転生とらぶる
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マクロスF
0721話
ガリア4で起きた、テムジン率いる海兵隊の一部が起こした反乱。その反乱は、結局は首謀者であるテムジンが自ら命を絶った事により、あっさりと終結した。
何でもギャラクシーネットを通して反乱の声明を出していたらしいが、それもすぐにオゴダイによって訂正されたらしい。勿論新統合軍にも報告済みだとか。
もっとも、このガリア4の周辺にはフォールド断層が大量に集まっているらしく、その報告に関しても向こうに届くのは大分後になるらしいが。
「アクセル少尉、今回の反乱を小規模なもので終わらせる事が出来たのは少尉のおかげです。本当にありがとうございました」
オゴダイが俺に向けて頭を下げてくる。
このガリア4に派遣されている部隊の指揮官としては、かなり人当たりが柔らかいよな。あるいは、この辺も弱腰過ぎるとテムジンに反乱を起こさせた原因の1つなのかもしれない。
「いや、気にしないでくれ。こっちとしても護衛対象であるシェリルの安全を考えれば、当然の事だったしな。それよりも、シェリルの体調が治ったら改めてライブをさせてやって欲しい」
「勿論ですとも。こちらとしても銀河の妖精の歌を聞けるのですから、大歓迎です」
「そう言ってくれると助かるよ。じゃあ、後片付けに関しては任せても?」
「ええ、彼女の下に向かって下さい。恐らく心配しているでしょうし。もっとも、それが単なる護衛に対する心配とは思えませんけどね」
小さく肩を竦めるオゴダイに、苦笑を返す。
確かにシェリルは俺を心配しているだろうが、それは恐らく弟分や友人に対する気持ちなのだろう。自分を銀河の妖精シェリル・ノームでは無く、ただのシェリルとして扱った俺の存在が珍しかっただけで。
っと、それよりも。
「このガリア4には以前調査船団が来ていたと思うんだが、その辺の情報があったら教えて欲しい」
「調査船団、ですか? 参謀、何か知っていますか?」
「いえ、残念ですが我々には何も知らされていません」
「……無駄、か」
まぁ、バジュラなんて存在を明らかにする訳にはいかなかった以上、恐らく調査船団が全滅したというのも何らかの形で隠蔽されているんだろうな。
だが、そうなるとバジュラの情報を探るというのはちょっと難しくなる。一応空からVFに乗って探ってみるつもりではあるが。……期待は出来ない、か。
「一応こちらでも改めてその辺の情報を探ってみます。後で結果をお持ちしますので」
「悪いな、そうしてくれると助かる」
……オゴダイが気にしてないからいいが、今の俺は一応少尉なんだよな。もう少し丁寧な言葉使いにするべきか? 一瞬そうも思ったが、今更か。
オゴダイ本人が気にしていないようだし。一応俺はS.M.Sでオゴダイは新統合軍であると考えれば問題無い、のか?
いやまぁ、S.M.Sは軍の下請けという考えが出来ないでもないんだが。
とにかく言葉使いに関しては置いておくとして、俺はオゴダイと短い会話を済ませた後で機体を預けてシェリル達が軟禁されていた建物へと向かう。
勿論軟禁されていたのはテムジンに捕まっていた時だけであり、反乱が終わった今では普通に外に出る事も可能になっている。
一応テムジンの部下辺りが逆恨みで襲撃してこないように、オゴダイが視線の先にいるように警備の兵を配置してくれているが。
「ご苦労さん、中に入らせて貰うぞ」
そんな俺の言葉に、無言で敬礼の姿勢を取る警備兵の男。
何だか、随分と寡黙な男だな。
まぁ、それはともかく……建物の中に入った俺は、捕まっていたクルーから感謝されながら移動し、やがてシェリルの部屋へと到着する。
さて、シェリルはどうなっているのやら
「シェリル、いるか?」
ノックしながらそう尋ねた瞬間。
「アクセル、無事ね!?」
勢い込んで扉が開けられ、シェリルが姿を現す。
その様子は多少の疲れは見えるが、数時間前まで風邪で寝込んでいたとは思えない程に元気であり、俺に怪我が無いかどうかを確認するかのようにペタペタと身体中を触ってくる。
「おい、シェリル? お前、身体の具合は……」
「そんなの、薬を飲んで少し寝ればすぐに治るわよ」
「ちょっとシェリル、アクセルさんも戻って来たばかりなんだし、貴方も病み上がりなんだからもう少し……」
そんなシェリルに注意するようにグレイスが口を挟むが……
あれだけ具合の悪そうだったシェリルが数時間で全快……とまではいかなくても、立って歩くのに問題が無くなる程に効果のある薬だと?
