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改正版 後悔先に立たず、後に立つべし

作者:天竜光魔
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14話

 T-LINKシステムの実験して、3カ月が経過しました。
 I・D社の方は、順調に規模を拡大しています。
 ガジェットと言う商品のみでここまで来ましたが、そろそろ、打ち止めに成りつつあります。
 ですが、最近、ノエルの話ですが軍部より兵器に流用する事は、出来ないか打診が来たそうです。
 バッテリー式なので長時間の使用する事は出来ませんが、治安維持、基地の警護などに利用方法は多岐に渡るでしょう。
 実際に、月面基地では、商品として販売されているものより、ジェイルにより魔改造された数段上のガジェットが使用されています。
 しかも、ジェネレター式なので定期的な点検を行えば、一か月程は使用可能ですし、武装もビーム砲、プラズマカッターなどを装備しており、装甲もPTの装甲を使用しているのでかなり頑丈になっています。
 そのガジェット達は、基地の維持に、警備、そして、私の襲撃などに幅広く使用されていますので、ランクを落とし、バッテリーに変更し、ビーム系の兵器を実弾等に変更したとしても、軍部に、警察などは喜んで購入してくれることでしょう。
 それに、ガジェットにはトラップを製作者が仕掛けている事は、感の良い人ならば、気が付かれていますしね。
 その為に、安全性も高い位と思われているようです。
 そこの一応のトップである私がほぼ敵対の意思を固めているのですがね。
 それ故に、ブリタニアという国にそこまで力を貸す事が出来ない事もあります。
 そう考えていたのですが、いきなり、ノエルより緊急連絡が来ました。
 直ぐに、本社に飛んだのですが、その時、こんなことがありました。

~回想~
 
「どうしたのですか。ノエル。」
「緊急事態です。どうしても、戒の力が必要です。」
「それは、良いのですが、具体的にはどういうことなのでしょうか。」
「間もなく、人が訪ねてきます。ガジェットを製作した技術者に会いたいと言われています。ジェイルを会す訳にはいきません。それに、名を外に出す事が出来ない理由を考える必要がありましたので、イレブンである戒が適任と判断しました。」

 確かに、メンバーと言えるのは、私、アーニャ、ジェイル、ノエル、ロイド、セシルの6人しかいません。
 その中で、確かに発表することが出来ないと判断する事が出来るのは、私か、アーニャしか居ません。
 そして、アーニャは現在、表に出す事が出来ないので私しかいない事になります。
 判断は、間違っていません。
 ただ、私は技術書と呼べるほどの存在ではないのですが、確かに一応はジェイル、ロイド、セシルの話についていく事が出来るだけの知識しかない事がネックになるのですが。
 そんな事を考えていると秘書がノックしてきました。

「社長、面会予定のお客様が来られました。」
「そうですか。入ってもらってください。」
「わかりました。」
「誰が来るんですか。」
「ラウンズの1人です。」
「はい、冗談でしょう。」
「私のその様な機能はありません。」
「勘弁してください。」
「社長、お連れしました。」
「ご苦労様です。そのまま、下がってください。」
「わかりました。失礼します。」
「失礼するわ。」

 私とノエルは頭を下げて、挨拶します。

「クルシェフスキー卿にはご機嫌麗しく。」
「モニカでいいはプライベートとして友達に会いに来たのだから。」
「ありがとうございます。ではおかけください。」
「ところで、そちらにイレブンが製作者なの。」
「そのとうりです。」
「なるほどね、発表する事が難しいはずだわ。」
「彼の両親は、私にとって命の恩人です。彼を守る義務があります。ですが、彼の力を借りてばかりでふがいなく思います。」

 私は、2人の会話を聞きながら、目の前のリボンの巻いた金髪のロングヘアの女性について考えます。
 モニカ・クルシェフスキー、ナイトオブラウンズの1人で、ナンバーはトゥエルブ。
 彼女は皇帝直属の護衛部隊であるロイヤルガードを統括する人物でもあるのですが、この人に関しての知識は1つだけしかありません。
 全く役に立たない知識なのですが、ランスロット・アルビオンに秒殺された事のみです。
 2人がどうして出会ったのかもわかりませんし、なぜ、技術者に会いたいのかもわかりません。
 そんな事を考えていると、クルシェフスキー卿に話を振られます。

「ガジェットを製作したのがあなただと聞いたんだけど、ガジェットにどうして、トラップを仕掛けたの。」

 まずいです。
 ジェイルは自分の作品を知りもしない者達に使わせたくないから、トラップを仕掛けたようなのですが、それを話す訳にはいけません。
 何か考えないといけません。

「自分の作り上げたものに責任を持ちたかった為です。」
「それは、どういうことですか。」
「私の両親は極東事変で死にました。私の作った物のは兵器に流用可能な代物です。そう考えると、戦火で両親を失ったのにその様な物を外に出して良いのかを考えるとどうしても納得がする事が出来なかったのです。それで、土木用としてのみ売り出しました。それでも、解析すれば、同じものを生産することが出来ます。だから、トラップを仕掛けました。」

