オズのモジャボロ
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第一幕その一
オズのモジャボロ
第一幕 モジャボロの提案
恵梨香達五人はまたオズの国に行きたくなりました、それでです。
五人でお話をしている時にです、何と五人共言い出したのです。
「またオズの国に行きたいわね」
「うん、そうだよね」
「またあの国にね」
「あんな楽しい国ないから」
「絶対によ」
こう五人にお話します、そしてなのでした。
五人であの時計塔に向かいます、ここでナターシャが四人に言ってきました。
「ねえ、一ついいかしら」
「一つ?」
「一つっていうと」
「ええ、オズの国に行ってね」
そしてだというのです。
「そこで何をするか考えているのかしら、誰か」
「そう言われたら」
どうかとです、恵梨香が首を傾げさせつつナターシャに答えました。
「ちょっとね」
「考えてないのね」
「ただオズの国に行って」
そうしてだというのです。
「オズマ姫やドロシー王女を遊びたいだけで」
「かかしさんや木樵さんとも」
「それでもね」
具体的にはです、何をするかといいますと。
四人共全然考えていませんでした、そしてナターシャもです。
時計塔のあのお部屋の中で今からオズの国に行こうとしている中で、です。微妙なお顔で四人に言いました。
「私もこれといって考えていないわ」
「ナターシャもなんだ」
「そうなの。オズの国には行きたいけれど」
それでもだとです、ナターシャはカルロスに答えました。
「そこに行って何をするかまでは」
「まだ何もなんだ」
「考えていないわ」
「そうなんだ」
「まあそれでもいいんじゃない?」
ここでこう言ったのはジョージでした。
「行ってから考えても」
「オズの国にだね」
そのジョージに神宝が応えます。
「行ってから」
「そう、だってオズの国に行ったら色々な場所があるじゃない」
「一杯ね、面白い人達もいるし」
「それならね。オズの国に行ってね」
「そこからどうしたいかを考えればいいんだね」
「そう思うけれどどうかな」
まずはオズの国に行こうとです、ジョージは神宝に応えながら皆に言います。
「オズの国に行ってから考えよう」
「そうね、ここであれこれ考えても仕方ないわね」
恵梨香もジョージの言葉に頷きました。
「それなら」
「うん、まずはオズの国に行こう」
「皆でね」
こうしてでした、五人はまずは『オズ』と唱えてです。
オズの国に来ました、五人共エメラルドの都の入口にいました。
もうすっかり顔馴染みになっている衛兵の人に快く都の中に入れてもらってです、そのうえでなのでした。
五人はエメラルドで飾られた緑の都の中を進んででした。オズの王宮に入りました。するとオズマとドロシーが五人を快く迎えてくれました。
「いらっしゃい、今日も来てくれたのね」
「そろそろ来るんじゃないかしらって思ってたわ」
二人は五人の手をそれぞれ取って笑顔で言ってきます。
「それで今日は何処に行くのかしら」
「何をして遊ぶの?」
「それがなんです」
カルロスがオズマとドロシーにお話します。
「僕達オズの国に行こうと思いましたけれど」
「それでもなの」
「オズの国に来てもなの」
「具体的に何をするかは」
それはといいますと。
「まだ考えていなかったんです」
「オズの国に来てから考えようってことになりまして」
今度は神宝がオズマとドロシーにお話します。
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