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戦国†恋姫~黒衣の人間宿神~

作者:黒鐡
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一章
  黒鮫隊=一真隊

「それより一真様の扱いはどうされるのです?夫という形で傍に置くのは構いませんが、働かず者食うべからずとも言います。何らかの役を与えた方がよろしいかと」

「一応腹案はあるが・・・・」

「殿ぉー!たった今、三久間様の部隊が墨俣よりご帰還されましたー!」

「デアルカ。おい猿!」

「は、はひっ!」

「貴様もそろそろ武士として名乗りを上げても良い頃合いであろう。一真の下につき、功をあげよ」

「えっ!?あ、あの、じゃあ私・・・・」

「うむ。小人頭を免じ、今日より武士となれ」

「あ、あ、ありがとうございましゅ!」

何か勝手に話が進んでるな、あの子が俺の隊の者になるのか。猿って言ってたからもしかしてと思ったけどね。

「あのさ久遠、部隊の事何だが・・・・既に俺には隊の人間がいるから役割は大丈夫だと思うんだが」

「何?本当か。だが猿を一真の隊に入れる事は決定した。一真の隊はどんな役割をしている?」

「えーと・・・・ここで言うなら主に鉄砲隊と言った方が分かりやすいか。それと近接戦闘術も教えてるから刀というよりかは短刀でだけど」

「ほう・・・・鉄砲が主な隊か。なら話が早いが猿を入れてくれないか?猿もやる気を出したところなのでな」

「まあいいだろう。ただし俺の指示を聞いてもらえると助かる」

「それでいい。猿はしばらく一真のところにいろ。休んだら二人で城に来い、あと一真の隊の人間も連れて来てくれるとありがたいが何人いるんだ?」

「えーと男女合わせて300人くらいかな」

「デアルカ。とりあえず城に300人連れてきたら、二人は我のところに来い。沙汰を与える。と言う事で織斑一真の検分を終える。皆は評定の間に場を移し、墨俣寄りの報せを聞け」

「「「御意」」」

話がいつの間にか進んだが、俺と猿と帰蝶以外のメンツは城に戻った。で、その後しばらく部屋にいたが、猿と呼ばれた子が俺に話しかけてきた。

「あの私!木下藤吉郎ひよ子秀吉といいます。お殿様より一真様のお世話係を命じられました!今後ともよろしくお願いします」

「あ、ああ。よろしくな。俺の名は織斑一真だ」

握手したら木下と名乗る者はひよと呼んでいいそうだ。そのとき帰蝶からお茶を受け取って飲んだらひよは、武士になりたくて久遠の雑司になったとか。

「あと私の事は結菜と呼んでいいわよ。あなたの事は元々認めていたから。それよりあなたの部隊の人間はどこにいるのよ?」

「そうか結菜。あとで連れてくるよ」

「あ、あの・・・・お頭、よろしくお願いします」

「お頭より隊長の方がしっくりくるんだけど、俺が連れてくる人間は全員が俺の事を隊長って呼ぶんだけど」

「でも私にとってはお頭の方が呼びやすいのでお頭と呼ばせていただきます」

そう言ってたからまあいいだろう。結菜からのお茶を飲み干した後に、俺とひよは城に向かうために城下町を歩いていた。なぜか知らんがひよは俺より後ろ二歩くらいでいる。俺が質問すると俺は久遠の恋人であり、ひよが俺と並んで歩くと身分に障るらしい。どういう事だ?と聞いたら高貴な身分の方が下々と近く接するのは身の穢れになるらしい。俺は気にしないと言ったが、俺は田楽狭間で降り立った天人とか弥勒菩薩の生まれ替わりとか阿弥陀様の再臨とか言われているそうだ。まあ合ってる事は合っている。俺の仲間達も気にしないからと言ったら渋々俺の隣に歩いてくれたひよ。

で、城の前に来たら橋を渡る前に俺の仲間を呼ぶためにケータイで劉零にかけた。どこにいる?と聞いたら拠点D×Dにいると言っていた。なので一度空間切断でトレミーの格納庫に行った。ひよとはここで待っていろといってから行ったのだが、俺が消えたから凄く慌てたと後程言っていたけどな。格納庫に行ってから空間切断で縦に斬り広げてから、男女合わせて300人のブラック・シャーク隊が登場した。皆の武装を確認したら、野郎共はそれぞれ持っていたアサルトライフルやショットガンにスナイパーライフルを、女性は全員ISだった。近接特化や中遠距離特化などで、男女合わせての容姿全員軍服を着ていた。そんで魔法陣で移動したんだが、ひよがいた場所に俺と300人が出てきた事に摩訶不思議と思った城下町の人々やひよが目を丸くしてたけど。

