「冥王来訪」の感想


 
コメント
僕が退屈な質問一つ

東欧社会主義同盟の盟主はユーゴスラビアではなくドイツ民主共和国ですが?(アクスマンの派閥も『バルカン』じゃなく『ベルリン』ですが?) 
作者からの返信
作者からの返信
 
 日本人にとって東欧といえば、大体の印象はドイツから分割占領された東ドイツでしょうね。
同じ敗戦国であったのもありましょう、なにかと比較対象の東西ドイツ。
この両国は、日本がもし米ソに分割されたらということで、盛んに研究がなされました。
今もかなりの研究者がいます。 
 あとオーストリー・ハンガリー帝国の領土だったハンガリー、チェコスロバキア。
ドイツ語圏で文化的にドイツと近いので比較研究に参照されるのが大きいでしょう
ロシアやドイツとの関係で悲劇的な歴史を歩んだポーランド。
対露感情が良くない日本にとっては、ポーランドの悲劇は消しって他人事ではないのです。
 ロシアは中国と違って、歴史的に見ても話し合いが通じる相手ではありません。
ロシアの政府と平和条約を結んでも次の戦争の準備期間なので、全く信用のできる相手ではないのです。
すきあらば領土を盗み取る相手なので、近隣諸国は油断できません。
(中国も外満州などがロシア側にだいぶ浸食されていて、中ソ紛争でも解決しませんでしたね)


 アルバニアやルーマニアは正直、マイナーな国ですし、1989年から1992年の東欧革命で、流血の惨事を見たこの両国にあまりいい印象がありません。
 現代中国(共産支那)にとっては、アルバニアは1971年10月25日の第26回国際連合総会2758号決議、通称「アルバニア決議」で重要な役回りを果たした国ですから印象深いでしょう。
 日本だとアルバニアは、ホッジャの独裁のために国が傾き、無宗教論のために国内のあらゆる宗派の寺院が破壊され、過激な毛沢東思想を輸入した危険な国という印象が強いです。
あと後のユーゴ紛争の際には、ねずみ講で国が傾いて、匪賊が跋扈する状態になり、今も混乱が続いている印象があります。
 ルーマニアはチャウシェスク大統領夫妻の末路が全世界に映し出されたのが衝撃的でしたね。
人口減に悩んで、堕胎を禁止したせいで捨て子が流行り、国そのものが衰退した原因になったと一時騒がれました。

 ユーゴスラビアはユーゴで独裁者チトーの「チトー主義」がありましたから、東欧州社会主義同盟の盟主になるどころか、同盟に入ること自体難しいでしょう。

 歴史IFもので思うのですが、1990年代にクリントンがベオグラードではなく、平壌への大規模な空爆作戦を実施していれば、東亜情勢の変化が起きたかもしれません。
 自由社会にならなくとも東亜の情勢は、今の如く台湾海峡の波が高くなく、冷戦後の韓国の急速な赤化も防げたでしょう。
日中両国の急速な軍拡競争も避けられたと思います。
 ただあそこでユーゴ情勢に手を出さねば、ロシアがバルカン半島に手を伸ばして、あの地域の不安定化に一役買っていたでしょうから、今となってはユーゴ空爆は致し方なかったと思っております。
(同地の中共大使館の誤爆事件は悲劇でした)