薬ってのは効果が強いほど副作用も強い。それは当然だ。そしてマクロス世界であってもその辺の事情に変わりはない。となると、シェリルはそれを承知の上で薬を使った? けど、グレイスは当然薬の強さについては知っているだろう。……本当に正規品の薬か?
そんな風に考えている間にも、シェリルは俺の身体をまさぐるのを止めず――艶っぽい意味では無い――俺が怪我をしていないのを確認すると、ようやく安堵の息を吐く。
「全く、そこの窓からいきなり飛び下りるなんて真似をするんだから。驚かせないでよね」
「そうは言っても、わざわざカーテンやらシーツやらで紐を作って降りたりしたら見張りに気が付かれそうだったしな。それなら一瞬で地上まで降りた方がいい。幸い、俺は身体を鍛えているから、この程度の高さから飛び下りても何とでもなるしな。……それよりも、シェリルの方こそ身体の具合はもういいのか? 改めてライブをやるにしても、体調管理は重要だろう?」
そんな俺の言葉に、シェリルは笑みを浮かべて頷く。
「問題無いわよ。グレイスの薬を飲んだら、すぐに良くなったわ」
「……へぇ」
やっぱりグレイスの薬か。そう思いつつグレイスへと視線を向けると、本人は小首を傾げて俺の方へと視線を向けている。何を考えているのか分からない様子で。
女狐ってのは多分グレイスの事を言うんだろうな。あるいは俺の念動力が何らかのミスでグレイスを怪しい人物と考えている可能性は……いや、無いか。
「とにかく、折角のライブなんだから体調には気を付けろよ。俺は後でちょっと出掛けるから……」
「ちょっと、あたしのライブを見ないつもり? 折角あんたがライブを開けるようにしてくれたんだから、少しくらいはライブを見なさいよね。大体、何だかんだ言ってアクセルがあたしのライブを最初から最後まで見た事は無いでしょ?」
「……それはまぁ、確かに」
最初のライブではアクロバット飛行をやってた上に途中でバジュラが襲撃してきたし、さよならライブの時はそもそもギャラクシー艦隊から脱出してきたカイトスとダルフィムの救援に向かっていたからな。
だが、だからと言ってバジュラについての情報収集や、何よりも最大の目的でもあるゲートの設置をやらない訳にはいかないのだ。
ホワイトスターでは絶対にレモン達が俺を心配しているだろうし。……後、怒ってもいそうだよな。それに、スレイが俺に酒を飲ませた事で落ち込んでいるってのもある。その辺のフォローもしないと。
そんな風にレモン達の事を考えていると、何故か俺の視線の先にいたシェリルの機嫌が見て分かる程に悪くなる。
だが、やがて何かを思いついたかのように笑みを浮かべると、グレイスの近くに移動してその耳元で口を開く。
……俺を見て笑みを、それも悪戯っぽい笑みを浮かべているのを見ると、とても安心出来るような内容じゃなさそうなんだが。
「どう? グレイス」
「そうですね。シェリルの気分転換も必要でしょうし……それに、彼はS.M.Sでも最精鋭のスカル小隊だという話ですし、構わないわ。ただし、薬をきちんと持っていって、気分が悪くなったらすぐに飲む事。それが約束出来るなら許可しましょう」
「えー、あの薬不味いから嫌いなのよね」
「良薬は口に苦しって言うじゃないですか。いざという時の為に薬を持っていかないのなら許可は出せませんよ」
何を話しているのか分からないが、俺にとっては不安な要素しかないから許可をしないで欲しい。そんな思いでいたのだが、シェリルは小さく頷く。
「分かったわよ。薬をきちんと持っていけばいいんでしょ?」
「それと、ライブの時間までにはきちんと戻って来る事」
「当然でしょ」
グレイスの言葉に、当然とばかりに胸を張るシェリル。年齢不相応に巨大な膨らみが強調される。
「で、そろそろ何の話か俺に聞かせてくれてもいいんじゃないか?」
「あら、別に難しい話じゃないわよ。ただ単にアクセルが出掛ける時にあたしもついていくだけだから」
「……おい、俺は別に遊びに行く訳じゃないぞ?」
「何よ、あたしくらい守ってあげる……とか言えないの?」
挑発するように言ってくるシェリルだが、今回出掛けるのはゲートを設置する為なのだ。そんな場所にシェリルを連れて行ける訳が無い。そう思ったその時。
「ふふふ。シェリル・ノームがスカル小隊と一緒に……ね」
俺の耳に、そんな言葉が飛び込んできた。間違い無くグレイスの声で、周囲には聞こえないように口の中だけで呟かれたその声に、一瞬意識を取られ……
「はい、アクセルも文句が無いようだから話は決まりね」
