家長カナの奇妙な冒険
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真夜中の旧校舎
前書き
第1話、スタート!
《浮世絵町・浮世絵中学校》
“お前のスタンドは、「希望の星」だ!”
“カナちゃん。君のスタンドと僕のスタンドは、同じタイプのスタンドなんだ。”
(承太郎さん……耕太さん……。)
カナは、リクオ達と一緒に屋上で、お弁当を食べている。その際、自分に関わってくれた人達の名前を思い浮かべた。そのせいか、箸の動きが止まっている。
前者は、自分の成長を見届けた後、行方不明。後者は今も町内で、妖怪や悪霊の退治を請け負う仕事をしている。
「どうしたの、カナ?具合でも悪い?」
カナの様子を見て心配なのか、クラスメートの“巻 紗織”が声をかけた。
「ご、ごめん!私なら平気よ!それで、何の話だっけ?」
「よく聞いてくれた、家長くん!今夜、旧校舎の探検を行うのだ!」
カナの疑問に答えたのは、“清継”という妖怪好きの少年だった。
「…………今夜?」ナニヲカンガエテイルノ?ショウキナノ?
「そうだ!」
カナの冷たい視線にも気付かないのか、堂々と言い放った。
「…………やれやれ。清継くんは一度言い出したら、曲げないからなぁ~。………ねぇ、清継くん。1つ、提案してもいい?」
「なんだぃ、家長くん?」
「私の顔見知りに、悪霊や妖怪の退治を請け負っている人がいるんだ。その人を引率者にしよう、ね?私から連絡するから。」
「うおぉぉぉ~!家長くん、是非ともその人を連れてきてくれたまえ。」
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《小山田霊能事務所》
商店街のそばに、その事務所はあった。
1人の青年が事務所のデスクで、外の景色を眺めている。
「ふぅ~~ここん所は、相談事も少ないし平和で良いね。」pullpull………
ふと、携帯の着信音が鳴り響く。携帯を弄ると、カナからの着信だった。
「カナちゃんから?なんだろう………はい、もしもし。」
[もしもし、カナです。今、ご相談中ですか?]
「ううん、大丈夫。それで、どうしたの?何かあったの?」
[……あの、耕太さん。耕太さんは、浮世絵中の旧校舎って知っています?]
「旧校舎………?あそこって、よく出るって話だよね?」
[実は………私達、旧校舎の行く事になってしまいました…。それで、耕太さんに引率をお願いしようと思って…………。]
「う~ん………うん、いいよ。それで、どこで待ち合わせとかしている?時間は?」
「ありがとうございます!待ち合わせ場所は~。」
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~数時間後~
「清継くん!みんな!お待たせ!」
「遅いぞ、家長くん!おぉ、その人が!」
「うん。小山田霊能事務所所長の小山田耕太さんだよ。」
「よろしくね。」
『よろしくお願いします!』
「では、行こう!真夜中の旧校舎へ!」
こうして、清継達は真夜中の旧校舎へと歩を進めた。
「なんか、出そうだな。」
「事務所にも度々、この旧校舎の件で相談しに来るお客さんもいるよ。」
「「や、やっぱり~~…。」」
(……本当に出そうね。ものすごい気配を感じる。万が一となったら、私と耕太さんで皆を守らなくちゃね。)
カナはそう決意を固くしたが、いっこうに現れなかった。
(……あれ?おかしい……。気配は感じるけどなぁ~。)
「カナちゃん。」ボソッ
「耕太さん…?」ボソッ
「さっきから様子が変だね。」ボソッ
「そう…ですね。」ボソッ
「万が一、本当に出たら、カナちゃんは皆を連れて逃げて。」ボソッ
「分かりました。」ボソッ
耕太とカナは、皆に聞かれないように話していた。
『ぎゃあぁぁぁ~!!』
「「!?」」
悲鳴を聞き、駆けつける。すると、2人の視線の先には、おびただしい数の妖怪がいた。
「耕太さん。」ボソッ
「仕方ない。カナちゃん、手伝って。」ボソッ
「はい。」ボソッ
「よし…皆、ここは僕とカナちゃんに任せて、ここから逃げるんだ!」
「で、でも、カナは……?」
「私なら大丈夫だから!」
「さぁ、早く!」
『は、はいぃ~~!!』
耕太の指示に従い、リクオを先頭にその場を走り去った。
「行くよ、カナちゃん!」
「はい!……『星の白金』!」
「『世界』!」
2人は各々、スタンドを出した。
[オラオラオラオラオラ~!]
[ムダムダムダムダムダ~!]
それぞれ、超高速のラッシュを繰り出した。
妖怪達は、ラッシュの餌食になり、跡形もなく消えた。
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「「カナ!?」」
「家長くん!無事だったかぃ!?」
清継達は、旧校舎から出てきたカナ達に駆けよる。
「んもうぅ~!皆揃って、心配性なんだから!私なら、ほらこの通り♪」
「でも、本当に無事で良かったよ……。」
「さぁ皆、もう家に帰ろう。親御さん達も心配しているから。」
『はい!』
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カナはリクオと、耕太は清継達と帰る事になった。
「カナちゃん、妖怪…怖くなかった?」
「全然。むしろ、見慣れすぎて、困っているかな。」
「そう…なんだ。でも、本当に怪我がなくて、良かった……。そうだ、カナちゃん。うちに寄って行こう。もう暗いし、カナちゃんをこのまま帰すと、父さんがうるさいから。」
「そうだね。」
カナは、リクオのお誘いに乗った。
だが、カナは驚愕する。
まさか、リクオの父親が“スタンド使い”である事に!!
To be continued→→
後書き
第1話、いかがでした?
第2話もお楽しみに!
次回、「3人目の“スタンド使い”と不思議な転校生!」
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