遊戯王GX 〜プロデュエリストの歩き方〜
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エピソード7 〜真夜中のアンティーデュエル〜
時間も遅くなり、歓迎会の会場にいる人もまばらになってきた。
俺は食後のデザートに舌鼓をうっている。そして、エアトスは終始俺の方を憎々しいげに睨んでくる。
そして、女子たちは愛も変わらずおしゃべり中である。
そんな時、明日香のPDAに着信が入った。
「万丈目君からだわ?何かしら?あ、紫苑のことも書いてあるわよ」
「え?何故俺が」
どうやら昼間もめていたブルーのリーダー格の万城目からのメールだったらしい。
どうやら、俺のことも書かれているらしく画面をこちらに向けて見せてくれる。
『やぁ、天上院君。今夜10時にあのデュエルフィールドであのドロップアウト達にアンティーデュエルを申し込んだんだが、一緒に潰さないか?それと紫苑とかいう娘も連れて来てくれ。大丈夫だ、別に無体なことをするわけじゃない。ただ少し世間の厳しさという奴を教えてあげるだけだ。by万丈目』
だってさ。100%巻き込まれたね。うん。さて、どうしてやろうか?向こうはデュエルを申し込んで来る気満々だからな。どのデッキでいたぶってやるか。
「ワンキル、パーミッション、ロックにバーン、…無限ループも面白いな…」
「「「「し、紫苑さん?」」」」
呼ばれたので顏をあげると皆顔を引きつらせていた。
「あ、ごめん。ちょっとどうやっていたぶるか、考えていただけだから。」
『いたぶる事はもはや決定事項ですか……哀れなブルー生徒。南無』
「べ、別に紫苑が行く必要はないわよ。私が行って止めて来るから。」
「いや、行く。今日行かなかったら、いちゃもんとかつけてきて結局デュエルっていう流れになりそうだし。それにさ、ちょっとあいつらには痛い目にあってもらいたいからね。」
にこりと笑っていう。今、自分はそうとう悪い笑みを浮かべてるだろう
「え、ちょっ、負けたら何されるかわからないのよ。それに万丈目君はあなたが思ってる以上に強いのよ」
アワアワと俺をとめようとする明日香
「だから?何かされるなら勝てばいい」
「ちょっと翠さんもお姉さんなら、紫苑を止めてください」
え!?ちょっと私にふるの!と驚いた声をあげる姉。
そこで姉ちゃんに頼むのは間違いだぞ
「行って来い!!」
サムズアップ+いい笑顔で許可を出してくれた。
「さて、先輩からの許可出たんで行きますか」
「なら、私も行くわ」
どうやら、雪乃もついてくるらしいです。そして、何故こちらにウィンクを飛ばす?
「もう好きにすれば!」
明日香が諦めたので、三人は目的地まで駆け足で急ぐ
◆
デュエルフィールドに到着すると、十代たちは既に来ていた
「よく来たな、ドロップアウト!」
『なんともまぁ、咬ませ犬にピッタリなセリフを堂々というものですね。』
あ、エアトス居たの?
