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久遠の神話

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第八十一話 バトルゲームその八

「あれこれ考えない方がいいわね」
「そうだね、今はね」
「このまま帰って」
「それで帰ろう」
「その方がいいわね」
 こう話してそしてだった、二人は今は帰路についたのだった。
 その中田は一人でバイクに乗って夜の道を進んでいた、その彼の横に。
 一台のバイクが来た、乗っているのは白地に青い斜めの線が数本入っているライダースーツを着ている者だ、ヘルメットも同じ配色だ。
 そのライダーがだ、彼の横に来て言ってきた。
「病院に行っていたのね」
「まあな」
 そうだとだ、中田もヘルメットの中から返す。
「そうしてたよ」
「そうね、ご家族は」
「よくないな」
 あえて明るくだ、中田は言ってみせた。
「どうしたものだよ」
「そうね」
「それで何が言いたいんだい?」
 中田jはバイクを操縦している為顔は前を向いている、そのうえでライダーに問う。
「智恵の女神さんは」
「どうにか出来ると言えば?」
 そのライダー、智子はこう中田に返した。
「そうすればどうかしら」
「乗らない筈がないだろ」 
 中田は正面を向いたまま智子に言い返す。
「俺が戦うのはな」
「戦いたいからではなくてね」
「親父にお袋、それに妹をな」
「助ける為だからね」
「ああ、だからな」
 それでだとだ、中田は智子に言う。
「その話が本当だったらな」
「私は嘘は吐かないわ」
 智子はこのことを約束した。
「絶対にね」
「そうだよな、あんたも他の女神さんもな」
「だから約束するわ、その為の力も持っているわ」
「三人共助けられるんだな」
「絶対に。出来るわ」
「よし、それじゃあな」
 それならとだ、中田は乗った。
 それでだ、道の端にバイクを向かわせそこに停めた、智子も彼に続いてそ彼の横に停まった、そのうえでだった。
 中田はバイクから降りてヘルメットを脱いだ、そのうえで自分と同じ様にバイクから降りてヘルメットを脱いだ智子に言った。
「詳しい話を聞かせてくれるかい?」
「いいわ、ここでお話をするのかしら」
「夜道でバイクの傍でかい?それはちょっとな」
 中田はそれは、という笑顔になって智子に言う。
「俺の趣味じゃないな」
「では場所を変えてなのね」
「俺の家で話すかい?いや」
「むしろ私達の家でお話した方がいいわね」
「だよな、あんた達全員とな」
 そうした方がいいとだ、中田も応える。
「その方がいいな」
「そうね、それじゃあね」
「今からあんた達の家に行ってな」
「私達三人で話すわ」
 彼女だけでなくだ、聡美と豊香も入れてだというのだ。
「そうするわ」
「そうだな、じゃあな」
「ええ、今から私達が今住んでいる場所に来てくれるわね」
「そうさせてもらうな、それじゃあな」
「ええ、じゃあ」
 こう話してだ、そしてだった。
 中田は智子に案内されて彼女達が今住んでいる洋館に入った、バイクは洋館の端にある天井のあるガレージの中に置いた。
 そのうえで洋館の中に入る、時間はもう真夜中だが聡美と豊香もいた、互いの挨拶の後で聡美が中田に言って来た。
「貴方のご家族ですが」
「正直言うとな」
 四人でリビングの方に向かっている、中田はその中で聡美に応えて話す。 
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