「お、お頭!どこから連れてきたのですか?それに服装や装備が私達より遥かに違いますよー」

「そんなのはあとで教える。こいつらは黒鮫隊だが、ひよは一真隊の一人として頑張ってくれ」

「は、はい!」

と言って全員城に行ったが、さすがに全員は入れないので城の前にいてもらう事にした。俺とひよと副長の劉零と部隊長の桜花と結衣にも来てもらった。そしたらちょうど和奏がいた。話によると、隣国の美濃に放っていたスパイ・・・・ここでは草と言うらしいが、その草から急報が入ったとの事だった。ちなみに美濃は今でいう岐阜だ、で今その騒ぎらしい。和奏は俺と一緒に評定に来いと言われたのでひよも来いと言ったら何か微妙な顔をしていた。

「その・・・・私はまだ御目見得以下の身分ですし・・・・」

「御目見得ってなんだ?」

「評定とかの公式な場で、殿が直接会えるかどうかって事だよ。猿はまだ御家人として認められてないから、評定には出れないんだ」

そうなのかと言ったがもう俺の部下になったからな、和奏に頼んで久遠にひよと俺が連れてきた者達を評定に出れるように言ってきてもらった。ひよは正直和奏が苦手らしいが、俺はそう思えないなと思った。でもひよとは大きく身分が離れてるいるらしいとか言ってたな。

「おーい、聞いてきてやったぞ。猿もそこにいる部下も評定に出て良いってさ」

お、やったな。と言う事で行こうとしたが、和奏とひよはお互いに自己紹介していた。御目見得に許されたから特別に評定に出れるから、和奏の事は先輩だからなとか言っていたけど。評定に入ると、見知った顔や見知らない顔がいてざっと三十人位いた。俺は久遠の隣に行くが、劉零達も俺の座る後ろに座った。

「では評定を始める」

その言葉に、部屋に詰めた武士達が、一斉に頭を垂れた。

「まずは状況を整理する。五郎左。言え」

「はっ。・・・・先程、墨俣の地に出城を築くべく、現地に出向いていた佐久間様の部隊が壊滅。敗走して来るという早馬が到着しました」

そう来たか。確か墨俣は斉藤家の勢力圏だから築城するのはかなり困難だったはず。困難は分かっているが、美濃を攻略するためには墨俣に築城しなければならない。早速俺らの番かもな。

「その任務についてだが、俺達がやってもいいが?」

「阿呆ぅ。素人が何をぬかす。貴殿が考えている以上に困難な任務なんだぞ」

とか言われたので、俺は立ち上がって目を閉じた後に開けたら覇気と殺気を解放した。文句を言ってきた壬月と麦穂と三若は何とか耐えていたが、他の武士は気絶していた。ちなみにひよには結界を張ってあるから大丈夫だ。

「隊長、覇気と殺気を閉じた方がいいかと。皆ビビっていますよ」

「ふむ。そうだな・・・・だがその任務俺達がやらせてもらおうか、我ら黒鮫隊いや一真隊がな」

「黒鮫隊とは何だ?一真」

「黒鮫隊は元々俺の部隊名何だが、本来はブラック・シャーク隊と読む。南蛮語でそれをここでの言語である日本語で言うと黒鮫隊という事だ。それに一真隊には一真隊の人間を入れれば大丈夫だし、俺の部隊にはこれがあるからな」

言い終えると・・・・劉零はアサルトライフルを取り出し、桜花はショットガン、結衣はスナイパーライフルを取り出した。俺はハンドガンを取り出した。それに墨俣の一夜城は有名な話で、木下藤吉郎が蜂須賀正勝達を率いて、墨俣の地に一夜で城を築いたという逸話だったか。

「その鉄砲があれば勝てるとそう言いたいのか?」

「そうだ。それに俺達の鉄砲は一々火薬を詰める物ではないからな。任されてもいいだろうか久遠」

「うむ、先程の殺気や覇気は並みの者しか耐えれんものだった。だから我は信じよう」

「ありがとう早速建てて来るさ」

言って評定は終わらせて、俺とひよと黒鮫隊は打ち合わせをした。俺は創造神でもあるから、材料が無くても出来ると言ったらひよは驚いていた。だが、俺が創ってる間に襲われたらアカンのでこうして打ち合わせをしてる訳だ。

「ひよ・・・・墨俣の地理に詳しい人っている?」

「墨俣の地理に詳しい人かぁー、うーん。あっ、一人いますね。幼馴染なんですけど」

「その子の名前は?」

「蜂須賀小六正勝、通称は転子っていいます。今はどこにも仕えず、野武士達を率いて尾張と美濃の小競り合いに横入りして、陣稼ぎをしている子です」

史実通りだな。確か陣稼ぎっていうのは、戦の時に陣借り(あなたに味方するよってこと)をして功名と褒美を稼ぐ事だったな。

「よしすぐに行こうか、案内頼む。劉零達はこの中にいてくれ」

と言って銀のカーテンで黒鮫隊はトレミーの格納庫に戻った。この事もひよに問われたが、秘密だと言ってひよの幼馴染に会いに行った。 
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