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戦国†恋姫~黒衣の人間宿神~

作者:黒鐡
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十四章
  お頭代行×所属不明の集団

隊長が行ってから、次の朝になりました。私たちは、軍服に着替えて第3カタパルトデッキのところにいました。

「では、ISを装備して久遠様のところに向かいます」

「了解。いつ帰ってくるんだろう。隊長」

「さあ、わからないけど。早めに帰ってくると思うよ」

「では、行きましょうか」

と言って私たちは、発進して戦いの傷も癒えた久遠様たちのほうに行った。一方一真隊のメンバーはお頭である一真が、船から戻ってこないので久遠に相談に行った。

「何?一真がまだ戻ってきておらんだと?」

「はい。昨日の夜は船に戻ると言っていたので今の時間に戻ると思ったのですが」

「戻ってきていないと。これから小谷へ向かおうという下知を下そうと思ったのだが『それなら心配いりませんよ』ん?上か」

そしたら、ゆっくりとだが降りてきた桜花たち。

「で、心配いらないとはどういうことだ?」

「はっ。私たち3人が一真隊の指揮を隊長から任されました。隊長は今元の世界に一時的に戻っております」

「元の世界というと、一真がここに来る前の世界ということか。で、なぜ戻ったのだ?」

「はい。それは、あちらでは結婚記念日の日付なので戻られたのです。ここでいうなら、そうですね。夫と妻となった記念日と言っておきましょうか」

「それは大切な日であるな。分かった、一真隊の指揮と頭を一時的に任せよう。良いな、詩乃」

「はい。理由が聞けただけで安心しました。では、皆様よろしくお願いいたします」

と言ったあとに、久遠からの下知を下す。

「上洛し、足利公方との合流を果たした!次は鬼に支配されし越前の解放に向かう!各々、存分に手柄を立てよ!」

そんな宣言のあとに、私たちは京を離れて、近江路を小谷へ向けて進発しました。一応隊長にメールは入れときましたけど。聞くと先日の戦いで勲功一番と言われた一真隊は、進軍の一番前でした。これも名誉なことのようです、桜花と結衣はISを装着して少し離れて飛んでいました。私こと沙紀は、皆さんと一緒にいましたけど。なので、織田・松平連合軍の一番前を行軍していました。あと一葉様率いる足利衆も、一真隊と合流することになり、合計で総勢300ちょっとの小集団が、後方にいる軍団を先導していることになりますね。後ろを振り返ると兵たちの姿が見えてますけどね。京を出て瀬田の大橋という橋を渡り、観音寺を抜いて近江南東に位置するところまで来ました。そしたら、小谷を望む今浜まで到着したときでした。

「あれは・・・・」

私たちの先頭を、胸張って行軍していたころさんが声を上げていました。

「どうしましたか、ころさん」

「いえ、それが・・・・前方に織田木瓜の旗が見えるんですよ」

「旗ですか?何も見えませんが」

「沙紀さんは目が悪いのですか?」

「いえいえ。これでも目はいいほうですけど、これで見ますがどこらへんですか?」

と言って、双眼鏡を出したので見てみる。ちなみに両目は2.0なのですが、基本スペックが高いのでしょうか。

「沙紀さん、ぼーっとしてどうしたんですか?」

「いえ、なんでもありません。ところで旗はどの辺りにありますか?」

「前方の曲がり道のところに植えられた松の下ですね」

「曲がり道ですか」

んーと、あ、ありましたね。ここから2kと言ったところでしょうか。よく見えますね。

「双眼鏡でやっと見えましたが、織田の旗を持っているということは、美濃から来た荷駄では?」

「えー?でもそんな話聞いてませんよー?」

「ひよさんが連絡をもらっていないとすると何でしょか?」

「私のように、公方様や織田の名前を慕う地侍が、お味方に駆けつけたのではないのでしょうか?」

手のひらで庇を作り、遠くを眺めていた雫さんが答える。

「可能性はありますね」

「ちょっと先頭、何をしているんですの?後ろが詰まって仕方がありませんわよ」

「いやそれが・・・・前方に所属不明の集団が居て、どう判断したものかってね」

「所属不明?そんなもの、サクッと見てくれば宜しいのではありませんの。ちょっと行って、見て参りますわ」

「あ、こらっ!あれまー、行ってしまいましたね。勝手に動かないでほしいぐらいです」

「まぁ梅とは名ばかりの牡丹さんですから、仕方がありませんが、空にいる桜花さんに梅さんを追いかけるように言ってもらえますか?」

「わかりました」

と言って空を飛んでる桜花に頼んで追いかけてもらった。あとは私たちも、追いかけることにしましたが、果たしてどちらさんでしょうか。先行した梅と空から追いかけた桜花が所属不明の集団のところまで追いかけると松の根元にいた。 
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