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ペルなの

作者:御門
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2.うっかり

はてさて、結構な時間を掛けて歩いているけど一向に森から抜け出せる気配が無い。

道に迷わない様に樹に疵をつけながら歩いているから知らない内に別の方向に進んでいるってことはないが、いい加減同じような景色ばっかりなのには飽きてきた時、

「んっ?」

遠くからなにかしら激しい音が聞こえてくる。

遠いからハッキリとは分らないけど聞きなれたというか感じなれた音。

「・・・・・・・・・う~ん」

困った。このまま進んだら確実に面倒事に巻き込まれてしまうのは確実だろう。

剥き出しの薙刀や一見拳銃に見える召喚機なんて持った状態で何言っても信じて貰えず警戒され、最悪の場合そのまま敵認定されて攻撃されかねない。

「しょうがないね」

幸い手持ちのペルソナが最終戦の時のままで、銃弾が飛び交いあっちこっちで爆発が起きてる戦場で巻き込まれようとも、無傷で突破できる自信と確信はあるが好き好んで面倒ごとには関わりたくない。

斜め後ろの方に迅速に撤退する事にしようと方針を決め手迅速に行動しようとした時、






             ドンッッッッッッ!!






意識がソレを認識する前に、濃縮された1年間の経験により無意識に私に狙いをつけていたソレに向って薙刀を投擲し、貫通させて樹に磔にしてしまっていた。

「・・・・・・・・・・・・・・・やっちゃった」

無意識にやってしまった自身の無抜けさに呆れながらも、武器の回収ついでに仕留めた獲物を検分してみた。

地面を進むための足や車輪、宙を浮くための羽根やエンジン、ホバーなどは存在せず、太く縦に長めの機械、ゲームやアニメなどでにやられ役のザコ敵として出てきそうなシンプルなデザイン。

「まぁ、この高さで突き刺さってたんだから半重力か何かの超技術とかで飛んでたとかかな?武装とかは見当たらないし、索敵用?壊れたこの赤い半透明な部分の内部にカメラとかが有ったんだと思うけど、まさかここからビームやレーザーみたいな光線なんかが飛び出るってのは流石に無いだろうし・・・」

それにしてもこんな物が非現実的なのがあるなんて信じられない・・・と思いかけるが、仲間の美少女型対シャドウ特別制圧兵装の存在を思い出し、意外と裏側では普通の技術なのかなと思い直す。


「むしろアイギスやペルソナ、シャドウとかがいるなら、この程度のSFメカ程度ならあっても当然だよね」

だが、武装がついてなく戦場から離れてるここにいたとするとコレは索敵用の可能性が高く、見も知らぬこのメカを使用している個人か勢力に自分がここにいる事が知られた可能性が高い。

話し合いで済めば最善だが、先にSFメカを張り付けにした手前それは難しいだろう。

最悪の場合はペルソナを使って応戦する必要があるかもしれないと思うと気が滅入る気分になった。

 
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