赤城と烈風
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★改訂前
防空艦『古鷹』型
史実の『古鷹』型2隻は単装50口径203ミリ砲6基を撤去、連装砲3基の重巡洋艦に変貌。
当世界では極東情勢の激変後、占守島で援護射撃を実施の際に多数の敵機が現れました。
45口径120ミリ高角砲は構造上、毎分4~5発の連続射撃が限度。
次弾装填の為に低い角度まで砲身を下げねばならず、艦橋への銃撃を阻止できません。
新艦政本部は『古鷹』修理の際、人力装填の単装砲6基を撤去。
半自動装填の連装40口径127ミリ高角砲6基に換装、中心線上配置を試みました。
史実でも『天龍』型と『由良』主砲撤去、防空巡洋艦の試案を検討。
当世界では揚弾筒6基の配置も極力変更せず、改装費を抑えています。
1939年に陸軍は旋動式の液体燃料ロケット研究を推進、発射実験を実施。
秋光少佐の尽力で液体燃料に比べ簡単な構造の固体燃料ロケット、溶剤火薬の応用に成功。
翌年には実用化の可能な段階に到達しますが、陸軍は命中率の低い点を嫌い研究を放棄。
不安定な弾道の噴進砲弾は海軍に提供され、対空火器への応用を検討します。
噴進砲弾は重力に逆らって急上昇する為、命中率改善を断念。
軽量小型で威力限定の試作品、28連装120ミリ噴進砲の実験に繋がりました。
中島海軍大臣は急降下爆撃機対策、多弾頭の艦対空火器を視察後に陸軍の協力者も賞賛。
単装45口径120ミリ高角砲の撤去、3連装25ミリ機銃の架台に装着可能な噴進砲の量産を命じます。
試作品は最大仰角80度ですが、命中率の鍵を握る弾道特性の改善は困難。
推進用火薬の燃焼が不安定な為、発射直後に失速し墜落の報告も届きますが。
発射孔が高熱の噴射流を浴びて変形の為、次の噴進砲弾を装填不能の事態も頻発。
飛翔中の噴進砲弾が接触して爆発、等の苦情と併せて解決案を模索しています。
60口径25ミリ機銃は敵機追従性に優れ、作業工程と製造費の削減も見込める単装に統一。
比較的低速で海面付近を直進の雷撃機に連射、照準の妨害と魚雷投下時の動揺を誘う想定でした。
機銃弾も発射後に一定秒数が経過すると爆発、敵機を威嚇する曳光自爆榴弾を使用。
陸軍技術員の試作20ミリ銃弾に海軍が着目、量産体制を整えています。
後部の曳光剤が燃焼した後、中央部の焼夷剤に点火され炸薬が膨張し炸裂。
命中時に前部の触発信管で炸裂、外れた場合も時限信管で自爆の機能が組み込まれました。
至近距離を機銃弾の軌跡が通過すれば、操縦士も恐怖心を煽られる筈。
実戦部隊から曳光弾の射線は目視可能な為、命中率改善にも役立ちます。
中島海軍大臣は単装の機銃を量産、3連装や連装とする製造工程を省く費用削減策に賛同。
命中精度を補う為に軽量化、旋回速度改善を図り基筒式銃座の量産開始を急ぎました。
現場の職工達も製造工数が減り、休憩時間の確保も見込める試製兵器を歓迎。
若手砲術家は集団射撃術、俊敏な敵機に惑わず角度固定の弾幕で撃退を唱えています。
1936年10月19日『鳥海』入渠の後、当世界の極東情勢は激変。
『青葉』『衣笠』近代化工事も延期され、改装費は潜水艦対策に転用されました。
新艦政本部は『鳥海』艦橋を護る為、主砲1基の撤去後25ミリ機銃9挺の前方配置を選択。
第二砲塔が背負い式配置の『妙高』型、『高雄』型は第三砲塔を低い角度で真正面に撃てない為です。
翌年7月31日『鳥海』出渠の際25ミリ機銃37挺、噴進砲6基、203ミリ砲8門、艦隊旗艦に相応しい規模の艦橋を兼備。
1937年12月8日『摩耶』も続き、翌年1月14日『鳥海』準拠の艦対空火力強化工事を終えました。
1940年11月15日『青葉』、『衣笠』入渠後45口径120ミリ高角砲4基は噴進砲4基に換装。
翌年4月10日重油専焼缶に改造を終え、艦隊に復帰しています。
『最上』と『三隈』は第四艦隊事件の後、艦体補強工事の際203ミリ砲5基に換装。
『鈴谷』『熊野』も建造中、203ミリ砲5基の搭載に踏み切りました。
『利根』『筑摩』は前部50口径203ミリ砲4基、水偵6~8機を後部に搭載の実験を撤回。
主砲も前部3基と後部2基の配置に変え、量産効果で建造費の削減を図っています。
・当世界の重巡洋艦(変更点)
『青葉』型2隻と『愛宕』『高雄』
45口径120㍉高角砲4基を撤去、28連装120㍉噴進砲4基に換装
『鳥海』『摩耶』
〃・50口径203㍉砲1基(第三砲塔)を撤去、120㍉噴進砲6基・基筒式の単装60口径25㍉機銃37挺を搭載
『利根』型2隻(建造中『最上』型2隻、『鈴谷』型2隻の準姉妹艦に変更)
50口径203㍉砲5基10門
『古鷹』型2隻(防空巡洋艦に変更)
50口径200㍉砲6門・45口径120㍉高角砲4門を撤去、40口径127㍉高角砲6基12門・120㍉噴進砲4基に換装
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