『ま、マスター…その反応は冷酷ですよ』
エアトスと話していると万城目がこちらに気づいたらしく、声をかけてくる。
「やぁ、来てくれたんだね」
「ふざけないで!アンティーデュエルは校則で禁じられているし、時間外に設備をしようしているから、バレたら退学はまぬがれないわよ!」
「ふん、ドロップアウトごとき直ぐにかたがつくさ」
所詮レッド生と侮っている万城目君に印籠を渡すために動きますかね
「おまえが明日香にメールを送った時点でおまえの立場は無いに等しいぞ。メールの内容からアンティーデュエルに時間外に設備を使ったこともわかるし、最後のは恐喝と受け取られても言い逃れはできないぞ」
「なんだと!?」
俺が割って入ったことにより、全員の視線が集まる
「それにさっきの会話、録音させてもらったしな」
ス○ホの様な機械を万城目達に見せつける。
これは、海馬社長が証拠を抑えるためという名目の元持たせてくれた超高性能録音機である。
機能は録音、録画、写真撮影と揃っており、しかも高画質・高クオリティで残すことができる。あと、完全防水だったり、車に引かれても傷ひとつつかなかったり、飛行機から落としてみても壊れなかったり、やたらとハイスペックな機械なのだ。
「なら、紫苑さん。俺とデュエルをして勝ったらメールと録音したデータを消してくれないかな?」
うまく行き過ぎてしまい思わず笑みがこぼれてしまう
「いいよ。じゃあ、俺が勝ったらアンティーデュエルすんなよ」
「ちょ、ちょっと紫苑さん!?警備員が来ちゃうわよ」
「大丈夫だよ、天上院君。すぐに決着がつくさ。それに俺もあの子に世の中の厳しさというものを教えてあげたいしね」
「・・・・くくく。そうだね、すぐに終わるよね」
『あ〜〜、マスター、スイッチ入りましたね。ツンツン頭の人、南無』
「「デュエル」」
紫苑LP4000 万城目LP4000
「先行は君に譲ろう」
「どうも。俺のターン、ドロー。」
自分の手札を確認するともはや決着はついたようなものだった。
「手札からフィールド魔法【始皇帝の陵墓】を発動。効果でライフを2000ポイント支払って、手札から【超古深海王 シーラカンス】を生贄無しで召喚する。さらにシーラカンスの効果発動!手札を一枚捨てて、デッキからレベル4以下の魚族を可能な限り効果を無効化して特殊召喚できる。デッキから【光鱗のトビウオ】二体と【キラー・ラブカ】二体を守備表示で特殊召喚!《魚介王の号令》!!」
【超古深海王 シーラカンス】 ☆7 ATK2800
【光鱗のトビウオ】 ☆4 DEF1000
【キラー・ラブカ】☆3 DEF1500
シーラカンスが咆哮を轟かせると、地面から魚たちが飛び出し、飛び跳ねる
『美味しいそうですね…トビウオって美味しいらしいですよ?』
光鱗のトビウオが目を見開いてこちらを見てくる。食べたりしないから!
「す、すごい…たった一ターンでモンスターを五体も召喚するなんて…」
「ふ、ふん。天上院さん、俺だってそれくらいできますよ」
「カードを二枚伏せてターンエンドだ。」
紫苑
LP4000
手札1枚
魔法・罠伏せ2枚
場
【超古深海王 シーラカンス】
【光鱗のトビウオ】×2
【キラー・ラブカ】×2
「俺のターンだ!ドロー!!手札から【強欲な壺】を発動して、2枚ドロー。
残念だった、俺はおまえのモンスターを全滅するカードを引いたぞ。」
どうやら一斉除去カードを引いたらしくえらく上機嫌な万城目
『あ、カード発動前に説明……負けフラグが立ちましたね』
「手札を1枚捨てて、魔法カード【ライトニング・ボルテックス】を発動!!!これで君のモンスターは全滅だ!ワハハ!」
カミナリに打たれ、魚たちは一瞬で焼き魚…じゃなかった消し炭になってしまうが…
再び魚軍団が登場する。
「な、何故だ!?」
「い、イカサマだ!!イカサマに決まってる!」
圧倒的有利を確信していた万城目はその表情は一変して、驚愕へと変わり、取り巻きに至ってはイカサマだと騒ぐ。
「トラップカード【激流蘇生】。このカードはカード効果で破壊された水属性モンスターを墓地から特殊召喚し、その後特殊召喚した数×500ポイントのダメージを与える。よって5体×500、2500ポイントのダメージを与える!」
地面から登場した魚'sは万城目に突進をしかけていく。
いや、シーラカンス…おまえは流石にダメだろ。相手が死ぬから
つまらなそうな顔をすると前ヒレで万城目を殴打し、それを喰らった万城目は潰れたカエルのような声をあげる。
万城目LP4000→1500
