東方大冒録
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幻想郷の希望。その名は暗基零。
前書き
さぁ。幻想郷の希望こと、暗基零が登場です。
ちなみに、ここで出てくる点数は、ヒラドンだー基準のすごいなので(ヒラドンだーは6.5億)、気になさらないでいただけると大変ありがたいです。
(まぁ最低何点取れてないとって言う基準も知らないのでなおさら)
「いえーい8.5億点行ったぜぇ!」
「なにぃ!!? おれでさえも8億だったっていうのに、8.5億だとぉ!?」
「へっ、おれにかかればこんなもんだよ。お前ももう少し修行が必要だな!」
「くっそぉ~!!」
と、なんだか楽しそうな会話をしているこいつら。
暗基零と、その親友である亜月白羅。
どうやら何かで競っていたようだ。
「しっかし、どうしてお前、妖々夢ノーマルでそんなに稼げるんだよ? 訳わかんねぇ」
「いや、お前も8億行ってるんだから十分すげぇよ」
「まぁな。やってるときマジで頭おかしくなるんじゃねぇかってくらい集中してたからな」
「それはおれも変わらない。おれが設定したとはいえ、残機0スタートはなかなか骨が折れた」
暗基と亜月の二人は自分の苦労をお互いに話し合っていた。この二人はつい先ほどまで、「東方妖々夢」normal、自機は咲夜B、残機は0で何点稼ぐことができるかを競い合っていた。その結果が、暗基がおよそ8.5億点、亜月がおよそ8.0億点と、僅差で暗基が勝ったのであった。
「くそ、暗基! もう一回勝負だ!」
「おう! 何度でもかかって来い白羅!」
そして二人はまた、点数を競うために、東方妖々夢を起動するのであった。
「いたいた……」
そのころ、暗基の部屋の中。
幻想郷からはるばるやってきた紫は、スキマの中から自分の目で暗基の姿を確認している最中だった。
「ふふ……。後姿はしっかり男の子だけど、やっぱりどことなくあの子に似てるわね……」
そうしみじみと感じていた紫だった。すると、
「あら!? まずいわ!」
いきなり紫は何かを感じ、小さく開いていたスキマを閉じた。
「危ない危ない……。そういえばあの子にはあの能力があったのを忘れてたわ……」
「ん?」
プレイ中の暗基が、突然後ろを向いた。
亜月はそれを見て、またいつものあれか、とでも言いたそうな顔をして言った。
「なんだ? なんかいたのか?」
すると暗基は、
「あぁ。なんか相当やばそうなやつだったけど、すぐいなくなった」
「そうか……」
暗基には、ある能力が備わっていた。それを東方風に表現するのであれば、
『霊力を感じ取る程度の能力』である。
暗基はなぜか、おばけなどが持つ霊力を感じ、見て、関わることができるのだ。
「思えば、お前の能力が分かったのも、あの幽霊屋敷の探索があってこそだよな」
「あー、そういやそんなこともあったな……」
暗基と亜月は小学生のころ、学校で話題になっていた、幽霊屋敷に二人で乗り込んだことがあった。そのときにたくさんの幽霊と遭遇したのだが、ビビりまくっていた亜月とは裏腹に、
「こいつらいいやつしかいないじゃん!」
などといいながら、幽霊たちとじゃれあっていたのだ。
あとになって亜月が、なぜ暗基がそこまで幽霊と仲良くできたのかを聞いてみたら、
「だって、こいつら悪い力を感じなかったからさ、話聞いてみたら本当はただ遊びたかっただけなんだけど、なぜかおれたち人間があいつらを怖がったから、本当ははそんなことないんだってことを表現したかったんだけど、結果としてイタズラになっちまってて悩んでたんだとさ。まぁ、おれと話をしてるうちに満足しちまったのか、みんな成仏しちまったよ」
とのことだった。
その後、暗基と亜月が東方Projectというものを知ってから、暗基のこの体質(?)を、そう名づけ
たのであった。
「懐かしいな……」
とこころのなかでは思いつつも、
(妙だな……?)
確かに感じたはずの、おぞましい霊気が一瞬にして消えた。つまりこれは相当やばいものだと感じながら、妖々夢に戻る暗基であった。
「くっ……、結局勝てなかった……!」
「まぁ……、そう落ち込むなって! な?」
結局白亜は暗基に勝つことができなかったようだ。
「もっと修行を重ねろ。そうしたらきっと勝てるから」
「ちくしょう……。覚えてろやこの野郎!」
といいながら逃げるように亜月は帰っていった。
「ふぅ、うるせぇやつもいなくなったし、ひと眠りするかな……」
ふあぁぁ、とひとつあくびを漏らす暗基。
「こんにちは暗基君」
「!!!?」
不意に後ろから声が聞こえた。驚いた暗基が後ろを振り向くと、そこには、着物というかドレスというか、よくわからない服を着て、傘を差した金髪の女性が立っていた。しかし暗基その人物を知っていた。
「……、八雲、紫……!?」
後書き
はい。なかなかこう、いい設定が思い浮かばないまま書き進めています。すみません。
次回、今幻想郷で何が起こっているのか、わかります。たぶん。
それでは。
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