《異質》とは――――
1、[名・動詞]性質の違うさま。または、その性質。
2、特別な能力を所有する人々の俗称。
(2031年時点での辞書から引用)
ここでは2について説明する。
近年、特別な能力を持つ人間が姿を現した。個人によって使う能力は様々だが、いずれも通常の人間には不可能な領域のものばかり。
そのような人々を《異質者》と呼ぶ。
そしてその《異質者》と呼ばれる人々は大きく三つに分類することができる。
――――産まれた時から能力を持つ《先天性異質者》と、
――――《異質者》の影響を受けて能力を開花させる《感染性異質者》、
――――そして、何らかの方法によって《異質者》に対しての免疫力を上げ、能力の取得や人体への影響を防いだ《異質者》であり《異質》成らざる極限られた人の事を《隔絶性異質者》と呼んでいる。
一般人に対する影響力が無い《隔絶性異質者》を除き、《先天性異質者》と《感染性異質者》は、中学生になると特別な学校に通学する事になる。
《志立愛染中学校》
ど田舎の山中に建設された愛染中学校には、現在約700名もの生徒が通学している。語らずとも分かるだろうが、その700名は全員《異質者》である。そして、学校の経営に携わる教師等の人員も、例外が多少あるとはいえ《異質者》だ。
そんな《異質者》だらけの愛染中に、今年も新入生がやってくる。
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