銀河英雄伝説~生まれ変わりのアレス~

レビュー

  •  良作も豊富な銀河英雄伝説の二次小説には魅力的なオリキャラが多くいますが、本作のアレス・マクワイルドは私が最も好きな転生者主人公です。

     普段は胸に闘志を秘めているタイプですが火がつくと“烈火”となり周囲の敵を燃やし、仲間の心を燃やす。
     その灯火が主人公に触れた人の希望となり、滅びゆく自由惑星同盟に少しずつ影響を与えていくといった作品です。

     物語は自由惑星同盟の士官学校から始まり、先輩であるヤンやワイドボーン、アッテンボロー、同期のスーンなどの仲間たち、そして後輩のフレデリカとライナ・フェアラートとの関係が丁寧に書かれてキャラクターたちに新たな彩りを与えています。

     ライナもオリキャラ(メインヒロイン?)なんですが、これもメチャクチャ可愛いです。
     また同期のライバルポジションがアンドリュー・フォークというのも素晴らしい!

     フォークは原作通りの嫌な性格のキャラなんですが、単なるヒステリックな小物ではなく、時折り凄さを垣間見せる書かれ方がされており、あの帝国侵攻作戦の名シーンにどのように繋がるか楽しみで仕方ありません。

     士官学校を卒業し新米少尉としてカプチェランカからでラインハルト相手に死闘を生き抜いて帰還。中尉昇進し、これから……というところで更新が途絶えているのが残念ですが、今から読んでも損はなし。

     時折り更新がないかを確かめては続きに焦がれながらも読み返してしまう作品です。

    (追記) 2018年6月から待ちに待った更新が再開しました!!! 現在進行形で、更新を楽しみにしている銀英伝二次小説です。