 出来る限り、悲しそうに言います。

 
「そうそれは立派な事だけど、それだけでは、やっていくことは出来ないわ。」
「どういう事でしょうか。」
「そうね、率直に言うわ。ガジェットの兵器としての利用が考えられているわ。」
「でしょうね。歩兵の被害を減らす事が出来ますからね。」
「その他にも、警備などにも使用可能よ。私が今日、あなたに合わせて欲しいと言ったのも警護に利用する事が出来ると判断したためよ。それに、このままだと軍部は無理にでも強要しようとするでしょうね。」
「そうですか。」
「そうよ。ガジェットの兵器としての利用は可能なのよね。」
「可能ですよ。その設計はこんな時の事を考えて既にあります。」
「そう用意がいいのね。」
「ただ、もう少し時間をください。生産ラインを整える必要もありますし、心の整理も欲しいですから。」
「具体的には、どれくらいなのかしら。」
「1カ月で試作品を見てもらいます。それで判断してください。」
「わかったわ。」
「では、下がらせてもらいます。クルシェフスキー卿。」
「1カ月後に会いましょう。」

~回想終了~

 これが、2日程前の話です。
 いろいろと疲れましたが、エリア11に工場の建造することと私の事は外に漏らさない事を条件にはしましたが、いつまで、秘密にできるかが心配です。
 また、この出来事はある程度予想する事が出来た事なのでそれ程驚いてはいないのですが、I・D社としては、変化をもたらす事になるでしょう。
 また、ランスロットの設計図ですが、GPに変化する事が可能で10万GPになりました。
 2万GPを使用し、空間を広げましたが、それ以外には今のところ使用していません。
 ジェイルは、最近、実験棟に籠り、外にほとんど出てきませんでしたが、今日やっと出てきました。
 そして、みんなを呼び出しました。

「どうしたのですか、ジェイル。」
「やっと、完成したんだよ。」
「へ~、二重の念動フィールド出来るようになったんだ。」
「いや出来なかったよ。」
「え、出来なかったんですか。」
「というよりも、したくは無かったんだよね。元々、強力なフィールドを2つに分けるなんて勿体ないじゃないかい。」
「じゃあ、どうするんですか。ゾル・オリハルコニウムでも耐える事が出来なくなる可能性がありますよ。」
「そうだね。T-LINKシステムで増幅された念で念動フィールドを使用すれば、想像以上の負荷があり、まず関節は数回で部品を交換しないといけないだろうね。」
「そうだよね。その心配もあったね。」
「そこで、戒の言っていたヒントを基にゾル・オリハルコニウム自体に念動力を流す事により、特殊なエネルギーを発生させる事により、ゾル・オリハルコニウムを保護し、装甲自体も強度が上がる有機高分子の結晶核の状態を発見する事ができたんだよ。それにより、念動フィールドの負荷にも耐える事が出来るはずだよ。」
「あめでと~う。それを、ずっと探していたのかい。」
「アイデアは良かったんだ、それを、形にしてこそ天才という物だろう。」
「それは、そうですが定期的には外の出てきてください。中で死んでいるのではないかと心配したことが、何度かありましたよ。」
「それは、すまなかったね。取り敢えず、このエネルギーをなんと名付けるか。」
「それなら、単純にZ・Oオーラと名付けたらどうですか。」
「そうですね。良い名だと思いますよ。」
「なら、それにしよう。」
「それで、武装に関しては、考えているのですか。」
「そうだね。いろいろと考えているのだがね。まず、ゾル・オリハルコニウムによる実体剣を装備させるべきか、それとも、ロシュセイバーを装備させるべきか。迷っているんだよ。」
「そうだね。威力を考えたらゾル・オリハルコニウム製の自体剣だよね。」
「ですが、持ち運びを考えるとロシュセイバーですね。」
「そこが、悩みどころでね。威力にするか、それとも、携帯の事を考えるべきか。」
「それなら、両方装備してはどうですか。」
「どういう事ですか。両方持たせるのは難しいと思いますが。」
「ゾル・オリハルコニウム自体は液状体の金属なんでしょう。」
「そのとうりだよ。」
「腕に仕込み武器として装着したらどうですか。」
「あ~なるほどね。ゾル・オリハルコニウム製の剣を腕に装備する事により、ロシュセイバーも装備させるという事かい。なるほど、おもしろいね。それで出来そう。」
「可能だよ。なかなか、欲張りだね、君は。」
「私自身の機体ですからね。それに、格闘戦の方が、私は得意ですからね。」
「なるほどね。他に要望は無いかね。」