「く、くそ…やってくれやがって。だが、俺のまだまだだ!俺は始皇帝の陵墓の効果を発動して、ライフを1000払い、【地獄詩人 ヘルポエマー】を通常召喚。」
万城目LP1500→500
【地獄詩人 ヘルポエマー】 ☆6 ATK2000
磔にされた人っぽいのが出てくる。病んでるのかブツブツと何かを唱えている
「うわ、攻撃力2000のモンスターが出てきたっす」
「安心しろ、紫苑の場には攻撃力2800のシーラカンスが居るから、そう簡単に負けはしない」
翔…たかだか攻撃力2000で驚くなよな
「ふん、まだ驚くのは早いぞ!手札から魔法カード【二重召喚】を発動!このターンもう一度モンスターを召喚することができる。俺は俺の手札全てを墓地に送り、攻撃力2000のヘルポエマーを生贄にして、
来い!地獄の業火を纏いし悪魔よ!全てのモンスターを焼き払え!生贄召喚【炎獄魔人 ヘル・バーナー】!!」
【炎獄魔人 ヘル・バーナー】 ☆6 ATK2800
召喚コストが手札全てと攻撃力2000以上のモンスターって微妙過ぎる…
「わぁ!!シーラカンスと同じ攻撃力のモンスターが出てきたっす!」
「ふん、あんな魚おんなじにするな!ヘル・バーナーの効果発動!このカードは相手の場のモンスター一体につき攻撃力が200ポイント上昇する。おまえのモンスターは5体よって、1000ポイントアップだ!」
【炎獄魔人 ヘル・バーナー】 ☆6 ATK2800→3800
魔人を纏う炎がより一層激しくなる。
「攻撃力がブルーアイズを超えたっす!?絶対絶命っす」
「そーですねー。ぜったいぜつめいだー(棒読み」
俺の棒読みをブラフと受け取ったのかより一層調子にのる万城目
「その余裕もどうせハッタリだろ。今謝るなら許してやる」
「早よ、進めろ」
今の時間、夜の10時だぞ。いい加減眠いわ
「やれ、ヘル・バーナー!!シーラカンスに攻撃!
地獄の業火!!」
ヘル・バーナーの手からさながら火炎放射が放たれるが
「トラップ発動【ポセイドン・ウェーブ】」
その炎はシーラカンスに届く前に突如現れた大津波に飲み込まれ、そのまま万城目も飲み込んでしまう
万城目LP500→-3500
「え?最後のってどういうことなの?」
「通常罠【ポセイドン・ウェーブ】は攻撃の無効に加えて自分の場に存在する魚・海竜・水族モンスターの数×800ポイントのダメージを与えることができる。それで4000の効果ダメージで撃沈。まぁ、あいつが策もなしに突っ込んできてくれたから、おかけでこっちは楽でよかったよ。じゃあ、もう眠いから帰るわ〜」
一通り説明を終えるとひらひらと手を振りながら帰っていったしまう
SIDE明日香
学年トップの実力を誇る彼を意図も簡単に倒してしまった。しかも、説明をしていた口ぶりではたとえ伏せカードを破壊されても倒せるって感じだったけど…あの子何者?
SIDE翔
すごく。先のデュエルを見た感想はその一言だった。たった二枚の手札からモンスターを5体並べたり、ブルーアイズすら超える攻撃力を持つモンスターを出されても全く動じなかったり、その上、相手から1ダメージももらっていないところがすごい。
僕なんてきっとヘル・バーナーを出された時点で勝負を諦めていただろう。すごいな、紫苑さんは僕も彼女みたいになりたい。あれ?なぜだろう…紫苑さんのことを考えると妙にドキドキするっす。
SIDE雪乃
デッキ、プレイング、度胸…どれをとっても申し分ないくらいに上玉ね。是非私の物にしたいわ。
後書き
紫・翠「「なーにかっな?なーにかな?今週の最強カードはコレ!
【超古深海王 シーラカンス】
紫「今回の主役だな。手札1枚からデッキから大量展開できるし、効果が無効化されてても、【皆既日食の書】とかで裏側表示にしてしまえば、効果が使えるようになるしな。魚族と言っらコレってぐらい代表カードだな」
翠「効果が無効になるって言っても、シンクロとかエクシーズの素材にしちゃえば、問題ないしね〜。それに今回召喚していた【光鱗のトビウオ】の効果が解禁されれば、相手の場を壊滅させれるよね」
紫「実際に出来てたな。水属性は以外とサポートカードが多いから結構扱い易いんだよな」
翠「まぁ、一番サポートカードが充実してるのは、光と闇属性なんだけどねー
あと、シーラカンス使って無限ループで先行ワンキルとか地霊神を使い回したりできるらしいよ。」
紫「え!?今それ言うの!?けど、やってみたいな…」
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