俺がグレイスの言葉に気を取られている間に、決定事項になってしまったらしい。
「待てって。今回俺が飛ぶのは、色々と危ない場所があるかもしれないんだよ。だからシェリルが一緒に来るのは止めておいた方がいい」
「ふふんっ、あたしが1度決めた事を無かった事にすると思ってるの? あたしはシェリルなのよ?」
「すいません、アクセルさん。シェリルもこう言ってますし、それに本人も以前VFに乗る訓練はしてますから」
「いや、俺が行くのは未知の場所といってもいいんだぞ?」
「……ああなったら、誰にも止められませんから……」
「ふふんっ、当然でしょ」
グレイスの言葉に、当然とばかりに胸を張るシェリル。
……ガリア4に到着した時の身体の具合が悪い様子はどこにいったのやら。
しょうがない、別にガリア4を探れるのは今回だけじゃない。ゲートを設置するのは、それこそシェリルがライブの準備をしている時にでもいいか。
そう判断すると、小さく溜息を吐いて頷く。
「分かったよ。ならさっさと準備をしてくれ。オゴダイ少佐から連絡が来たら、それを基にして飛行区域を決めるからな」
「分かったわ。グレイス、準備をお願いね」
「ええ。EX-ギアはさすがに無いけど、耐Gスーツならシャトルにあるから、そっちを用意するわ」
「軍のは無いの?」
「あのね、シェリル。このガリア4にいるのは全員がゼントラーディよ? 勿論マイクローン化するような事もあるでしょうけど、基本的には大きなままで過ごしているの」
溜息と共に吐かれたその言葉に、シェリルもまた気を取り直してすぐに頷く。
「じゃ、とにかく準備をしましょうか。折角の気分転換ですもの、思う存分楽しまなきゃね」
こうして、ゲートの設置やバジュラに関しての調査の筈が、何故かシェリルを連れての遊覧飛行になるのだった。
……そう言えば、初代のマクロスでも主人公の輝がリン・ミンメイを連れて宇宙空間を飛んでいたっけな。
「へぇ……確かにこうして見ると、上空から雲を見下ろすのっていい景色ね」
善は急げと言う訳でも無いだろうに、思い立ったが吉日とばかりにシェリルは俺の機体の後部座席に乗り込んで眼下の景色に歓声を上げる。
一面に広がる真っ白な雲が、ガリア4という惑星特有のまだ午後も早い時間だというのに、夕焼けにも近い太陽に赤く染められている。確かにこの光景を見れば、感嘆の声を上げたくなるのも無理は無いだろう。
結局あれから翌日にオゴダイからの連絡があり、バジュラに関する情報は一切無い事が判明し、ゲートの設置場所を探しに俺はVFでガリア4の上空を飛んでいた。……いや、シェリルが一緒である以上は単なる遊覧飛行に近いんだけどな。
「ほら、見てみて、アクセル。向こうに滝が広がってる。森も!」
そんな景色を見て喜びの声を上げるシェリルだが……
「そんなに珍しいか?」
俺にしてみれば自然というのはそれなりに見慣れていただけに、思わず首を傾げる。
だが、シェリルは当然とばかりに後部座席から俺の据わっているシートの背後を叩く。
「そうよ。ギャラクシーは自然とかは一切無いもの。だからフロンティア船団に行った時は驚いたわ」
「……なるほど」
完全に都市化しているといった話は聞いていたが、自然自体が無いというのは色々と問題があるような気もする。せめてリラックス用の公園とかあっても良さそうなんだけどな。
そんな風に思った時だった。
「ちょっと、アクセル! 向こう! あれ!」
不意にジャングルの方を見ていたシェリルが大声で叫んで来る。
その声に周囲を巡らすと、目に入ってきたのは巨大な、半ば人型と言ってもいいような、その姿。つまりは……
「マクロス!?」
後書き
アクセル・アルマー
LV:41
PP:735
格闘:274
射撃:294
技量:284
防御:284
回避:314
命中:334
SP:734
エースボーナス:SPブースト(SPを消費してスライムの性能をアップする)
成長タイプ:万能・特殊
空:S
陸:S
海:S
宇:S
精神:加速 消費SP4
努力 消費SP8
集中 消費SP16
直撃 消費SP30
覚醒 消費SP32
愛 消費SP48
スキル:EXPアップ
SPブースト(SPアップLv.9&SP回復&集中力)
念動力 LV.10
アタッカー
ガンファイト LV.9
インファイト LV.9
気力限界突破
魔法(炎)
魔法(影)
魔法(召喚)
闇の魔法
混沌精霊
???
???
撃墜数:656
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