 そうジェイルが言ったので考えた後に応えます。

「腕の甲の側に剣を装備するとして、逆にはスラッシュハーケンを装備するというのはどうですか。」
「スラッシュハーケン自体いろいろと多岐に渡り、使用可能ですからね。良いと思いますよ。」
「そうだね。不可能ではないよ。期待に応えるとしよう。」
「なかなか、面白そうな機体になって来たね。」
「うん、凄そう。」
「それで、セシル君の方はどうなの。」

 ロイドがそう言って、セシルに話を振ります。

「そうですね、ジェイルさんとロイドさんに手伝ってもらいましたから解析はほぼ終了しています。ですので、試作機には搭載する事が可能です。」

 その言葉に安堵して、ロイドに話を振ります。

「それで、ロイドの方はどうなっていますか。」
「そうだね、普通に搭載するなら出力調整がうまくいかないんだよね。」
「そうですか、期待していたんですが。」

 あわってて、否定してきます。

「戒君の機体なら大丈夫だよ。君の機体ならT-LINKシステムがあるからね。それで、調整する事が可能だよ。」
「だが、それでも、不安定な事に変わらない。試作機にはブラックホールエンジンを搭載しよう。」
「ジェイル待ってくれないかね。確かに、不安定だが、瞬間的な出力ならこちらの方が上だよ。それに、T-LINKシステムを使用しての出力調整を試してから決めるべきだと思うよ僕は。」
「それなら、2つとも搭載してはどうですか。」
「2つともかね。ふむ、私に方はそうだね、小型化できるよ。」
「ロイドの方はどうですか。」
「可能かといえば出来るよ。やってみせるよ。」
「ロイドさん、本当にできるんですか。」
「あちらが出来て、こちらが出来ない道理はないよ。やってみせるよ。」
「では、お願いします。」
「任せてよ。」
「ロイドも意地っ張りだから。子供みたい。」
「君に言われたくないよ。」
「私は大人。」
「そんなことありません。まだまだ、子供です。」

 そう、私が答えるとアーニャが声を大きく答えます。

「私は大人、だから、戒を助けられる。だけど、戒は認めようとしない。」

 そう言って、外に飛び出します。

「どうするんだね。」
「そろそろ、私から離れるのには良いのかもしれない。」
「ですが、その、あなたに恋をしているように思うのですが。」
「知っていますよ。」
「ならどうして、知らないふりをしていたんですか。」
「私は、彼女を幸せには出来ませんよ。人工的に生み出された化け物ですから。」
「それは・・・。」
「ならどうして、あそこまで依存するまで放置していたんだい。」
「そうですね。寂しかったんでしょう。だから、進む事も出来ず、離れる事も出来なかったんでしょう。」
「君も難儀だね。だけど言わせてもらうけど、現状維持はもう出来ないよ。もうすでに、アーニャの方が爆発してしまった。もう、このままの関係ではいられないよ。」
「わかっています。」

 場が暗くなったので、ジェイルが話を変えます。

「そうだ、試作機には、ブレイルミナスを搭載するかね。」
「ブレイルミナスだけでは、心配なのでゾル・オリハルコニウムを出し入れを自由にして、展開したらブレイルミナスを展開するようにしてください。」
「なるほどね。二重にするわけかね。いろいろ調整が必要だが、やってみせよう。」
「お願いします。」
「では、解散しようか。」
「そうですね。」

 そう言って、みんなそれぞれの場所に離れていきますが、ジェイルに相談する事があるので残ります。

「ジェイル、ガジェットの武装化したものを売り出す事になりました。その為に、バッテリーに変えて、実弾を装備したものを製作してください。」
「それはいいが、良いのかね。」
「ハイ、お願いします。それと、アーニャの事ですが・・・。」
「それは、君が決める事だよ。」
「ですが、私は恐いんですよ。私をしてたあの女の様に離れていくのではないかと・・・。」
「トラウマになっているのかね。」
「そうでしょうね。私はあの頃必死になって働き、結婚するためにお金を稼ぐ事に必死でした。そのせいで、私から離れていったのですから。同じことをしてしまいそうですし。」
「君は自分と他人の距離を測りかねているんだね。それでも、君は選択しないといけない。それが、君に与えられた事だよ。残酷なようだけどね。(あれのことは黙っておくかね。いざという時の為に製作したが、今はそっとしておくか。)」

 そう言って、沈黙が訪れます。
 私はどうするべきでしょうか。 
 

 
後書き
 名前:天王寺 戒
LV:11
PP:40
格闘:170
射撃:142
技量:147
防御:170
回避:183
命中:188
SP:124
性格:冷静(超強気)
エースボーナス:???
成長タイプ:格闘・特殊
空:A
陸:A
海:B
宇:A
精神:偵察1~  
   幸運
   ??
   ??
   ??
   ??
スキル:※エヴォリュダー(勇者LV9&底力LV9&戦意高揚)
    ※サイコドライバーLV2(念動力LV10&SP回復)
    ※完全記憶能力
     精神耐性
     ???
     ???
GP:94000
秘密基地(131/151)
撃墜数:2
 
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