスラ・ドライブを搭載しているのでこのままでも空中戦は可能になっています。また、動力であるブラックホール・エンジンも新型のモノにしているのでかなり高出力になっています。」
「具体的にはどれくらいなんだ?」
「元々、積み込まれていたモノの2倍位ですね。正確には図っていませんが。」
「オイオイ、本当にどうなっているんだ。」
「それは話せませんよ。」
「すまないがその話は後にしてくれないか。説明の続きを頼む。」
「わかりました。そして、固定武装は頭部のバルカンとロッシュセイバー、普段は背中に固定されていますが使用時は腰に固定されるグラビティ・ライフルが2つついています。」
「それはどの様な武装なんだ?」
「集束された重力波を発射する兵器ですよ。それにもちろん、外付けになりますがブラックホール・キャノンも装着可能になっています。」
そんな説明を聞いていたリュウセイがこんな事を言ってきます。
「もう、それだけで十分すぎる気がするな。」
「確かにその通りなのですが、この機体のエンジンには、まだ、出力的に余裕がありました。それで、更に換装パーツを付ける事になったんですよ。」
「まぁ、出力が2倍なんだもんなぁ。そりゃ、余裕があるわなぁ。」
「そして、この機体は換装パーツを装着する事により改造は終了して最大の戦闘力を発揮することが出来るようになり空戦能力も上昇しました。」
そう言って、私は換装パーツに目を向けました。
後書き
名前:天王寺 戒
LV:15
PP:130
格闘:186
射撃:154
技量:159
防御:186
回避:199
命中:200
SP:136
性格:冷静(超強気)
エースボーナス:???
成長タイプ:格闘・特殊
空:A
陸:A
海:B
宇:A
精神:偵察 1~
幸運 40
直感 20
??
??
??
スキル:※エヴォリュダー(勇者LV9&底力LV9&戦意高揚)
※サイコドライバーLV3(念動力LV10&SP回復&予知)
※完全記憶能力
精神耐性
???
???
GP:169800
秘密基地(197/201)
撃墜数:20
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